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アトレチコ鈴鹿クラブ(JFL)のサポーターブログです。

JFL第6節 対 FC今治

みなさん,こんばんは。

今日のブログは最初と最後に,ちょっと変なことを書くかもしれませんが,言葉では完全に表せませんので,誤解なきようお願いします。
カニシの本質は,今までと1mmも変わっていません。
鈴鹿で汗を流す選手たちを,全力で応援するだけです。

試合が終わってから,高速道路を飛ばして帰ってきました。
6時間ほどのドライブでしたが,ずっとずっと考え事をしていました。
悔しさと,何かに手が届かなかった事と,選手への申し訳なさが,交互にぐるぐる回っていました。
切り替えられないナカニシの頭が古いのかもしれません。
それも,ちょっと反省していました。

2012年に初めて地域決勝で大分県中津に行ったとき,当時のFC鈴鹿ランポーレは,昇格予想で最下位でした。
なにくそ!と思って,会場入りしましたが,その時に対戦したのは,FC鹿児島,ファジアーノ岡山ネクスト,FC相模原でした。
3チーム共に,マスコミはいっぱい来てるし,バスがあるし,サポーターも桁違いに多いし,横断幕も,フラッグも,見たことの無いほどの立派さでした。

そして,3戦3敗。0得点11失点。
その対戦したチームは,すぐにJFLに昇格して行きました。
暗い山陽道を走りながら,自分の無力さと,何もしてあげられない選手たちへの申し訳なさで,運転中に涙が止まりませんでした(泣いてはいない)。

それから昨年,2018年に昇格する時。
鈴鹿のサポーターは,10倍に増えていました。どこと比べても見劣りしない数でした。
チャントもたくさんできました。みんなが大きな声で歌いました。
どこよりも大きな横断幕を作りました。そしてそれを張ってくれる仲間がいました。
マスコミも来ていました。鈴鹿市の副市長も見に来てくれました。
『俺たちは,もう昇格できる力をつけた!』
と,思いました。

鈴鹿はJリーグを目指しています。
では,Jリーグを目指すチームは,どの様な状況なのか?
どんな状態ならば,Jを目指していると言うのか?

それを昨日,今治で嫌と言うほど見てきました。
それは,サポーターがどうとかのレベルではなく,全てにおいて鈴鹿を圧倒していました。

負け惜しみを言いたいのですが,今,鈴鹿に無いものばかりです。
あれだけの大観衆で,立派なスタジアムで,完璧な運営をして,
そんな場所で,鈴鹿の選手にホームゲームを戦ってもらいたい。
だけど,まだ全然手が届きません。
選手たちに申し訳ない気持ちです。



土曜の仕事が終わり,出発の準備をする。
カニシの愛車,グランブルー号の出発は夜9時。
同乗者を乗せて,今治へひた走る。

3時過ぎ。
今治まで約30分地点の,大三島?というところに駐車する。
道の駅の駐車場で,少し仮眠を取る。
カニシは車のシートで寝るのが苦手なため,寝袋を持ってきた。
駐車場の隅っこで寝袋に入るが,周りの音と,翌日の試合への緊張で一睡もできない。
明るくなっていく空を見ながら,試合の展開を考える。

今治の本拠地,ありがとうサービス夢スタジアムに向かう。
街のあちこちに,今治のノボリが立っている。
街のあちこちに,今治のポスターが張ってある。

今日の対戦相手は,FC今治(以下,今治と書きます)
JFLで観客動員などの諸条件をクリアして,4位以内に入ると,J3に昇格できる資格を持つチーム。
そして,たぶん今一番Jリーグに近いチーム(だと思う)
今シーズンのJFLの優勝候補と言う人も多い(と思う)。
オーナーは,元日本代表監督の岡田武史氏。
選手にも元日本A代表経験のある選手がいる。
予算規模も桁違いで,チームの専用利用ができるスタジアムを持っている。

会場に到着。
スタジアムグルメの数と,その段取り,そのスタッフの数にビックリする。
なんて数,なんて運営だ・・・。

スタンドに入る。
立派なサッカー専用スタジアム。
初めてのスタジアムなので,あちこちを見てまわる。

試合前に,鈴鹿サポーターが集ってくる。
みんな長旅を経て,ここに終結した。その数,約50名。

試合前になり,今治のスタンドもドンドン埋まっていく。
アウェイサポーター席の前をたくさんの人が通る。
年配の方が,やけに多い。
年齢層も幅広く,街の人がみんなココに来たような感じに見える。
その数,3000人!

