VictoryCross

アトレチコ鈴鹿クラブ(JFL)のサポーターブログです。

JFL第24節 対 ヴェルスパ大分

みなさんこんばんは。

 

龍ヶ崎,松江のアウェイ2連戦の時,前日に妻ノリコが「トン勝つ」を作ってくれました。

なので2週連続トンカツを食べました。

前の試合は,「カラアゲ」でした。トンカツと似て否なるものです。

そして,昨日の晩ごはんは・・・「トンカツと白身魚のフライ」でした。

なんとなく,家族に「またトンカツ?」感が有るように感じます。

ちなみに,ナカニシはトンカツをわさび醤油で食べます。

 

 

 

前試合は台風で日程変更があり,月曜日の祝日に試合があった。

そして,今日の試合は土曜日。

やはり試合間が短い感覚が有る。

 

前試合の内容は良くなかった。

良くなかったから負けた。

選手たちはどのように4日間を過ごしたのか?

カニシは選手を信じている。

絶対に変えてくる!!!

 

今日の対戦相手は,ヴェルスパ大分(以下,大分と書きます)

前期はアウェイで引き分けている。

カニシのその時の印象は,「パスをしっかりつなぎ,フィジカルも強大な実力派チーム」

パスアンドゴーの徹底したプレイは脅威だった。

 

天候は小雨。

途中激しく降る。

試合時間に結構降る予報。

 

試合会場に着く。

俺たちの三交スポーツの杜鈴鹿

やっぱりナカニシのサポーターとしてのスタートの場所なので,思い入れがある。 f:id:miracle_fcsuzuka:20191019234030j:plain

仲間たちと会場設営をする。

AGFと比べて格段にやりやすい。

もっとこの場所で試合が出来る事を願っている。

 

会場を準備した後,来場者に災害支援募金をお願いする。

サポーターズクラブVictoryCrossの主催だが,チームと選手の協力により,たくさんの寄付金が集った。

みなさん,ありがとうございます。報告は改めて,ブログでさせていただきます。

 

佐藤和馬選手と,小野祐輔選手が募金の手伝いに来てくれる。

小野選手と少し話す。

「ヴェルスパは強いですよ。前期より仕上がっているはずです」

「でも,2対1で苦戦しながらもウチが勝つかな!」

と,小野選手が言っている。

 

やはり,前期からチームが整い強くなっている様子。

ぎゅんぎゅんに引き締まっている気持ちを,さらにきつく引き締める。

 

試合開始直前にスタンドに行く。

カニシは久しぶりに最前列に。

「サポーーーターーーー気合入ってるか?」

「やったるぞーーーーー!!!」

 

いくぜ!

 

本日のスタメン(以後敬称略)

FW 13遠藤純輝・7リンタロウ・9藤沢ネット

MF 28小澤司・25和田篤紀・6藤田浩平

DF 34野口遼太・15中村俊貴・4キローラン木鈴・・27田中貴大

GK 23岩脇力哉

 

試合開始。

 

グラウンドは濡れているが水たまりは見えない。

かなり芝は長くなっていて,ボールが水で止まる事はない。

ただ,ロングボールが芝に滑って伸びるシーンは何度かある。

 

両チームともに攻め急がず,リスクを気にしながらの立ち上がり。

ロングボールをサイドの奥に入れる。

例えカットされても相手陣内の深い位置からの反撃になるためリスクが少ない。

 

この試合では左サイドバックに入る,「最強の左」,野口遼太(34)

超超高精度のロングパスといえば野口。

その悪魔とも言われる左足を降りぬき,右サイドを疾走するタカヒロ(27)にドンピシャのボールを入れる・・・

が!しかし!雨で滑ったボールは,止まらずにゴールラインを割る。惜しい!

試合が進むにつれ,野口の大きなサイドチェンジは出なくなった。

それほど,下が滑ってロングパスはやりにくそうに見える。

しかし,ロングパスがダメでも,ディフェンス時の怖い野口の気迫は,炎のように沸き立っていた。

コレコレ!これが野口だ!

怖い怖い野口が出てきた!!!

野口見てるだけで,燃えるぜ!

