みなさんこんばんは。
そのことで選手,監督,スタッフは,動揺していたと思います。
動揺していないほうがおかしいです。
そして,Jリーグを目指してこのチームに来た選手の中には,鈴鹿から離れることを考えている選手がいるかもしれません。
それは仕方がありません。アスリートの1年というのは宝物のような貴重な時間です。
選手だけではありません。
チームの何かが変わっていくかもしれません。
チームの何かが失われていくかもしれません。
これから先の事は,ナカニシには分かりません。
ただ,昨年末から続いた長い長い,ノドの奥が詰まったような,気持ちの悪い時は終わりました。
ここが「底」になって,これから良い方向に変わっていくことを祈っています。
平気なように見せていただけで,ナカニシの心中も乱れていました。
なによりもピッチで戦う選手たちが心配でした。
28日のJリーグ理事会の後,試合まで3日間。
その3日間で,選手にサポーターの気持ちを見せる横断幕を作ろうと思いました。
選手たちへ。
大丈夫。
ナカニシには金も権力も名声も無いけど,選手を全力で応援することはできます。
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試合の朝。
前日遅くまでいろいろな準備をしていたので,朝の筋肉痛がひどい。
何とか起き出し,試合会場へ。
キックオフは15時。
ナカニシの到着は8時30分ごろ。
それでも先に到着して,ノボリの準備してくれているサポーターの仲間がいる。感謝。
動くだけで汗がしたたり落ちてくる。
「灼熱の猛暑の中で長い時間過ごすぞ~」と気合を入れる。
10時ごろ。
バックスタンド裏の人通りの少ない所で,横断幕のペイントをする。
サポーターの仲間も手伝ってくれて,順調に完成。
11時30分。
臨時で呼びかけたサポーターズミーティング開始。
サポーターズミーティングでは,オオヤマ代表は引き続きVictoryCrossの代表をしてもらいつつも,横断幕部,コールリーダー部,横断幕部の3部の取りまとめを,以前のようにナカニシがやらせてもらうことにした。
また,サポーターとしてこの厳しい時を選手と共に乗り越えていこうという話をした。
12時。
横断幕掲出。大急ぎで修復した「疾風勁草」も掲出する。
全ての試合の準備が終わり,頭痛がひどくなったナカニシは,こっそり車に戻ってエアコンで体を冷やす。
今日の対戦相手は,奈良クラブ(以下,奈良と書きます)。
何となく,鈴鹿は奈良との相性が悪い。
昨年,同時期にアウェイで対戦し,0対3で敗れた。
そして,その試合の結果を受けてミラ監督が退任した。
そのことが頭をよぎる。
水分を取って,ムゲンフーズさんの牛櫛を食べて,ゴール裏に入る。
(ひとり言)
鈴鹿サポーター。準備は良いか?
いろいろあったけど選手達が勝利をめざして頑張る事に何も変わりはない。
だからサポーターも,変わりなく応援しよう。
鈴鹿サポーターをなめるな!
選手を支えるのはサポーターだ!
チームを強くするのはサポーターだ!
いくぜ!
本日のスタメン(以後敬称略)
FW 14北野純也・9遠藤純輝
MF 10橋本晃司・27日根野達海。・7中里崇宏・19三宅海斗
DF 6上田駿斗・4平出涼・20中村俊貴・26紀藤隆翔
GK 23岩脇力哉
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鈴鹿は少し怪我人が戻ってきたが,トップコンディションではない。
どこまで回復しているか・・・。
鈴鹿は4-4-2。
奈良はたぶん4-3-3のフォーメーション。
両チームとも落ち着いた立ち上がり。
ショートパスをつないで横に展開する鈴鹿。
長短のパスで縦に攻める奈良。
横に繋ぐ鈴鹿と,縦に攻める相手というのは,何となく見た感じがする。
前半4分。
奈良の右からのクロスに対して,センターバックの俊貴(20)の頭に当たりボールはゴールの中へ(ゴール裏からは良く見えなかった)。
オウンゴールで失点。
0-1
センターバックの,中村俊貴(20)
この試合の奈良は,センターバックの中村俊貴を狙っていた。
ゴールキック時に,平出(4)と鈴鹿ボランチのコースは切るが,俊貴へのコースは切らない。
俊貴からの展開が怖くないということか?
