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アトレチコ鈴鹿クラブ(JFL)のサポーターブログです。

JFL第21節 対 高知ユナイテッドSC

みなさんこんばんは。

 

ブログの更新が遅くなりました。

試合に負けて,不貞腐れて遅くなったわけではありません。

こんなブログでも,楽しみにしてくれている人がいるようです。

遅くなってすみません。

 

サッカーというのは本当に難しいもので,勝つと負けるは紙一重です。

日本代表の試合でも,J1の試合でも,「あれっ?」て内容の試合があります。

なんかミスが多くて,選手たちが空回りして,変な感じになる試合があります。

全力で頑張って,選手の力も十分にあっても,100%の力を出せないことがあります。

サッカーは難しいです。絶対はありません。

少し流れが変わっただけで勝敗が変わります。

 

だからこそ!

サポーターとして,試合の流れが少しでもこっちに向くように,全力の応援をしたいと思います。

 

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試合当日の3時に起床。

寝坊するのが怖くて,ほとんど眠れていない。

同乗者を乗せて鈴鹿を出発。

 

今日の対戦相手は,高知ユナイテッドSC(以下,高知と書きます)。

JFLの順位は鈴鹿と同じくらい。

前期の対戦では勝利しているが,差はほぼ無い。

 

高知に向けて,高速道路を走る。

頭の中は試合の事でいっぱい。

 

高知到着。

鈴鹿のサポーターの仲間が集まっている。

鈴鹿は最近絶好調で5試合負け無し。

ただ,サポーターに油断は無い。

みんな気合が入っている。

 

試合会場では,たくさんの人に「カズさんは来ますか?」と聞かれる。

青森や大分でも聞かれた。

知らない人から問い合わせのDMもいっぱい来た。

申し訳ないが,カズが来るか来ないかは,ナカニシは知らない。

間違いなく,鈴鹿サポーターはみんな知らない。

 

試合前に集中する。

5試合負け無しなんて,これからの試合に何の関係も無い。

この試合に集中。

目の前の試合に集中。

 

勝ちたい。

勝って選手の笑顔が見たい。

 

試合前に,太陽が照り始めた。

差すような日差しが,めちゃくちゃ暑い。

前日の雨の名残で,グラウンドは相当蒸し暑くなっている。

カニシの汗も止まらない。

 

鈴鹿サポーターの指定されたアウェイエリアは,後に電光掲示板があるため,少し影ができている。

アウェイエリアにもかかわらず,高知の応援グッズを持った高知サポーターが,日影を求めてたくさん来ている。

日影に入りたい気持ちは分かるので,何とも言えないが,なんだが集中できない。

 

いやいや。試合に集中しよう。

選手達がサポーターに挨拶に来た。

良い顔をしている。戦う男の顔だ!

 

いくぜ!

 

本日のスタメン(以後敬称略)

OMF 17中村健人・9遠藤純輝・40松木駿之介

DMF 6上田駿斗・27日根野達海・25前田柊・29坂本広大

DF 3今井那生・4平出涼・20中村俊貴

GK 23岩脇力哉

 

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試合開始。

 

鈴鹿は3-4-3-0のゼロトップ。

ただし,前節出場していた三宅海斗(19)がベンチ入りもしていない。

今日は,遠藤純輝(9)が最前線に立つ。

 

高知は,たぶん3-4-3。

ただ,3トップの真ん中が前に出ているので,3-4-2-1に近い。

 

鈴鹿と高知で同じフォーメーションのミラーゲームになった。

 

試合は落ち着いた立ち上がりから。

鈴鹿はいつも通りディフェンスから試合を組み立てる。

前に焦らず,後をしっかり。

 

しかし,前半の序盤から前へ前への動きが早い。

ただ,中村健人(17),遠藤純輝(9),松木駿之介(40)の3人で攻めているが,全体的に鈴鹿が押し上げている感じがしない。

そのため,鈴鹿は良い攻撃をしているが,試合を組み立てている感じが無く,前線の個人技で状況を打開する感じがする。

 

ほぼワントップの,「ハートのエース」,遠藤純輝(9)

純輝が久しぶりにスタメン起用された時,ナカニシはとても嬉しかった。

やっぱり純輝や!純輝がこの試合決めるぞ!純輝!その力を魅せてやれ!