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試合はゆっくりとしたペース。

両チーム共に,中盤までは人数をかけているが,それほど前線に飛び出てこない。

ロングボールと,サイドの深い位置に入れるボールの応酬。

 

センターバックの,「不撓不屈」,キローラン木鈴(4)

ロングボールの対応は,めちゃくちゃ空中戦に強い木鈴が制している。

落下点の見極めが正確で,木鈴はジャンプした時点で体勢的に良いところで飛んでいる。

ヘディングの飛距離も出ていて,安心感抜群。

試合が進んで気がついた。

大分の攻撃陣は,鈴鹿のディフェンス時のパス回しの際に,木鈴に的を絞って追い込んできている。

中村には1人だけ行く。木鈴にパスしたら,木鈴には3人が一気に寄せる。

下が濡れていてボールコントロールしにくい。そんな中でのディフェンスへの執拗なプレス。

しかーし!しかしかしかーし!

木鈴に欠片ほどのミスも無い。木鈴は鬼セーフティに前へドンドン蹴りだしていく。

迷って危ないプレイをするくらいなら,前に大きく蹴ってリセットすれば良い。

木鈴,それだ!

ディフェンスはそれでいい。

雨のグラウンドで無理するな。

ゴールを守ることが大事だ。

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前半8分

大分が鈴鹿の右サイドの奥にボールを出す。

それをクリアに行ったところ,鈴鹿の選手の体に当たりコーナーキック

この試合1本目。

大分のラガーマンのような鍛えこまれた選手が,鈴鹿ゴール前に並ぶ。

鈴鹿コーナーキックを何とかクリアするが,大きく蹴りだせない。

セカンドボールを拾われ,右サイドから中へ。

大分の選手の体が大きい。3人くらいはそれぞれ一撃必殺の雰囲気が有る。

右からのクロスを,完璧にヘディングで合わされて,失点。

0-1

 

野口(34)が大きな声で仲間を鼓舞している。

まだまだまだまだ!始まったばかりだ。

サポーター,ここで下向いてどうする!

やるぞ!!!

 

この試合は試合開始から,不思議なスローテンポだった。

そして,得点後の大分は,そのテンポに合わせて,ゆっくりと守りに入る。

 

左のフォワード,「ハートのエース」,遠藤純輝(13)

左でしっかりとボールを受けて,中にクロスを入れている。

どちらかと言うと,今日の遠藤は開き気味のポジジョン。

大分のディフェンスは厚くて堅い。

そこに突入せず,中のリンタロウ(7),右のネット(9),トップ下の小澤(28),鈴鹿のストロングポイントに放り込んでいる。

燃える男,野口(34)が遠藤を後ろから支えている。

ドンドン行け純輝!!!

そのドリブルは,そうそう止められるもんじゃない。

勝負だ!

鈴鹿アンリミテッドで一番「勝負!」と言う言葉が似合うのは純輝だ!

GO!!!

 

大分はゆっくりと守っている。

4-4-2のフォーメーションが4と4に並ぶのではなく,サイドハーフが下がって,5バックのようになっている。

そして中盤がめちゃくちゃコンパクト。

なるほど,大分のディフェンス見事。

 

セントラルミッドフィールダー,「鈴鹿の心臓」,藤田浩平(6)

大分がゆっくりと守っていることは,藤田は良く分かっている。

そして,鈴鹿のミスを狙ってカウンターを狙っている事も。

藤田はゲームを作りつつ,大分のカウンターを警戒している。

90分と言う時間の中で,試合の押し引きすら藤田の中でコントロールしている。

「失点後にがむしゃらに攻めて,ミスしてカウンター」

そんなことを藤田がやらせるわけが無い。

試合の経過と共に必ず何かが動く。

その時,その瞬間,その流れ,藤田ならば間違いなくそのタイミングを外さない。

慌てる必要は無い。

藤田がまわりに声をかけている。

整えろ。

無理する必要は無い。

試合は・・・必ず動くぞ!!!

なっ藤田。

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鈴鹿は大分ディフェンスを攻めあぐねている。

ように見える。

カニシは,ふと,なんかそこまで?鈴鹿が無理に押していないんじゃないかと思った。

大分からすれば,攻め急いだ鈴鹿のミスを取ってのカウンターが一番狙い通り。

ただ,鈴鹿は攻め急がない。

なので,大分はカウンターが仕掛けられない。

そんな風に見える。

 

実際に,藤田は大分の仕掛けるカウンターを早い段階で潰している。

十分に危機管理した攻撃。

ディフェンスラインに深く刺さるカウンターはほとんど無い。

支配率は,鈴鹿6大分4。

鈴鹿の中盤。藤田(6),和田(25),小澤(28)この3人の間隔が抜群。

 

ゴールキーパーの,「ヤングキッカー」,岩脇力哉(23)

ずいぶん久しぶりのスタメンでゴールを守る岩脇。

前半序盤に失点したものの,そのプレイに迷いは無い。

例えるならば,濁りの無い澄んだ水のようなプレイをしている。

シーズン最初のナカニシのイメージでは,もっとファイターで荒々しいゴールキーパーだった。

この研ぎ澄まされたプレイを「今!」するために,岩脇がどんなトレーニングを,どんな気持ちでやっていたか・・・。

分かるぞ!岩脇!