そのため,この試合のゴールキックは不思議なほど俊貴へのパスが多い。
俊貴は右サイドバックもできる器用な選手のはずだ。
しっかりしろ!
集中しろ俊貴!
右サイドバックの,紀藤隆翔(26)
最近の起用でドンドン良い動きなってきている。
その紀藤が,前へ前へ押し上げていく。
しかし・・・
前半17分。
奈良の選手との接触で怪我をしてしまい立ち上がれない。
なんと!紀藤大丈夫か?
前半17分
(OUT)26紀藤隆翔 ⇔ (IN)2進藤誠司
試合は球際で激しくボールを奪いに来る奈良に,鈴鹿が押されている。
間違いなく,鈴鹿より奈良のほうが球際で激しい。
それに対して鈴鹿がそれを避けるために,早くパスを出そうとしてミスが連発。
奈良の圧力に対して,鈴鹿の選手は後ろ向きにパスを受けることが多く,ボールを安全にキープするためにパックパスが増える。
最近の鈴鹿にありがちな前への推進力が出ない。
全選手の中で最も存在感のある中里だが,中里から相手の嫌がるようなプレイが出てこない。
ボールの支配率を上げるため,セーフティなボール回しをするが,それでは鈴鹿のスピードが上がらない。
また,奈良の激しい球際の寄せに,ゲームの組み立てに苦労している。
遠藤(9)が斜めに走ってボールを欲しがるが,全くボールが出ない。
中里。1点負けてるんだ。攻撃に転じてくれ。
試合は奈良ペース。
ただし,一方的に押されている感じはしない。
鈴鹿ディフェンスは崩壊しているわけではないが,なんかフワフワしている。
左サイドバックの,上田駿斗(6)
暑い中で,元気にプレイする駿斗。
再三,奈良からボールを奪っているが,そこから次が続かない。
鈴鹿は選手の足が止まりがちで,動きながらパスを受けていない。
がんばる駿斗。ただ,鈴鹿の攻撃は単発になっている。
毎試合毎試合・・・今シーズンずっとなのだが,鈴鹿の攻撃は遅い。
攻撃から守備への切り替えも遅いが,守備から攻撃への切り替えが本当に遅い。
そのため,しっかりとコンパクトに守るチームの守備が全然崩せない。
この試合も,そんな試合になっていく。
フォワードの,北野純也(14)
現在の鈴鹿の最強のフィニッシャーなのだが,全くゴール前にボールを出してもらえない。
前線からの守備をずっとやっているような北野のプレイ。
中盤に下がってボールを受けて,苦労して前に運んでいる。
北野。厳しいけどガンバレ。
点とってくれ。
怪我の影響?なのか,途中交代が続くキャプテン橋本。
ナカニシのイメージする橋本のプレイができていない。
橋本はこんなもんじゃないのに・・・。
この試合でも運動量は少なく,ギラリとするようなパスも少ない。
サイドバックの上田駿斗(6)のオーバーラップから,攻撃に絡むがクロスボールは中で合わず。
しかし,橋本のセットプレイから,ゴール前で繋ぎ,遠藤純輝(9)のクロスから三宅海斗(19)の惜しいヘディングシュートが出た。
橋本。何とか頼むぞ。
前半30分。
奈良クラブのディフェンスラインからフワリとしたロングボールが放り込まれる。
あっさり・・・。
センターバックは簡単に振り切られて,右サイドバックの進藤(2)がカバーに入るが間に合わない。
奈良の選手決められて失点。
0-2
なんという・・・なんという・・・失点だ。
それを止められなかったら,何点でも入れられてしまうぞ。
とにかく鈴鹿はバックパスと,ディフェンス間でごちゃごちゃ回すパスが多い。
平出からも,特に目立った展開は無く,すぐに中里(7)に預けてしまう。
さらに2失点目からディフェンスラインが低くなった。
ディフェンスラインが下がり,鈴鹿のバイタルエリアが空いてしまった。
前半42分
鈴鹿はボールを後手後手に追っている。
鈴鹿陣内で簡単にパスをつながれ,「完全にドフリー」でシュートを打たれる。
ナカニシは,ゴール裏から目の前で見ていた。
鈴鹿の選手はボールウオッチャーになっていた。
失点。0-3
前半だけて3失点。
1点目。オウンゴール。
2点目。センターバックの裏に単独で抜け出される。
3点目。ドフリーのミドルシュート。
どれもがナカニシのイメージでは,鈴鹿のディフェンスならば止められた失点だと思う。
選手達どうした?
