みなさんこんにちは。
横断幕の意味を知らない選手もいると思うので、ご説明しておきます。
サポーターの横断幕に掲げている言葉のひとつに「疾風に勁草(けいそう)を知る」というものがあります。
勁草(けいそう)という言葉が難しいですが「強い草」という意味です。
疾風(逆境)の吹き荒れる中だからこそ、勁草(強い人)を知ることができる、という故事から持ってきました。
苦難の時こそ、人の本質が分かります。
試合に勝った後に、選手を賞賛するのは簡単です。
だって選手たちは良い顔をしてますし、自分の思ったプレイができているでしょう。
みんな笑顔ですし、SNSやらにも選手を称える言葉が溢れるでしょう。
でも、ナカニシは負けた時だからこそ、サポーターとして頑張りたいと思っています。
負けた試合は、選手は全力で戦ってなかったですか?
負けた試合は、選手は勝つための強い心を持ってなかったですか?
負けた試合は、選手はどんな顔をしてましたか?
負けた試合の後に、下を向いてうなだれる選手を応援する言葉こそ、サポーターの発する言葉だとナカニシは思っています。
ナカニシは試合後、選手の挨拶に拍手して、すぐに横断幕を片付けに行きました。
煮えくり返るほど悔しくて悔しくて仕方が無かったのと、選手がサポーターに頭を下げ続ける姿を見たくなかったからです。
でも、あの時・・・、もっともっと選手に声を掛ければよかったと、今とても後悔しています。
サポーターの応援席で、試合後にサポーターが歌っていました。
「どんな時も、俺らはここに! さあ前を向いて、走れ鈴鹿、夢の先へ!」
これがサポーターの声です。
みんな勝ちたい。
心の底から勝ちたい。
それでも勝負の世界では、負けることもあります。
それがサッカーです。
サッカーは難しいです。
選手のみなさん、負けた時の後に、下を向いていても次に勝てません。
体を休めて、怪我を治して、次に向けた準備をしてください。
そして、負け試合の後のSNSなんて見なくていいです。
自分の熱い心を、知らない人の言葉で冷やすことは止めてください。
残り5試合。
選手が戦う以上、サポーターにとって消化試合なんてありえません。
負けた試合の後こそ、サポーターとしてさらにさらに全力で応援します。
疾風の吹き荒れる逆境の中で、立ち上がる勁草(けいそう)はだれだ?
大丈夫。
どんな時も、サポーターは選手と共にあります。
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試合の朝。
7時に鈴鹿を出発。
試合会場は、エコパスタジアム。
国際大会も行われるワールドカップスタジアム。
素晴らしい会場でプレイさせてもらってありがたい。
選手達もこのグラウンドでプレイするのが嬉しいことだろう。
Honda FCさんに感謝。
今日の対戦相手は、Honda FC(以下、ホンダと書きます)。
言わずと知れたJFL最強の企業チーム。
鈴鹿は何度も何度もコテンパンに負けて来た(劇的に勝ったこともある)。
毎年、チームのスタイルが変わらず、その変わらない部分を研ぎ澄ましたような、素晴らしいサッカーをするチーム。
会場に到着。
1000台以上の駐車場。
長大なエントランス。
見上げるほどのスタンド。
全てが羨ましい。
鈴鹿に持って帰りたい。
横断幕を掲出する。
巨大横断幕は、雨予報のため使用しなかった。
「運命よ、そこをどけ、俺たちが通る」
「疾風に勁草を知る」
鈴鹿の横断幕は、苦難やピンチを乗り越えるための言葉を選んでいる。
心身共にキツイ時に、この言葉が選手の励ましになりますように。
試合開始時間が近づく。
ナカニシは試合前にほとんど何も食べないのだが、妻ノリコがチュロスの代わりに買ってくれた、紫芋のパン?を食べる。
ホンダに勝つぞ!
集中!集中!集中!
いくぜ!
