みなさんこんばんは。
ちょっと自慢なのですが,2.3試合前からナカニシは,佐藤和馬選手のプレイが良いと言っていました。
いや。やっぱり『良い』じゃありません。『本来の』佐藤和馬です。
いやいや。ちょっと待て。さらに進化するかもしれない・・・。なっ!
前節の後,選手たちの心中を考えている。
悔しい敗戦。選手たちはどんな気持ちで準備してきただろうか?
サッカーで失ったものは,サッカーで取り返すしかない。
と,言うことは分かっていても,全身全霊で戦っているからこそ,やはり切り替えるのは難しいはずだ。
でも,鈴鹿の選手たちは次に向けて,きっといい準備をしてくれている。
そして,みんなが笑顔になるために,きっと良い試合をしてくれる。
切り替えなくていい。前を向いていればいい。
長い夜が明けて,試合の朝が来る。
(ナカニシはいつになったら試合前日にちゃんと眠れるようになるのだろう)
対戦相手は,FC大阪(以下,大阪と書きます)。
百年構想も,J3ライセンスも持ち,今シーズン上位に入るとJリーグ昇格する可能性のあるチーム。
もちろん強い。そして大きな目標に向かって戦意も高い。
鈴鹿はリーグ戦で下位にいる。
もちろん大阪は勝ち点3を取りに来るだろう。
試合会場に入り,ソワソワする気持ちを作業しながら紛らわせる。
この試合も,名古屋リゾート&スポーツ専門学校の学生さんたちがボランティアに入ってくれる。
ありがたい。とても助かる。
試合の時間が近づいてくる。
大阪は強い。絶対に強い。
ならば,それに勝ってその強さをいただこう。
AGFにかかった雲を吹き飛ばすほどの勝利を!
いくぜ!
本日のスタメン(以後敬称略)
FW 15菊島卓
MF 18佐藤和馬・10和田篤紀・6藤田浩平・19海口彦太・11遠藤純輝
DF 34野口遼太・3川里光太郎・17佐藤昂洋・14蓮沼翔太
GK 30セルヒオ・アレナス
試合開始。
大阪はたぶん,3-4-3のフォーメーション。
サイドから攻撃してくるが,そこからのバリエーションが多彩。
鈴鹿のサイドがどう防ぐか・・・。
いきなり試合が動く。
前半4分。
鈴鹿の攻撃を防いで,大阪のカウンター。
鈴鹿は4ディフェンスが残っているので,プレッシャーをかけつつ,中盤の戻りを待つ。
右を縦に抜けた大阪の選手は,逆サイドに大きなクロスボール。
左サイドの鈴鹿のディフェンスの奥に,もう一人余っている!
逆サイドからのシュート!
ゴールキーパーのセルヒオ(30)がギリギリ手に当てて防ぐ,が!
そこに詰めていた選手に豪快に蹴り込まれて失点。
0-1
やられた。
試合開始直後の失点。右と左を大きく使われた。
大阪の選手たちは,ベンチまで戻って喜んでいる。
大阪は左右のサイドハーフが,かなりワイドに開いていて徹底的にサイドから攻めてくる。
特に,鈴鹿から見て左サイドの選手は,足元が上手く,早く,強い。
左サイドバックの,「悪魔の左」,野口遼太(34)
サイドを攻める大阪に対して,野口がドンと進路を遮る。
ボールを奪うとか,競り合うというよりも,進路を遮るという感じが今日の野口に一番近い。
サイドを突破されれば万事休す。
野口は十分にリスクを考えながら,相手のプレイをしにくくしている。
無理に行かない。だけど自由にしない。
ボールは持たれている。だけど絶対に抜けない。そんなディフェンス。
まずはディフェンスからしっかりやって落ち着こう。
早く点を取り返したいだろうけど,そこはガマンの試合。
大阪はワイドな逆サイドにノーマークの選手を余らせている。
右からの左。逆サイドへの展開も要注意。
ノグさん,頼んます。
鈴鹿のフォーメーションは,4-2-3-1。
前節でも凄く機能していた。
それはトップ下に海口がいるから。
トップ下に入る,「鈴鹿の若き司令塔」,海口彦太(19)
前節から海口はトップ下に入っているが,言うまでもなく素晴らしい。
試合からはもともと運動量があるため,鈴鹿の攻撃時に数的優位を作ることができ,かつ,攻撃が途切れた時も,最初のディフェンスには海口が突っ込んでいる。
海口の早いチェックで,後ろも余裕が持てるし,奪えばショートカウンターが炸裂する。
前半の序盤には,前線の佐藤和馬に見事なスルーパスを通したが,惜しくもオフサイド。
シュートを打って良し,パスを出して良し,サイドをドリブルして良し。
昨年,大卒一年目で鈴鹿に来た海口。
もうすっかり,このチームに欠かせない選手になったなぁ(感慨深いナカニシ)。
鈴鹿の海口!存分にやってやろうぜ!
