このブログは試合後の深夜に書き上げましたが,Nカメラマンの写真が未着のため,完成が遅くなりました。
試合後の興奮のままに書いていますので,本文に関しては,手直しせずにそのままアップします。
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みなさんこんばんは。
コロナによる緊急事態宣言が続いています。
そんな中で,ずっと気になっていたことがあります。
「サッカーの無い生活に,みんな慣れてしまうんじゃないだろうか」
「試合観戦はリモートで十分と思われないだろうか」
「鈴鹿ポイントゲッターズが忘れられてしまうんじゃないだろうか」
コロナが終わったら,当たり前のスタジアムに戻りたい。
みんながワイワイして,チャントを歌って,選手と万歳できるスタジアムに戻りたい。
今日の試合は,無観客試合だったのでリモートで見ました。
胸を張って言えます。
鈴鹿ポイントゲッターズは最高!
コロナが終わったら,スタジアムにうちの選手たちを見に来て損なし!
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土曜の朝を迎える。
今日の対戦相手は,Honda FC(以下,ホンダと書きます)
昨年のリーグ戦では4位だったが,それまで4連覇しているJFLの巨人。
ナカニシの心中では,今でもJFL最強のチームと言えば?最初に出てくるのは王者ホンダになってしまう。
前期は,0-1で敗戦。
点差は1点だが,王者ホンダの強さを見せつけられた試合だった。
試合開始は18時。
ナカニシは長い長い1日を過ごす。
体の置き所もなく,ずっとソワソワしている。
何度も何度も時間を見る。
まだか?
キックオフはまだか?
全く食欲が無いが,勝利した時のルーティンを徹底的に守る。
お昼にトンコツラーメンを食べる。
試合開始1時間前に白あんパンを食べる。
水を準備。
ユニフォームに着替える。
パソコンの前で仁王立ちのナカニシ。
精神を集中。
都田の方向は調べてある。大丈夫だ。
鈴鹿サポーター。
パワーを選手たちに!
さあ時間だ。
いくぜ!
本日のスタメン(以後敬称略)
FW 7リンタロウ
MF 4橋本晃司・25出岡大輝・6西村仁志・13蓮沼翔太・40松木駿之介
DF 35上田駿斗・26今井那生・20中村俊貴・19田村翔太
GK 23岩脇力哉
スタメンをいじってきた三浦監督。
最初,3バックか?と思ったけど4バック。
4-2-3-1か?と思ったが,MFはフラットに5人並ぶ。
ホンダのフォーメーションは,たぶん4-2-3-1。
試合開始直後から,ホンダの上手さが光る。
何度も対戦しているけど,ホンダの一番の特徴は,シンプルにサッカーが上手いということ。
止める。蹴る。スルーパスを出す。スペースに走る。
この基本の「キ」のレベルが高い。
鈴鹿は,4DF。5MFでラインを作り,前線にリンタロウ(7)を残す。
鈴鹿の中盤は,橋本晃司(4),出岡大輝(25),西村仁志(6),蓮沼翔太(13),松木駿之介(40)の並び。少し西村が低い位置にいる。
3ボランチのような形で中盤を支える,「ハスのダンディズム」,蓮沼翔太(13)
ホンダの怖いプレイは,鈴鹿のセンターバック(CB)とサイドバック(SB)の間のスペースにクサビの縦パスを入れられること。
ホンダのサイドはワイドに開くので,どうしても鈴鹿のSBが釣り出されてしまう。そして,CBとの間のスペースに2列目が飛び込んできて,縦パスを通される。
この試合,鈴鹿のCBとSBの間のスペースへのクサビのパスコースを,3ボランチの両側,蓮沼(13)と出岡(25)が切りまくっている。
特に蓮沼は,ボールのタッチ数が少ないので地味に目立たないものの,ボールの無いところでスペースを埋めたり,パスコースを切ったりして,影で大活躍していた。
「前を向きながら,後ろの選手へのパスコースを切る」
後ろに目はついていないから,当然ながら簡単じゃない。そのコースを切るプレイをMFやCBと連動してやり続ける蓮沼。
シブイ。効いている。ハスが効いている。
前半の序盤からホンダにボールを支配されたが,クサビの縦パスは入っていない。
ハスがコースを切っている。
ホンダの圧力が凄いが,鈴鹿のディフェンスが硬い。
特に,中盤のスペースが無く,さらに裏へのスルーパスのコースを切っているので,ホンダが攻めあぐねているように見える。
サイドに回して,丁寧にパスをつなぐホンダ。
センターバックの,「我武者羅100%」,今井那生(26)
ナイキ!今日も良い声出てるよ~!グー!