鈴鹿サポーター!
このスタジアムにビビッてんじゃないだろうな?
この大観衆に負けないように,俺たちも気合入れて応援しよう。

大丈夫。大丈夫。いつもと同じ応援をしよう。
いくぜ!

本日のスタメン(以後敬称略)
FW 9藤沢ネット
MF 14田路大樹・25和田篤紀・21小野祐輔・6藤田浩平・11泉宗太郎
DF 29宮本和輝・34野口遼太・3キローラン木鈴・2原広樹
GK 17佐藤隼
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試合開始
思っていた以上に,鈴鹿が積極的に攻める展開でこの試合が始まる。
鈴鹿の第一陣は,両サイドハーフから。

サイドハーフの,「突撃隊長」,田路広樹(14)
センターフォワードに,目立つネットがいるため,そのシャドー的に少し中に絞っている。
サイドを駆け上がるのも得意な田路だが,タッチが細かくボールを失いにくいので,中に入った時には,フォワードのような存在感を出す。
この試合の前半の序盤は,鈴鹿ペースだった。
特に両サイドは攻撃の爆心地となり,それを今治ディフェンスがブロックするため,鈴鹿は再三,コーナーキックのチャンスを迎えた。
また,試合開始直後には,ネットのヘディングの落しから,田路が上手くトラップして攻め込む。
田路の動きにキレがある。
なんかやってくれそうだ!

サイドハーフの,「疾風怒濤」,泉宗太郎(11)
右の泉も良い形で走っている。
そのスピードを活かしたドリブルで,必殺のクロスを中に供給する。
ボランチの和田が高めの位置を取るため,泉からの攻撃も多い。
1対1ならば,勝負に出る泉。
しかし,前半の序盤を過ぎる頃には,複数の今治ディフェンスが泉の進路をふさぐ。
今治は飛び込むのではなく,足を止めて,抜かれないディフェンスをするので,泉のスピードも抑えられてしまう。
泉のスピードが失われ,右でパスを受けて,パスを出すようなプレイが増えていく。
ドリブルができるスペースができない。
そして,泉を走らせるパスも出てこない。
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鈴鹿は4-2-3-1。
今治のフォーメーションは,最初,良く分からなかった。
どうやら公式では,4-4-2になっているようだが,ナカニシはずっと3-4-3だと思っていた。
それだけ流動的に選手が動いている。
そして,サイドを徹底的にケアしている。

トップ下の位置に入る,「フィールドのアーティスト」,小野祐輔(21)
縦横無尽に動きながら,今治の中盤を揺さぶり,パスコースを探す。
今治は,サイドが下がって,5ディフェンス2ボランチのような形で,ゾーンを組む。
前戦からも下がりながらディフェンスするので,ディフェンス時には,かなり密集してコンパクトな形を保つ。
小野の周りにも,相手選手が密集している。
なんて窮屈でコンパクトな中盤だ!
テンポが遅れればカットされショートカウンターになる。
トラップ,まわりを確認,パス,そしてダッシュ
通常の試合よりかなりハイテンポなプレイ。
そして,そのテンポに置いていかれると,ボールを失う。
今治の中盤恐るべし。
祐輔よ!それを越えていけ!

前半の序盤は鈴鹿が攻勢。
コーナーキックも獲得するが,鈴鹿の選手に合わせてあわやゴール?と言うシーンは無い。

カニシは2016の地域決勝の最終ラウンドで,今治と対戦している。
今日は,2016のユニフォームを着てきている。
その時と,今治もかなり選手が変わったと思うが,その試合運びと,狙ってくるポイントは,2016と酷似している。
つまり,チームのコンセプトは変わっていないということだろう。
つまりつまり,この戦術をずっと突き詰めているという事に他ならない。

前半の半ばを過ぎる。
鈴鹿の攻勢から,五分の展開へ。
そして,今治がサイドから攻めてくる。
カニシが3-4-3と勘違いしたのは,今治サイドバックは通常時から,かなり高い位置を取っているため。