実は,試合前の練習時から,ナカニシはちょっと気が付いていた事がある。
シュート練習を見ていて・・・今日の選手たちのシュートの弾道が良い。
なんかちょっとシュートの意識が違う気がする。
前半13分。
中盤でボールを奪った鈴鹿は,右サイドに流れている菊島(15)へパス。
トップスピードでドリブルする菊島。早い!さすが馬王!
カウンターになったため,大阪はディフェンスが整っていない。
中に走り込むのは,遠藤純輝(11)と海口彦太(19)
しかし,ナカニシの視界には,その裏を爆走する男の姿が見えている。
菊島が中へ折り返す!
純輝か?彦太か?いや,2人はオトリ!!!
その後ろ!
和馬が来た!!!!!!!
確実にコントロールしたシュートはサイドネットのギリギリに吸い込まれる!
ゴーーーーーーール!!!1-1
来た!和馬のゴールが来た!
ちょっと泣けてくるやん!
そして,純輝(11)と彦太(19)は,自分たちがオトリの動きをしていることを,よく分かっていた。
菊島もナイスクロス!
これで1対1のフリダシ。
そしてこの後,この試合はとんでもないことになる・・・
鈴鹿は失点のショックも,得点の浮つきもなく,しっかりとしたプレイをしている。
慌ててもいないし,焦ってもいない。
上空はかなり風が強く,ロングボールが流れてしまう。
ディフェンダーはボールの落下位置の予測が難しい。
センターバックの,「頼れる先輩」,川里光太郎(3)
同じくセンターバックの佐藤昂洋(17)が,体をぶつけながら,ヘディングの競り合いに行くが,突風で互いに目測を誤る場面がある。
しかし川里は,そのこぼれるボールの予測も十分で,後ろでスイーパーのようにディフェンスしている。そしてストッパーは昂洋。
実に老獪。実にスキルフル。
そして,川里のラインコントロールは抜群。
ディフェンスラインが高いため,セカンドボールからのこぼれたボールに,ディフェンスの位置から直接アクションできている。
前に出てヘディングで飛距離を出す。
良いですよ,川里先輩!
試合は,右サイドを早く抜けてくる大阪と,中盤でボールを持って展開したい鈴鹿。
支配率はわずかに鈴鹿のほうが高い。
上空の風のためか,両チームともにハイボールの処理に手間取ることがある。
なので,中盤はアクロバティックなボールコントロールが求められる。
セントラルミッドフィールダー,「鈴鹿の心臓」,藤田浩平(6)
藤田のプレイに間違いなし!
ハイボールの処理がバタバタしているので,両チームともに,そのセカンドボールへのアプローチが激しくなっている。
バウンドするボールを,体をぶち当てながら,足を削られながら,自分の懐へコントロールする。抜群!ルーズボールの処理,藤田抜群!
