VictoryCross

アトレチコ鈴鹿クラブ(JFL)のサポーターブログです。

JFL第12節 対 奈良クラブ

みなさん,こんばんは。

本日,ナカニシは初めて「ならでんフィールド」に行きました。
奈良クラブさんの試合運営はとても素晴らしく,スタジアム全体が楽しい空間でした。
鈴鹿アンリミテッドも見習うべきところがたくさんあると思いました。
そして,心底,とても勝ちたかったです。



待ちに待った試合の日の朝。
鈴鹿アンリミテッドの試合から,次の試合までがナカニシの1週間のローテーション。
勝てなかった試合の後の1週間は,悔しさで次の試合が特に待ち遠しい。

早朝より準備。
キックオフは15時だが,1人で車に乗り込み出陣。ジッとしていられない。

かなり早い時間に会場到着。
今日の対戦相手は,奈良クラブ(以下,奈良と書きます)。
百年構想の承認を得ているJ3を視野に入れているチーム。
リーグ開始直後は勝ち星が得られなかったが,ここ最近は調子を上げている様子。

奈良とは,地域リーグ時代から,何度か練習試合をしている。
そして,「古都奈良」の巨大断幕がゼットエーに掲げられた事を良く覚えている。
カニシは,あの巨大断幕を見て,翌年,鈴鹿の大断幕を作った。

会場に鈴鹿サポーターが集ってくる。
みんな良い顔をしている。
緊張し過ぎず,気負い過ぎず,試合に挑む良い顔だ。

横断幕はAGFと同じだけ準備した。
選手の準備が始まる。
動きは良い。

サポーターに語りかける。
鈴鹿には過去に奈良クラブに所属していた選手たちがいる。
彼らはこの試合に熱い思いを抱いているだろう。
残留争いも熾烈になってきた。
だけど,サポーターが焦っちゃいけない。
俺たちは,いつもの全力応援をしよう。
大丈夫。うちの選手たちが,がんばらない訳が無い。
さあ行こう!

いくぜ!

本日のスタメン(以後敬称略)
FW 9藤沢ネット
MF 13遠藤純輝・18佐藤和馬・19海口彦太・6藤田浩平・8小西洋平
DF 22芦田成利・34野口遼太・3キローラン木鈴・15中村俊貴
GK 1月成大輝

前試合からだとワントップがリンタロウ(7)からネット(9)に代わり,和田篤紀(25)と海口彦太(19)も交代している。

試合開始。

この若武者が,スタメンでボランチに入ることが不思議ではなくなってきた。
ボランチの,「若武者」,海口彦太(19)
ボランチと言っても,ディフェンシブな位置でポジショニングする海口では無い。
競合ってこぼれたボールや,鈴鹿の選手の後ろからのフォローなど,かなり激しく動いている。
シーズン最初よりも,海口のプレイに思い切りの良さが加わり,キビキビした若者らしいプレイが鈴鹿に風を吹かせる。
前半序盤には,無回転ミドルシュートが炸裂!
奈良ディフェンスに当たり,コーナーキックとなるが,ナカニシの位置から見たその弾道は,確実に枠を捉えていた。
海口!ここだここだ!ドンドン目立っていくぞ!
ヒーローになろうぜ!
イメージ 1


試合は,ほぼ互角の展開。
サイドからグラウンダーのバスをつないで攻める鈴鹿に対して,奈良はロングボールをディフェンスの裏に落として走ってくる。

センターバックの,「不暁不屈」,キローラン木鈴(4)
ハイボールを競合うが,ヘディングで弾き返す距離が短いと,セカンドボールに突っ込んで来る奈良。
奈良攻撃陣は,スピードのある選手と,高さとパワーのある選手がバランス良く自分のストロングポイントを使ってくる。
とにかく,ヘディングの競合いで負ければ,一気にやられかねない。
鬼の形相で,対空砲火を続ける木鈴。強い。高さで木鈴を攻略することは出来ない。
激しく競合うが,競合った後も波状攻撃が来るので,ジャンプの後の着地から次のプレイに動いている。
この試合,特に前半は鈴鹿のディフェンスラインは高く保たれていた。
裏へのボールを勇敢に木鈴が前で迎撃し,見事なディフェンスを見せていた。
木鈴!
一歩も引くな!
ビビッたらやられるぞ!
イメージ 2


鈴鹿のディフェンスライン高く保たれている。
セカンドボールに寄せる海口(19)も中盤がコンパクトなため,縦横無尽に効いている。
そして,前半は何本も決定的場面で,狙ってオフサイドを取っている。
鈴鹿はディフェンスも攻撃的で積極的だ!