鈴鹿の右サイドバック,「鬼神金剛」,原広樹(2)
試合前に選手がサポーターに挨拶する際,原広樹と目が会った(と思う)。
広樹には分かっている。ナカニシが2016のユニフォームを着ていることと,その意味を。
広樹!あの日の敗戦を取り戻すぞ!
前半の序盤は,サイドハーフの泉が前線に飛び出していた。
広樹自身は,それほど上がらず,バックアップに徹していた。
それは,今治は必ずサイドに大きく開いたひとりを残しているため。
今治は,サイドを駆け上がってクロスのようなギャンブル的な形は取ってこない。
サイドをパスで崩して,中に切れ込み,ピンポイントでショートパスを合わせて来る。
細かく,小さく,繊細なプレイ。
試合の流れを見ながら,まずはディフェンスをしっかりと固める広樹。
広樹!そうだそうだ。まずはしっかりと。
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鈴鹿コーナーキックフリーキックを獲得しているが,昨年,あれほど合わしていた木鈴(4)に合わない。
キッカーを,小野(21)と藤田(6)で交代したりしているが,得点チャンスには結びつかない。
今シーズン,セットプレイからの得点が無い?
今後の課題となるが,ナカニシはやはり「プライドofスズカ」堀河の復帰が待ち遠しい。
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前半の半ば以降は,ほぼ互角の戦い。
パスサッカーをより行っているのは鈴鹿
実際にボール支配率は高い。
しかし,今治のディフェンスは崩れず,ゾーンの中にクサビのパスを入れることができない。
右と左とボランチで,ボールを回させられる時間が続く。

フォワードの,「優しい鉄人」,藤沢ネット(9)
前試合で抜群の存在感を示したネット。
今治はゾーンで守っているが,ネットに入るボールだけはマンマークで徹底的にアタリに行っている。
ネットにさえボールが入れば,ポストプレイも,自らの突進も,いろんな選択肢ができて,鈴鹿の自慢の多彩な2列目を活性化することができる。
しかし,ネットはゴールキックなどを競合うばかりで,自らにパスが通らない。
前戦で待つネット。
今治の中盤を突破できない鈴鹿
ネット!もう少し待ってくれ。
必ずチャンスは出てくるぞ!

セントラルミッドフィールダー,「鈴鹿の心臓」,藤田浩平(6)
今治が徐々にペースを上げてきている。
鈴鹿は前半の序盤に多かったセットプレイから1点欲しかった。
今治の中盤はめちゃくちゃヨセが早い。
試合後にNカメラマンが言っていたが,写真を撮ると必ずフレームに今治の選手が入ってくるらしい。
(※JFLの許可では,公式の写真でナカニシが使用可なのは,鈴鹿の選手のみの写真)
1.2.3.4のペースでは到底付いていけない。早いペースに対応し,周りを見て,パスを出す藤田。そしてその最中も今治はタックルを敢行。
なんと,厳しい中盤。
不安定な,ダイレクトパスを無理やりトラップして,次につなげる。
ある意味,藤田のボール捌きがアクロバティックですらある。
キツイ。
これは藤田キツイ。
しかし,藤田が支えないと,一気にやられる可能性がある。
そのタイミングを虎視眈々と狙っているようですらある。
藤田!頼む!こらえてくれ!
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今治は,サイドを大きく使ってくる。
それでいて守備時にコンパクトに見えるのは,攻守に伴い選手が集合離散を的確に行っているためだと思う。
そして,前戦の2トップは,高さはそれほどではないものの,良く動き的が絞れない。
飛び込めば交わされる可能性があるので,鈴鹿のディフェンスラインは引き気味。
かなり低くなってしまっている。

前半31分。
今治がボールを運ぶ。
トントントントンと,リズム良くパスを回され(鈴鹿の)左サイドへ展開。
鈴鹿のディフェンスは,4バック4ミッドフィールダーで,4人の列を2列作る形だが,今は形が乱れている。
鈴鹿のディフェンスの人数はそろっている。
今治の右サイドが中へ入れても,マークは十分。
しかし,今治の3列目が,鈴鹿バイタルエリアに長躯して走ってくる。
鈴鹿がマークに行くが,トップスピードで走る今治の選手を捕まえきれない。
もの凄い高精度の,パスが通り,走る勢いそのままに,ダイレクトでシュート。
失点。0-1。

失点と同時に,3000人の今治サポーターが,ほぼ全員タオルマフラーをまわす。
何と言う光景だ!
何と言うホーム感だ!

