VictoryCross

アトレチコ鈴鹿クラブ(JFL)のサポーターブログです。

2021 JFL第4節 対 ラインメール青森

みなさんこんばんは。

 

青森は寒かった・・・。

路肩には普通に雪が残ってるし,

風は信じられないくらい冷たいし,

飛行機は濃霧で飛ばないかもしれないって言われるし・・・

でも,勝ったので笑ってました。

 

選手のみなさんは分かりますか?

みなさんには,人を笑顔にするパワーがあります。

サポーターが応援していると,選手たちから感謝されることがありますが,こちらこそみなさんに感謝しています。

試合中に声も出せないナカニシですが,ジュースくらいなら,いくらでも買いますよ。

 

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青森戦の朝。

3時30分に起床。

起床というか,寝過ごすのが怖くて,ほぼ寝られなかった。

早朝から,とんこつの袋ラーメンを食べる。

ゲン担ぎということはわかっているけど,試合前にとんこつラーメンを食べて負け無し。

試合の結果が不安で仕方がない。

 

4時30分に同乗者を乗せて,名古屋空港に。

カニシとしては小牧空港のほうが名前に馴染みがある。

 

搭乗時に青森空港が濃霧のため,着陸できない可能性があるとのアナウンスがある。

その場合,岩手の花巻空港に着陸する可能性がある条件付きフライトとなるらしい。

花巻空港からのレンタカーを調べる。

何としてでも青森に行く。

這ってでもその場所に行く。

 

飛行機は無事に青森に到着。

レンタカーをぶっ飛ばして八戸に向かう。

 

今日の対戦相手は,ラインメール青森(以下,青森と書きます)。

J3昇格資格を持つJFLの超強豪。

止める蹴るの技術が高く,スピードもクロスの精度も高い。

特にワイドに開くサイドからのアーリークロス気味の攻撃が印象的だった。

 

キックオフ1時間前に何とか会場到着。

横断幕の掲出時間を過ぎているが,青森のスタッフさんはとても丁寧に対応してくれる。

感謝。ありがとうございます。

会場のサポーターの仲間と横断幕を掲出する。

もうここは鈴鹿のホームだ(ほぼ)。

 

自動販売機で500mlの水を3本購入する。

(ナカニシは試合中に選手と同じものしか飲まない)

寒い。めちゃくちゃ寒い。

 

ユニフォームのみで試合を応援するつもりだったが,それどころじゃない寒さ。

 

試合開始前特有の重い空気が流れる。

弓を引き絞るような。感情を爆発するのを抑えるような。そんな時間。

早く始まってくれ。

 

さあ。

 

いくぜ!

 

本日のスタメン(以後敬称略)

FW 7リンタロウ

MF 33平墳迅・8海口彦太10和田篤紀・6西村仁志・19田村翔太

DF 13蓮沼翔太・17佐藤昂洋・20中村俊貴・2原広樹

GK 30池末知史

 

試合開始。

 

鈴鹿がディフェンスラインを高く保ち,青森に押し込んでいく展開。

ただ,青森もスピードとテクニックで鈴鹿のスキを狙う。

圧力は鈴鹿が優位。青森は鈴鹿より切れ味が鋭い感じがする。

 

鈴鹿は4-2-3-1。

青森は4-4-2だと思うけど,攻撃時はサイドがグッと上がって3-4-3っぽい感じになる。

その際には,ウイングバックがひらいて,2列目が押し上げるので攻撃の人数が増える。

 

先手を取ったのは鈴鹿

鈴鹿のトップ下,「ネクスバンディエラ」「鈴鹿の若大将」,海口彦太(8)

何度でも何度でも書こう。海口のトップ下は最高。

この試合の最初の主導権を奪ったのは,海口の激しいプレスから。

前線からの海口のハイプレッシャーで,青森ディフェンスを自由にさせていない。

雨で濡れたグラウンド。水を吸って重くなったボール。

球足は通常より遅い。ならば海口の足のほうが速い!

ハイプレスからのボール奪取!大チャンス!

足元に入り過ぎたため,シュートを打たずにパスを選択する海口。

ギリギリのところで青森のディフェンスが間に合う。

チャンスでゴールを奪えなかった。いやシュートを打てなかった。

スタンドの鈴鹿サポーターからため息が漏れる。

カニシは(心の中で)叫ぶ。

海口気にすんな!