押し込まれる展開の中で,那生の元気が全体を支えている。
ホンダは,中盤から狙っているCBとSBの間へのクサビの縦パスが通らないため,サイドからアーリークロス気味にボールを放り込んでくる。
しかし,センター付近での競り合いならば,那生が後れを取ることはない。
例え,例えだけど,高さでやられたとしても,十分に競り合っているので,ヘディングシュートの勢いは失われている。
ホンダはもっとえぐるように中に入りたいのだと思うけど,鈴鹿の中は中村俊貴(20)と今井那生(26)で万全。
そしてGK岩脇力哉(23)を加えた3人の連携も素晴らしい。
最近の鈴鹿ディフェンスは,ディフェンス間でのパス回しに不安が無くなってきた。
みんな余裕がありつつも,良く頭を使ってプレイしている感じがする。
そして,そんな中で伸びてきているのは,若手の那生だ!
那生!今日でまたレベルが上がったぞ!ナカニシの観測では5レベルくらい。
ナイスプレイ。
ホンダが流れるようにパスを回す。
リンタロウが前線から圧力をかけるが,スイスイとパスを回されて引っかからない。
中盤の出岡(25),蓮沼(13)も,プレッシャーをかけるが,とにかくホンダのパスが上手くてショートカウンターがハマらない。
ボール支配率は,3対7でホンダ優位。
しかし,ホンダのパスは鈴鹿のゾーンの外周を回るようなので,鈴鹿は決定的なピンチにはなっていない。
フォワードの,「ER7」,エフライン・リンタロウ(7)
今日の鈴鹿は,1.5列目がいないことと,中盤がホンダディフェンスラインにプレッシャーをかけに行かないため,リンタロウが孤立する状況が多い。
しかし,これだけ押されていると,その状況はやむを得ない。
リンタロウは,この状況をよく分かっていて,自分が潰れながらもカウンターで周りが上がるための「間」を作っている。
前半のカウンター時には,リンタロウが相手ディフェンスを引き付けて,左へ流し,駆け上がる橋本晃司(4)がシュートまで持っていった。
やはり前線にいるだけで脅威というのは,フォワードとしての「誉」だと思う。
自分が打って点を取るだけでなく,カウンター時の起点として,チャンスを作るリンタロウ。
リンタロウ。良いよ。良いよ。
ちょっと我慢の試合だけど,頼むぞ。
鈴鹿はずっと押されている。
しかし,決定的にやられているわけではない。
膠着していながらも,ピリピリする緊張感のある試合。
ピリピリ?
それどころじゃない。
バリバリと痺れる試合になってきた。
右サイドバックの,「スピードスター」,田村翔太(19)
攻撃の選手であるタムショーが,この試合ではなんとサイドバック。
試合前に3バックかと思ったのは,田村がサイドバックをやるイメージがなかったため。
前半,押されている時間帯も,田村のディフェンスはコツコツと間違いなかった。
特に,サイドバックの裏へ出されても,田村自身めちゃくちゃ足が速いので,十分に対応できる。
この試合の前半は,サイドバックがほとんどビルドアップしなかった。
定位置で4人のラインを作り続けていたように見えた(それだけ押されてたんだけど)。
田村も,ディフェンスラインを整えて・・・と思いきや,やっぱり狙ってた。
最終ラインに落ちてきていた西村(6)からのロングパス一閃!
田村翔太(19)の男の独走!
ディフェンスインにいたサイドバックが一気にホンダのGKと1対1に持ち込む。
なんやそれ!
なんちゅう早さや!
惜しくもホンダディフェンスに遮られるものの,存分に脅威を与えた。
田村翔太はコツコツとディフェンスしている。
でも,その猛禽類のような目は・・・ゴールを狙っているぞ!
