VictoryCross

アトレチコ鈴鹿クラブ(JFL)のサポーターブログです。

JFL第19節 対 ヴィアティン三重

みなさんこんばんは。

 

昨夜は、ヘトヘトのクタクタで、さすがの鉄人ナカニシも、ブログを書けませんでした。ごめんなさい。

昨日の試合では、血の1滴までパワーを絞り出しました。

この疲れが満足です。

ニンマリ。

 

たくさんの人が、この試合を応援してくれました。

そして見事な勝利を勝ち取りました。

鈴鹿サポーターは今日一日、いや、今週はとても元気に過ごせると思います。

何十年たっても、昨日の試合の事を忘れずに覚えている人もいると思います。

サッカーというのは、本当にたくさんの人の笑顔や涙に繋がっています。

それはJリーグであろうとなかろうと関係がありません。

そこに応援したくなるチームがあるということが、とても幸せです。

 

昨日は良い気分でした。

今日も良い気分です。

とても良い気分でブログを書き始めます。

早くうちの選手たちを讃えたくて仕方がありません。

 

今夜のブログは、長くなるよー(笑)

みんな!最高!

 

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試合の朝。

 

中断期間明けの久しぶりの公式戦。

 

何度も寝返りを打ち、何度もトイレに行き、何度も水を飲みに行った。

悪い想像が溢れてきて止まらない。

どうしよう。負けたらどうしよう。

眠れない夜を過ごす。

 

大丈夫と何度言っても、心は不安で仕方がない。

先日のそよらのトークショーで、中村健人キャプテンが言っていた。

「ルーティンの無いのがルーティン」。

カッコいいので、ナカニシもマネしている。

ジンクスや、願掛けや、ルーティンを気にしない。

とは言っても、頼るものが無いので、ジンクスが気になって仕方がない。

 

今日の対戦相手は、ヴィアティン三重(以下、ヴィアティンと書きます)。

JFL上位の強敵中の強敵。

Jリーグ昇格資格を持つ、三重県で最もJリーグに近いチーム。

夏の補強でも、即戦力を6人も獲得している。

三重県選手権では3失点で敗れた。

確実に、前期の対戦時よりも強くなっている。

 

トラブル続きで、山あり谷ありの鈴鹿とは違い、ヴィアティンは確実に歩んできた。

運営や、施設整備、行政との関係など、鈴鹿は遥かに先を行かれている。

鈴鹿はチームのドタバタで沢山のサポーターが離れてしまった。

今ではヴィアティンの方が圧倒的にサポーターも多い。

 

だからどうした!

それがなんだ!

相手に飲まれるな!飲み返してやれ!

カニシが全力の応援をするのに何の変りも無い。

鈴鹿を愛する者がここに集う。勝利をつかむまで歌い続ける。

みんなで全力の応援をしよう。

 

8時前に会場到着。

すぐにノボリの準備を始める。

気温は真夏の時より低くなっているが、湿度が高く汗が噴き出てくる。

持参したペットボトルが、もう2本空になる。

 

12時になり横断幕を掲出する。

たくさんの横断幕が、鈴鹿のゴール裏を飾る。

 

じっとしていられず、あちこちに動き回る。

汗が止まることなく噴き出す。

もう、どれだけ飲んだか分からないくらい水分を取っている。

 

試合開始前に、ズンと体がだるくなる。

立っているとフラフラする。

いやいや、鈴鹿サポーターとして試合に全力を出しきらなくてどうする!

ここからが勝負だ!

試合が終わって元気が残っていたら、そんなの総帥失格だ。

 

選手達がグラウンドに出てくる。

藤山恭輔(25)の選手を鼓舞する大音量の声が聞こえる。

ベンチに入れなかった恭輔が、勝利のために選手に声を掛け続けている。

恭輔、なんというナイスガイ!

恭輔、なんという気持ちの良い男!

 

鈴鹿サポーターも負けるな!

全部出しきれ。

全部応援に仕え。

選手の背中を押し続けろ!

 

ヴィアティン!

三重ダービー?

そんなことは知らん!

ただただ、全力で応援するだけだ!