ハイプレッシャーも海口の動きも悪くない。絶好調だ。

終わったプレイに引きずられるな。

悔やむのは試合が終わってからだ。

サッカーをやってきた自分の歴史を信じろ!

海口。大丈夫だ!

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支配率は五分の展開。

雨天の試合。水たまりは見えないが,芝は滑っている。

ボールは雨で止まることは無いが,球足は少し遅く感じる。

 

シンプルにリスクを避けて,ハイプレッシャーからのカウンターを狙う鈴鹿

左右に散らせば,平墳(33),田村(19)共に一人でディフェンスを切り裂く力がある。

細かいパスではなく,サイドに早く展開し,ディフェンスラインとゴールキーパーの間にクロスを放り込む青森。

青森がサイドに展開すると,3人くらいが斜めに走り,鈴鹿のディフェンスの隙間を狙う。

 

前半8分

鈴鹿のハイプレッシャーからのショートカウンターが炸裂する。

スタートは海口彦太(8)

彦太のプレスからボールを奪取。

そこからの選手たちの動きが良い。

数か所で動きながらフリーになって,パスコースを作る。

鈴鹿のパスが青森ディフェンスに当たる。流れが切れるか・・・。

そのセカンドボールにアタックしたのは平墳迅(33)

平墳迅(33)からリンタロウ(7)へ。

青森ディフェンスを引き連れてゴール前に進入。

決めろーーー!!!

ちょんと浮かしてゴールキーパーをかわす。

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ゴーーーーーーール!!!1-0

 

ナイスゴール,リンタロウ(7)。

ボールをカットした海口(8)。

セカンドボールに届いた平墳(33)。

そして,全ての選手の動きが良かった。

よっしゃーーー!

 

1対0となっても鈴鹿も青森も試合展開は変えない。

サイドから斜めに放り込んでくる青森。

青森のサイドは鈴鹿陣内に深く切り込んだり,サイドを縦に駆け上がったりせず,浅い位置からアーリークロス気味の守りにくいボールを入れてくる。

 

センターバックの,「スカイハイ」,佐藤昂洋(17)

昂洋にとっては古巣である青森との対戦。

昨年の青森との対戦では,昂洋は試合に出られなかった。

2年ぶりの青森との邂逅。本人としてもこの試合に思うところがあっただろう。

サイドからの攻撃に対し,体をひねりながらヘディングでクリアする。

さらに,青森のカウンター時には,体を最大限に使い青森攻撃陣の単独突破を阻止する。

鈴鹿のディフェンスラインは高い。だけどそれを感じさせない細かい上下動でラインを整える。

雨天のためプレイはシンプル。

次のプレイを考えたら,その瞬間にやられる。

今まで積み上げてきた練習により,体が無意識に反応する速度でプレイしているような昂洋。

それほど判断が早く,セーフティ。

良い!今日の昂洋もばっちりだ!

さすが,うちの昂洋だ!

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青森の攻撃は,鈴鹿の右サイドを中心に攻めてくる。

ここが踏ん張りどころだ。

そして,今日の鈴鹿の右には広樹がいるぜ!

 

サイドバックの,「鬼神金剛」,原広樹(2)

共に戦い,共に涙し,共に笑った広樹がキッチリしたディフェンスをしている。

しかし,青森のアーリー気味のクロスは,広樹を突破するのではなく,広樹の手前で放り込んでくる。

広樹が前に出ると,ディフェンスラインが崩れ,裏を狙われるため前に出られない。

飛び出したいけど,ぐっと耐えて待つ広樹。

前方の右サイドハーフの田村(19)との距離感が探り探りで,まだお互いの連携が合わないように見える。

耐える広樹。

炎のような闘志を持つ広樹が,我慢のプレイ。

何本も中に放り込まれるが,センターバックの中村俊貴(20)と佐藤昂洋(17)を信じて,自分の持ち場を守る。ここを崩されると近距離でシュートを打たれる。

中盤のボランチも広樹のフォローのため右に寄り過ぎれば,中を使われる。

単騎で右サイドを支える広樹が見える。

ベンチのコーチ陣からも,田村(19)と広樹(2)のポジションニングに指示が出ている。

フィールドのプレイヤーと,ベンチの危機意識が共有されている。

我慢だ。

前に引っ張り出されて1対1でやられるのはダメだ。

広樹ガンバレ!今は耐えろ!