ボランチ3人のうちの左側,「カミソリの左」,出岡大輝(25)
この試合の中盤で存在感を出す出岡。
(本当にもう一回試合を見て欲しい。出岡が丁寧にパスコースを切っている様子が分かるはず)
そのプレイが前半の鈴鹿をピシっと締めていると言っても言い過ぎではない。
中盤の献身的な守備と,クサビの縦パスのコースのカットは,蓮沼(13)と同様にホンダの攻撃のリズムを崩している。
この,出岡(25),西村(6),蓮沼(13)の3ボランチは実によく効いていて,アップダウンも3人が連動しているのが良く見えている。
知っている人は知っているけど,この中盤の形は公式戦で初めて。
出岡はセカンドボールにも競り合っているが,ナカニシとしては,やはり出岡らしい切れ味鋭い一撃が欲しい。
前半33分。ホンダの中盤でのボール回しを奪った出岡(25)こぼれたボールを拾ったリンタロウ(7)から,縦に走り続ける出岡へパス。
出岡がシュートを放つが角度が無く,惜しくもゴールバーに当たる。惜しい!
そうそう。ディフェンスだけでじゃなくドンドン行こうぜ出岡。
「リスクをおかさないことが,最大のリスクだ」って誰かが言ってた。
出岡。
出岡ゴールを是非見せてくれ!(次の試合でもいいから)
カメラ位置の関係か,この試合はグラウンドが左右に広く見える。
ホンダは,サイドのいっぱいまで,最大にグラウンドをワイドに使っている。
鈴鹿のSBは,ホンダのサイド攻撃を追いかけずに,中で待っている。
そのため,必ず逆サイドにホンダの選手が1枚余っている。
ただ,その1枚余っているのは,見えていない訳ではなく,鈴鹿は十分に注意している。
鈴鹿はサイドに釣り出されずに,中をしっかり固めている。
CBの中村俊貴(20),今井那生(26)は最後まで我慢して,サイドに釣り出されることは無かった。
前半の鈴鹿は,ホンダに押し込まれているがディフェンスが持ちこたえている。
橋本は,この厳しい状況がよく分かっている。
前線からプレスをかけたり,カウンターで走らせたり,リンタロウに放り込んだり。
橋本がなんとか攻撃の突破口を探して,考えているのが分かる。
鈴鹿の攻撃のタクトを振るう橋本。
そして,橋本には名人芸ともいえるべきアレがある。
前半37分。
左サイドからのコーナーキック。
以前の鈴鹿では感じられなかったセットプレイでの期待感。
今は,セットプレイが入る気がしてならない。
それは,橋本が仲間の特徴を把握し,ピンポイントで合わしているからだと思う。
キッカーはもちろん橋本晃司(4)。
合わせるのは誰だ・・・。
遠いサイドに絶妙のスピードのボール。
ヘディングシュートの基本は叩きつける!
ファーサイドで頭一つ飛びぬけて,叩きつけたのは・・・最高!上田の駿斗!(35)
ジャンプ高い!完璧!
ゴーーーーーーール!!!1-0
押されている状況で,値千金の先制点。
上田!ナイスヘッド!
橋本!さすが!
しかし。
前半41分。
ホンダのパスを切っている,西村(6),出岡(25),橋本(4)。
その狭い狭いスペースを,クサビのパスが通されてしまう。
ここが通るか!こんな狭いところ通すか!
スピードのあるパスをピタッと止められ,狙いすまして中にクロスを上げられる。
ホンダの選手が飛び込んで失点。
1-1。
やられた。
ずっと切っていたパスコースを,見事に通されてしましった。
いやいや。
試合が振り出しに戻っただけだ。
行くぞ!
試合はホンダペースで変わらず。
そして,鈴鹿の集中も研ぎ澄まされている。
ここで前半終了。
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なんという疲れる試合。
ナカニシは相変わらず自室のパソコン前で汗だくになっている。
何よりも手に汗がジワリとにじむ。
両チームの集中と,選手の気迫が十分に伝わってくる。
守り切れるのか?
点を取れるのか?
このまま膠着して,引き分けるのか?