 

いくぜ!

 

本日のスタメン(以後敬称略)

FW 19人見拓哉

OMF 9福元友哉・10中村健人

MF 21濱名真央・6小野寺亮太・29水口飛呂・18石川竣祐

DF 5平出涼・34坂本敬・3山下宇一

GK 30平吹楽

 

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試合開始。

 

鈴鹿もヴィアティンも、3-4-2-1が基本フォーメーション。

 

カニシは何度もこの試合の悪夢を見た。

決まって鈴鹿がやられるシーンだった。

 

しかし!

そんなことを吹き飛ばす大旋風が吹く!

 

前半1分。

左サイドから濱名真央(21)のロングスロー。

ヴィアティンのクリアボールを、真央が再度奪い、鋭いクロスボールを入れる。

このクロスボールの鋭さに、「あっ!」と思った。

このボール良いぞ!

真央の鋭いクロスボールに、バウンドを合わせるヴィアティンディフェンス。

その瞬間、ヴィアティンは半歩後れる。

バウンドなんか関係ない!突っ込め!

ダイビングヘッドのように、頭からゴールに飛び込むのは・・・石川 !石川竣祐!

押し込めーーー石川!!!

ゴーーーーーーール!!!1-0。

なんと開始1分。

石川のゴールで先制!

ナイス飛び込み石川!

ナイスクロス真央!

ベンチに走って来る最高の笑顔の石川!

 

カニシの悪夢を振り払うかのように、堂々たる先制点。

しかし、あまりにも早い先制点にゲームのバランスが崩れたら・・・。

得点したことで、一息入れて、引いたら一気にやられる。

ヴィアティンの攻撃力はJFLトップクラス。

守りに入るのは危険だ。

 

右サイドのウイングに入る、「縦横無尽」、石川竣祐(18)

久しぶりの先発。久しぶりの公式戦。

石川が張り切っている元気な動き。

鈴鹿は中断期間中にフォーメーションを4-4-2から3-4-3に変更している。

3バックとなり、少しポジションが上がったことにより、石川の自由度が増し、より縦横無尽なプレイを見せている。

石川のプレイは超フレキシブル。その運動量は走るだけでなく、ポイントを押さえていて、鈴鹿は石川の動きで局地的に数的有利を作り出している。

石川が3人分動くと、13人対11人の試合になる!

前半、前方のフォワードより前に飛び出す石川。

それでいたディフェンス時に右サイドにはちゃんと戻って準備できている。

グラウンドのどの場所にも石川が目に入る。

石川。良いぞ良いぞ。最高だ!

 

試合は先制されたヴィアティンが若干押し気味に進めている。

しかし、鈴鹿はディフェンスしているが引いてはいない。

3バックが、常時5バックになって引き籠るような感じは無い。

あくまで鈴鹿のディフェンスは3人。

さらに、鈴鹿のディフェンスラインは高く保たれている。

 

前半の序盤、スピードとテクニックで、鈴鹿ディフェンスラインの裏に飛び出すヴィアティン。

 

しかし!

しかし!

そこにいるのは「楽」だぞ!

ゴールキーパー平吹楽(30)の反応が早く、裏に出たボールも鋭い出足でゴールを守る。

楽!楽!楽!

ゴールの後ろで背中を見ているサポーターの絶叫のような声が響く。

 

センターバックの右、「山下一番」、山下宇一(3)

鈴鹿は押されている展開。

ヴィアティンはロングボールを放り込んで、鈴鹿ディフェンスに圧力をかける。

負けられない競り合いが連続で続く。

しかし、山下は絶対に引かない。絶対に負けない。

普段、あんなに温厚で照れ臭そうに笑う山下が、炎のように激しく競り合う。

山下のハートが熱い。一寸の負けも許さない強いプレイ。

高さの勝負、スピードの勝負、気持ちの勝負。

攻勢をかけるヴィアティンに対し、山下の無双が続く。

山下一番!

山下がんばれ!