しかし,この試合で純輝が100%出せたとは言い難い。

前半から,ポストプレイのような仲間を活かすプレイが目立つ。

ゴールを背にして受けて,中村健人(17)に戻したり,松木駿之介(40)を走らせたり・・・。

あれ?純輝のプレイが違うぞ。

三宅海斗(19)の役割りとポジションを,そのまま純輝(9)にハメたような動きをしている。

カニシの知ってる純輝の良い所が出せていない。

純輝のプレイは,パスなんか2の次で,自分が貪欲にゴールを狙うプレイ。

天上天下唯我独尊で,エゴイストなプレイ。

点取り屋の気難しさと,尖った個性のあるプレイ。

純輝。1トップで上等。

点取ったやつが勝ちだ。

純輝はこんなもんじゃない。もっと凄い。もっとやれる。

純輝。もっと身も心も切れている純輝のプレイを見せてくれ。

 

鈴鹿は攻撃のタイミングが合わない。

純輝(9)が無理に三宅海斗(19)の代役をしているように見える。

連携が上がっておらず,フィニッシュまでの意思統一ができていない感じがする。

 

高知のフォーメーションは3-4-3。

鈴鹿同様,ウイングバックがワイドに開いている。

 

サイドバックの,「ドラゴンヘッド」,上田駿斗(6)

前節,攻撃的で,積極的で,見ていてワクワクする上田駿斗らしいプレイを見せた。

しかし,この試合では高知のウイングバックが,攻守ともに完全に駿斗をマークしている。

そのため,駿斗のナイスで自由なプレイができていない。

また,高知は攻守の切り替えが早く,すぐにサイドに展開するため,駿斗も前に出にくい状態。

さらに,今日の鈴鹿は,前線の連携が整わず,前線でタメが作れないため,うかつに上がるとカウンターを喰らってしまう。

鈴鹿は両ウイングバックが攻撃参加できない状態。

さらにさらに,駿斗特有の中盤への影響力も出ていない。

なんか,高知に鈴鹿のウイングが研究されている気がする。

なんかやり難いぞ。

駿斗,無理しちゃダメだ。

流れは鈴鹿に来る。

それまでガマンガマン。

 

この試合は,なんかやり難そうな感じで始まった。

ワントップの純輝(9)も,まだ試合勘が戻らず,まわりとの連係も探り探りの状態。

そして,鈴鹿は勝利を急ぐあまり,攻め焦っているような気がする。

 

前半12分。

鈴鹿の攻撃を防いだ高知が,すぐさま攻撃に転じる。

(サポーターはゴール裏で見ていたので,鈴鹿のディフェンスが揃っていないことがよく分かった)。

高知は鈴鹿の右サイドから攻撃をする。

鈴鹿のディフェンスが,全体的に右に引っ張られる。

攻撃から戻り切れない選手もいるが,そこへのカバーができていない。

戻りながら穴を埋められていない。

高知は右から左へ展開。パックリと左にスペースができている。

鈴鹿は守備時に5バックになっているはずなのに,ディフェンスラインにたくさんのスペースができている。

中に折り返し。

それを押し込まれて失点。

0-1。

 

ここ数試合無失点だった。久しぶりの失点。

ただ,取られ方が悪い。

左右に振られて,マークを外され,攻撃から戻れず,失点。

5バックが5バックになっていなかった。

 

ただ,無失点記録なんて気にしなくていい。

サッカーである以上,いつか点は取られる。

この試合に勝つために,今,変な雰囲気なのを修正して欲しい。

 

鈴鹿は遠藤純輝(9)がゴール前まで運びシュートを放つ。

ただ,全体的に押し上げられておらず,単発に終わる。

 

右のインサイドハーフの,「鈴鹿のケンティー」,中村健人(17)

周りの動きと,健人のタイミングが合わず,裏に出すのか,いったん止まるのかの迷いが見える。

さらに,左のウイングバックの上田駿斗(6)の追い越す動きも少ないため,攻撃のバリエーションが増えず,高知に対応されてしまっている。

健人はワンタッチで世界を変えられるほどのテクニックを持つが,パスを貰うのも,パスを出すのも一苦労する状態。

手詰まりの健人に対して,高知のボランチがプレッシャーを掛ける。

高知のボランチは一貫して,健人(17)と松木(40)の攻撃に近い2列目に圧力をかけていた。

狙われる健人。

マークは外れない。

それをかいくぐっても,パスコースが見えない。

健人,ガマンの時間帯だ。

鈴鹿の流れが来るときに,決めてくれ!

