VictoryCross

アトレチコ鈴鹿クラブ(JFL)のサポーターブログです。

JFL第23節 対 いわきFC

みなさんこんばんは。

 

たしか,2.3日前は中秋の名月でした。

帰宅する時に満月を見ながら,月成が出たら良いなぁと思いました(本当)。

鈴鹿に来た選手たちは,全員が人生をかけてサッカーをしています。

だから試合に出たい。サッカー選手である以上,試合に出て結果を出したい。

そう思っているはずです。

 

みんなが出たい。ナカニシもみんな出してあげたい。

でも厳しい世界です。なかなか出場できない選手もたくさんいます。

「チャンスは平等じゃない。だけど必ずある」

出られない選手に,ナカニシが良くかける言葉です。

 

 

鈴鹿のホームAGFでの試合。

しかし,まだ完全ではなくコロナの規制が続く。

 

今日の対戦相手は,いわきFC(以下,いわきと書きます)

アンダーアーマーのメソッドを取り入れた筋力トレーニングで有名なチームだ。

JFL昇格直後からJ参入を狙い,既に百年構想もJ3ライセンスも持っている。

地域リーグからトトトン!と昇格した。

正直なところ,羨ましいくらい立派なチーム。

 

そのいわきとの対戦は,実のところ今回が初めて。

全員が鋼の肉体を持ち,フィジカルが強いらしい。

どれくらい?鈴鹿は通用するのか?

 

相変わらず,試合前は眠れない夜を過ごす。

何度も寝返りを打って,寝なきゃ寝なきゃと思いながら,いつのまにか寝ていた。

 

朝,8時前にはスタジアムに到着。

ゆっくりと歩きながら準備をする。

走って動くと,試合後の片づけでスタミナが切れて動けなくなる(過去に経験済)。

 

祈るように準備を続ける。

選手たちの体調はどうだ?

疲れは出ていないか?

戦える気持ちになっているか?

モチベーションは上がっているか?

この試合も,応援の声は出せない。太鼓もダメ。手拍子だけできる。

 

ならば,ナカニシの手が骨折するくらい手を叩こう。

サポーター代表って偉っそうな名前があるなら,裂けるまで手を叩け!!!

 

どんな時も,選手と共に。

 

いくぜ!

 

本日のスタメン(以後敬称略)

FW 15菊島卓・18佐藤和馬

MF 10和田篤紀・6藤田浩平・19海口彦太・11遠藤純輝

DF 34野口遼太・20中村俊貴・17佐藤昂洋・14蓮沼翔太

GK 1月成大輝

 

試合開始。

 

パッと見て驚いた。

先日の試合まで,鈴鹿は4-1-2-3に近い4-1-4-1だったが,この試合では4-3-1-2のフォーメーション。だと思う。

4バック3ボランチで中央の支配力を増してはいるが,サイドハーフがいない。

そして,ゴールキーパーの月成大輝,センターバックの佐藤昂洋,ベンチスタートの中村侑人など,今まで出ていなかった選手たちが,出場している。

いわきは,たぶん3-5-2。

さあ,鈴鹿はどうだ?

 

フィジカルが凄いといわれる,いわき。

カニシは準備の際に,ちらっといわきの選手を見たのだけど,胸から腕にかけて凄い筋肉だった。

前半開始早々から,いわきが,鈴鹿陣内に攻めてくる。

身長が凄く高い選手がいるわけではなさそうだが,競り合いに強いため一瞬の油断もできない。

 

鈴鹿は,前半早々に攻め込まれてコーナーキックを与えてしまう。

先発でゴールを守るのは,「レーザービーム」,月成大輝(1)

月成は,2016のどん底も,2018の歓喜も共にしてきた選手。

やはりナカニシも応援に力が入る。

月成の持ち味の一つ目は,その足元のうまさ。

左足から放たれるレーザービームは,一発でカウンターを決めることができるほどの威力を持つ。

そして!月成のもう一つの持ち味は・・・。

 

この試合1本目のコーナーキック

走り込みながらダイビングヘッドで飛び込んだ,いわきの選手に頭で合わせられる。

ゴール左隅ギリギリ。やられた!(ここまで0.05秒)

そのボールを左手一本で防いだのは!そう!そう!それが鈴鹿の月成!