 

ボランチの、「縁の下の力持ち」、水口飛呂(29)

鈴鹿は3-4-3のフォーメーションになって、また日が浅い。

スペースを上手く使われると、一気にピンチとなる。

鈴鹿のディフェンスを救うのは、縁の下の力持ち水口飛呂。

ヴィアティンはロングボールが多いため、セカンドボールの確保が重要になる。

水口の勇敢なセカンドボールへのアクション。ボールへの寄せと球際の競り合いが強い。

そして、相手にボールが渡っても、そこで止まらずに続けて圧力をかける。

水口の地味なプレイが全てビッグプレイになっている。

以前、鈴鹿に所属していて現在マルヤス岡崎でプレイする、西村仁志選手に近い。

派手ではないが、中盤のキーとなる動きを続ける。

そして、水口はボールカットからスルスルとドリブルで抜けてミドルシュート

この試合、中盤のスペースを埋め続けた水口。

鈴鹿の中央は通さない。

水口!頼むぞ!

 

鈴鹿は押される展開。

しかし、鈴鹿の前線の選手も後方からプレスを掛け続けているので、決定的なパスを出させていない。

中盤を自由にさせていないので、精度の高いボールは放り込まれていない。

 

センターバックの中心、「パーフェクトディフェンダー」、坂本敬(34)

カニシは夏の練習で初めて坂本のプレイを見た。

センターバックというのは相手に対応するポジションなので、どんな選手か分かりにくい。それにもかかわらず、初見で「これは凄い選手だ」と唸った。

その場にいた、他のサポーターも衝撃を受けるほどの能力だった。

カニシが初見で見たセンターバックで衝撃を受けたのは、野口遼太選手以来2人目。そしてその背番号も同じ34番。期待が大きくなってしまって仕方がない。

そして、その期待に応えるかのような、素晴らしいプレイで鈴鹿のゴールを守る坂本。

とにかく上手い。フィードの精度も凄い。そして腹が図太い。

まだ、23歳の若さなのにディフェンスリーダーとして、ふてぶてしいほどの余裕。

俺に任せろと言わんばかりの信頼感。

テクニックが高いため、十分に相手を食いつかせても危ない感じがしない。

相手を引きずり出して、中盤にスペースを作りパスを出している。

この試合、小野寺(6)、水口(29)、健人(10)などが、中盤で良い形でパスを受ける場面が多く見られた。

坂本が、最終ラインに相手を引きずり込み、試合をコントロールしている。

ありがとう鳥取のみなさん。

坂本は鈴鹿で元気にやってます。

(もう返しません)

 

前半の半ば。

ヴィアティンはロングボール主体。

鈴鹿は、それを受けて中盤から組み立てる。

鈴鹿は攻め急がない。

そうそう。

落ち着いている。

 

前半26分

鈴鹿陣内でボールカット。

中村健人(10)がペースを変える。

ゆっくり繋がずに、一気にロングボールを蹴る!

誰にも見えていないパスコースが健人は見えている!

健人からのメッセージのこもった超ロングパス!

そのメッセージは・・・「トモヤ!決めろ!」

 

左サイドを高速で駆け抜けるのは福元友哉(9)

ヴィアティンのディフェンスをスピードだけでぶち抜く!

エンジンが違う。ギアが違う。レベルの違うスピード!

ボールが足に吸い付くような神トラップ!上手い!

ヴィアティンディフェンスは3人。

人見(19)が走ってきて囮になる。

急角度の切り返し!

福元の右足が・・・ギラリと光る!

ゴーーーーーーール!2-0。

なんとなんと。

超ウルトラスーパービューティフルゴール。

 

トップ下の位置に入る、「鈴鹿の矢」、福元友哉(9)

最初、福元のワントップかと思っていたが、1.5列目の左に入った福元。

これが素晴らしく当たっている。

福元の前線からの献身的な守備で、後方の守備を十分に助けている助ける。

さらに、前半2点目の福元のスーパーゴラッソ!

サポーターから遠いサイド、最初、ナカニシは濱名真央(21)のゴールと思った(シューズ赤かったから)ごめんなさい。

福元、そんなに足が早かったのか。

福元、そんなにバリバリのテクニシャンだったのか。

まだまだ、全く底の見えない福元の力!