派手なキャッチをしているわけじゃない。

スーパーセーブをしたわけじゃない。

岩脇は,飛んでくるボールを,濡れて扱いにくいボールを,胸でしっかりとキャッチしているだけ。

「だけ」されど「だけ!」このプレイを100%にするために努力に努力を重ねた。

そのシュートの弾道を読むカン。

ディフェンスの位置からコースを推測する頭脳。

キャッチするポイントを見極める目。

カニシは選手によく言う。

「残念ながらチャンスは平等じゃない。だけど絶対にチャンスは有る」

(ナカニシが死んだら著書のタイトルにしてください)

岩脇!

鈴鹿を守っているのは,今!お前だ!

分かってるよな。嫌って程分かってるよな。

止めろ!

全部止めて,運命をどけろ!!!

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鈴鹿は大分のゆっくりとしたペースに乗って,ゆっくり攻めている。

無理はしていない。

大分のパスカットでヒヤリとする場面も有るが,藤田(6)と和田(25)の最初のアタックが激しく鋭く,ディフェンスは十分に間を取ってプレイできている。

 

カニシの脳裏に,試合前の小野祐輔の言葉がよみがえる。

「でも,2対1で苦戦しながらもウチが勝つかな!」

大丈夫。

慌てるな。

 

センターバックの中村俊貴(15)が,スルスルっとドリブルで上がる。

サイドバックも出来る中村のドリブルは,タッチが細かくスムーズにスラロームする。

オーバーラップで急に一人増えたため,大分のディフェンスが少し乱れる。

そう,スローペースだが,大分も必死で守っている。大分も勝ちたい。

必死と必死。

上等だ!

サポーター選手と共に行くとこまで行くぞ!

 

鈴鹿フォワード,「ER7」,エフライン・リンタロウ(7)

少年たちよ。リンタロウのプレイを見よ。

ドリブル,シュート,ポストプレイ。ハイレベルに高度な攻撃センスを持つリンタロウ。

この試合では,大分のディフェンスが堅く,そして大分の中盤がコンパクトなため,クサビのパスがズバッと入っているわけではない。

リンタロウもボールを良い形で受けられず,左右に流れて,スペースを探している。

カニシは,なんとなく雨の三交鈴鹿でリンタロウが点を取るような気がしてならない。

昨年の天皇杯予選。ヴィアティン戦で2点を取ったリンタロウは寒気がするほど,凄まじかった。

そのイメージ。

膠着し始めた試合で,なんかやってくれそうなイメージ。

そして・・・。

 

前半39分。

左サイドから野口(34)の左足が火を吹く。

フワリとした弾道は,遠いサイドで待つ和田篤紀(25)へ。

和田がトラップ一発でディフェンスを交わし,シュート!!!

これをギリギリでブロックされて,シュートはバーに当たり跳ね返る。

跳ね返るボールを,遠藤純輝(13)が逃がさない!!!うわっ!

純輝が粘ったボールを,藤沢ネット(9)が落とす。

野口→,和田→,遠藤→,ネット→・・・

全ての運命が,この男の下へボールを運んできた。

その終着点で待っているのは・・・

(みんなで名を呼ぼう!)エフライン・リンタロウ!!!

リンタロウが体を反転させてゴール角にシュートを叩き込む!

ゴーーーーーーール!!!1-1

 

どりゃ!!!

リンタロウ!ナイスシュート!!!

走り出すナカニシ(三交鈴鹿は広いので横に走っても大丈夫)

見た?見た?今の見た?

スゲーーー!うちのリンタロウスゲーーー!

 

さあここからだ。

さあここでどうするかが大事だ。

 

鈴鹿は慌てない。

大分も変化は無い。

両チーム共に,その時を待って,どっしりとしている。

 

このまま前半を終わらせようか???