どっちに転ぶか全くわからない。
解説の方が言ってたけど,ホンダはこの都田で練習しているらしい。
緊急事態宣言下での三重県内のスポーツ施設は,ほぼすべて閉鎖されている。
自前のグラウンドを持たない鈴鹿ポイントゲッターズは,ここ1カ月ほど,十分に練習ができていない。
出来たとしても,少し体を動かす程度で,フルコートでの紅白戦などは全くできていない。
その中でのポジションのコンバートと,フォーメーションの変更。
ホンダに勝つためには,これしかないとの決断だと思う。
そして,選手たちは十分に戦術を理解し,五分の試合ができている。
この緊張感のある試合。
みんなを笑顔で帰してあげたい。
都田の方向に向けて念を飛ばす。
選手と同じ場所で戦いたい。
さあ,試合後は疲れ果てて,立てなくてもいい。
ナカニシも全力で応援するぞ!!!
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後半開始。
選手交代。
(OUT)7リンタロウ ⇔ (IN)21山内健史
なんと!
カウンターのターゲットとなっていたリンタロウを交代する。
山内(21)は,前節に今シーズン初出場をしたばかり。
ただ,ナカニシは山内のプレイを信じている。マジで。
後半から鈴鹿は,全体的にポジジョンを前に上げてきた。
少しホンダを押し返しつつ,ギアを上げる。
前半はどちらかというと,左からの攻撃が多かったが,後半は右サイドが押し上げていく。
右サイドバックの,「両利きハイジャンパー」,上田駿斗(35)
ヘディングでゴールを決めた上田が,徐々にその位置を上げ始めている。
前方にはサイドハーフの松木(40)だけではなく,後半から入った山内(21)がビュンビュン動いている。さらに,3ボランチの右側の蓮沼(13)も右サイドに絡んでホンダディフェンスに圧力をかける
そして,若いのに凄い落ち着いている上田は,ディフェンスの位置取りも抜群。
ポジションを押し上げつつも,自分の裏を取られることなく,攻守のバランスを取り続けた。
上田駿斗のプレイに間違いなし!
よし!良いぞ!
後半からフォワードに入った,「カッティングエッジ」,キレキレの山内健史(21)
後半から入って,いきなりキレキレのプレイを見せる。
練習見学可能だったころから,ナカニシが注目していたのが山内の動き。
ずっと使って欲しかった選手のひとり。
スピードというより,すばしっこい感じのプレイ。
例えていうなら(少し古いけど),アルゼンチンのサビオラに似ている。
小柄ながら,体を使ったターンも上手い。
ホンダディフェンスの間でボールを受けて,相手のタックルの勢いを利用して,見事にターンして前を向く。
人の嫌がることをするのがサッカーならば,相手にとって実に嫌な選手。
とにかく捕まえにくい。そしてスタミナも十分。
その山内が,少しポジジョンを右に取っているため,鈴鹿の攻撃は右からが多い。
山内がホンダのディフェンスに穴をあけそうだ。
山内。試合に出られなかった想いを出そうぜ。
ハングリーで。アングリーで。ダンシングだ。
GO!山内!
後半15分
(OUT)13蓮沼翔太 ⇔ (IN)15菊島卓
菊島(15)が右サイドハーフに入り,松木(40)がトップ下?インイドハーフに入った様子。
そのため,鈴鹿は4-2-3-1に。たぶん。
鈴鹿がディフェンスラインを上げたため,ホンダはディフェンスの裏を狙ってくる。
しかし,前半同様,西村(6)と出岡(25)が丁寧にコースを切っているため,グラウンダーでのクサビの縦パスやスルーパスはなかなか入らない。
そのため,ホンダはハイボールでフワッとディフェンスの裏を狙うが・・・。
そのボールを十分に見えているのは,センターバックの「鬼俊貴」,中村俊貴(20)。
フワリとしたボールならば,落下する前に俊貴は先に走ってカバーできている。
反応も抜群,試合も良く見えている,そして足も速い俊貴にとっては,ディフェンスの裏のボールの対応は万全。
このブログで,ナカニシが再三書いたCBとSBの間のスペース。
前半は,蓮沼(13)と出岡(25)がパスコースを切ってくれていたが,後半は蓮沼が交代し,選手も徐々に疲れてきた。
しかし,そのCBとSBの間のスペースに入ってくるホンダの2列目の選手を,俊貴がオフサイドにハメている。凄い!
センターバックの右に位置する俊貴のオフサイドトラップを,ディフェンスラインの全員が良く見ている。
なんか,俊貴,相当レベル上がってない?