その超反応は,地域CLの舞台で,何度も鈴鹿を救ってくれた。

その月成の超反応炸裂!

泣けるぜ!月成!(ここまで0.1秒)

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ゴールキーパーは因果なポジションだと思う。

1チームに1人。交代はほぼ無い。

試合にずっと出られなかった月成。

その月成が鈴鹿のゴールを救うビッグプレイを見せた。

それは,月成が試合に出られない期間も,自分を徹底的に磨き続け,試合の感覚を失わなかったからだと思う。

この試合の月成は,鬼神の働き。

たぶん3本は決定的なのを止めている。

前半の無回転のブレ球ミドルシュートも見事に止めている。

月成,もう言うこと無いよ。

カニシは良い気分だ!

 

試合は,いわきの圧力で押される展開。

しかし,鈴鹿は左サイドからコツコツと攻めている。

 

サイドバックの,「悪魔の左」,野口遼太(34)

フィジカルに優れる,いわきに対して,十分に当たり負けしていない野口。

早め早めにボールを回して,狭いところを通す。

鈴鹿の攻撃は左サイドから。いわきの選手に当てて,スローインを繰り返しながら進む。

佐藤和馬(18),遠藤純輝(11),和田篤紀(10)など,ボール扱いに長けたテクニシャンがノグさんのスローインを受けに来る。

地味にコツコツとビルドアップしながら,勝負所でちゃっかりミドルシュートも狙っている野口。

ゴールにはならなかったものの,そう,それは悪くない。ナイス野口!

野口の左足が放つミドルシュート鈴鹿の攻撃のひとつだ。

ノグさん,やったりましょう。 

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左のボランチ,「疾走する若武者」,海口彦太(19)

フィジカルで正当なタックルで弾き飛ばされた場合,鈴鹿はいきなりピンチになる。

だから,フィジカルで押し込まれたら,一歩も引かずに守るしかない。

しかし,フィジカルばっかり気にしていたら,スピードで裏を狙われる。

コンパクトに左から攻撃しているため,いわきにボールを奪われると,右に大きなペースができる。

そのスペースを埋めて,相手と果敢に競り合う海口。

ある意味泥臭いそのプレイには,溶岩のような超高熱な想いを感じる。

この試合の最後まで,海口はシュートを打てなかった。アシストも無い。

だけど,この試合をずっと締めていた一人が間違いなく海口。

海口の動きで,鈴鹿は中盤で数的不利にはなれなかった。

ナイス!海口!

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前半の半ばとなり,試合は攻守の展開が早くなってきた。

支配率,攻撃回数ともに,五分と五分。

いわきは,「止める蹴る」がしっかりしており,球際で寄せてもボールを奪えない。

これは・・・フィジカルだけじゃなく,足元も凄いぞ。

 

センターバックの,「麒麟」,佐藤昂洋(17)

初スタメンだが,威風堂々たるプレイ。

そのプレイを見るだけで,試合に出られない間も昂洋が『試合に出るつもりで』常に準備していたことが分かる。

細身に見えるが,体幹が強く空中戦でいわき攻撃陣と競り合っても,ブレが無い。

カニシは紅白戦以外で初めて昂洋のプレイを見る。

紅白戦と公式戦では全く違うそのプレイ。より鋭く感じる。

この試合ハーフタイムにサポーターと話した際,「昂洋良いですね~」と誰もが言っていた。

アジリティ(敏捷性)が高いというか,「動きながら体をコントロールする技術」が高いように思う。

ヘディングの競り合いでも,右から左へターンしながら上手くコントロールして跳ね返している。

また,ドリブルで左右にフェイントをかける相手に対し,体を反転させるスピードが速く自分の後ろを取らせない。

昂洋!!!良いぞ!

昂洋の個人チャントが歌いたい!

存分にやったろうぜ!!!

「物事が変わるのは一瞬だ!」

そしてそれは今だ!!!