と言う空気。

そんな時こそ,狙っている凄いヤツがいる。

 

トップ下の,「皇帝」,小澤司(28)

小澤がスタメンで出る。それだけでナカニシの血圧が上がる。

小澤,今まで何度も何度も何度も鈴鹿を救ってくれた小澤が出る。

小澤の凄さは見ればわかる。

角度を変えるワンタッチ,囲まれてからのスルーパス,言葉に出来ないその凄さ。

この試合では,なかなかクサビのパスが入らない。

サイドを経由し,ボランチを経由し,そして小澤へ。

足元へのパスでつないでいるため,選手たちの動きにスピードが出ていないが,小澤のスペースへ出すパスで,鈴鹿の選手たちのギアが上がる。

そして,前半終了間際。

タカヒロ(27)が右から上げたクロスボール。

リンタロウがギリギリの競り合いの中で,ボールを落とす。

その場所を事前に知っていたかのように,小澤がピンポイントで受けてシュート!!!

大分ディフェンスの体を投げ出すようなディフェンスに阻まれるが,小澤のサッカーセンスにはナカニシ参った。

小澤!

頼むぞ!!!

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試合はゆったりとしたペース。

鈴鹿は攻めあぐねている。

しかし,1対1の同点。

後半,どうなるのか・・・。

 

ここで前半終了。

 

 

 

いつも間にか,雨空が曇り空に変わっている。

どんよりと曇っているが,雨は降っていない。

風はほとんど無い。

 

鈴鹿の控え選手を見る。

一騎当千の曲者ぞろいだ。

誰が出ても,なんかやってくれる。

 

両チーム共に,リスクを気にしながらの試合。

その分,攻守の切り替えは遅く,単騎でのカウンターはほとんど無い。

大分は,前期で見たよりも,ロングパスを使うことが多く,この点でも雨で濡れるピッチが影響しているのだろう。

 

まだ分からない。

全然分からない。

試合が終わった時,ナカニシはどうなっているんだ?

 

後半開始

 

 

 

ハーフタイムにサポーターの仲間と話した。

大分は後半,一気にギアを上げてくるかもしれない。

 

後半の大分は,分厚いディフェンスは変わらず,前半よりワイドにサイドを攻撃してくる。

前半,鈴鹿のディフェンスのパスまわしの際に,木鈴に圧力をかけたように,後半は特に右サイドを押してくる。

なるほど。大分は組織的でチームの意思がきっちり選手たちに伝わるいいチームだ。

 

鈴鹿の右サイドバック,「イナズマクロス」,田中貴大タカヒロ(27)

大分の攻勢に対して,その見事な体幹で腰を入れて踏ん張るタカヒロ

高さではなかなか勝てないが,体をぶつけているので,大分も思うようにヘディングでコントロールできない。

数人が流動的に動くが,タカヒロが縦を止めているので,中を藤田が止めて,攻撃の勢いを殺いでいる。

良く走る。タカヒロは本当に良く走る。戻りが早い。

そして,攻撃時には縦も中もアリのフレキシブルな独特の持ち味を発揮する。

縦からの中!

そしてミドルシュート!!!

惜しくも枠を外れるが,破壊力抜群のミドルを見せる。

良いぞ!

タカヒロ鈴鹿を救ってくれ!

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試合は5分と5分の展開。

前半は,大分がディフェンシブで鈴鹿が攻めあぐねる展開。

後半は,両チーム共に良く走り出した。

ただ,前戦と違い,両チーム共に選手間がコンパクトなため,スペースを使ってスピードを活かした攻撃は出来ていない。

そういう意味では,この試合はスピード感が少ない。

 

右のフォワード,「優しい鉄人」,藤沢ネット(9)

こういった足を止めて殴りあうような,あまりスピードの出てない試合で,ネットの肉体から繰り出されるポストプレイは,大きな武器になる。

中盤はコンパクトなため,スルーパスは通らない。

右サイドで足元のパスを受けたネットは,後ろからスピードを出して走ってくるタカヒロに,そのボールをちょんと預ける。

タカヒロがスピードに乗って攻めあがる。そしてネットは中へ。

ネットが相手を背負って間を取る瞬間に,鈴鹿の攻撃に色が付く。

ネットはみんなが踏み切る土台となる。

大丈夫。

ネット。そのプレイが輝いているのは,ナカニシが知ってるぞ!

ネット!負けるな!

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後半12分。

(OUT)28小澤司 ⇔ (IN)10堀河俊大

 

小澤から堀河に交代。

 

交代で入った,「疾風勁草」,堀河俊大(10)

入って早々,リンタロウのシュートのこぼれ球を,堀河がシュート!!!