大阪はサイドを徹底的に攻略してくる。その分,中盤には人が薄い。
なのでパスカットをしたり,セカンドボールを奪えば,一気に鈴鹿に流れは傾く。
藤田が中盤で体を張っているので,攻守ともに流れは持っていかれていない。
藤田,勝とうぜ。あの悔しさを晴らそうぜ。
大阪は,やはり昇格のためにも,勝利を絶対に奪いたい感じがする。
選手や監督も大きな声を出して,前に前に進んでくる。
ミラ監督と大阪の監督ともベンチ間でやりあっている。
前半の半ばに給水タイム。
気温は低くなったが,コロナ感染症の対策のため,ピッチ周辺に水筒は置いていない。
一旦ベンチに戻り,みんな個人個人のペットボトルの水を飲む。
選手達が話しているのが聞こえる。
良い雰囲気だ。ピリッとして良い感じだ。
鈴鹿は大阪の3バックの横を狙っている。
大阪のサイドハーフは早くて上手いが,大阪の全体が前掛かっているので,鈴鹿陣内の奥まで攻め込むと,ディフェンスに戻るまで時間がかかる。
そこを鈴鹿が突破すると,ディフェンスは片方に寄らねばならず,そうすると逆サイドが空く。
鈴鹿は右を中心に攻める。
大阪も右(鈴鹿の左)から攻める。
右サイドバックの,「右のダンディズム」,蓮沼翔太(14)
ナカニシのそばで見ていたサポーターが,ポツリとつぶやく。「蓮沼上手いなー」
大阪は炎のように激しく攻めてくる。言うなればラオウ。
それを清流のようにいなしている蓮沼。言うなればトキ。
もともと中盤の選手だけあって,蓮沼の足元の技術はとても良い。
そして,対人の駆け引きも上手いので,大阪の選手のやりたいことをさせていない。
そして,前方には鈴鹿の推進力,遠藤純輝(11)がいる。
遠藤を支えつつ,大阪の攻撃を危機管理し,それほど上がっていかない。
上手い!地味だけど,めったに崩れない(ナカニシもマスクの中で小声でつぶやく)。
蓮沼,今日のハスもダンディだぜ!
前半30分。
藤田(6)が中盤でボールを奪い前線へ。
菊島(15)が倒れながらつないで,右サイドを駆け上がる遠藤純輝(11)へ。
純輝のドリブルは早い。大阪ディフェンスも振りほどかれている。
中に走ってくるのは,前方の海口彦太(19)。少し後方に和田篤紀(10)
そして・・・逆サイドを影のように駆け上がっているのは・・・。
海口が全部のマークを引き連れて走っている。オトリになる動き。
純輝は,和田篤紀へマイナス方向のパス。
和田のシュートコースをふさぐため,大阪ディフェンスが寄せてくる。
が!しかし!!!
和田篤紀はダイレクトで,そしてノールックで,そのボールを後ろに流す。
ゾクッ!なんて子!
ドンピシャで走ってきたのは・・・
サトゥー!佐藤和馬!!!
十分に落ち着いて,狙いすましたコントロールショットが,大阪ゴールポストをかすめてゴールの中へ。
完璧!
ゴーーーーーーール!!!2-1
1点目と同じ形。
クロスをつないだ選手,アシストした選手,それぞれ違うけど,1点目と同じに感じるのは,最後のフィニッシュまで選手たちがイメージを共有しているように感じること。
だから,あの位置に和馬がいることを,海口も,和田も分かっていた。
これぞ連携。見事!
2-1となったが,これで終わるような感じがしない。
点を取る匂いも,点を取られそうな臭さも,同時に感じている。
これは濃い試合になった。
ブログ冒頭で書いた通り,最近の試合で本来の佐藤和馬が出てきた。
いや,やっぱりさらに進化している気がする。いや間違いない。
攻撃的ポジジョンながら,試合を読む目がありすぎるため,ある意味,勝利のために自分を殺すようなプレイをしてしまうことがあった。
最近の和馬は違う。ゴールへの飢えと渇きを感じる。
2得点の後,サポーターがみんな思っていたのは,「和馬ハットトリック!行けるぞ!」だったと思う。
そう思えるほど,和馬から得点の雰囲気とギラギラした感じが出ていた。
2得点とも見事なシュート!ナイスゴール!
だけど和馬。まだあるよな?
佐藤和馬は2点じゃ満足しないだろ!!!
和馬,次もゴール頼む!
(とりあえず,ナカニシは和馬の1点目の真似をします)
和馬はベンチメンバーとも喜びを分かち合っている。サポーターも大盛り上がり。
すでに大阪がボールをセットしている。
しかし,センターサークル内に入って,試合を止めていたのがキャプテンの藤田浩平(6)。
こういう藤田はとてもカッコいい。
点は入っているが,その割には締まった良い試合。
2点とったが,大阪のディフェンスが軽い感じは全く受けない。
やはり大阪強い。
ここで前半終了。
何をしに行ったのかというと,外の選手のノボリが風で倒れてないか見に行っていた。
選手のノボリが倒れているのは,ナカニシには我慢ならない。
水の重りで固定されているが,それでも倒れるくらいの強風。
後半は鈴鹿は向かい風になる。
ハイボールが伸びてくるし,それをオーバーすれば,大阪の攻撃陣が押し寄せるだろう。
それを止められるか?