サイドバックの,「マッスルキングダム」,中村俊貴(15)。
前試合で,どうもボールコントロールでバタついたが,この試合は岩のようにどっしり構えている。
鈴鹿コーナーキックから上手く運ばれ,カウンターを受ける。
奈良のフォワードと俊貴の,1対1!
抜かれたらやられる場面で,自分からは飛び込まず,相手に仕掛けさせてから,体を入れて完璧なノーファウルで止める俊貴。
見事!筋肉の唸り声まで聞こえてきそうだ!
派手じゃない。だけど完璧。
それそれ。俊貴はそれそれ。

鈴鹿は左サイドを中心に攻める。
芦田,小西の左サイドラインは,「はるさめコンビ」と言うらしい。
※なぜ「はるさめ」なのかは,ナカニシも知らないので,フロントの岡田氏に聞いてください。

サイドハーフの,「進撃のコニブル」,小西洋平(8)
前試合では中に絞っていた小西だが,この試合ではボールを受けるために,かなりワイドに開いている。
中に入る風に見せながら,サイドを駆け上がる芦田(22)や,流れる和馬(18)をうまく使っていて,小西の小西らしい上手さが出ている。
しかし,もうひとつ奈良のゴールに届かない。
どうも最後の最後の切込みが出来ない。
小西特有のドリブルは,奈良ディフェンスの寄せが早く,ドリブル発動の「間」を与えてもらえない。
どうにも小西らしさが出ていない前半。
だけど,知ってる。
小西はそんな時こそ,突然現われて凄いプレイをすんんだよ。
小西,狙え!
イメージ 3


奈良の中盤は守備時に良いポジションをとっているため,鈴鹿は縦パスが入れられない。
そのため,遠藤(13),小西(8)がボールを受けるためにワイドに開いている。
ワントップのネット(9)は孤軍奮闘しているが,周りに仲間がいない。

ワントップで前線に張る,「優しい鉄人」,藤沢ネット(9)
軽自動車と同等のその馬力は,簡単に当たり負けすることは無い。
しかし,ロングボールでネットに入るボールに対し,奈良ディフェンスのほうがわずかに高く,ヘディングでの落としは決まっていない。
懐に入れて,ポストプレイを狙いたいところだが,縦パスが通らないため,いったんサイドに流し,そこからの組み立てとなる。
単騎で粘るネットだが,トップ下の和馬のフォローで,ターンする一瞬が生まれ,奈良ゴールに突進するプレイを見せる。
前半はガマンのプレイ。
ネット。がんばれ!
必ずチャンスが来るぞ!
イメージ 4


前半の半ばを過ぎて,試合は五分と五分。
しかし,がっぷり四つと言うには,なんか変な感じがする。
鈴鹿は,4-2-3-1
奈良は,4-4-2
しかし,選手の配置を重ね合わせた時に,両チームともに選手のポジションがずれていて,マンマークが少し遅れている感じがする。
簡単に言うと,両チーム共に中盤のボール回しで引っかからず,ショートカウンターにならない。
特に鈴鹿は,中盤の引っ掛け屋さんの和田篤紀がいないので,素早い攻撃が出来ていない。
お互い,攻撃のスタート位置が低いため,スピードに乗った攻撃になっていない。

センターバックの,「最強の左」,野口遼太(34)
両チーム共に攻撃が終わるのが,相手ゴール近くまで迫った地点。
底からつなぎ始めるため,攻守の切り替えに時間がかかる。
しかし,野口の左足が炎を纏う!左一閃!
ズバリと逆サイドの深い位置に一発で落とす。そこに中村俊貴(15)
カニシもJFLを何試合か見たけど,こんなキックを放つのは野口ただ一人!
そして,前線の人数のギャップを突き,自ら左サイドを駆け上がっていく。
野口の左サイドバックを知っているサポーターの熱量が上がる!
野口!
良いぞ!良いぞ!
イメージ 5


両チーム共にリスクを軽減し,守備から入る前半。
この試合,後半に動くぞ!

ここで前半終了。



選手たちは少し疲れているように見える。
雨にはならなかったが,とても蒸し暑い。
攻守ともに行き来の激しい試合になったため,選手たちの疲労も激しい。

特に,佐藤和馬(18)はかなり走っている。
その想いをとげてあげたい。
サポーターに出来るのは,応援する事だけかもしれない。
だけど俺たちは,その応援がわずかでも選手の力になる事を信じて,全力でやりきろう。
みんな,がんばろうぜ!