クソッ!!!
カニシが「念」を送る間が無かった。
一瞬やられた。一瞬バイタルエリアが開いた。
時間は十分だ。
鈴鹿のリズムも悪くない。
取り返すぞ!

失点の後,ゴールキーパーも合わせて,選手たちが円になって少し話をしている。
カニシは,こんなシーンを始めて見た。
藤田が指示を出す。
この試合のヤバイ感じは,藤田はすでに良く分かっている。
大丈夫だ。
この円陣を見て,ナカニシは思った。
このチームは絶対に強くなる。

先制されてから,今治が攻勢をかけてきている。
遅いペースの時と,ガブッと喰らいつく早いペースの緩急を使って攻める今治
ギャンブル的なプレイは数少ない。
綺麗にパスをまわして,鈴鹿の穴を狙う。

センターバックの「パーフェクトディフェンダー」,キローラン木鈴(4)
大空を支配するほどハイボールに強い木鈴だが,この試合では徹底的に地上戦で攻められている。
ディフェンスでのボール回しの時ですら,今治はプレッシャーを掛けてくるので,この試合ではゴールキーパーへのバックパスが少ない(狙われているから)。
体勢不十分でも,大きくクリアして前線につながねばならない。
また,木鈴からの中盤へのパスも狙われている。バスミスが即失点につながるハイプレッシャー。
サイドの原(2),宮本(29)に出すが,今治はサイドに壁を作り,中に入らないよう押し出してくるので,行き止まりになってしまう。
ディフェンスから攻撃への展開のテンポが遅くなる。
そして,鈴鹿が遅くなったテンポの分,今治のテンポが早くなる。
木鈴!慌てなくて大丈夫だ。
木鈴の背中には,俺たちが付いているぞ!
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前半終了間際には,今治ミドルシュートゴールキーパーの佐藤隼(17)が,ファインセーブ!
そしてそのこぼれ球を至近距離でシュートを打たれるが,これも弾き返す!
2点目を取られたら,取替えするは至難の業。
ここを抑えたのは,佐藤隼ナイス!!!

ただ,ミドルシュートを打たれているということは,鈴鹿バイタルエリア(中盤の底)のスペースがあるということ。
そしてそのスペースは,ディフェンスラインが下がっているために,そうなっているように見える。
今治は,攻守ともにコンパクト。
スペースを与えると,中でやられてしまう。

ここで前半終了。



アップする控え選手を見る。
彼ならば,この速いペースでも対応できるだろう。
君ならば,なにかやってくれるに違いない。
このままでは,ズルズル行ってしまいそうな気がする。

どう対応するか?
どう選手交代をするか?
カニシが思うに,中盤がやられている。
今治にセカンドボールを拾われている。
割り切ってパワープレイか?
それとも,もうひとりゲームメイカーを入れるのか?

徹夜の疲れが出てきたナカニシ。
一瞬,フワッと眠ってしまう。
いかんいかん!何やってんだナカニシ!
集中せねば。
絶対に追いつくぞ!



後半開始。

後半1分。
右斜め40度。約30メートルの位置でフリーキックを与えてしまう。
フリーキックのボールは,競合いながら選手の間をこぼれる。
(遠目だったので,良く見えなかった。)
それを今治の選手に押し込まれて失点。
0-2。

またスタジアム中のタオルマフラーが回っている。
何とか,何とか,まず1点をを取り替えそう。

今治は,2得点の後,落ち着いた試合をしている。
ディスフェンスもワイドに守り,中盤もきっちり。
5人のディフェンスと,2人のボランチがゾーンを作る。

鈴鹿は突破口をサイドチェンジから作りたいが,鈴鹿のサイドチェンジを,ワイドに開いた今治ディフェンスにカットされる場面が目立つ。

センターバックの,「最強の左」,野口遼太(34)
前半から体を張って,痛めながらも何とかディフェンスを整えている野口。
野口からの大きなサイドチェンジは,鈴鹿の狙うところだが,2失点の後,今治のサイド攻撃が減った分,サイドのディフェンスをしっかり守っているので,その攻撃を封じられている。
感じで言うと,栃木の地域CLで敗退した時の鈴鹿の試合に似ている。
しかし,野口の超超高精度パスは,今治ディフェンスの穴を長距離からでも捉えられる。
サイドの選手にピンと気合が入る。
ノグさんが出してくるぞ!
気合入れて走れ!
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今治は,しっかりと守っていて,鈴鹿パスミスショートカウンターで狙っている。
網を張りながら時間を使い,ミスと共にガブリと噛み付いてくる。