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試合展開はどちらに転ぶ分からない。

決定機は前線でボールを奪った際の鈴鹿

試合は青森が組み立てている。

 

前半の鈴鹿の攻撃を引っ張ったのは,頑張り屋さんの海口(8)だけじゃない。

前線の選手みんなが,GOとSTOPを共有していたためだと思う。

リンタロウ(7)が競る。

海口(8)が引っ掛ける。

平墳(33)が寄せる。

和田(10)が奪う。

田村(19)が走る。

西村(6)がフォローする。

全てが波のように行ったり来たりするのが,スタンドから感じる。

チーム全体がひとつの生き物のようだ。

鈴鹿はいつの間にこんなチームになったんだ?

試合を見ていてめちゃくちゃ面白い。

 

サイドハーフの「疾風迅雷」,平墳迅(33)

カニシにとって,平墳の新しい発見がこの試合であった。

先制点のアシストもそうなのだけど,平墳はディフェンスでとても頑張る。

フォワードなので,ディフェンスはあんまりしないかと思っていたのだが,とても献身的。

そして,自分のポイントで相手をハメる感覚が良い。

サイドの攻防では,鈴鹿の右サイドが押し込まれている。

左右に振られているが,鈴鹿の左サイドは平墳のアクションが速く,サイドチェンジからの青森のさらなる展開を止めている。

相手との距離を一瞬で詰めて,フィジカルでも押し負けない。

平墳のアクションで,鈴鹿の左サイドは攻撃にシフトできている。

平墳のカットからのショートカウンター

攻撃時の連動は前述のとおり,パスコースが多く,ワクワクするような攻撃になっている。

面白い。

池末と髪の色が似ている平墳迅。

平墳,池末は無失点で守るぞ。

平墳,得点とったろうぜ!

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青森が押し込んでくる鈴鹿の右サイド。

攻守の激戦区は,右サイドハーフの,「電轟雷轟」,田村翔太(19)

カニシが見た感じ,田村の1歩目からトップスピードまで上げる加速はチームで一番早い。ディフェンス時もあっという間に寄せている。

しかし,サイドの攻撃に人数をかける青森に対して,右サイドの田村(19)と広樹(2)が苦労している。

下がりながらのディフェンス。そこでボールを回されながらも踏みとどまる。

ボールを奪えば直線一気のダッシュで,まわりが止まっているかのようなスピードを出す。

これこれ。タムショーの走りはこれが良い。

青森ゴールに迫る。田村のカウンター。

純輝が出ていない鈴鹿の前への推進力を生むカウンター一閃

田村,どんどん行こうぜ。

ちょっとしんどいけど,ディフェンスも頼む。

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カウンターでシュートまでもっていく鈴鹿

サイドからロングパスを放り込んできて,距離を詰めて一発を狙う青森。

両チームともに,雨のコンディションを考慮して,シンプルに蹴りあう展開。

そのため,中盤で組み立てる感じではない。

 

両チーム共にサイドを深く攻め込めないため,前半は特にコーナーキックが少ない。

雨天の試合のポイントとなるはずのセットプレイが両チームとも少ない。

 

ゴールキーパーの,「ハードパンチャー」,池末知史(30)

前節,東京武蔵野戦では,ロングスローやコーナーキック時のパンチングで勝利に大きく貢献している。

この試合では,青森攻撃陣は,ボールも選手も斜めに攻撃してくる。

斜めにマークを外す青森攻撃陣。そして不意に放たれるミドルシュート

それに対し見事な反応でゴールを防いでいる。

前半のミドルシュートを左手一本で防ぐ池末はかっこよかった。

また,クロスからのドンピシャヘッドに対しても落ち着いてキャッチ。

池末,髪色が平墳と同じだけど仲良しなのかな?

両者ともいいプレイだ!

素晴らしいぞ。

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ここで前半終了。

 

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再三書いたが,前半の鈴鹿はGOとSTOPが全体で共有されていたように思う。

それがミラ監督のゲームプランならば,それはドンピシャで当たっていると言って良い。

ディフェンスはシンプルにセーフティ。

オフェンスはプレッシャーからのカウンター。

鈴鹿は良い感じで前半を終えたが,雨天のグラウンドで選手の消耗も激しいだろう。

選手全員が献身的に走る,このハイプレッシャーが最後まで続くのか?