それをまざまざとみせつける!

前期続き、ヴィアティンゴールをぶち抜く!

福元恐るべし!

 

2点先制。

出来過ぎの展開。

 

ただ、鈴鹿が優勢に押しているという感じはしない。

しかし、攻め込んだ際には、リスクを冒してでも一撃必殺でゴールを狙いに行っている。

まさに堅守速攻。

 

前半の半ば。

ボランチの小野寺(6)がスーパーミドルシュート

サポーターのエリアから見たら、入った?思うほどの素晴らしい弾道。

ヴイアティンのゴールキーパーのファイルセーブで防がれる!惜しい!

これで得たコーナーキックのこぼれ球を、水口(29)がミドルシュート!これも惜しい惜しい!

 

クーリングブレイク。

 

これで流れを切っちゃいけない。

サポーターが空気を作れ!集中!集中!

 

前半の集団。

ヴィアティンはロングボールを放り込んでくる。

サイドをえぐるような攻撃はあまりない。

 

鈴鹿はカウンターを狙う時以外は、ゆっくりと繋ぐ。

慌てなくていい。落ち着いて。落ち着いて。

 

トップ下の右、「キャプテン」中村健人(10)

2点目の福元へのロングパスは健人しか出せないスーパーパスだった。

それ以外にも、前線で鈴鹿のリズムを作り出す。

特に、右サイドの石川(18)が、ヴィアティンが捕まえられないほど縦横無尽に動くため、振り回されるヴィアティンの中で、健人がボールを持つことがて来ている。

前線で健人がタッチするだけで、鈴鹿のリズムが作られていく。

この試合、鈴鹿の攻撃はほとんどが、健人から紡がれていた。

パク監督が後半戦のキーマンに上げたのは、中村健人(10)

カニシもそう思う。

中村健人から目を離すな!

鈴鹿のキーマンはエブリディ健人だ!

 

何本も放り込まれるヴィアティンのロングボール。

ついに、精度の高いボールが、左サイドの奥に落ちる。

オフサイドギリギリ。

相手ながらトラップも上手い。

しかし、ハイスピードで自陣に戻り、それをカットしたのは濱名真央(21)!

ナイス!ナイス!マオ!

 

左のウイング、「天才」、濱名真央(21)

怪我で長く苦しんだ。長かっただろう。辛かっただろう。

本来ならば、完全に主力となる選手なのだが、前半戦はほとんど試合に出られなかった。

4ヶ月ぶり公式戦。4か月ぶりのスタメン出場。

そのグラウンドでまさに躍動する真央。

攻撃的なプレイを得意とする濱名真央。

しかし、この試合では攻撃一辺倒ではなく、本当に献身的な守備が目立つ。

スピードをコントロールし、相手に振り切られること無く、鈴鹿のサイドを守り切る。

勝つためのディフェンス。勝つための献身的なプレイ。

ある意味で、真央らしくないディフェンスがチームを救う。

ヴィアティンのエースのスピートにも十分に対応。

真央の身体的強さが存分に発揮される。

その肉体能力を生かしたロングスローも放り込む。

良いぞ!真央!

鈴鹿で夢を叶えるぞ!

(真央も返しません)

 

鈴鹿ディフェンスは、平出(5)、坂本(34)、山下(3)。

この3人は体も強いが、特にテクニックのあるディフェンダー

ヴイアティンの攻撃は高さやフィジカルよりも、スピードやテクニックが怖い。

そのため、テクニックが高く、後ろへの抜け出しに強い選手が3人並んでいると思う。

前半の終盤になっても、鈴鹿ディフェンスには穴がない。ヴイアティンの攻撃陣が、フリーで抜け出ることはない。

 

センターバックの左、「ディフェンスマスター」、平出涼(5)

平出がセンターバックの左から、裏への抜け出しをきっちり監視している。

左だからこそ、ディフェンスライン全体が見られるため、平出の視界からは抜け出せない。

鈴鹿は押されているがやられていない。

全く崩されてもいない。

平出(5)、坂本(34)、山下(3)の連携も抜群。

最近鈴鹿に合理有した坂本(34)とほとんど合わせてないのに、阿吽の呼吸。

平出は、危ない場面でもプロフェショナルファウルで間を作る。

若い選手の多い中で、平出のプレイで仲間が落ち着く。

落ち着け。

集中。

2点なんてあっという間にひっくり返される。

平出頼むぞ!