あのホンダの攻撃を止め続ける俊貴。
素晴らしい!
鈴鹿が押し出したため,ホンダもカウンターで走ってくる。
危ない場面もあるが,ディフェンスと共に落ち着いて対応しているのが男岩。
ディフェンスとのやり取りも十分に落ち着いていて,危ない所は無い。
そして,後半は数的優位で迫ってくるホンダの攻撃陣に対して,自らのポジショニングも完璧に押さえる。
この試合で力哉は,ホンダのシュートを何本か正面で受けているが,あれは絶対に偶然じゃない。本当に。
仲間のディフェンスが切ったシュートコース以外のコースを的確に判断して,「その場所」を読んだうえでの正面。
後半の半ばを過ぎた。
ホンダは後半の終盤に得点が多いらしい。
さあ,力哉。
ファイヤーの時間だぜ!
燃えろ!
叫べ!
ファイヤー!
前半からずっと押し込まれている鈴鹿だが,西村の獅子奮迅の活躍は見事。
確かに,鈴鹿はセカンドボールをなかなか奪うことができないので,中盤も支配しているとは言えない。
しかし,そのセカンドボールへ西村が果敢にアクションしているため,ホンダの攻撃のスピードを奪うことができている。
スピードを奪って止まってディフェンスするのと,動きながらパスを回されてディフェンスするのでは守りやすさが大違い。
西村の局地的ディレイが効いている。
そして,最近の試合で西村は攻撃面でも存在感を出している。
セーフティーなバックパスよりも,ボールを運びながらクサビのパスを狙う。
西村。良い動きだ。
疲れているだろうけど,もう少し頑張ってくれ。
試合は終盤に入った。
ボール保持率は,ホンダが優位。
鈴鹿は攻めようとしているが,決定的な場面は作れない。
逆に,何度かホンダのカウンターを受ける。
ホンダは右サイドに展開しようとするが,ホンダのパススピードよりもサイドバックの田村翔太(19)のほうが早い。田村が一瞬で寄せている。
田村翔太のスピードがディフェンス面で優位に立てている。
ホンダディフェンスが山内をギリギリで潰すが,山内のスピードと前線への飛び出しは,得点の匂いが続いている。
徐々に選手たちに疲れが出てきた。
残り時間はわずか。
上位ホンダと引き分けで,勝ち点1なら・・・。
そんなことが頭の中をよぎる。
引き分けでも・・・。
選手達の心の中はどうだ?
しかし!
しかーーーし!
後半43分。
(OUT)4橋本晃司 ⇔ (IN)24川森有真
引き分けでも・・・というのは選手達の心の中にもあったかもしれない。
しかし,三浦監督の采配は,MFを下げてFWを投入。
疲れている橋本の交代して引き分けを狙うならば,しっかりとディフェンスができる海口(8)や和馬(18)かと思いきや,フォワードの川森を入れる。
三浦監督のハッキリした意思表示。
「攻めろ!」「点を取りにいくぞ!」
引き分け?それは結果に過ぎない。
最後の最後の最後まで,得点を取りに行く,勝ちに行くという強い強い意思。
それが選手達にも伝わっている。
守りには入らない。
最期まで勝ちに行こう。
得点を取りに行こう。
トップ下?インサイドハーフ,「鈴鹿の松木」,松木駿之介(40)
試合の最初からずっと,ホンダのゴールを狙って前に前に突き進んでいた。
この試合は鈴鹿が守る時間が長く,松木にとっても我慢の試合だったと思う。
ホンダのパスを追いながら,走らされてスタミナも消耗していただろう。
(レンタルですけどウチにいただきます)。
前線に山内(21),菊島(15)が入ってからは,コンビネーションで得点を狙うが,ホンダのディフェンスは硬く,こじ開けることができなかった。
あと1歩。あと1枚。
あと少しでゴールに迫れる。
走り続けた松木の時間が90分を越える。
後半AT
菊島(15)のスローイン。
山内(21)が後ろを向きながら,右足で引っ掛けるように裏へボールを落とす。
そこに走っていたのは・・・松木!うちの松木!松木駿之介(40)!