本日のスタメン(以後敬称略)
FW 22三好辰典
OMF 21濱名真央・10中村健人
MF 14鈴木翔太・6小野寺亮太・29水口飛呂・18石川竣祐
DF 3山下宇一・34坂本敬・15藤武剛
GK 33ジエゴ
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試合開始。
鈴鹿はいつもの3-4-2-1のフォーメーション。
前節までスタメンの福元(9)はイエローカード累積で出場停止。
ホンダは、4-4-2だと思うけど、左サイドハーフがかなり前に出ている。
ひよっとして基本は4-3-3で、守備時だけ4-4-2なのかもしれない。
鈴鹿は試合開始直後から、引いて入った。
最近の鈴鹿は、試合開始直後に引くことが多い。
ロングボールで相手の様子を図り、リスクを回避して、試合のペースをつかみたい。
しかし、縦のスルーパスを通して、一気に攻めてくるホンダ。
鈴鹿のディフェンスラインの裏を、後方から追い越しながら攻略してくる。
何度もやられたホンダのサッカーが鈴鹿を襲う。
前半4分。
長身のジエゴを避けるようにアウトスイングするボールが蹴り込まれる。
精度の高いコーナーキックを頭で合わせられて失点。
0-1。
試合開始直後の失点、それもコーナーキック。
サポーターの声が上がる。
気にするな!
出会い頭の事故みたいなもんだ!
ここからここから!
しかし、前半の展開はホンダのボールキープの時間が長い。
鈴鹿はそのボールを奪っても、攻め急ぐあまり、雑になってしまい精度が悪い。
鈴鹿のミスを奪われ、ホンダのボール支配が続くという悪循環。
センターバックの左、「山下一番」、山下宇一(3)
ホンダは球際で荒くあたったり、フィジカルで押し込んでくるチームではない。
ショートパスを丁寧に繋ぎ、パス&ゴーで鈴鹿のマークを外してくる。
対人の競り合いと、空中戦に抜群に強い山下。
前半から縦横に繋がれるホンダのパス。
しかし、山下はそのパスにも十分に対応し、ホンダのサイド攻撃をしっかりと防いでいる。
そしてボールを奪ったら、攻撃の基点となる精度の高いパスを前方に出したい。
しかし、ホンダはボールを失った瞬間から、山下の縦のパスを切ってくる。
山下の前には、鈴木翔太(14)、濱名真央(21)らの、攻撃力抜群の選手が待っている。
ここにパスを入れたいが、コースを切られているため前に出せない。
ボランチのコースも警戒されているため、バックパスで後ろへ戻す場面が多い。
しかし、山下スパイラルターンで見事に相手を振り切る!
山下。
ディフェンスから攻撃を始めないと、なかなかホンダゴール前まで届かない。
攻撃につながるパスを頼む!
ホンダの攻勢により、鈴鹿陣内にベッタリ張り付いている展開。
ホンダのパスは基本的に5m程度のショートパス。
この5mの中に、複数人の選手が入り、複数の選択肢を作る。
簡単に言うと、練習で良くやっている「鳥かご」を、試合の中で作っている感じ。
ボランチの、「俺たちのヒーロー」、水口飛呂(29)。
攻守のバランスをとる水口だが、前半は守備が9割の厳しい状況。
ホンダのパスは、勝負のパス以外はなかなか奪えない。
鈴鹿はサイドに大きく開いて、ウイングから攻めたいため、中盤の人数がホンダより少ない。
縁の下の力持ち水口が、ボールを追い、パスコースを少しでも切る。
さらに、攻撃の基点となる中村健人(10)や小野寺亮太(6)へのボール供給を狙う。
中盤の差し合いが、ギリギリの刃の上。
水口の支える力がフル稼働する。
水口。がんばれ!
鈴鹿はワイドに開いているため、サイドチェンジを狙いたい。
ホンダは鈴鹿がワイドな分、中央で数的有利を作る。
互いに狙っている場所が違う。
しかし、鈴鹿は堅守だが、速攻にはつながっていない。
ボールを奪ってからの攻めが、三好辰典(22)一本で、前線でボールをキープする余地が無い。
ワントップで1人。孤軍奮闘する三好は、ホンダディフェンスとしてもマークしやすい。
裏に抜け出したい三好は、2人のマークを一度に外すために、オフサイドギリギリのきわどいラインを狙うしかない。
あくまでナカニシの感想だが、翔太は左のほうが良い。絶対に良い。
久しぶりに左に配置され、フェイントもドリブルもやり易そうに見える。
中央でパスを回し、ボール支配率を増すホンダに付き合う必要はない。
サイドからの一撃で決めたい。
鈴鹿は大きなサイドチェンジから、サイドで1人余るウイングバックがボールを受ける。
翔太のドリブルは2人くらいならぶち抜く迫力。
切り返しからの、切り返しからの、切り返し。
さらにそこに濱名真央(21)が飛び込んでくる。
前半の鈴鹿の攻撃は、左サイドが多かった。
鈴木翔太(14)と濱名真央(21)の連動も良く、何度も良いボールを中に供給した。
しかし、中で合わせる選手が足りない。
鈴鹿は基本的に速攻なのだが、ホンダに低い位置まで攻め込まれているので、そこからの速攻にゴール前の選手の数が少ない。
攻撃の厚みが不足していて、点で合わせなければならない状態。
翔太、やっぱり上手いなー。
翔太、サイドの攻略頼む!