 

司コーチから高宮コーチに,次の指示が出ている(内容は秘密)

コーチ陣,監督が,戻ってくる選手を迎えながら,矢継ぎ早に選手に話をしている。

高宮コーチがフィールドの選手のポジショニングを修正している(内容は内緒)

ベンチメンバーもモチベーションが高い。

テツさんが,ミラの言葉をどんどん通訳する。

ベンチと,選手と,控えメンバーが共に戦っているのが分かる。

コーチ陣が自分の意見をドンドン言っている。

それは,この試合に向けての共通意識がもう作られているためだと思う。

 

青森のチーム自体も良くまとまっている。

鈴鹿が息切れしたら,2.3点をまとめて取られるだけの危機感がある。

 

声を出して応援したい。

こんな時こそ,選手に一滴のパワーを届けたい。

ノドの奥にチャントが詰まっているようだ。

 

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後半開始

 

雨はほとんど止んでいる。

グラウンドは水はけが良く,パスに支障はない。

ただ,やたらと寒い。めちゃくちゃ寒い。

ペットボトルの水を飲むたびに,その冷たさと寒さで体が震える。

震えが止まらず,じっとしておられず,体をずっと動かしている。

 

青森はハーフタイムで選手を交代してきた。

その後もドンドン交代。

選手交代により,前半と比べて右サイドからの攻撃ではなく,中盤でパスをつなぎゲームを組み立て始めた。

どちらかというと,中盤の競り合いから前線に縦のパスを狙っているように見える。

 

鈴鹿は前半同様,海口(8)が前線で積極的なプレスをかけている。

そして,この試合でナカニシがとても良いと思ったのは,後半の序盤の海口のミドルシュートだった。

前半,大チャンスで打てなかった海口だが,後半シュートコースが見えたら思い切ってミドルシュートを打った。

パスを選択することもできたが,自分が打てるタイミングで迷わず打った。

ナイス海口。良いシュートだ。

ファーストチョイスはいつも自分だ。それでいい。

 

中盤での押し合いから,いくつかファウルが出ている。

残念ながら,そのジャッジの判断が不安定なので,試合が荒れ始める。

鈴鹿の選手も顔面に相手の肘が当たったりして,試合がその都度止まっている。

 

リンタロウのシュート態勢を,手で体を押さえられたためファウル。

青森ゴール前で鈴鹿フリーキック

リンタロウ(7)と西村(6)どっちが蹴るか?

リンタロウの左足が炸裂。

相手ディフェンスに当たりコーナーキックとなるが,さすが良いシュートだった。

 

センターフォワードの,「ER7」,鈴鹿のエフライン・リンタロウ(7)

後半,一番削られ,一番ファウルを受けていたのはリンタロウだと思う。

やはり,青森も鈴鹿の得点王リンタロウには警戒している。

リンタロウが,判定にイライラしているのが分かる。

その時,ゴールキーパーの池末がリンタロウに大声で怒鳴る。

「リンタロウ!俺の声を聴け。俺の声を聴け!」

池末は鈴鹿サポーターのスタンドからは一番遠い距離。

そこから十分に聞こえるほど大きな声でリンタロウに話をする。

「俺の声を聴け!落ち着け!」

良い声だ。

リンタロウ!サッカー選手ならプレイでやり返せ!

 

後半15分。

平墳迅(33)が青森ディフェンスラインにアタック。

そのボールを海口(8)が奪う。

前線に走り出したリンタロウに絶妙のパス。

リン!決めたれーーー!

ゴーーーーーーール!!!2-0

 

リンタロウ見事!

アップをしていた控えメンバーも喜びを爆発させる。

みんなリンタロウが熱くなっているのを心配していた。

喜びを爆発させるリンタロウ。

これが鈴鹿のリンタロウだ!