 

ヴィアティンは攻めあぐねている。

鈴鹿はしっかり守っている。

そんな中で怖いのはセットプレイ。

ヴィアティンはセットプレイの得点率が高い。

 

しかーし!

今年の鈴鹿はセットプレイに強いぞ。

 

ヴィアティンのコーナーキック

長身選手がヘディングでシュート!

ゴールキーパー平吹楽(30)のビッグセーブ!

そのボールをヴィアティンが押し込むが、完全にオフサイド

またもや平吹のセーブが鈴鹿ゴールを救う!

 

この試合、鈴鹿の何倍ものヴィアティンのセットプレイがあった。

しかし、鈴鹿の選手の集中が素晴らしく、セットプレイでも危ない感じがない。

あんなにセットプレイに弱いチームだったのに・・・。遠い目。

 

前半終了。

 

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ハーフタイム。

 

わずかな日影に座り込むナカニシ。

 

暑いというより、体がダルイ。

スポーツ飲料と塩羊羹を食べる。

(試合中、ナカニシは水しか飲まない)

 

体が重い(体重ではない)。

気温はそれほどでもないが、湿度が高く、なんかモヤが出ているようなコンディション。

選手達のコンディションも心配。

 

2点差なんてあっという間にひっくり返される。

1失点したら、必ず浮足立つだろう。

次の1点がどちらに入るかが勝負。

 

アップする選手たちを見る。

誰が出てもみんな十分に戦える選手達だ。

 

どこかで選手交代になる。

ヴィアティンに上手く後退されると手遅れになる。

 

そのタイミングが勝負。

 

さあ、立ち上がれナカニシ。

 

残りの体力全部ここで使い切ろうぜ。

 

やってやるぞ!

みんなで勝つぞ!

みんなで笑おうぜ!

 

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後半開始。

 

退いちゃダメだ。

引いちゃダメだ。

守りに入ったらヴイアティンの思う壺だ。

 

後半開始から鈴鹿は引かない!

 

左サイドから、濱名真央(21)のロングスロー!

右サイドからは、坂本敬(34)のロングスロー!

リスクを冒してでも、もう1点を取りに行くプレイ。

 

ヴィアティンも押し返す。

鈴鹿は十分に引き付けてカウンター。

押されている分、鈴鹿のカウンターはヴィアティン陣内に深く突き刺さる。

前線の福元(9)!

ワントップの人見(19)!

サイドの濱名(21)!

そして、右サイドから突っ込んでくる石川(18)!

全員がスピードのあるダッシュでヴィアティン陣内を侵略する。

 

鈴鹿は全く引かない。

ウイングバックが下がって、5バックになることが無い。

とは言っても、両サイドの真央(21)も石川(18)も、ヴィアティンのスピードのあるサイドプレイヤーを観戦に押さえている。

良く走る。勝つためのRunが止まらない。

 

鈴鹿は中断期間に3バックの戦い方をかなり練り込んだ。

練習試合で惨敗したこともあったけど、全てはチームの糧となった。

そして、ナカニシのイメージとしては、濱名(21)、石川(18)の両ウイングバックは、その3バックへの対応力が高い。

 

引かない鈴鹿

逆にカウンターでチャンスを作る。

 

ワントップの、「明鏡止水」、人見拓哉(19)

前期の、ヴィアティン戦では、2ゴールを挙げている。現在、JFL得点王人見。

当然ながら、前半から人見に対するヴィアティンのマークは厳しい。

しかし、そのマークのキツさを活かして、人見は周りを生かしている。

人見は、ゴリゴリのセンターフォワードで点取り屋という感じではない。

人見は、もっとプレイの幅が広い選手で、サッカーIQが高く、何をやって上手いハイスペックな選手。

もちろん、シュートだけでなく、パスもドリブルも絶品。

後半、福元(9)、濱名(21)がカウンターで走り出したため、人見が徐々にフリーになり始めた。

相手ディフェンスと駆け引きをしながら、こっそりフリーになるのは人見の得意プレイ。

鈴鹿サポーターの全員が分かっている。

人見が狙っている。

人見は試合を決定づける3点目の大切さが分かっている。

人見。ドカンと決めてやろうぜ!