左だけでなく、右サイドの石川竣祐(18)も元気に上がってくる。
しかし、中への折り返しは三好(22)にわずかに合わない。
鈴鹿のクロスは点で合わせる必要がある。
鈴鹿が点で合わせる必要があるのに対し、ホンダは網を張るような縦横のパス。
さらに、パス&ゴーが徹底していて、人もボールも良く動く。
鈴鹿の速攻を止めたホンダがカウンター攻撃!
危ない場面でもジエゴ(33)が左手一本でボールを弾き出す。
鈴鹿のゴールキーパー、「ジャイアントジエゴ」、ジエゴ(33)
ホンダは鈴鹿のバイタルエリアで、クサビのパスをバンバン通してくる。
何とかシュートコースはブロックしているが、危ない場面が連続する。
そしてホンダは、後方から追い抜く者、斜めに走る者など複数人がボールに絡む。
パス回して、鈴鹿の体勢を崩してからの鋭いシュート。
ジエゴは、ゴール前の他の選手が邪魔にならない高い位置から俯瞰でボールを見ている。
ホンダの意表を突くシュートに対しても、長い手を伸ばすジエゴ。
慌てていない。
早く動き過ぎない。
しっかり見て!しっかり判断して!丁寧にプレイ!
いつも難しい顔をしているジエゴ。
陽気なブラジリアンというより、哲学者のようだ。
ジエゴ。
もう点はやれない。
鈴鹿ゴールを頼むぞ。
試合は流れが変わらない。
ボールを長く保持して揺さぶるホンダ。
堅守速攻を狙うが、守備の時間が長く速攻の精度が上がらない鈴鹿。
ワントップの、「オレ!ミヨシタツノリ!」、三好辰典(22)
ワントップで孤軍奮闘の三好。
ホンダのマークもベッタリで、なかなか振りほどけない。
コンパクトなホンダのディフェンスラインを引き下げるため、立ち位置をディフェンスラインの後ろにして、相手ディフェンスを引き下げようとしている。
ボールの無い所での駆け引きや、無駄走りを続ける三好。
ホンダディフェンスは上手い。
体を寄せられたら抜け出せない。
三好は、オフサイドギリッギリを抜け出そうと狙っている。
なかなか鈴鹿ペースにならない試合。
三好は、自分の前への動きで流れを変えようと苦心している。
前に出る。
前に出る。
オフサイドにもなる。
三好のキレの鋭さと1歩目のスピードの早さで、線審がオフサイドと勘違いする。
チャレンジを続けろ。
ゴール決めて黙らせてやれ!
みんなの分まで三好が前に出て、みんなの分まで前へのチャレンジを続けろ!
三好!ワントップはフォワードの誉だ。
前は全部、三好のものだ!
しかし・・・
前半23分
鈴鹿ゴール前で、クロスボールの競り合い。
普通にクロスボールの競り合い。普通の・・・。
ファウル?誰が?
なんかグラウンド上で変な間がある。
は?なにが?ファウル?えっ?
会場がそんな感じになった。
判定はPK。
サポーターの目の前の位置で見ていたけど、普通の競り合いに見えたけど判定はPK。
ジエゴ!頼む!
両手を大きく広げるジエゴ。
しかし、PKを決められ失点。
0-2。
試合の流れがホンダのまま、鈴鹿は展開を変えられない。
そんな中での2失点は厳しい。
2点を追う鈴鹿。
それでもホンダのボール支配率は高い。
中村健人(10)が、前に欲しがる三好辰典(22)へキラーパスを出す。
しかし、惜しくもオフサイド。
良いぞ。気にするな。狙え。狙え。
ゴール決めたら三好の勝ちだ。
もう前しかないぞ。
センターバックの中心、「パーフェクトディフェンダー」、坂本敬(34)
2点取ってもさらに攻勢をかけるホンダ。
ホンダは選手間の距離が近く、パススピードも早い。
さらに、徹底的にパス&ゴーで走ってくる。
その人とボールの動きを見失えば、一発でやられる。
人の動きを見てから動いてのでは、間に合わない。
予測して、先に動いて、先にボールに触らなきゃならない。
高度で複数の駆け引きと、何通りもの読み合いを制する坂本。
坂本の動きの質が高い。
必要なところへ一直線に入る。
坂本。ナイスナイスプレイだ!