 

高知は3バックと2ボランチの5人でしっかり守っている。

その5人が,中村健人(17),松木駿之介(40),遠藤純輝(9)の3人を徹底的に潰している。

そして,鈴鹿ウイングバックは,高知のサイドプレイヤーが押し込んで自由にさせていない。

鈴鹿は攻撃の糸口が見つからない。

しっかりマンマークがついているので,鈴鹿ディフェンスからのクサビのパスも入らない。

 

それでも・・・

前半16分。

鈴鹿のカウンター炸裂。

遠藤純輝(9)のドリブルから,松木駿之介(40)へ。

松木のシュートは惜しくも決まらない。惜しい!

鈴鹿はエース三宅海斗(17)の欠場で,明らかに攻撃のバリエーションが少ない。

松木(40),純輝(9)の単騎突破を頼みにしている。

 

右のインサイドハーフ,「キャノンボール」,松木駿之介(40)

今日も熱く暑く,相手に喰らいつく松木の闘志がサポーターに届いている。

サイト際で,高知がボールをキープしても,松木が体で押し込んで強引にボールを奪い取る。

松木の前線での存在感は抜群だが,この試合,松木が得点を狙える位置をキープするほど鈴鹿が押し込んだ場面が少なかった。

実ところ,鈴鹿も高知も押し上げて相手陣内でゲームを組み立てるというより,中盤で削り合いながら,ロングボールを裏へ落とす場面が多かった。

どちらもセカンドボールを効率よく拾えないため波状攻撃にならず,攻撃が単発に終わっている。

松木も中盤に下がり,ボールを奪い合う展開。

前に走る機会が少なくなっていく。

松木の推進力が活かされる展開じゃない。厳しい。

サポーターが祈っている。

松木,この流れを変えるため,前に前に出てくれ。

 

前半の半ばを過ぎて,徐々に鈴鹿の雰囲気が変になって来た。

攻撃回数が減り,ビルドアップ時にミスが増える。

選手全員に焦りを感じる。

「早く点を取らなきゃ」

「絶対勝たなきゃ」

「前半のうちに同点にしなきゃ」

 

攻撃的にプレイしてミスする選手,逆にセーフティにボールを保持して仲間とタイミングが合わない選手。

なんか選手間で意思統一がされていないようなバラバラ感。

さらに,グラウンドの温度はグングン上昇しており,ジリジリとした日差しがさらに選手の体力を削り取る。

 

センターバックの,「鬼俊貴」,中村俊貴(20)

俊貴のいつものプレイとちょっと違う。

山のような安定感と安心感。それが今日は揺らいでいる。

高知の中央のフォワードを気にするあまり,その1人に鈴鹿の3人バックが全員付いているような感じになっている。

俊貴が中に絞るので,右ウイングバックの坂本広大(29)の間に大きなスペースができている。

あれほど上手く連携していた,サイドの裏へのカバーが遅くなり,今まで行けていたディフェンスが1歩2歩と遅くなる。

攻撃時への切り替え時にも,俊貴からクサビのパスが通らず,パスカットからのカウンターを狙われている。

また,焦りのあまり俊貴がかなり前まで押し出している。

1失点時にも俊貴がディフェンスラインに不在だった。

動きがおかしい。硬い。遅れる。焦り。

どうした俊貴。こんなピンチ何度も潜り抜けて来た。

1失点なんか忘れてしまえ。

リズムの悪い時こそ,ディフェンダーがしっかり落ち着こう。

前半はガマンで良い。

鈴鹿は後半やれるチームだ。

 

右のウイングバックの,坂本広大(29)

昨年の最終戦,高知戦でゴールを決めた。

出場機会が少ない広大が,結果を出してナカニシは本当に嬉しかった。

そして,今年のアウェイ高知戦。期待の広大がどうにもシャキッとしない。

ミスがかなり多く,周りと合わない。右サイドから攻撃が組み立てられない。

ディフェンス時にも,GOとSTOPで迷いがあり,「行こうとして行かない」中途半端なプレイが,高知に付け込まれている。

広大の右サイドに高知攻撃陣が襲い掛かる。

へいへい。どうしたどうした広大。

自信をもって大丈夫。

グラウンドの誰よりも,トレーニングしたんだって言い切ってやろうぜ。

自信という言葉通り,自分を信じなきゃ堂々としたプレイはできない。

大丈夫だって,広大が本気出したら誰も止められないって。

広大!ガンバレ!