 

早く時間が過ぎて欲しい。

カニシの時計を何度見ても、わずかしか経過していない。

一進一退の攻防。

なんとしても点が欲しいヴィアティンは、前線に4人並んでいる。

前半に比べて、両チームとも中盤にスペースができてきた。

 

ボランチの、「ゲームメイカー」、小野寺亮太(6)

広いグラウンドで22人が動き回っても、やはりどこかにスペースができる。

特に暑に中でのプレイ。そして、後半となると、どうしてもフリーのスペースが生まれてくる。

その攻守共に、鍵となる「スペース」を支配するのが小野寺。

神のような予測。吸い寄せられるように小野寺の所にボールが集まって来る。

前にできたスペースにボールを供給し、後方にできたスペースを埋めて相手の攻撃を切る。

水口がセカンドボールに競り合うが、そのこぼれ球も小野寺が回収していく。

もう、小野寺のプレイに言葉が無い。上手い!ただただめちゃくちゃ上手い。

そして、後半、小野寺も3点目の重要度が分かっている。

ゲームを作るだけでなく、自分で決めにいく!

小野寺が怖い動きをする。

狙っている。

静かに狙っている。

 

後半20分

(OUT)9福元友哉 ⇔ (IN)11三浦知良

(OUT)18石川竣祐 ⇔ (IN)14鈴木翔太

 

試合が膠着した中で、ヴィアティンに流れが向くと一気に2点差くらいひっくり返される。

その流れをヴィアティンに変えられないように、カズ(11)が投入される。

1人の選手という以上に、試合全体の雰囲気を鈴鹿が手放さないようカズ(11)の力が発揮される。

 

そして、前期にヴィアティンディフェンスを切り裂きまくった鈴木翔太(14)がここで入る。

恐らく、ヴィアティンは左サイドの鈴木翔太(14)対策をしていただろう。

しかし、翔太は残り25分の時点で試合に入る。

この時間帯の翔太のドリブルは、ロベルトカルロスでも止められない!

 

試合に入っていきなり翔太(14)が動く!

ボランチの小野寺(6)、左のカズ(11)、そして右サイドの鈴木翔太(14)へとパスがつながる。

流れるような展開!

翔太のドリブルは止まらない!

カミソリのような切れ味で切り返し!分かっていても止められない!

カットインシュート!

惜しい!めちゃくちゃ惜しい。

翔太ドンドン行こうぜ。

 

両チームの選手の疲れが出てきた。

中盤にスペースが開く。

そのルーズボールをことごとく、小野寺(6)が確保する。

天才か!天才なのか!小野寺!

 

そして途中出場のカズ(11)

ヴイアティンのペナルティエリア外の右、20m、45度の角度。

キッカーの位置にいるのは、中村健人(10)とカズ(11)。

誰が蹴る?

健人がボールをまたいでちょんと触る。

カズが左足で強烈なミドルシュート

見事な弾道!

ヴィアティンのゴールキーパーに止められたものの、ゴール裏で見ていたサポーターに向かって伸びてくるボールは見事だった!

惜しい!

 

このカズ(11)のフリーキックでスタンドがざわめいている。

防戦一方になりがちな後半の終盤、鈴鹿の雰囲気が良くなる。

鈴鹿は押されている。

しかし、カウンターをからのゴールを常に狙っている。

一瞬の隙をつき、人見拓哉(19)から濱名真央(21)へキラーパス

濱名のハイスピードドリブルからのシュートは、ゴールならないが、濱名真央の献身的な攻守の活躍は本当に素晴らしかった!

 

さらに、人見拓哉(19)からチャンスが生まれる。

(この試合、人見は自身の得点はなかったけど、本当に良いプレイをしていた)

やっぱりここでもボールに絡んできた小野寺(6)から、人見(19)へパス。

人見からディフェンスの裏に走り抜ける健人にパス!凄い!