来年も共に頑張ろう!
鈴鹿の攻撃は、両サイドのウイングバックにボールが渡ってから始まる。
その分、ホンダに準備の余裕と、攻めてくる既定路線が分かってしまう。
その規定路線をぶち壊すかのように、濱名真央(21)がドリブルでホンダゴール前に切れ込んでシュート!
惜しくも枠に行かないが、鈴鹿の予想されるパスコース以外からの、意表を突く攻撃は素晴らしいアイデアだった。
試合展開は悪い。
ショートパスを繋ぐホンダ。
そのボールを後追いする鈴鹿。
完全に試合のペースはホンダ。
パスが見事にスルスルと縦横に繋がる。
鈴鹿はほとんどシュートを打てていない。
というか、ホンダ陣内でプレイができていない。
何とか変えなきゃ。
何とか変えなきゃ。
ここで前半終了。
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ハーフタイム。
どうしよう。
どうすれば流れが変わる。
ナカニシの頭の中が渦巻いている。
選手達は力の限りプレイしている。
しかし、ホンダの一本柱の通った試合展開がなかなか崩せない。
これまでホンダにはどうやって勝った?
あの試合は?あの試合は?
これまでホンダに勝った試合は、組織的なパスワークで勝ったのではない。
これまで勝った試合は、個の力がキラッと輝いて勝ったのだと思う。
個の力が光る選手が突破口を開いてくれるはず。
(本当に)ハーフタイムにナカニシはそう思っていた。
さあ。
チームの流れが悪い時こそ、サポーターが頑張って応援しようぜ!
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HT。
(OUT)29水口飛呂 ⇔ (IN)31ラミン
ハーフタイムで交代したものの、水口(29)のバランスをとるプレイは良かったと思う。
そして、より一層攻撃的なラミンが入る。
実を言うと、ナカニシは藤山恭輔(25)に出て欲しかった。
ホンダ優位の展開の中で、恭輔なら止められたんじゃないかと思う。
後半開始。
いきなり!
後半2分
左サイドで鈴木翔太(14)がドリブル開始。
狙っている。
翔太の狙っている感じがエコパ全体にビンビン来る。
何か起きるぞ!
翔太のドリブル突破から、中へ早いパス。
このボールに対し、突入する濱名真央(21)。
その猛スピードにホンダディフェンスがマークに付ききれない。
早い!
ゴーーーーーーール!!!1-2
濱名真央(21)の個の力が炸裂。
鈴木翔太(14)のドリブルも猛烈な個の力。
問答無用にホンダディフェンスを食い千切った!
ナイス!
鈴鹿の個人チャントがエコパの屋根に反響する。
「鈴鹿で夢叶えるのさー、俺たちと共に、ハーマナマオー」
尖った自分の個性と、チームのための献身的なプレイ。
一見すると相反するような「個と衆」を両方こなす濱名真央。
ディフェンス時には、誰よりも早く戻って守備に奔走する。
試合の流れが悪いと思えば、自らドリブルで持ち込みシュートを放つ。
この試合、早く動かないと、ホンダにハメ殺される可能性がある。
その空気を吹き飛ばすかのように、ドライブで切り崩す真央。
(ドライブというのは、ゴールへ向かうドリブルの事らしいです)
濱名真央が躍動する。
鈴鹿に活気が生まれていく。
真央!
鈴鹿でがんばれ!
鈴鹿の試合展開は、小野寺が前にいるか後ろにいるかで雰囲気が変わる。
小野寺が守備に奔走していた前半、やはり分厚い攻撃ができなかった。
後半開始から、小野寺の位置取りが高い。
サイドの鈴木翔太(14)、石川竣祐(18)への高精度のパスが通る。
鈴鹿の攻撃のターンが増える。
そして、小野寺から、中村健人(10)へのパス。
さらに鈴鹿の選択肢が増える。
前半はホンダに試合の主導権を握られた。
小野寺。後半は鈴鹿の試合を組み立ててくれ。
後半も時間が過ぎていく。
鈴鹿は前半よりも活性化しているが、最後まで波に乗れない。
全くオフサイドじゃないのに、オフサイドを取られる三好(YouTubeで何度も確認した)。
あまりのキレと早さに、審判の判断が狂っている。
仕方ない。ジャッジには従うしかない。
でも三好。良い走り出しだ。
下向くな!