惜しくもゴールならず。

でも,この濡れるグラウンドで堀河のプレイの精度はより一層,輝きを増している。

 

サポーターが堀河オーレのチャントを歌う。

「堀河オーレ,堀河オーレ,ホリカワオーレ」

 

そのチャントが続いているさなか・・・。

カニシは見ていた。

大分のディフェンスの後ろから,ヒタヒタとリンタロウが寄せている。

大分ディフェンスのボールに足を伸ばすリンタロウ。

ボールがこぼれる。

それを一瞬でかっさらったのは,なぜここにいる?和田篤紀(25)!!!

 

和田篤紀がボールを奪うが,ゴールキーパーとディフェンスの激しいタックルで潰される。

しかし,篤紀は一瞬早くボールに触っていた!

なんと!

3人が交錯する中,ボールだけがコロコロとゴールに入る。

ゴーーーーーーール!!!2-1

逆点!

何と言うプレイ。

信じられない。

そこであと一歩触るか!?

ナイス!篤紀!

 

ポジション不定,「バッドボーイ」,和田篤紀(25)

本来ならば中盤といいたいところだけど,和田のプレイエリアはとんでもなく広い。

サイドを駆け上がることもあれば,リンタロウの後ろでこぼれ球を狙っている事もある。

そりゃ,マークは難しい。

点を取った後も,純輝(13),リンタロウ(7)と共に,ワンツーで抜け出してくる。

ゴールに肉薄する和田。あと少しまで迫る。

和田の動きに合わせて,藤田(6)堀河(10)がフォローしている。

つまり,和田が動き,そこにいた選手が動き,その先にいる選手が動き。

ところてん式に鈴鹿に動きが出てきた。

後半の半ばから,鈴鹿の攻撃にスピードが出てきた。

和田篤紀が動けば天下が動く。

篤紀!最高を頼むぜ!

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カニシにはあまり記憶にないが,鈴鹿が後半の半ばから良く動くようになってきた。

疲れていないわけが無い。

特に,サイドバックは攻守ともに多忙な上,ディフェンスをコンパクトに保つため,細かい動きが求められている。

静の堀河(10)と,動の和田(25)が攻撃を活性化させ,純輝,リンタロウ,ネットが前を向いてプレイしている。

 

押しているとまでは言えない。

大分ディフェンスは変わらず堅くて高い。

だけど,鈴鹿のプレイは悪くない。

いや,結構良いんじゃないか。

 

後半の終盤に入る。

 

ネットの足が痙攣して動けなくなる。

ネットも攻守に渡って良く走った。

本当に良くがんばった。

 

後半30分。

(OUT)9藤沢ネット ⇔ (IN)16小口大司

 

ネットに変わり,小口が入る。

カニシはちょっと以外。

守備も出来るミッドフィールダーを入れて,守りに入るかと思った。

小口はバリバリの攻撃の選手。

走る走る小口は走る。

 

この試合,最後に書く選手はプログ書き始めから決めていました。

 

センターバックの,「ザ・ウォール」,中村俊貴(15)

一時は自信を失ったようなプレイをしていたことがあった。

プレイに迷い,判断に迷い,そしてなんか困っているように見えた。

カニシの俊貴のイメージは,昨年の昇格のシーズンで見せた「岸壁」のように聳え立つような雄大なディフェンスだった。

あのプレイは,誰にも真似できない。鍛え上げた俊貴の肉体のみが出来る大自然のような完璧なプレイだった。

そして,今日。

より一層磨きぬかれ,より一層鋭さを増した,大きな俊貴が帰ってきた。

俊貴の好きなサッカー選手はカルロス・プジョルらしい。

世界的に有名なプジョルの身長は178cm。俊貴より4cmも小さい。でも,プジョルバルセロナのゴールを守り続けた。

この試合,俊貴より大きな選手が大分には何人もいた。

だけど,俊貴は引かない。押さば押せ!引かば押せ!

ヘディングの競合いで体をぶつけ,ボールを奪い合い,体をこじ入れ,

全てにおいて,俊貴のプレイに寸毫の迷いも無かった。

帰ってきたな。俊貴。

それだよ。ナカニシの知っている俊貴はそれだよ。

試合終盤。激しい試合に痛める選手が増えてきた。

しかし,俊貴の顔はずっと赤鬼のようだ。

俊貴,この試合勝つぞ!!!