健人のシュートは、枠に3㎝入らない。

惜しい惜しい惜しい!

 

素晴らしい動き。

ヴィアティンディフェンスを翻弄する動き。

鈴鹿が攻撃をし、ボールを保持している間も時間は刻一刻と過ぎる。

 

後半37分

(OUT)21濱名真央 ⇔ (IN)2中村俊貴

 

ここでチームからサインが出た。と思う。

この試合、最後まで守り切る。

そのために、最強最硬のディフェンス中村俊貴が入る。

ヴイアティンは、試合最終盤に高くて強い選手を入れた来た。

対人の競り合い、空中戦、前方からの攻撃を跳ね返すのは、中村俊貴が最強で最硬。

俊貴がいるから大丈夫。

俊貴が入ったから大丈夫。

ドキドキする中で、ナカニシは中村俊貴(2)を信じている。

俊貴頼む。

何とか頼む。

何度も何度も時計を見る。それでも時間は進んでいない。

 

アディショナルタイムは長くとられるだろう。

5分あれば2点取られることもある。

まだまだ。まだまだ。

 

カズ(11)がスローインの場所を審判に確認する。

その一瞬の間。3秒に満たない「間」。

時間稼ぎではなく、鈴鹿が整うための時間を作る。

この間により、ディフェンスの準備ができて、選手が一呼吸入れる。

この数秒の「間」の駆け引きをするカズ。

さすが!

 

後半42分

(OUT)10中村健人 ⇔ (IN)22三好辰典

(OUT)6小野寺亮太 ⇔ (IN)28前田柊

 

昨年末の大怪我により、膝の手術をした前田柊(28)。

10ヶ月ぶりの復活。

自然に涙があふれる。

どんな想いで、怪我と戦ってきたのだろう。

どんな想いで、仲間の選手のプレイを見てきたのだろう。

前田柊の想いは、ナカニシが語る事じゃない。

前田柊の想いは、グラウンドで前田柊自身が表現してくれるだろう。

前田柊が四日市に戻って来た。

 

頼む。

頼む。

勝たせてくれ。

前田柊の復活を勝利で祝わせてくれ。

頼む。

勝たせて。

お願い。

 

カニシは腰が抜けてるような感じで、長く立っていられない。

地面に正座して試合を応援している。

ノドは潰れていて、大きな声を出すとひっくり返る。

それでも何か声にならない声を出す。

なんでもいい。

応援に出し尽くせ!

 

試合最終盤。

 

この男が鈴鹿のゴールを守り切る。

鈴鹿ゴールキーパー、平吹楽(30)。

 

平吹は控えの場所から試合を見ていた。

これまで、阿波加選手の背中を見ていた。

そして、岩脇選手の背中も見ていた。

今シーズンは出口(1)の背中を見ていた。

 

試合前日の練習。

最後の最後までボールを蹴っていたのは平吹だった。

その鬼気迫るプレイはサポーターにもひしひしと伝わってきていた。

試合前の練習で、仲間のサポーターがナカニシに言った。

「ナカニシさん、今日の楽の気迫は凄いですね」

でも、気負い過ぎでもプレイが硬くなる。

リラックスの中で、自分の最高のプレイを出したい。

8節ぶりの先発。

楽は控えゴールキーパーの間、何をしていた?

腐っていたか?磨いていたか?

戦う気持ちは失っていないか?

 

ゴールキーパー、「リベロキーパー」、平吹楽(30)。

前半から分かっていた。

今日の楽からゴールを奪うのは至難の業だ。

楽だぞ!

戦う気持ちを失う訳が無い!

刃物のように磨き続けた楽のプレイが、試合終盤の決定的ピンチを救う!

アディショナルタイムもボールは離さない。ガッチリ止める!

そして、楽の精度の高いキックが攻撃の基点となる。

楽!

見事!

見事なプレイだ!