今治のスタジアムは,前半開始間際と,ハーフタイムに散水をする。
後半の序盤,散水で濡れた芝で足を滑らせる選手が多い。

ゴールキーパーの,「スカイハイ」,佐藤隼(17)
前半の終了間際のビックセーブでチームを救ったが,無念の2失点目。
しかし,集中は切れていない!
バックパスのボールに対して,濡れた芝で足を滑らせ大ピンチを迎えるが,自分のミスを自分でカバーする見事なセーブ。
カニシの見た感じ,サトシュンは身長も高いがジャンプ力が凄い。
そして,その飛ぶまでの発動が早い。
もうなにが何でも失点はできない。
サトシュン!
攻撃に出なければ成らない鈴鹿は,守備が少なくならざるを得ない。
守りきってくれ!

攻める鈴鹿
しかし,ボールをまわせることはまわせるが,シュートまで持っていけない。
前半と異なり,中に切れ込むこともできず,コーナーキックも取れない。
対する今治は,落ち着いてパスをまわすため,今治ボールになると,かなり長い時間キープされる。

後半17分。
(OUT)9藤沢ネット ⇔ (IN)7エフライン・リンタロウ
(OUT)11泉宗太郎 ⇔ (IN)13遠藤純輝
(OUT)14田路大樹 ⇔ (IN)22芦田成利

なんと,3人の交代枠を全部使う3人同時交代。
カニシは3人同時交代を始めて見た。

選手たちの能力に疑問はないが,果たしてどうか?
かなりのギャンブル。
かなりのハイリスク。
どうでるか?

ボランチの「バッドボーイ」,和田篤紀(25)
やはり和田は素晴らしい。
この試合,今治に中盤をやらせてない大きな要因は,和田が引っ掛けていたからに他ならない。
しかし,全方位からパスをまわす今治は,攻守ともに基点となる選手の範囲が広く,どこからでも攻撃が始まる。
和田篤紀の動く範囲もかなり広く,前半からめちゃくちゃ走り回っている。
そのエレガントなプレイとは裏腹に,攻守を支えるために,裏方をしているようにすら見える。
2失点して攻めなければならない時間。
和田はサイドにまでフォローに走り,攻撃の糸口を探している。
和田篤紀!
ちょっとしんどいだろうけど,ガンバレ!
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時間が刻々と過ぎていく。
今治は,いやらしいほど焦っていない。
センターバックは硬く,リンタロウもネット同様,クサビのパスを受けられない。

鈴鹿は,両サイドに早い芦田(22)と遠藤(13)を入れている。
狙いはディフェンスの裏だと思うが,それは今治は重々承知している。
芦田,遠藤共に,自分の持ち味を活かせないまま,時間が過ぎる。

サイドバックの,宮本和輝(29)
カニシは前試合で始めて宮本の試合を見た。
カニシのこれまでのイメージでは,木下,アン,野口,冨士,芦田など,左サイドバックは職人的で,ちょっとクセのあるイメージ。
宮本は,一言で言うと安定したプレーヤー。
まず,間違いのない守備から入り,あがる時もここぞと言うときにしか上がらない。
前半から,今治の右サイドバックにフィジカルで押されていた。
後半は,それにも対応し始めて,自ら動き出している。
芦田と宮本で左サイドを攻略し,何度も中に折り返す。
しかし,今治鈴鹿の左サイドからの攻撃を読んでいたかのように,壁のようにディフェンスをする。
中に通すことすら難しいこの局面。
宮本,何とか切り崩してくれ!
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あっという間に時間が過ぎていく。
変わらず今治は焦って攻めてこない。
その安定したパスまわしは,取りにいかなければ,延々と続きそうですらある。
鈴鹿は動くしかない。
そして動けはスペースができる。
そりのリスクを背負ってでも,ボールを取りにいかなければ点が入らない。

小野(21),藤田(6),和田(25)の中盤が,必死のプレイでボールを奪う。
芦田(22),遠藤(13)は,サイドハーフでありながら,ほとんど守備には回らず,サイドに張っている。
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リンタロウは,マークを外すために動いているが,今治の強烈なセンターバックが徹底マークしており離していない。
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攻撃の糸口がつかめない。
そして,鈴鹿のパスにミスがあれば,今治は一気にギアを上げる。

宮本の上がった裏を狙われ,またも左サイドを突破される。
ドンピシャで中で合わせれるが,逆のコースを付かれたにもかかわらず,佐藤隼(17)がスーパーセーブ!