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給水タイムの後,試合は徐々に鈴鹿のペースになる。

その原動力は,間違いなく佐藤和馬(18)

 

フォワードの,「雑草魂」,佐藤和馬(18)

先に書いておこう。

この試合の和馬は,ナカニシが今まで見た中でも相当上位のナイス和馬でした。

点は取れなかった。アシストはできなかった。だけど,勝利に大きく貢献したと思う。

この試合で,鈴鹿は(たぶん)4-3―1-2のフォーメンションだった。

そのため,サイドのプレイヤーがサイドバックしかいなかった。

フォワードの2人は孤立してもおかしくない状態なのに,その大きなスペースを自由自在に使いまくったのが鈴鹿の佐藤和馬(18)。

フィジカルの強い,いわきディフェンスに対し,和馬の体の使い方が抜群。

ボールを懐に入れてファウルを誘い,斜めに走ってマークを外し,単純に縦にスピードでぶっちぎる。

和馬は試合の流れが見えすぎるだけに,自分を殺したようなプレイをすることがあるが,この試合では,和馬がポジションに縛られず,とても気持ち良さそうにプレイしているように見える。

面白い。この試合の和馬のプレイを見ているだけで面白い。

そう思えるほどの活躍とワクワク感。

コーナーキックのこぼれ球に対して,ボレーシュートを放つが枠をとらえられなかった。

だけど,その位置で狙ってるって得点の嗅覚が研ぎ澄まされているんだと思う。

和馬!

めっちゃ良いぞ!

そして次は,マルヤスから点とるぞ!!!

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試合は鈴鹿ペースに。

少しポジションを上げた和田(10)とトップ下の純輝(11)は,セカンドボールに対する出足が早く,鈴鹿ショートカウンターを仕掛けられるようになってきた。

 

ボランチだけど,どこにでも出てくる「バッドボーイ」,和田篤紀(10)

試合後のインタビューでも言ってたが,和田がどこにでも出てくるのはそれだけ走っているから。

涼しい顔をして,微笑みながら,チームのために走っている。それが鈴鹿の10番。

前半の半ば以降,和田篤紀が前線でボールを持つことが多くなった。

試合は前半だが,攻守の切り替えが早く,中盤にスペースができ始めている。

そこでうまくボールを受けて,前線にスルーパスを出す和田。

そして,足の速い菊島(15),いわきのフィジカルに負けていない和馬(18),前線の2人の選手の動き出しが鋭く,和田のパスがことごとくチャンスを生んでいる。

また,そばに遠藤純輝(11)がいることも大きい。

懐が広く,動きながらボールを失わない純輝がまた活発な動きをしている。

さすが篤紀。

この試合「も!」良いぞ!!!

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和馬と共に2トップの一角,「ゴールゲッター」,菊島卓(15)

この試合でよく分かったのだが,菊島は足が速い。

そして,スピードに乗ったままボールコントロールが上手い。

それが,いわきディフェンスに効いている。

さらに,フォワードの和馬(18),トップ下の純輝(11)とのトライアングルは,誰がシュートを打っても良く,誰もがスルーパスを出せて,誰もがドリブルで突破できる。

ワクワクするような菊島のプレイ。

前半の終盤には,和馬→菊島→純輝とつないで純輝が惜しいシュートを放った。

めくるめく鈴鹿攻撃陣の世界。

素晴らしい!

菊島!点とったろうぜ!

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前半の終盤は,いわき陣内でのプレイが多い。

鈴鹿のディフェンスラインは高く上げているので,いわきの攻撃を早い段階で摘み取っている。

昂洋(17)も,俊貴(20)も,下がりながらのディフェンスもできるが,出るときは思い切って出る。

鈴鹿センターバックに迷いはない。

良いぞ!

 

試合はロングボールが多くなってきた。

お互いにディフェンス時に,バタバタしているので,セーフティに組み立てたい。

 

前半40分。

いわきのディフェンスがボールを蹴ろうとしたところへ,和田篤紀が詰めていく。

寄せが早く,コースを切っている。

相手のボールを体に当てる。

受けたのは・・・菊島卓(15)

ダイレクトでスルーパス!良いボールだ!キク!

独走で走りしたのは,鈴鹿のプリンス!和田篤紀!!!