 

試合は最終盤。

前田柊(28)が走る。

水口飛呂(29)も、まだまだ走る。

ディフェンスラインは盤石。

いいぞいいぞ。

落ち着け。

集中。

 

鈴鹿は健人(10)、小野寺(6)が交代したため、中盤からのゲームメイクが少ない。

しかし、ゲームメイクや試合の流れなんて関係なく、試合を決める一撃を放つことのできる選手が入っている。

 

最後の最後。

最後の最後まで、ゴールを狙っていたのは三好辰典(22)。

アディショナルタイム。残り1分。ほぼラストプレイ。

ゴールキーパー平吹楽(30)からの、キック一閃!

大きく前へ!

三好が走る!

この時間の三好の走りは、人類では絶対に止められない。

スピードの次元が違う!

フェイントは無い。切り返しも無い。ただただゴールに向かって最短を最速で走る。

三好のシュートは、ヴイアティンゴールキーパーがわずかに触ってゴールならず。

惜しい!

でも、三好の良さが出ていた。

そして、試合の雰囲気も鈴鹿に引き戻した。

三好。最高だ。

ゴールはならなかったけど、終盤のビッグプレイだ。

 

残りわずか。

 

カニシも芝生を転げるように前に出る。

まだか。

まだか。

まだか。

 

そして、試合終了の笛!

 

試合終了

 

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両チームの選手のみなさん,スタッフのみなさんお疲れさまでした。

ヴィアティンサポーターのみなさん、コールありがとうございました。

互いに、今後のリーグ戦をがんばっていきましょう。

 

マッチスポンサーの「すがわらくん」さん、カップメンやお水やいろいろいただきありがとうございました。

今後とも、このチームの事をよろしくお願いします。

 

セルジオ越後さんも解説ありがとうございました。

いつかまた、解説してもらえるように、鈴鹿のチームを盛り上げていきます。

 

この試合には、たくさんの方が試合見に来てくれました。

ありがとうございました。みなさんのおかけです。本当にありがとうございました。

 

山田バーグ賞や、キッチンカーや、水族館や、ボランテイッアスタッフや、学生の方や、派遣の方や、新時代の丸いビッグフラッグや、この試合に関わった全ての方に感謝いたします。

ありがとうございました。

 

遠方よりお越しいただいたサポーターの方に、お土産もいただきました。

ありがとうございます。サポーターのみんなでいただきます。

 

 

 

試合が終わって、選手たちがサポーターの所へ来てくれました。

中村俊貴選手がサポーターの近くまで出ようと促してくれました。

新入団のラミンと坂本がダンスしてくれました。

パク監督の初勝利も祝いました。

濱名真央の誕生日も歌いました。

 

そして、前田柊のコールを思いっきりしました。

前田柊の名を呼ぶために、この日の最大の声を出したかったのですが、ノドが詰まって声になりませんでした。

 

 

 

今日のVictoryCross賞は、ゴールキーパー平吹楽選手に送りたいと思います。

久しぶりにスタメンに入りました。

確実に、以前の楽よりレベルアップしていました。

平吹楽の今後のプレイが楽しみです。

平吹選手、無失点おめでとうございます。

格別の勝利ですね。

今後の試合もがんばってください。

 

 

 

試合が終わって、選手が帰る通路を沢山のサポーターが取り囲んでいました。

その風景を遠くから見ながら、ナカニシは少しずつ選手ノボリを片付けていました。

 

アトレチコ鈴鹿は、今年から経営母体が変わり、チーム名が変わり、1年目のような全然まだまだなチームです。

でも、うちの選手たちがやっていることは、Jリーグにも劣らない、みんなを熱狂させる素晴らしいサッカーです。

みんながうちの選手を褒めてくれています。

今日のプレイを讃えてくれています。

それがナカニシにはとても嬉しいです。

 

最後に一言。

カニシの悪い予感や、悪夢は全く当たりませんね。

 

ではまた

 

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(今後の試合)

JFL第20節 9月16日 13:00 対 ラインメール青森@カクスタ

JFL第21節 9月23日 15:00 対 横河武蔵野FC上野運動公園競技場

JFL第22節 9月29日 15:00 対 高知ユナイテッドSC上野運動公園競技場

 

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