後半開始。

後半開始直後から鈴鹿が攻勢をかける。

サイドハーフの,遠藤純輝(13)。
前半はサイドに張り気味だったが,後半からは中に仕掛け始めてきた。
サポーターの目の前で,ドリブルで仕掛けるが,その足捌きが見えないほど凄い(なんかチャチャッと抜いた)。
中に進入し,ゴール前のネット(9),飛び込む佐藤和馬(18),逆サイドの小西(8),それぞれがマークを外そうとするが,奈良ディフェンスも最後の一線が硬く,折り返しのパスを通してくれない。
遠藤からマイナス方向へパス。
野口(34)が長い距離を走ってミドルシュートを放つが,枠に行かず。
後半開始から,遠藤の突破でチャンスが生まれる。
遠藤!
ファーストチョイスは自分のシュートだ!
自分で行ったろうぜ!
バッチリのゴール奪って,ハートマークしようぜ!


鈴鹿の攻勢が続く。
前戦で献身的に動くネットが,ボールを奪いそのまま自分で持ち込む。
中に折り返すもののパスが通らず。
ネット!自分で行って良いぞ!!!

ポジションはトップ下だが,前線のどこにでも出てくる,「雑草魂」,佐藤和馬(18)。
カニシは試合前,サポーターに言った。
「奈良に以前所属していた選手たちには,この試合にいろいろな想いがあるだろう,だけど彼らに余計な気負いを与えちゃいけない」
たぶんみんな分かっていたと思うが,その言葉は,佐藤和馬に向けられたものだった。
和馬は前半からかなり走っている。
ネットと共に,前線からコースをカットし,ゴールキーパーに圧力を掛け,そしてシュートを狙う。
自分を焼き尽くすかと言うほどの熱いプレイ。
そして,そのプレイは熱いが決して雑ではない。
大丈夫。和馬の頭はクレバーだ。
大丈夫。和馬は,我らの誇りこの街の夢だ。
和馬!
走りつくせ!出し尽くせ!
そして,胸を張って鈴鹿に帰ろう。
イメージ 6


後半20分。
(OUT)8小西洋平 ⇔ (IN)21小野祐輔

選手間に疲労が見える。
後半の半ばを過ぎると,徐々に前戦とディフェンスの間が長くなり始める。
そして,鈴鹿の守勢が始まってしまう。

ディフェンスからギャンブル的な長いパスが多くなってきた。
クリアも大きく前線に出すのが精一杯になってきた。
前線との距離が離れたため,中盤でボールを持たれてしまう。
中盤でボールを持たれると,スルーパスを狙い通されるため,鈴鹿のディフェンスラインが下がらざるを得ない。
そうすると,また中盤にスペースができる。

セントラルミッドフィールダー,「鈴鹿の心臓」,藤田浩平(6)。
ここに来て,この疲れた試合終盤に,藤田はまだまだ中盤を支え続ける。
相手とボールの間に,体をねじ込み,つま先を伸ばし,肩で相手の動きを抑える。
藤田がここで踏ん張らなければ,ディフェンスラインが丸裸になってしまう。
藤田がここで踏ん張らなければ,失点が目の前に迫ってくる。
藤田,藤田,藤田・・・。
その祈りに応えるかのように,藤田が奈良の中盤に立ち塞がる。
同じくボランチの海口(19)とのマーク交換も順調で,中盤に穴は無い。
さすが藤田。
頼む,もう少し頼む。
必ずもう一度チャンスは来るから。
イメージ 7


後半27分。
(OUT)18佐藤和馬 ⇔ (IN)28小澤司

走りきった和馬に代わり,小澤が入る。
鈴鹿サポーターの祈りの声が聞こえる。
小澤頼む。勝たせてくれ。

しかし,奈良の攻勢は勢いを増す。
鈴鹿は防戦一方となり,攻撃の切り札たる,小野祐輔(21),小澤司(28)共に,守備に回る時間のほうが多い。

ゴールキーパーの,「レーザービーム」,月成大輝(1)
試合を通して,落ち着いてボールをさばいた月成。
そのプレイに一分のミスも見られない。
鈴鹿に来た当初は,なんか危なっかしかった月成だが,今では月成にボールが行けば大丈夫と思えるくらい正確にプレイしている。
後半の守勢に回る時間帯も,ハイボールの処理,足元のボール,そしてポジショニング。
月成に付け入る隙は無い。
奈良は確かにたくさんシュートを打っているが,月成はしっかり対応できている。
月成,頼む。
このまま。無失点で。
イメージ 8