いわきディフェンスがダッシュで詰めてくる。

いわきゴールキーパーが準備をする。

篤紀はパスか?シュートか?

ゴール右隅ギリギリにパスのようなシュート!

ゴーーーーーーール!!!1-0!

 

和田篤紀のゴール!

よっしゃーーー!どうだ!!!(たぶん,無音で喜ぶナカニシ)

カッコよく,グーをする和田篤紀。

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鈴鹿リードだが,どうしてもこのまま終わるとは思えない。

前半の終盤で,ナカニシの考えを改めたが,いわきはフィジカルの強いチームというだけでなく,足元の技術やスピードもあり,総合的に強いチームだ。

そのため,まだまだ攻撃の引き出しがありそうに思う。

 

この試合ではトップ下に入っている,「ハートのエース」,遠藤純輝(11)

トップ下だけど,前後に良く動いていて,ディフェンスにもしっかり入っている。

純輝もサッカー頭脳の高い選手なので,自分の与えられた役目が十分に分かっている。

前半は,フォワードの2人の走り出しが鋭く,和田(10)と共にいわきディフェンスを翻弄し続けた。

それでも,純輝の本性は「フォワード」。

前半の終了間際に,いわきの一瞬のスキを突き,ド派手なシュートは放つが,惜しくもバーに当たる。

トップ下でも,純輝から得点の匂いがプンプンする。

これぞエース!これぞ純輝!

純輝!頼むぜ!

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ここで前半終了。

 

ふぅ。

応援で声を出していないのに,一息つきたくなるほどの試合。

べたべたに手に汗を握っているが,手拍子のし過ぎで,ナカニシの手はグローブをしているような感触なっている。

 

ハーフタイムに,サポーターの仲間と話をする。

「昂洋が良い!」

「和馬が良い!」

「篤紀が良い!」・・・

ただ,みなが口々に言うのは,この試合は見ていて,とても面白いということだ。

鈴鹿といわきがかっぶり四つで,良いところを潰しあう消耗戦のような試合ではない。

カニシの見た感じでは,鈴鹿鈴鹿の良いところを出している。

ただ,いわきはまだ先があるように感じるのも怖い。

 

そして,鈴鹿の前線は,フォーメーション的に人数が少ない分,かなり長距離を走っている。

飛ばしていたし,どこかで選手交代となるだろう。

その交代で,バランスを保てるかも重要。

 

どんな時も,サポーターは選手と共に。

 

さあいこう!

  

 

後半開始。

 

いわきはハーフタイムに選手交代をした様子。

そして,後半いわきが一気に押し寄せてくる・・・。

いわきの前半はロングボールが多かったが,後半は鈴鹿のサイドを攻略してくる。

鈴鹿サイドハーフがいない分,時にはフォワードの和馬和馬(18)までもがサイドの守備に走っている。

いわきの攻撃で,少しずつ鈴鹿のフォーメーションが崩れ,スペースができてくる。

 

試合前から,ナカニシはいわきの猛攻を止めるのは,中村俊貴しかいないと思っていた。

センターバックの,「マッスルキングダム」,中村俊貴(20)

鋼の肉体を持つセンターバック

競り合いで後れを取ることは無く,サイドからのクロスボールにも十分に対応していた。

競り合いでやられたら,一発でやられる綱渡りのように展開。

その中でも,俊貴は落ち着いてプレイしていた。

ここまでトレーニングを積み上げてきた自分自身を信じている。

よし!いいぞ俊貴!

そして,後半は特に俊貴の気迫の熱い声が聞こえる。

その全てが勝つために徹底している男の声だ!

伝わるぞ!

スタンドまで選手の気持ちが伝わるぞ!!!

絶対に勝とうぜ。俊貴!頼むぞ!!!