ホンダティフェンスは2人。
松木は,ペナルティエリアに侵入し,切り返してディフェンスを交わし,中に折り返す。
この試合,鈴鹿は攻撃に足りなかったもう1枚が飛び込んでくる。
怒涛の走りで飛び込んでくるのは川森。川森有真(24)。
泥臭く,超至近距離を押し込むのは,川森得意のプレイだ。
「10センチの爆弾!」,10センチのスペースがあれば川森は決める!
松木のパスを,川森がホンダディフェンスと共に滑りながら押し込む。
ゴーーーーーーール!!!2-1
崩れ落ちるナカニシ。
立っていられない。ガクガク震える。
ここで決めるか!
これを決めるか!
マジか!
パソコンからは三浦監督のかすれ切った声が聞こえる。
もう,何言ってるか分からない。
林コーチの声も聞こえる。
たぶん,ベンチのみんなが声を出しているだろう。
ATはまだかなり残っている。
ホンダの地力ならば,まだまだ危ない時間が続く。
パスを回し,クサビの縦パスを入れるホンダ。
が!しかし!
まだ見ている!まだ見えている!
中村俊貴(20)がそれを見ている。
この土壇場で冷静に狙ってオフサイドを取る。
(YouTubeを見て欲しい。俊貴は完全にハメてオフサイドにしている)
恐るべし。レベルの上がった俊貴。
力哉(23)が遅延でイエローカードを受ける。
いろんな声が出ている。
鈴鹿のディフェンスラインは高さを保っている。
前線からプレスを続ける。
田村(19)がスライディングでクリアする。
那生(26)の声が聞こえる。
俊貴(20)の絶叫のような声が聞こえる。
山内(21)が必死でボールをキープし時間を使う。
よし!
よしよし!
強く祈るナカニシ。
頼む。
もうちょっとだ。
ここで試合終了。
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両チームの選手のみなさん,スタッフのみなさんお疲れさまでした。
緊急事態宣言下での試合運営は大変なことだと思います。
試合を開催していただいたHonda FCのスタッフのみなさん,ありがとうございました。
そしてブログ中にも書きましたが,今,鈴鹿は十分に練習ができていません。
使えるグラウンドが無いからです。
そのような中で,この試合に向けて準備をした選手,監督,スタッフの苦労は大変なことだったと思います。
みんなでつかんだ勝利です。
おめでとうございます。
勝利は何よりも嬉しいですが,この試合の嬉しい点は他にもあります。
試合を通して,全員の集中が全く切れなかったこと。そして戦っている感じが伝わってきたことです。
伝わってきたというより,強い気持ちが鳥肌が立つほどビンビンに感じました。
この試合の勝利で,鈴鹿ポイントゲッターズはさらに強くなりました。
ナカニシが言うのですから,間違いありません。
鈴鹿は強くなった!
さて,この試合のナカニシ的MVP(旧VictoryCross賞)ですが・・・。
悩む。これは悩む。約5時間くらい悩みました。
悩みましたが,中盤を支え続けた「セクシーフットボール」,西村仁志選手(6)に送りたいと思います。
中盤のパスを切り続け,スペースを埋め続け,最後までホンダの崩しを止めました。
西村選手。よく頑張りましたね。
見事でした。拍手!
また,次戦もよろしくお願いします。
今日の勝利は本当に嬉しいですが,それでも1勝です。
また,次の試合も勝たなくてはならない試合です。
今は大勝利に浮かれていますが,明日からギュッと「兜の緒」を締めます。
今夜だけは,都田で勝利のチャントを歌う夢を見せてください。
ひゃっほー!
勝ったぞー!
そして・・・
まだまだ喜ぶのは早いぞ!
ではまた。
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クラウンドファンディング実施中です。
ネクストコールに向けて,みなさまのご支援よろしくお願いします。
https://readyfor.jp/projects/suzukaPG2021
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(今後の試合)
◇JFL第23節 9月18日(土)15:00 対 松江シティ@無観客試合
◇JFL第24節 10月3日(日)13:00 対 ヴェルスパ大分@日田市陸上競技場
◇JFL第26節 10月16日(土)13:00 対 奈良クラブ@AGF陸上競技場
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このブログに使用している写真は,鈴鹿ポイントゲッターズの使用許可とJFLの確認を得て掲載しています。そのため,他での利用は絶対にしないでください。