後半33分。
(OUT)13遠藤純輝 ⇔ (IN)16小口大司

試合残りわずか。
鈴鹿はかなり守勢だが,小澤(28),小野(21)のスーパーパサーたちは,カウンターを狙っている。
前線には,ネット(9)と,先ほど入った小口大司(16)。

サイドバックの,「ウルトラタイガー」,芦田成利(22)
前半は,小西との「はるさめコンビ」で再三,奈良ゴール前を脅かした。
そして後半,芦田は慌てず騒がず,しっかりとディフェンスしている。
細身に見えるが当たり負けせず,そして何より足が抜群に速い。
奈良の攻撃は,右から攻めて,左に展開してくる。
そして,どの位置でもセカンドボールを狙っている。
高さの競り合いでも一歩も引かず,クリアに迷いの無いプレイ。
芦田,安定している。ビクともしない。
ナイス!芦田!
イメージ 9


鈴鹿はディフェンスラインが低くなり,セカンドボールを奪われている。
そのため,波状攻撃を受け,バイタルエリアもやられている。
簡単に言うと,残り15分はボコボコにされた。
それでも,海口(19)はノーファウルで見事にディフェンスし,藤田は危ないコースに体を張って立ち塞がり,ディフェンスラインは集中してボールに喰らい付いている。
みんな凄いプレイだ。
気迫が炎のようだ。

そして,小澤(28)から,右を走る小口(16)へカウンター!!!
小口,割と足が速い。
中で待つネット(9)にあわせるが,合わず。惜しい!
イメージ 10


そして,小野祐輔(21)もミドルレンジからシュートを打つ!

鈴鹿もやられてばかりではない。
前線の選手たちはひとりで局面を打開できる力がある。

試合最終盤。
奈良の長いロングパスがディフェンすら裏に抜けて,ゴールキーパーと1対1に!
奈良のシュートはわずかにゴール左に外れる。
シュートは枠を外れたが,枠に行っていたとしても月成は完璧に反応していた。
恐るべし。月成。

後半AT
最後の最後で鈴鹿コーナーキック
サポーターの声が大きくなる。
しかし,決めることが出来ず・・・。

試合終了。



両チームの選手のみなさん,お疲れさまでした。
スタッフのみなさん,関係者のみなさん,お疲れさまでした。
たくさんの鈴鹿サポーターが奈良まで来てくれました。
選手みんなの力になったと思います。ありがとうございました。

試合会場には,懐かしい顔ぶれが来てくれました。
鈴鹿が始めて東海リーグを優勝した時(2012)のメンバーの伊藤駿祐選手と,昨年まで鈴鹿に所属していた伊藤竜二選手です(二人は兄弟)。
それと,通称モニと言われていた当時の浅井トレーナーも来てくれました。
みんな元気そうで何よりです。
彼らが所属していたころの選手は,もう鈴鹿に誰もいません。
だけど,彼らの残した想いや,鈴鹿でがんばった記憶は,ナカニシや鈴鹿のサポーターが大事に持っています。
サッカーが人と人とを繋いでくれます。
カニシは,いつまでも君たちの人生を応援しています。
生活,仕事,子育て,サッカー,人生いろいろですが,がんばってください。



今日は引き分けでした。
点の入る場面もありましたし,失点してもおかしくない場面もありました。
だけど,結果は引き分けです。

今日出来なかった事が,出来るようになったら。
今日失敗したことが,成功するようになれば。
鈴鹿アンリミテッドはもっと強くなります。

やるべきことは決まっています。
次の試合に向けて準備するだけです。

サポーターは応援することしか出来ません。
ならば,全身全霊全力で応援しましょう。

次の試合。
必ず勝つ。
なっ!

ではまた。

(追伸)
カニシは先日より右肩を怪我していますが,必ず近日中に治します。
だから,選手たちの怪我も早く治りますように。

(今後の試合)
JFL第13節 6月29日(土)13:00 FC大阪 @AGF陸上競技場(鈴鹿市
JFL第14節 7月7日(日)17:00 HondaFC @Honda都田サッカー場(静岡県浜松市
JFL第15節 7月14日(日)15:00 ソニー仙台 @AGF陸上競技場(鈴鹿市

※ このブログに使用している写真は,鈴鹿アンリミテッドとJFLの使用許可を得て掲載しています。そのため,他での利用は絶対にしないでください。