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鈴鹿は防戦一方となっている。

まだ,後半は始まったばかり。これはキツイ。

 

そんな中で,いわきの波状攻撃を止めているのは・・・

セントラルミッドフィールダー,「鈴鹿の心臓」,藤田浩平(6)

引いたらやられる。ビビったら負ける。

そんな中で,ボールを奪い,セカンドボールに先にアクションするため,前に出る藤田。

また,和田(10),海口(19)ともうまく連携したプレッシングをまとめている。

いわきはサイドからクロスボールを上げてくるが,中村俊貴(20),佐藤昂洋(17)のセンターバックは,簡単にやられはしない。

怖いのは,そのセカンドボールを狙われること。

体を入れてボールを保持する相手に対し,足を延ばしてボールを奪う藤田。

上手い。例え態勢が崩れても,藤田はボールを取りに動き続けている。

後半はガマン+ガマンの展開。

藤田。ここ堪えてくれ。

 

防戦一方の鈴鹿は,いわきに何本ものコーナーキックを与えてしまう。

後半から入った,いわきの外国人選手は,身長はそれほどでもないが,体のバネが凄く,桁違いのジャンプ力を持っている。

コーナーキックのボールをダントツの高さでヘディングで合わせられるが,これを海口がゴールギリギリで掻き出す。

危ない!

海口ナイス!

 

サイドバックの,「右のダンディズム」,蓮沼翔太(14)

サイドバックの位置で,試合を組み立てる蓮沼。

もともと中盤もできるだけに,パスの技術が高く,蓮沼からも試合が展開できる。

しかし,後半はサイドの防戦一方となり,蓮沼も自由にプレイができず,押しまくられる状態。

少しでもコントロールできないように,少しでもコースを切れるように。

蓮沼もギリギリの攻防を続けている。

ハス!ガンバレ!

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後半の半ばに差し掛かるころ,鈴鹿に疲れが見え始めてきた。

特に前半飛ばしたフォワードは,疲労の色が濃い。

 

いわきはアーリークロス気味にぽんぽんと放り込んでくる。

中で競り合うが,お互い押し負けていないので,ヘディングのクリアの飛距離が出ない。

そして,そのセカンドボールを狙ういわき。

 

後半の給水。

前半の給水時には,選手間で活発に話していたが,後半は言葉が少ない。

みんな疲れてきている。

 

後半24分。

(OUT)18佐藤和馬 ⇔ (IN)16小口大司

 

闘志天翔の小口が入る。

小口頼む。引っ掻き回してくれ。

 

鈴鹿は防戦が続く。

ベンチから小澤コーチの声が再三飛んでいる。

どうしてもファウルが出てしまうが,フリーキックは何とかしのぐ。

 

いわきのコーナーキックの際には,月成の動きを遮るため,いわきの選手が2人ついてきている。

しかし,それでも月成は飛び出して,キャッチせずパンチングでクリアする。

ハイプレッシャーの中で,キャッチに行って,競り合ってこぼしたら危ない。

さすが月成。

 

いわきは,前半とチームが変わったかのように押し寄せてくる。

なるほど。これは強い。

パスの精度が高く,前線に斜めに走る選手が捕まえにくいが,今日の俊貴(20)には見えている。

昂洋(17)の裏に斜めに走ったいわき攻撃陣を,俊貴が捕まえる。

 

月成(1),昂洋(17),俊貴(20)のトライアングルが,とてもよく機能している。

このうち2人は初スタメンだというのに・・・。素晴らしすぎる。

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しかし,前半からのハードワークで,佐藤昂洋(17)の足が痙攣する。

両足とも。

ここで大活躍をした昂洋が交代。

 

後半29分。

(OUT)17佐藤昂洋 ⇔ (IN)4キローラン木鈴

 

空中戦において,木鈴に勝る人類はいない(ナカニシの意見)。

木鈴,頼む!

 

鈴鹿は攻撃時に小口(16)を起点としている。

また,月成からのカウンターレーザービームがあるため,いわきは全員で攻撃しきれていない。

それでも,押し込まれっぱなしの鈴鹿

コーナーキックも10本近く出ているのではないだろうか?

 

後半39分

(OUT)10和田篤紀 ⇔ (IN)25出岡大輝

(OUT)14蓮沼翔太 ⇔ (IN)22中村侑人

(OUT)15菊島卓 ⇔ (IN)21山内健史

 

中村侑人が初出場。

いや,初出場が目標じゃない。

侑人!勝つぞ!