 

高知は3人の攻撃陣が,変幻自在に動いてくる。

それを捕まえようとして,鈴鹿のディフェンスが乱れる。

そして高知はサイドに展開。

鈴鹿のDFとGKの間に,低くて早いボールを放り込んでくる。

鈴鹿は,ディフェンスと中盤の間隔はコンパクトに保たれている。

そのため,バイタルエリアは大丈夫。

ただ,中盤と攻撃陣の3人の間隔があいていて,そこの連携が悪い。

健人(17),松木(40),純輝(9)の攻撃陣が,高知ディフェンスにプレスをかけるが,この3人だけで孤立してしまい,ディフェンスでパスを回されて,剥がされて展開されている。

同じ11人と11人のはずだが,鈴鹿の選手が少ないように感じる。

あちこちで,高知に対して数的不利を作られている。

 

ボランチの,「鈴鹿の未来」,日根野達海(27)

最近の鈴鹿の快進撃の立役者だが,この試合では鈴鹿が前後にコンパクトさを保てておらず,中盤を空けられないので日根野が攻撃参加しにくい状態。

まずは,落ち着いてディフェンスから整えていく日根野

そして,日根野自身も前線のターゲットであった三宅海斗(19)がいないため,パスの出しどころを探す動きも見える。

また,鈴鹿の3バックに高知の3人の攻撃陣が絡むため,ディフェンスにまで下りて来て守備を固めている。

鈴鹿は全部が悪循環になっており,全体的に押し上げることができない。

日根野も良さが出し切れず,我慢のプレイが続く。

それでいい。日根野。みんな少し落ち着いて。

そして,前半の終盤。ゴールライン際の日根野のディフェンス。

高知の選手からファウルを受け倒れる日根野

大丈夫か!

一瞬「×」が出たように見えたが,何とかグラウンドに戻る。

大丈夫か?日根野

 

鈴鹿はミスが多い。

高知は奪ってから早い。

「あー」という鈴鹿側のため息。

「おー」という高知側の歓声。

 

こんな・・・

こんな鈴鹿を見るとは・・・

ただ,ここをしっかりと抑えれば後半は十分に巻き返せる。

慌てず。

ガマンの時間。

 

ボール支配率はほぼ同じ。

ただ,危ない場面は鈴鹿のほうが多い。

 

最近の鈴鹿の試合と見比べると,あまりにも違う試合になった。

ミスだけでなく1歩が遅く感じる。

 

前半終了間際。

高知のフォワードが鈴鹿の裏に抜けて,ゴールキーパーと1対1。

男梅,岩脇力哉(23)がと飛び出して失点を防ぐが,相手と激突し,力哉はしばらく立ち上がれない。

何とか立ち上がり試合続行となったが,前半,危ない場面が多々あった。

 

高知は全体的に活き活きとしていて,楽しそうにプレイしている。

鈴鹿は焦りが見えて,苦しい顔でフレイしている。

 

今こそ。今こそ。本当ならばサポーターが声を出して,雰囲気を変えたい。

ここがホームだと安心できるように,大声援でチャントを歌いたい。

 

悔しい。

カニシは何もできない。

 

ここで前半終了

 

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ハーフタイムに座り込むナカニシ。

思っている以上に体がキツイ。

電光掲示板の影にいても,暑さで体力が削られる。

選手達の疲労も激しいだろう。

 

なんかしっくりこない試合。

何かが掛け違っている。

何かがハマっていない。

 

ハーフタイムの選手のアップを見る。

後半頭から,何人か出てきそうだ。

流れを変えよう。

まだまだ時間はたっぷりある。

 

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後半開始。

(OUT)27日根野達海 ⇔ (IN)8海口彦太

(OUT)9遠藤純輝 ⇔ (IN)21山内健史

 

なんとチームの柱になりつつある日根野(27)が交代。

また,ナカニシが活躍を期待していた遠藤純輝(9)も交代。

 

前半で交代とは言え,日根野や純輝だけが悪かったわけではない。

前半は,チーム全員の動きが悪かった。

 

そして,ひとっ走りで試合を変えられる山内(21)と,一瞬で間を詰める海口(8)が入る。

両者とも,体力を振り絞ってでも前に出る熱い心と,ジョーカーになれるだけの能力を持っている。

厳しいコンディション,難しい展開。

それでもサポーターは期待している。

 

後半も前半同様の展開。

カニシの思うキーマンは,前田柊(25)だった。

 

ボランチの,「勇往邁進」,前田柊(25)