止めなくては!
後半開始。
大阪は徐々に選手を交代させている。
打つ手が早いうえに,入る選手がことごとく足が速い。
後半8分。
大阪は,相当人数をかけて攻めてきている。
ナカニシの目から見てもディフェンスまで全員が鈴鹿陣内に入っている。
左サイドを突破。
一旦は昂洋(17)が止めるが,波状攻撃を受けて左サイドからクロスボールを入れられる。
早くて低いシュートのような弾道のボールが,鈴鹿のディフェンスラインとゴールキーパーの間に入る。
大阪のフォワードが,頭で擦るように合わせる。
失点。2-2。
サイドからの早いクロスボールを,ディフェンスとゴールキーパーの間に入れてくるのは,鈴鹿から見るととてもクリアしにくい。そのピンポイントのクロスボールを入れてきた大阪。
やはりサイドをやられるとマズイ。
絶対に止めなくては!
先制され,追いついて,逆転し,そして再び同点にされた。
厳しい試合。キツイ試合。
そんな厳しい時に,ゴールを決めるのがエースじゃないか?
左サイドハーフの,「ハートのエース」,遠藤純輝(11)
鈴鹿の攻撃時には,必ず純輝の姿がある。
この試合では,得点には絡んでいるが,シュートは打てていない。
やはり,サイド攻撃の激しい大阪のため,サイドのディフェンスも重視せねばならない。
でも,やっぱり目はゴールを見ている。
後半11分。
中盤の差し合いから,海口(19)がボールを掻き出す。
それを拾った菊島(15)から,純輝(11)へスルーパス!
純輝がドリブルで運ぶ。大阪ディフェンスは3人。
海口(19)が爆走してくる。
和田(10)がステップを踏むように走ってくる。
菊島(15)が後ろから抜いていく。
ナカニシはマスクの中でつぶやく「純輝!自分や!」
フォワードなら,自分のシュートがファーストチョイスだ!
ひとつフェイントをいれて,右足を思いっきり降りぬく!
ズドーーーン!!!
ゴーーーーーーール!!!3-2。
豪快ダイナマイト!
ナイスゴール純輝。
そして今シーズン初のハートのマーク!
カッコいいぜ!
試合は再び鈴鹿リード。
点の取り合いになってきた。
大阪も取らないと勝てないので,かなり押し上げてくる。
今日も攻守に渡り,存在感を出している。
どの得点シーンにも,和田篤紀がフレームの中にいる。
ディフェンス時には,中央のカットインをさせないため,中盤の底を藤田(6)と共に抑えている。
さすがのプレイ。今日も篤紀は最高。
しかし,後半15分。
大坂のサイド攻撃に対して,鈴鹿はサイドバックがサイドに引っ張り出されている。
そのため,ディフェンス間のスペースが広くなっている。
そのスペースを中盤が落ちて埋めているのだが・・・。
サイドから中に切れ込む大阪攻撃陣。
和田が並走し,ナイススライディングでボールを蹴り出す(ボールは和田が蹴り出した)。
そのスライディングがファウル。そしてPK?
前節と共に不可解な判定。
グラウンドでも,ベンチでもこの判定に異議を言っているが・・・
なぜだが,ナカニシは選手たちが落ち着いているように見えた。
前節とは違い,ジャッジで試合を壊すようなことにはならない。
そして,一番落ち着いていたのが,ゴールキーパーのセルヒオ・アレナス(30)
この試合はJFLのYoutubeに出ているので,60分あたりを見て欲しい。
ファウルを取られてからPKの瞬間まで,セルが深く深く集中しているのが分かる。
大阪のキッカーの強弱をつけた助走にも,微動だにせず,その1点を見極めた!!!
うおーーーーーーー!!!止めた!
会場が沸き返る(声は出てない。たぶん。)
ナイスゴールキーパー!セル!