集中できていない。
フワッとしている。
球際がやられっぱなし。
後から奪われる。
動くスピードが奈良のほうが早い。
どうした?こんなに弱い鈴鹿は始めて見た。
3失点した時に,ベンチから佐藤和馬(18)が大きな声を出している。
「まだだ!ここからだ!」
ナカニシもハッとする。
良い声だ。和馬,良い声だ。
ここで前半終了。
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アップする選手が早い段階で呼ばれている。選手交代だろう。
この試合の鈴鹿は,今シーズン一番弱いというのを記録更新している。
弱い。これは弱い。
全然,試合が作れていない。
選手達は全力でやっている。
それは間違いない。
なのになぜか,淡々と試合をしているように見えてしまう。
試合に熱さを感じない。
点が取れる感じが全くしない。
これは・・・。
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後半開始。
(OUT)7中里崇宏 ⇔ (IN)8海口彦太
(OUT)14北野純也 ⇔ (IN)3今井那生
最近毎試合,ハーフタイムで大幅な選手交代が行われる。
修正というより,ゲームプランが早々に崩壊して,後半は選手の個人技頼みになっている気がする。
後半は鈴鹿が攻め込む形で試合が再開する。
右サイドからフォワードに入った,三宅海斗(19)
後半から入った今井那生(3)をターゲットにして,ボールに絡む時間が増える。
海斗が個人技で状況を打開しようとする。
前半はフォワードだったが後半から左サイドハーフに入る,遠藤純輝(9)
ナカニシは,純輝は左から中に入ってくるプレイのほうが良いと思う。
元気にプレイする上田駿斗(6)の押し上げから,ゴールに迫る純輝。
純輝!行け!
鈴鹿は遠藤純輝(9)と三宅海斗(19)中心に攻める。
しかし,奈良のディフェンスはどっしりと構えていて,鈴鹿はシュートまで持っていけない。
また,鈴鹿の攻撃が止められてから,次のプレイに移る際の切り替えが奈良のほうが早く,ルーズボールの奪い合いで,やはり後手に回ってしまう。
後半10分。
遠藤純輝(9)のボールカットから,今井那生(3)がシュート!
奈良のゴールキーパーがファインセーブ。
それを中村健人(17)が押し込みに来るが,そのクリアボールをさらに那生がシュート!
惜しくもゴールならないが,やっと良い攻撃が出てきた。
鈴鹿は,海口(8)と日根野(27)のボランチが,スピード感を出してボールを動かし始めている。
それに伴い少しずつ鈴鹿にスピードが出て来た。
それでも,奈良の球際のアタリは厳しく,プレイは窮屈になっている。
この試合で一番良かったのは,日根野。
セカンドボールを奈良にやられていたら,もっと失点していたが,そこで踏ん張ってくれて何度も救ってくれていた。
そして,パスが上手く繋がらない鈴鹿の中盤で,日根野はドリブルで動きながらパスコースを探すことができる。この,「少し動く」というのが,流れを作るためとても良い。
ガンバレ!