試合の流れが悪いのは感じているだろう。

より一層,前田が激しく動いている。

自分がボールをカットできれば,ショートカウンターで手数少なく点を狙える。

しかし,前線からのパスコースを切る動きが効いていないので,前田のところでコースが限定できず,ボールを保持する相手に厳しくアプローチできない。

さらに高知は,前田のパスカットとショートカウンターを警戒して,中盤ではあまり溜めずに,サイドに展開する。

前田が潰しに行くタイミングがつかめず,サイドに流れてしまう。

後手後手に回っている鈴鹿

前線と中盤のディフェンスが決まらず,ボールを奪えない。

前田。それでも続けていこう。

必ず流れが来る。

 

鈴鹿への圧力が続く。

鈴鹿のバタバタは後半になっても止まっていない。

松木が真ん中に入り,前線でボールを確保しようにも,単騎なのでゴールまでたどり着けない。

高知もリスクを管理して,上げ切っていないので,互いに決定的な攻撃ができず,中盤の差し合いと,ロングボールを跳ね返す場面が続く。

 

海口が前線からプレッシャーを掛ける。

素早く強く,良い動きだ。

少しでも高知のリズムを崩したい。

ジリジリと時間が過ぎる。

 

センターバックの,「我武者羅120%」,今井那生(3)

那生の大きな声がずっと聞こえている。

鈴鹿は両ウイングバックが上がれないため,那生自身でボールを持って上がろうとするが,パスコースが無く,後の平出(4)に戻す展開。

以前の鈴鹿のバックパス連発の場面が頭をよぎる。

那生は,本当は自分が強引にでも上がっていきたいけど,今,バランスを崩すと追加点をやられてしまう。

鈴鹿の流れになった時に,追加点がやられていたら追いつけない。

ディフェンスから中盤を飛ばして,2列目の3人にクサビのパスを入れたいが,このパスを高知のボランチがしつこく狙っている。

なので,那生の選択は,左サイドの上田駿斗(6)へのパスのみ。

パスコースが限定されているので,高知は十分に対応している。

ディフェンスから前線までが遠い。

那生。今は厳しい時間だけど,ガンバレ。

追加点は絶対阻止しよう。

 

試合は膠着している。

支配率は五分。

だけど,鈴鹿のミスから高知に何度も決定機を作られてしまっている。

 

鈴鹿の選手に焦りと,イライラが見える。

今回の審判は,割と小さな接触でもファウルを取るため,試合が寸断される。

そのことで選手のフラストレーションが溜まっている。

 

高知は前半同様,3-4-3がワイドに張っている。

その分中盤が薄いが、ディフェンスの押し上げと、中盤の運動量で持たせている。

攻守ともに迷いが無く,1歩目が早い。

攻撃時には焦らず,余裕でパスを回す。

鈴鹿はパスを回す高知ディフェンスに効果的なプレッシャーを掛けられない。

 

鈴鹿のサポーターがポツリと言った。

「なんかあの時の奈良クラブ戦みたいだ」

百年構想を失い,鈴鹿再出発の試合で絶対に勝利したかった奈良クラブ戦。

そこで鈴鹿は0対4でボロ負けした。

力負けというより,焦りからの自滅だったように思う。

 

この試合,鈴鹿は力負けしているかというと,そんな感じはしない。

球際でしっかり戦えているし,スピードもフィジカルも負けていない。

ボールも奪えるし,きちんとディフェンスもできている。

ただ,ミスがミスを呼び,イライラして,悪循環になっている。

 

サッカーを楽しそうにする高知。

サッカーを辛そうにする鈴鹿

後半が進むにつれて,鈴鹿の選手の動きが重たくなってきた。

 

センターバックの,「カバーリンガー」,平出涼(4)

ショートパスで裏に走る高知に対して,カバーリングに走る。

最近の試合では,鈴鹿は裏を取られていても,フリーにはせず誰かが並走していた。

しかし,この試合では,完全に裏を取られて,平出が全力でカバーに走るという場面が目立つ。

5人もいるはずのディフェンスがバラバラになっている。

ピンチを何度もギリギリで止めていた。

しかし・・・

 

後半25分。

鈴鹿の攻撃をしのいだ高知が,攻撃に転じる。

鈴鹿の攻守の切り替えが遅い。

高知のディフェンスに,右サイドの裏を取られて独走される。

平出(4)がなんとかカバーに入るが間に合わない。

ゴールキーパーの岩脇(23)が飛び出して何とかシュートをブロック。

そのこぼれ球を拾ったのは高知。

そのまま無人のゴールに蹴り込み失点。

0-2

 