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2点取ったが,残り時間は30分。

全く油断できない。

 

ここで最初の交代。

後半17分

(OUT)19田村翔太 ⇔ (IN)11遠藤純輝

 

本当に献身的に頑張った田村が交代。

「ハートのエース」遠藤純輝が入る。

 

遠藤の推進力は鈴鹿で1番だが,この試合の遠藤は2対0の状況で,試合の流れに対応したプレイをした。

チャンスとなれば前線に飛び出すが,深入りはしない。

戻りを早くし,右サイドバックの原広樹(2)との連携を重視。

いやー。純輝さすが試合の流れを分かってる。感服。

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後半は中盤が忙しくなってきたが,鈴鹿の中盤には王子様がいる。

ボランチの,「鈴鹿のプリンス」,和田篤紀(10)

雨だからこそ,和田のテクニックが光っている。

相手を引き付けてスペースを作り,パスを抜く!上手い!

西村とのやり取りが4節目にして,もう安定していて,中盤のスペースが全く無い。

鈴鹿のディフェンスラインは特に高いので,青森の縦パス一本が怖かったが,最後まで和田(10)と西村(6)はコースを切り続けた。

この試合,海口の前線からの守備が効果的だったため,和田篤紀はそのカバーでボールを奪うことが多かった。

海口,和田,西村の三角形は,現時点で最強だと思う。

和田篤紀が寒がりなのは良く知ってる。

篤紀,雨で寒いけど頑張ってくれ。

勝って帰ろうぜ。

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2対0となったが,それほど試合展開は変わらない。

鈴鹿はまだ引いて守らないため,青森に一方的に攻められているわけではない。

ただ,鈴鹿陣内での時間が多くなってきている。

鈴鹿のカウンターは,まだまだ得点を狙っている。

特に,平墳迅(33)と遠藤純輝(11)の両サイドにボールが出ると,一気に得点の匂いがするため,青森のサイドバックがそこまで攻撃参加できない。

また,鈴鹿ディフェンスと中盤との間もコンパクトなため,青森は攻め込んでもシュート態勢に入れない。

集中している良い守りだ。

 

センターバックの,「マッスルキングダム」「鬼俊貴」,中村俊貴(20)

鈴鹿のディフェンスの要は,難攻不落の俊貴で間違いない。

青森の攻撃に対し,まさに難攻不落の要塞のような守備を見せる俊貴。

試合後にサポーター同士で話をしたが,本当に俊貴に「点はやらない」という貫禄が出てきた。

そして,その筋肉を存分に使うため,俊貴のタックルは正当なタックルで,全くファウルにならない。

まさに筋肉でサッカー界を変える鬼俊貴。

そして筋肉だけではない。

この試合,ディフェンスラインが実に綺麗にまとまっていた。

オフサイドも狙ったタイミングで取っていた。

いや,なんか俊貴。凄くなっちゃったね。

でも,それでいい。

その凄い俊貴が本物の俊貴だ。

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後半27分

(OUT)33平墳迅 ⇔ (IN)18佐藤和馬

 

右に佐藤和馬(18)。左に遠藤純輝(11)となる。

やはり両サイドハーフを先に交代させた。

良く動いていたため消耗が激しいように見えた。

 

前節のプレイが不完全燃焼だった(らしい)和馬は,ボールに対してガツガツしたプレイを見せる。

その和馬の青森ディフェンスへのプレッシャーにより,安全圏での時間が刻々と経過する。

ディフェンスもしっかりできる和馬。

残り時間頼むぞ! 

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ボランチの,「万里一空」,西村仁志(6)

ちなみに,この万里一空とは,宮本武蔵が長年の修行で到達した精神的境地で,「やるべきことを見失わずに励む」ことです。実は次の大横断幕の言葉の候補でした。

さあ,その西村。

西村のプレイを良く見ると分かるのだけど,誰かが相手ボールに対して最初のアクションを起こした後のカバーが神早い。

この試合でも,海口(8)や平墳(33)が引っ掛けた後のごちゃごちゃしたところを,西村がボールを回収する場面が良く見られた。

どんな時でも西村がそこに出てくる。

相当な運動量と,相当な戦術眼

試合終了に向けて,青森の攻撃が徐々に激化してくるが,西村のプレイに陰りは見えなかった。

西村!鈴鹿の中盤頼むぜ!