そしてセルからのキックを,菊島(15)が前線で保持して,和田(10)へ。
惜しくもゴールならないが,このセルのPKストップで流れが変わった。
ゴールキーパーの,「スーパーセル」,セルヒオ・アレナス(30)
野菜炒めは美味しいかもしれないけど,異国の地で苦労しているだろう。
サッカー選手がそこにいるという存在証明は,突き詰めていくと,試合に勝つことだ。
出場した試合で勝利を得られず,試合出場からも遠ざかり,セルも辛い時期があったと思う。
そんな中でつかんだ出場のチャンス。
やはり思うところもあっただろう。勝ちたかっただろう。
失点は多かったし,修正点もたくさんある。だけど今日勝った原因の一つはこのPKストップであることは間違いない。
セル。たぶん君はこのブログを読んでないだろうけど,日本のサポーターのおっさんが,セルを讃える言葉を書いているよ。
ナイスプレイ!セル!
PKストップから3分後。
後半18分。
右から純輝(11)が,3人を抜いて切れ込む。
コースをふさがれるがコーナーキックを獲得。
蹴るのは,「鈴鹿の王子様」,和田篤紀(10)
和田篤紀のコーナーキックは,線ではなくて点で合わせるタイプ。
狙いすまして蹴ったボールは・・・大阪のクロスボールのような,近いサイドへ低くて速いボール!
走り込んできた菊島(15)の頭にドンピシャ!!!
菊島が流したボールは,斜めに角度を変え大阪ゴールに入る。来た!
ゴーーーーーーール!!!4-2
菊島のナイスヘッド!見事!
そして,菊島の頭という1点に合わせた和田のキックも見事!
これで試合は鈴鹿の2点リードへ。
得点は4点も入っているが,鈴鹿が押している感じは無い。
試合自体は均衡している。
センターバックの,「スカイハイ」,佐藤昂洋(17)
大阪の攻撃がより激しくなる中で,特に空中戦で体を張っている。
しかし,上空の風と,大阪の選手のフィジカルの強さで,なかなか自分の形でヘディングクリアができない。
しかし,がっつり体を張っているので,相手を自由にはさせず,川里とのコンビでなんとかかんとか大阪を押さえている。
鈴鹿も大阪も,ディフェンスラインは高い。
その分,ディフェンスの裏のスペースが広くなるため,ディフェンスとゴールキーパーの連携が重要になる。
この試合,ゴールキーパーのセルは,ほとんど大きく蹴ることを選択していた。
ディフェンスラインのボールのやり取りも,それほど多くなかった。
リスキーなプレイを避けていたのだと思うが,ナカニシは昂洋のもう1レベル上のプレイが見てみたい。
後半22分。
鈴鹿のディフェンスの裏へ,大阪の一発の縦パスを通され,失点。
この失点時,鈴鹿のディフェンスラインは乱れていた。
スタンドで見ていて,フワッとした?と感じた矢先だった。
これで4-3。
まだまだ試合は分からない。
大阪は先手先手で選手交代をしている。
鈴鹿は未だ動かず。
ほぼワントップで前線に張る,「ゴールゲッター」,菊島卓(15)
「馬王」と言われるだけあって,足が速く,そしてボールをキープするのが上手い。
高さはそれほどでもないが,菊島(15),和馬(18),純輝(11)の3人の攻撃力はとても高い。
今日の試合は,押し出してくる大阪に対して,閉じこもって守るのではなく,鈴鹿もしっかり攻めることを選択している。
ジャッジがどうとか言う前に,自分たちで点を取って試合を決める。そんな意気を感じる。
フォワードとしての得点感覚にすぐれる菊島。
始めて見た公式戦のMIO戦の時から,そのセンスは光っていた。
さあ,菊島,もう1点行こうぜ!
後半25分。
中盤の左から佐藤和馬(18)が,大阪ディフェンスの裏に抜けるパスを出す。
相手ディフェンスのスライディングをジャンプですり抜けて,ドリブルする菊島卓(15)。
スタンドから見ていても分かる。打つ気満々だ!
カットインから迷い無く振りぬく!
ゴーーーーーーール!!!5-3
菊島も2ゴール目!
カットインからシュートまでの流れは,無人のピッチでサッカーをしているようにすら見えた。
見事!キク!見事!