なんとか,なんとか防いでいた追加点を高知に与えてしまった。

それでも鈴鹿はまだあきらめない。

 

ゴールキーパーの,岩脇「ファイヤー」力哉(23)

高知にディフェンスの裏を取られることが多く,岩脇もこれまでにない危ない飛び出しをしている。

飛び出した後のセカンドボールも高知に奪われて,さらに失点の可能性のある場面もたくさんあった。

鈴鹿のディフェンスは,あの鉄壁の状態とは全く違う。

左右への展開で,簡単に穴ができてしまう。

その穴から突っ込んでくる高知のフォワードを,体で止める力哉。

前半も合わせて,何度か痛めているが,それでもゴールを守り続ける。

力哉。体は大丈夫か?

力哉の背中を鈴鹿サポーターが見ている。

頼むぞ。もう失点できない。

頼む。

 

後半27分。

(OUT)29坂本広大 ⇔ (IN)24川森有真

 

この試合でなかなか調子の出なかった広大に変わり,熱いプレイが持ち味の川森(24)が入る。

川森。試合の流れを変えてくれ!

 

後半31分

(OUT)25前田柊 ⇔ (IN)7中里崇宏

 

走り尽くした前田が交代。

中里が入る。

中里は鈴鹿の中で最も経験値の高い選手だと思う。

本当ならば,一番バタバタしている時にグラウンドにいて欲しかった。

中里なら,安定させられたんじゃないだろうか。

 

後半から入った,「ワンダーボーイ」,山内健史(21)

山内の持ち味である,光速の走りがまだ見られない。

山内,裏へ走ってくれ。

 

試合時間が過ぎる。

選手達は消耗してきている。

高知は時間を使い始めた。

鈴鹿の攻撃に突破口が見つからない。

 

後半36分

(OUT)6上田駿斗 ⇔ (IN)11三浦知良

 

カズの登場に大歓声の高知の観客。

メインスタンドの高知側が大喜びで拍手で迎えている。

 

最後の最後まで1点を狙う。

カニシは,山内(21)の裏への走りと,川森(24)の体ごと飛び込むような攻撃と,海口(7)の前線でのボール奪取を最後まで期待していた。

山内,走れ!

川森,突っ込め!

残念ながら山内も,川森もチャンスを作れなかった。

 

時間が過ぎる。

疲れた鈴鹿に対して,高知は余裕でボールを回す。

捕まえられない。

 

ここで試合終了。

 

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両チームの選手のみなさん,スタッフのみなさんお疲れさまでした。

遠路,高知まで応援に来てくれたサポーターの仲間たち,お疲れさまでした。

ネットで応援してくれた,鈴鹿サポーターのみんな。選手に力を与えられなかった。ごめん。申し訳ない。

 

高知に4失点していても全然おかしくなかった展開でした。

絶好調の5戦負け無しだったのですが,その前にまた戻った感じです。

 

暑い中,選手は全力で走り回りましたが,それがチームプレイになっていませんでした。ハッキリ言って,攻守ともにバラバラに動いていた印象でした。

 

試合後,ナカニシはへたり込んでいました。

それほど元気が無かったからです。

負けました。

ボロボロに負けました。

 

それがどうした!

 

この試合はやり直せません。

だけど,次の試合に勝つことはできます。

この敗戦を引きずって,次の試合で良いパフォーマンスができないほうが嫌です。

 

選手達が下を向いて帰るのではなく,次に向けて前を向いて帰れるよう,高知に集うサポーターみんなで,スタジアムを出るバスを見送りました。

 

「サポーターは大丈夫。共に戦おう。前を向いて進もう。」

 

声は出せませんが,みんなでぐっと前を向いて,選手バスに手を振りました。

カニシは心臓をドンドン叩きました。

 

ブログの更新が遅くなりましたが,もう明日が次の試合です。

高知でサポーターが解散する時,みんな言っていました。

 

「エコパで!」

 

さあ次だ。

選手が辛い時こそ,厳しい時こそ,サポーターがしっかりと前を向いてより一層の応援をしたいと思います。

 

次。

うちの最高の選手達と,サッカーを楽しもう。

 

ではまた。

 

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(今後の試合)

JFL第18節 9月14日(水)18:00 対 Honda FCエコパスタジアム

JFL第22節 9月17日(土)15:00 対 ホンダロック宮崎市立生の目グラウンド

JFL第23節 9月25日(日)14:00 対 東京武蔵野ユナイテッド@京都サンガスタジアム

 

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