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鈴鹿は,まだ守りに入っていない。

なんと!後半の半ばを過ぎても,トップ下の海口の運動量は落ちず,青森ディフェンスに対するハイプレッシャーは続いている。

そして,ガツガツ行く佐藤和馬(18)も,キレキレの遠藤純輝(11)も,単騎突破でゴールを狙う力は十分にある。

今の鈴鹿は押されていても,カウンターで何かが起きそうなチームになっている。

 

後半39分

(OUT)2原広樹 ⇔ (IN)26今井那生

(OUT)7リンタロウ ⇔ (IN)9藤沢ネット

 

サイド攻撃を止め続けた広樹が交代。

「我武者羅100%」今井那生が入る。

那生なら空中戦も強いので,最後のパワープレイもとめてくれるはず。

 

そして,リンタロウの代わりにネットを前線に置く。

インドゾウと同じパワーを持つネットを1対1で止められる人間はいない。

グラウンドにいる姿も,完全に他よりデカい。

結果的に青森のディフェンスはネットのマークのため,攻撃参加ができなくなった。

そして,ネットのボールキープにより時間もたっぷり使う。 

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この交代で出たミラ監督のメッセージは「無失点できっちり終わらせる」ということだろう。

その意思も十分に選手たちに共有できているように感じる。 

 

サイドバックの,「ハスのダンディズム」,蓮沼翔太(13)。

青森の熾烈な攻撃,必死で守る鈴鹿

みんながバタバタし始めた。無失点で終わりたいため,ディフェンスもつなぐのではなく,大きくクリアし始めた。

そんな時,左サイドの蓮沼が非常に落ち着いている。

スローインのボールを拾ってユニフォームで水滴をぬぐう時。

ボールを受けてサイドでキープする時。

相手とのマッチアップ。

この局面で,全く焦りを見せず,淡々と試合開始と同じようにプレイを続けている。

蓮沼がこの状況を分かっていないはずがない。

勝ちたいし,点を取られたくないだろう。

だからこそ,自分のプレイで落ち着く感じを出したいのだと思う。

ダンディズム。

なんかとても頼りになる。

なんか大人のプレイ。

ハス!頼むぞ!

 

刻一刻と試合時間が流れる。

 

JFL初年度。

毎試合のようにアディショナルタイムで失点した。

 

刻一刻と時間が過ぎる。

 

守り切れずにうなだれる選手を何度も見た。

俺たちはこんなもんじゃないと,自分自身に言い聞かせた。

 

刻一刻と終了に近づく。

 

何が悪いのか?何がダメなのか?迷路の中にいるようだった。

降格したらどうしよう。心配が尽きなかった。 

 

残り時間がわずか。

 

大丈夫だ。

良いチームだ。

 

ここで試合終了。

 

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両チームの選手のみなさん,スタッフのみなさんお疲れさまでした。

試合会場や時間の変更はありましたが,青森のスタッフの方にはとても良くしていただきました。

雨の中の運営お疲れさまでした。ありがとうございました。

 

鈴鹿サポーターも会場に来てくれました。

バルスでもたくさんの方が応援してくれました。

青森の選手たちに届いたでしょうか?

カニシ調べでは,十分にと届いているようでした。

みなさん,応援ありがとうございました。

 

この試合は,見ていてとても面白い試合でした。

実は,前節の東京武蔵野戦もめちゃくちゃ面白かったのですが,この試合もワクワクしました。

もちろん,勝利したから面白いのだと思いますが,なんかプラス方向に良い循環になっている気がします。

 

鈴鹿は第4節を終了し,JFLに昇格して初めての暫定首位となりました。

34節まであるシーズンのたった4節ですので,全然まだまだです。

だけど,ちょっと嬉しいです。

 

さて,ナカニシが勝手に選ぶこの試合のMVP。VictoryCross賞ですが,

古巣,青森で「どうだ!」とばかりの2得点。

エフライン・リンタロウ選手に送りたいと思います。

リンタロウの2点目は目の前で見たのですが,最高に痺れました。

リンタロウ選手。次の試合もゴール頼みます。できれば2点くらいお願いします。

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帰路,濃霧で飛行機が飛ばないかもしれないとアナウンスがありましたが,奇跡的に霧が晴れて飛行機は無事飛びました。

 

試合に勝って,飛行機も飛んで,大勝利の日曜日でした。

 

あーーーーー!

 

楽しかった!!!

 

ではまた。

 

(今後の試合)

JFL第5節 4月11日(日)13:00 対 FC大阪@AGF陸上競技

三重県選手権準決勝 4月18日(日)11:00 対 四日市大学@朝日ガススタジアム(東員)

JFL第6節 4月24日(土)13:00 対 高知ユナイテッド@AGF陸上競技

 

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