まだまだ終わらない。
まだ何かできる。
鈴鹿サポーターの声が高くなる。
ピンチの時にこそ応援しなくてどうする!
壁があったら,突き抜けろ!
俺たちの方に向かって,飛び込んで来い!

2点を奪った後の今治のやっていることは,ほぼ変わっていない。
慌てもしていないし,あからさまに時間を使うようなこともしていない。
安定している。
そして,鈴鹿は攻撃の糸口が見つからず,焦りからミスをして,今治に攻め込まれるという悪循環。
しかし,そのリスクを負ってでも,攻撃に人数を裂く。

原広樹(2)が,中に進入してきた。
小野(21)がドリブルとパスの二択で今治を揺さぶる。
遠藤が斜めに裏を狙うが,ボールが出てこない。

3人同時交代で,鈴鹿の当初のゲームプランは崩れているだろう。
明らかに前半よりも攻めにくくなっており,攻撃の枚数を増やしているが,中盤に人数がかけられなくなり,セカンドボールは拾い切れていない。
よって,攻撃も単発で二次攻撃ができない。
和田(25),藤田(6)の負担が倍増しているが,何とかギリギリ保っている。

時間が・・・無常に過ぎる・・・。
なんかスーパープレイでも出ないものか・・・。
糸口が見えない。

ここで試合終了。



両チームの選手のみなさん,お疲れさまでした。
今治のみなさん,スタッフのみなさん,たくさんのおもてなし,お土産,観戦しやすい運営など,心より感謝します。
また,今治のサポーターのみなさんは,とてもフレンドリーに接していただき,本当にありがたかったです。
カニシはちょこっと疲れていたのと,試合前で緊張していたため,ほとんど今治サポーターさんと絡めず,失礼いたしました。
また,鈴鹿にお越しいただくのを楽しみにしています。

そして,たくさんの鈴鹿サポーターが今治に来てくれました。
みなさんお疲れさまでした。
圧倒的な今治のホームでしたが,鈴鹿の応援は選手たちに届いていたと思います。
負けた試合の後こそ,サポーターが選手を前向きにせねばなりません。
次の試合も,応援よろしくお願いします。



今治で見たのは,ナカニシの想像以上のものでした。
今治の人たちは,老若男女,みんな楽しそうでした。
エンターテイメントの空間がここにはありました。
家族連れで来て,サッカーを見て,楽しんで帰る姿でした。
カテゴリーが上がり,入場料を取って試合をするということ,そしてサッカーがスポーツの興行であるということを,思い知らされた試合でした。

カニシには,Jリーグのサポーター経験がありません。
長く地域決勝を戦いすぎたのかもしれません。
カニシは負けた後に,まだ笑えません。
悔しくて,しばらく切り替えられません。
そして,そんな自分の姿にモヤモヤしていました。
なんか良く分からないけど,いろんなことを考えました。

いつか,いつの日か,近い将来,鈴鹿アンリミテッドがJリーグに昇格する時,ナカニシは必ずこの試合を思い出すでしょう。
そして,鈴鹿もあの時はこんなだったけど,今は○○○だなぁ。と思うでしょう。



鈴鹿アンリミテッドは,2勝3敗1分で,16チーム中9位になりました。

すぐに次の試合が迫っています。

やっぱり勝ちたい。
勝つと選手たちが笑ってくれます。

みんなで最高のバンザイをするために,今後とも,みなさんの応援,ご協力のほど,よろしくお願いします。

最後に一言。

負けた試合の後の,鈴鹿アンリミテッドはもっと強くなっている!必ずだ!

ではまた。

(今後の試合)
JFL第7節 5月5日(日)13:00 ヴィアティン三重 @AGF鈴鹿陸上競技
三重県サッカー選手権決勝 5月12日(日)13:04 ヴィアティン三重 @三交スポーツの杜鈴鹿メイン(無料試合)
JFL第8節 5月19日(日)13:00 東京武蔵野シティ @武蔵野陸上競技場(東京都武蔵野市

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