鈴鹿の攻勢の時間が続くが,奈良にしっかりとディフェンスされている。
鈴鹿はパス回しの時間が長いが,足を止めているため,練習でやる「鳥かご」みたいな感じで,パスが続いても相手ゴールに迫っている感じがしない。
パスをつなぐのが目的になっているみたいだ。
後半26分
(OUT)18佐藤和馬 ⇔ (IN)9遠藤純輝
今の鈴鹿に足りない何かを持って和馬が戻って来た。
和馬!やったるぞ!
奈良は後半少しペースを落としているが,ボール奪取から手数を少なくカウンターで走って来る。
前半の3失点は力哉にとっては悔しいだろう。
それでも,コツコツと仲間の得点を信じてゴールを守る力哉。
しかし・・・
後半28分
奈良クラブのクサビのパスが,またまた簡単に通る。
フリーで走り出された奈良のフォワードのシュートを,何とか日根野がスライディンクで止める。
右にこぼれたボールを,奈良に拾われてクロスボールを入れられる。
中に入ってきた奈良の選手がまたもドフリー。
ゴール裏から見ていても良く分かる。
マークが全然できていない。なんで,ゴール前でそこまでフリー?
奈良に決められ4失点目。
0-4。
今シーズン4失点を何度も喰らった。
全然ダメな試合ばかりだった。
次の試合には・・・修正してくれるだろう・・・次の試合では・・・。
でも,本当に修正できているのか?
ナカニシには修正されているように見えなかった。
Jリーク昇格が閉ざされ,選手もスタッフも精神的にもキツイだろう。
動揺もしているし,不安もあるだろう。
だけど今日の試合は良くない。
4失点。0得点。
だけど,ナカニシはそれでも応援を続ける。
選手と共に戦って,次には何かが修正できるように応援する。
サポーターは評論家じゃない。
サポーターは12番目の選手だ。
だから悪い時こそ,サポーターとしてより一層,応援したいと思う。
奈良にきっちり守られて,ここで試合終了。
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両チームの選手のみなさん,スタッフのみなさんお疲れさまでした。
試合後に準備していた横断幕を掲げました。
本当は勝利して掲げたかったけど仕方ありません。
「さあ行こうぜ,明日めざし,何度でもくじけても」
「さあ行こうぜ,夢めざし,歩みを止めずに」
この歌は,2016年に地域決勝でヴィアティン三重に敗れて,キャプテンと副キャプテンが引っこ抜かれて,鈴鹿がとても厳しい状況になった時にサポーターが作った歌です。
そして,この歌はJFLに昇格してから勝利のチャントになりました。
この50mを越える横断幕は,今日を含めて2度しか使わないつもりで作りました。
チームが「底」の状況の今日。
そして,次に使うのは,Jリーグに昇格する時です。
そのことを話したら,サポーターの仲間が言いました。
「1人でも多くの選手が昇格の時に,この横断幕を見て欲しいですね」
大丈夫。
大丈夫。
本当に大丈夫。
(ナカニシのひとり言)
選手のみなさん,もう次の試合は始まっています。
次に自分がどんなプレイをするべきか?
仲間にどんなプレイを求めるべきか?
ケンカしながらでも,しっかりと意見を交わして修正をしていきましょう。
今日は暑い中での試合,お疲れさまでした。
ゆっくり休んでください。
ではまた。
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(今後の試合)
◇JFL第15節 7月10日(日)13:00 対 MIOびわこ滋賀@布引運動公園
◇JFL第16節 7月16日(土)11:00 対 ラインメール青森@カクヒロスタジアム
◇JFL第17節 7月24日(日)18:00 対 マルヤス岡崎@三交鈴鹿
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