 

おそらくこの交代で鈴鹿は逃げ切りの指示が出ていると思う。

そしてフォーメーションが4-4-2になってサイドハーフがディフェンスに入る。

しかし,守りに入ったらいわきにやられる。

支配率を確保し,攻めることが最大のディフェンスとなる。

 

フォワードの,小口大司(16)と,山内健史(21)は,まだまだ攻勢に出ている。

鈴鹿は深追いはせぬものの,リスク管理をしつつも,攻撃できる体制は取っている。

吠える山内!

山内,イケイケで行こうぜ!

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時間が少なくなるにつれ,いわきが攻め急ぎ始めた。

そんな中でも,鈴鹿は落ち着いている。

悪くない。

残り5分。これはこのまま行けるぞ!

 

中村侑人(22)も凄く落ち着いている。

本当はもっとガンガンアピールしたいだろうが,徹底した守備でサイドをやらせていない。

試合終了間際には,激しい当たりで,腰を痛めるが大丈夫のようだ。ほっ。 

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時間が刻々と過ぎる。

カニシはもう座っていられない。

だけどルールなので座る。

手はずっと祈っている。

 

勝ちたい。

みんなで笑って家に帰りたい。

 

出岡が良く止めている。

山内がボールを追う。

 

鈴鹿の集中はキレていない。

バタバタしてもいない。

慌ててもいない。

 

ラストプレイ。

いわきのサイドの選手に対して,山内(21)が炎のようなスライディングを決める。

 

ここで試合終了。

 

 

両チームの選手のみなさん,スタッフのみなさんお疲れさまでした。

いわきのサポーターのみなさんも,鈴鹿までお越しいただきありがとうございました。

この試合も,設営から最後の片づけまで,名古屋リゾート&スポーツ専門学校のみなさんや,鈴鹿のジュニアユースのみなさん,そしてボランティアスタッフのみなさんが協力してくれました。

ありがとうございます。昨年と比べて準備が格段に楽になりました。

 

お土産や差し入れもいただきました。

みんなで食べました。

ありがとうございました。

 

試合後に,声を出せないサポーターに代わり,選手たちが月成選手のハッピーバースデーを歌ってくれました。

月成選手は,今日,10月3日が誕生日とのことです。

誕生日らしく,水をかけられてたのですが,なぜか控えのゴールキーパーの岩脇選手のほうが水浸しになっていて,みんなで笑っていました。

同じポジションを競うライバルでありながら,同じチームの選手としてリスペクトする仲間というのは本当に良いですね。

そして,そのゴールキーパー陣を指揮し,月成選手をぶっつけ本番でも戦えるキーパーとして指導してきた,ゴールキーパーコーチの高宮大輔選手兼コーチにも感謝です。

さすが鈴鹿ゴールキーパー

さすが高宮大輔とも思いました。

 

さて,今日のVictoryCross賞は,もちろん月成大輝選手(1)です。

鈴鹿のゴールを守り続け,そして相手のディフェンスにはゴールキーパーからのキックによるカウンターの圧力をかけ続けました。

足元の確実さ,飛び出しのタイミング,全てのプレイの精度など完璧です。

月成!ナイスプレイ! 

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いわきFCはとても強かったです。

後半の鈴鹿は耐える時間がほとんどでした。

そして,そのいわきFCに,1対0で勝利できたというのは,格別嬉しいです。

 

物事を変えるのは一瞬だ!

運命が邪魔をするなら,それを押しのけて先に行こう。

「運命よ,そこをどけ,俺が通る」

NBAの大スター,マイケル・ジョーダンの言葉です。

 

サポーターがみんな帰ってから,ナカニシはAGFを一周しました。

この場所で,激戦があって,そして勝利した余韻を楽しみました。

 

勝ったぞーーーーー!!!

 

選手のみなさん,ゆっくり休んで次の試合に向かいましょう。

お疲れさまでした。

 

ではまた。

 

(今後の試合)

JFL第24節 10月17日(土)13:00 対 FCマルヤス岡崎@港陸上競技

JFL第25節 10月24日(土)13:00 対 FC大阪@AGF陸上競技

JFL第26節 11月1日(日)13:00 対 ホンダロックSC@ひなた陸上競技

⇒ 今後のコロナウイルスなどの状況により変更可能性あり。

 

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