後半27分。
(OUT)14蓮沼翔太 ⇔ (IN)20中村俊貴
(OUT)18佐藤和馬 ⇔ (IN)7エフライン・リンタロウ
ここで選手交代。
センターバックが本職の中村俊貴(20)が右に入る。
俊貴は足も速いので,裏への対応も早い。
そして,大阪の猛攻からディフェンスしつつも,カウンターの一発も狙う。
試合終盤に向かってディフェンスを重視するため,人手はあまりかけられない。
そこで,1人で何とかしちゃうリンタロウが入る。
リンタロウは怪我からの復帰。
やっと戻ってきたなー。得点王!
たぶん鈴鹿は4-4-2にフォーメーションを変えている。
右サイドハーフに海口が入り,リンタロウ,菊島の2トップ。
試合は激しさを増す。
大阪はサイドからアーリークロス気味に放り込んでくる。
鈴鹿はサイドハーフの純輝(11)と,海口(19)が低く下がって,逆サイドまでケアしている。
4ディフェンスは中で絞ってコンパクトに。
サイドからの攻撃に対して,俊貴の対人強い!
鈴鹿はガッチリ守りつつも,菊島,リンタロウは目を光らせて狙っている。
後半33分。
(OUT)11遠藤純輝 ⇔ (IN)8八久保颯
走って走って走り回った遠藤に代わり,八久保が入る。
八久保,この試合を締めてくれ。
時間が刻一刻と過ぎる。
それでもナカニシの目には,鈴鹿の選手がとても落ち着いているように見える。
とてもいい集中が張り詰めている。
残り10分。
そのタイミングでアンカーの位置にいた藤田(6)がドリブルで上がってくる。
藤田がプレイで示す。守りに入っちゃダメだ!
攻めることが最大のディフェンスだ!
藤田のドリブルでコーナーキック獲得。さすが!
小澤コーチの声が,もう絶叫のようになっている。
「コンパクトに」
「ラインを上げろ」
激しい攻防は続く。
鈴鹿はディフェンスに重点を置いてはいるが,守りには入っていない。
後半45分。
(OUT)10和田篤紀 ⇔ (IN)25出岡大輝
八久保(8)のパスからリンタロウ(7)かキープ。
中への折り返しを,海口彦太(19)が思い切りよくシュート!
枠をとらえられなかったが,まだまだ鈴鹿は得点の気配がしている。
そして,選手たちの足は止まっていない。
ATは4分。
大丈夫だ。
これならば大丈夫だ!!!
試合終了。
両チームの選手のみなさん,スタッフのみなさんお疲れさまでした。
この試合も,名古屋リゾート&スポーツ専門学校の生徒さんたちが,運営を手伝ってくれました。ありがとうございました。
また,伊賀FCくノ一三重の,チアチームとキャラクターの人が応援に来てくれました。
音響などのトラブルでご迷惑をおかけしましたが,応援のおかけで勝利できました。
ありがとうございました。
ボランティアスタッフにご参加いただいたみなさん,いつもありがとうございます。
また,今後ともよろしくお願いします。
勝利の試合の場合,ナカニシは試合で余韻を味わうため,長いこと帰らずにうろうろしています。
でも,今日は速攻で帰りました。
勝利の喜びと,選手を讃える言葉を,早くブログに書きたかったからです。
3失点は修正の余地がありありです。
ダメな部分もたくさんあったと思います。
だけど,選手のみなさんの全力プレイで,スタンドは笑顔にあふれてました。
そして,この試合のVictoryCross賞ですが・・・。
鈴鹿で初のお立ち台インタビュー。
先制の2ゴールを奪った佐藤和馬選手(18)にあげたいと思います。
AGF賞は菊島選手に,VictoryCross賞は佐藤和馬選手です。
こっちは何にも賞品はありませんけど。
和馬!次も頼むぜ!
次戦は,九州宮崎でホンダロックと対戦します。
昨年,ナカニシが一番やられたと感じた相手は,アウェイのホンダロックでした。
昨年の借りを返す!
次!勝つぞ!!!
今日はニコニコしながら寝ます。
とても眠いです(笑)。
ではまた。
(今後の試合)
◇JFL第26節 11月1日(日)13:00 対 ホンダロックSC@ひなた陸上競技場
◇JFL第27節 11月8日(日)13:00 対 ヴィアティン三重@東員陸上競技場
◇JFL第28節 11月14日(土)12:00 対 ラインメール青森@AGF陸上競技場
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