徹底的にゴールを目指せ!
後半も鈴鹿は守備に軸足を置いているように見える。
そのため、鈴鹿は攻撃の枚数が足りず、、走り出しが少ない。
対するホンダは、前線に3人がドンドン侵入してきて、前に人をかけている。
鈴鹿はペースを取り戻せない。
堅守は良いが、速攻にならない。
それだけホンダの攻撃は怖い。
後半15分
(OUT)22三好辰典 ⇔ (IN)11三浦知良
この試合。三好は何本ものオフサイドになった。
オフサイドは良いことではないが、オフサイドを恐れて小さくプレイするよりずっといい。
相手優位の展開の中で、リスクを冒さなければ、チャンスを掴めない。
三好!全力を尽くした自分に対して下を向くな!
次は良いゴールをぶち込んでやろうぜ!
選手交代により、三好(22)がかけ続けていたホンダディフェンスへの圧力が無くなった。
そのため、、ホンダは今後の試合展開の中で、無理せずに後ろに戻すプレイが増え、よりボールを奪いいにくくなった。
後半開始からの鈴鹿の流れが、また少しホンダに押し戻された。
ボランチに後半から入っている、「褐色の弾丸」、ラミン(31)
中盤で激しく粘り、体を削ってボールを奪う。。
最後の最後に出す足先が、ホンダボールにわずかに届く。
ラミンですら、ホンダボールを奪うのは至難の業。
鈴鹿の攻撃のターンは少ない。
守備中心のプレイのラミン。
ラミン。何とかボールを奪ってくれ。
鈴鹿の攻撃回数を増やすしかない。
右のウイングバック、「縦横無尽」、石川竣祐(18)。
前半から、めちゃくちゃ前後に走っている。
鈴鹿のサイドはこの試合で優位を保っている。
左の鈴木翔太から点が入った、左が警戒された今、右の石川サイドも狙っていきたい。
後半の攻撃のチャンスを右サイドから作る。
石川の炎のダッシュが続く。
どれだけ走っても走りが減らない。
石川の猛烈なアップダウンが、鈴鹿の息を吹き返させる。
石川。ちょっとしんどいけど、ここが勝負どころだ。
頼む。走りを頼む。
後半の半ば。
濱名真央が再びホンダゴール前にドライブを仕掛ける。
自分で決めてやる!
自分のプレイで勝利をつかむ!
そんな真央の熱いドリブルがホンダ陣内に突き刺さる。
しかし・・・ホンダディフェンスは多層構造になっていて、硬くて突破できない。
後半23分。
(OUT)6小野寺亮太 ⇔ (IN)28前田柊
(OUT)14鈴木翔太 ⇔ (IN)7桑原海人
前田!
桑原!
交代したメンバーで試合を引っ張ってくれ!
けん玉が上手い坂本敬(34)が、良い声を出している。
ラミン(31)が体を張って、ゴリっとボールを奪う。
小野寺亮太(6)がつなぎ、中村健人(10)がバスコースを探す。
しかし、試合開始からホンダにボールを回され、それを追ってきた鈴鹿の選手たちの足が、後半半ばを過ぎてから、重くなってきた。
ホンダの波状攻撃。
パスの一つ一つの精度が高く、本当に無限にパスを繋げられ続けるんじゃないかと思うほど、上手い。
なんとかボールを奪い、攻撃チャンスの回数を増やしたい鈴鹿。
前半から健人に課せられた役割が多い。
ホンダの中盤をディフェンスすること、攻守の連携を図りパスをつなぐこと、攻撃時にゴール前で決定的な仕事をすること・・・。
前半からの消耗はかなりなものだろう。
後半の少し疲れる時間帯。周りの動きが少し遅くなってきた。
この時間こそ、健人の待っていた時間。
攻撃の回数は多くない。ボール支配率はホンダ優位。
その中で、疲れによってできたギャップを狙う健人。
健人。頼む。
何とか良い攻撃を紡いでくれ。
途中交代の桑原海人(7)が、左を突破し、中に折り返すが、精度を欠いてしまいシュートに届かない。
この試合、ホンダ優位の中でカウンターを狙うため、選手たちが攻め急いでしまい、速攻時の精度が悪かった。
何度もクロスを入れているが、中で合わなかった。
さらに、いつの間にか茶髪になっていて、練習時に誰か分からなかった。
しかし、茶髪になっても藤武は上手い。
ホンダの波状攻撃に対しても、スキを見せることなく、全てのシュートコースを切っている。
山下宇一(3)、坂本敬(34)との連係も良く、ピンチの時こそ、藤武の落ち着いた上手さが光る。
この試合の、マークを固定すると、ホンダの動きを捕まえきれない。
マークを固定せず、それぞれでマークの受け渡しをはっきりして、ホンダを自由にしちゃいけない。