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残り時間はわずか。

大分も攻勢をかける。

鈴鹿はしっかりと下がって守る。

前半の大分リードしている時点の,反対のような展開。

 

木鈴(4),俊貴(15)センターバックは揺るぎもしない。

野口(34)も中に絞ってきて,サイドは純輝(13)がカバーしている。

堀河(10)が見事にクサビのコースを切っている。背中に目が有るようだ。

 

野口(34)が足を痛めている。

しかし,ディフェンスのリズムを変えたくないためか,そのまま続行する。

タカヒロ(27)の足が痙攣している。動けない。

やはり,両サイドは大分に攻め立てられたためか,消耗が激しかった。

 

後半44分

(OUT)27田中貴大 ⇔ (IN)2原広樹

 

俺たちの原広樹が出る。

カニシはこの瞬間,ホンの一瞬,「この試合勝てる」と思った。

原広樹がディフェンスラインに入って,相手が自由に攻められるわけが無い。

広樹ならば,岩にかじりついてでも相手を止める(比喩表現)。

広樹ならば,このタイミングであっても絶対にやらせない。

 

気がつくと声が出ていない。

怖くて手と足が震える。

頼む。

頼む。

みんなもう少しがんばれ。

 

鈴鹿は何度もアディショナルタイムで失点してきた。

選手たちががんばっていることに間違いはない。

だけど,残り少しで失点してきた。

 

サポーターは無力だ。

疲れて,疲れて,それでも戦う選手たちに何もしてあげられない。

 

何にも出来ないけど,祈るように声を出そう。

太鼓の音が聞こえない。

「アンリミテッド」と言う,ただそれだけのシンプルな言葉が,何度も何度も繰り返される。

 

アンリミテッド。

アンリミテッド。

アンリミテッド。

アンリミテッド。

アンリミテッド。

 

試合終了。

 

 

 

両チームの選手のみなさん,スタッフのみなさんお疲れさまでした。

雨の中,ご来場いただいたみなさん,ありがとうございました。

ボールボーイや,前座で試合をした少年たちもいっぱいいました。

みんな応援してくれました。ありがとうございます。

また,この試合でマッチスポンサーをしていただいた,住友電装様ありがとうございました。

鈴鹿アンリミテッドを今後ともよろしくお願いします。

 

募金に協力いただいた方にも感謝申し上げます。

また改めてブログでご報告させていただきます。

 

お菓子もたくさんいただきました。

みんなで分けました。勝ち菓子最高です。

関東から九州まで,いろんなところからVictoryCrossの支部の方々が来てくれました。

みんな笑顔で帰路につけるので,とても嬉しいです。

 

みんなでバンザイしました。

岩脇が踊ってました(これは踊っている写真です)。

信じられない人もいるかもしれませんが,和田篤紀も可愛く踊りました。

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みんな笑っていて最高でした。

その言葉しかありません。最高でした。

 

さて,今日の試合のVictoryCross賞は・・・

カニシのひいき目かもしれないけど,良かったものは良い!

ナイスディフェンス!

ナイスマッスル!

中村俊貴選手(15)です。

俊貴,次も頼むぜ!

 

三交鈴鹿から帰る時に,小野祐輔選手に会いました。

小野選手に「予想通り2対1で勝ちましたね」って言ったら,

ニコッと笑って,親指を突き上げました。カッコイイ!

小野選手がんばってください。芸術品のような左足のプレイが見たいです。

 

カニシは,

大変良い気分で,余韻にひたっております。

疲れているのですが,その疲れが最高に気持ち良いです。

ふわーーーっとしています。

 

そして不思議と,試合前にスタジアムで流れていた,湘南乃風の「純恋歌」が頭の中でループしています。

「目を閉じれば億千の星,一番輝くのは鈴鹿の選手だコノヤロー!!!」

 

まだまだまだまだ,試合は続きます。

緩めることなく,走りきりましょう。

 

サポーターは,いつでも選手と共にあります。

 

みなさん,今日はゆっくり休んでください。

明日から次の試合が始まります。

 

ではまた。

 

(今後の試合)

JFL第25節 10月27日(日)13:00 ソニー仙台 @めぐみ野サッカー場(宮城県仙台市

JFL第26節 11月3日(日)13:00 ホンダFC @AGF陸上競技場(鈴鹿市

JFL第27節 11月10日(日)13:00 ヴィアティン三重 @東員陸上競技場(東員町)

 

※ このブログに使用している写真は,鈴鹿アンリミテッドとJFLの使用許可を得て掲載しています。そのため,他での利用は絶対にしないでください。