体を張り、予測を立て、シュートコースをブロックする。
藤武。がんばれ。
鈴鹿はボールを保持しても、ホンダディフェンスを攻略できず、ディフェンスラインまで戻すパスがある。
前に行きたくても、パスコースを切られている。
健人(10)、真央(21)のインサイドハーフにクサビのパスが入らない。
サイドへの大きな展開以外のホンダ攻略の術がない。
ホンダは試合開始からずっと変わらない。
選手間の距離が近く、スピードのある早いパスが出ている。出し手も、受け手も上手い。
鈴鹿がボールに触れないまま、ボールはグラウンド内をルーレットのようにスムーズに動く。
かき回されている。
そして、鈴鹿のディフェンスラインは、ラインを上げられずに低い位置にいる。
精度を欠くパスがホンダに奪われる
勝負できない鈴鹿。シュートまで持っていけない煤賀。
試合の状況が悪い。
サポーターの声で流れを変えよう。
鈴鹿を愛する者がここに集う。勝利をつかむまで歌い続ける。
ホンダの攻勢。
シュートが鈴鹿ディフェンスにあたり、ゴールに入りそうになるが、ジエゴがファインセーブ!
危なかった!
ナイスジエゴ!
さらに、中村健人(10)からのパスを濱名真央(21)が受けて縦へスルーパス。
そこに長駆してきたのは、右サイドの石川竣祐(18)!
石川のシュートは、ホンダGKとゴールバーの間に挟まれる。
超、超、超惜しい!
後半40分
(OUT)18石川竣祐 ⇔ (IN)8有馬和希
このホンダの流れを断ち切るような、有馬のプレイに期待したい。
有馬。時間が無いけど何とか変えてくれ。
しかし、鈴鹿は焦り始めた。
精度が上がらず、大きく蹴り出し、ホンダに奪われる。
ホンダがボールを持てば、長時間キープされてしまう。
ホンダから見れば、ボールを保持しているのが最大のディフェンス。
鈴鹿の前へのロングボールが、ホンダに奪われる。
ホンダは無理に攻めてこない。
まずは鈴鹿ボールで落ち着こう。
まずはじっくりボールを確保しよう。
しかし鈴鹿のボールになかなかならない。
ホンダの縦横のパスを見ている展開。
中盤で詰まっても、余裕をもってバックパスで立て直される。
ボールが無い。
チャンスが無い。
無念。
ここで試合終了。
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両チームの選手のみなさん,スタッフのみなさんお疲れさまでした。
たくさんの鈴鹿サポーターが、現地まで来てくれました。
みんな全力で声を出してくれました。
ありがとうございます。
この試合では、東海リーグのころからの知人である、「藤枝sin1」さんと再会しました。
当時、sin1さんは、藤枝MYFCのサポーターを率いていて、ランポーレ時代の鈴鹿と激戦をくり広げました。
久しぶりにsin1さんとお会いできて嬉しかったです。
また、どこかのスタジアムでお会いできることを楽しみにしています。
試合後に、バスのお見送りをしました。
エコパは、バスが地下に入るので、選手が乗り込むところで声をかけることはできません。
ただ、サーっと走っていくバスに手を振るだけです。
それでもたくさんのサポーターが残っていました。
みんな考えていることは同じでした。たぶん。
下を向いて、元気の無かった選手たちに元気を届けたい。
ただそれだけです。
みんなでスマートフォンのライトをつけて、手を振りました。
みんな元気出せ。
みんながんばれ。
大丈夫。
大丈夫。
大丈夫。
止まない雨は無いですし、雲の上は青空です。
「鈴鹿が征くのは、何にも染まらない。青い空に照らされた、この緑の道。」
みんなで戦いましょう。
みんなで鈴鹿一丸となりましょう。
みんなで笑って踊りましょう。
さあ!
次!次!
次の試合は始まってるよー!!!
ではまた
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(今後の試合)
◇JFL第26節 10月26日 13:00 対 ソニー仙台FC@三交スポーツの杜鈴鹿
◇JFL第27節 11月3日 13:00 対 ブリオベッカ浦安@AGF陸上競技場
◇JFL第28節 11月11日 19:20 対 クリアソン新宿@国立競技場
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