VictoryCross

アトレチコ鈴鹿クラブ(JFL)のサポーターブログです。

JFL第15節 対 ソニー仙台

みなさん,こんばんは。

(この最初の部分は,ブログを全て書き終えてから書いています)
今日のブログの作成に5時間かかりました。
とても楽しい時間でした。
カニシは今から寝ます。
寝るのが楽しみです。
今夜は,良い夢を見るでしょう。たぶん。



試合の朝が来る。
試合前夜のナカニシは,とても浅い眠りなので,何度も目を覚まし,何度も窓の外を見る。
明け方から準備を始めて,ジリジリと出陣の時を待つ。

今日の対戦相手は,ソニー仙台(以下,仙台と書きます)。
昨年リーグ2位,そして今年は現在3位。
先週戦ったHondaFCと並ぶ,企業チームの雄。
チーム力は最上級。

嫌な予感ばかりする。
どうしよう,どうしよう,と不安が押し寄せる。
鈴鹿はスタメンが大きく変わる可能性がある。
そんな状態で,どこまで仙台に対応できるのか?

試合会場に着く。
少しだけ雨が降っている。
ジメジメしているがあまり暑くはない。

黙々と準備をする。
不安を消し去るように。
信じろ。大丈夫だ。
俺たちの誇り,鈴鹿アンリミテッドの選手たちを信じろ。

悪天候にもかかわらず,たくさんの仲間が集ってくれる。
サポーターに激を入れつつ,自分自身に喝を入れる。
「選手たちは人生をかけて試合をしている。この試合は第15節。だけど1試合1試合が勝負の試合だ。その唯一無二の試合に悔いの無い応援をしよう!」

カニシは,君たちと共に戦えることを心から誇りに思う。

腹は据わった!
いくぜ!

本日のスタメン(以後敬称略)
FW 7リンタロウ
MF 13遠藤純輝・21小野祐輔・6藤田浩平・18佐藤和馬・9藤沢ネット
DF 34野口遼太・3高野次郎・15中村俊貴・11泉宗太郎
GK 1月成大輝

試合開始。

鈴鹿はかなりメンバーを代えてきた。フォーメーションは4-2-3-1
対する仙台は4-3-3だが,3トップの真ん中がかなり出ているので,4-3-2-1のような形。

開始直後から仙台の強さが見え始める。
フィジカル,スピード,パス,すべてがハイレベルで,付け入る隙が無い。
仙台の攻撃時は,サイドバックと3トップが動き,ディフェンス時は4バック3ボランチのような形で守る。

この試合,ボランチで出場している,「雑草魂」,佐藤和馬(18)
仙台のパスの出所を潰しに行くため,早いチェックに行っている。
一瞬で間を詰めるGOと,相手のパスコースを消すSTOPで,仙台の中盤を自由にさせていない。
前半早々から仙台の左からの攻撃に対し,激しくチェックに行き,ファウルを取られてしまう。
しかし,その切れの良いチェックで,仙台の攻撃のスピードを見事に消している。
この試合全般で,仙台は良い形でミドルシュートが打てなかった。
鈴鹿バイタルエリアは和馬がコースを徹底的に消しており,地味だけど見事なファインプレイがあった。
足を伸ばしながら,ほんのわずかでもボールに触りに行く和馬。まさにギリギリの数センチ単位の攻防。
和馬!
この試合,中盤をやられたら仙台の3トップに良い形で入るぞ。
絶対自由にするな!
・・・そして和馬は仙台の中盤を自由にさせなかった。ナイス!
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サイドハーフの,「ハートのエース」,遠藤純輝(13)
鈴鹿の攻撃をグイグイ引っ張っている。もう遠藤は最高だということが良く分かった。
この試合も,攻守ともに縦横に動いて,実に的確なプレイをしている。良いぞ!
左サイドを突破する遠藤。
右から中に走ってくるネット(9)に,ピンポイントパスを入れる。
惜しくも仙台ディフェンスが体を寄せるが,遠藤のパス,ドリブル共に高精度のハイレベル。
そして,遠藤のシュートは・・・。

前半10分。
小野祐輔(21)からヒールパスをもらった遠藤が,スルスルっと中に切れ込んでいく。
パスを出すぞ!,シュートを打つぞ!,とフェイントを掛けているため,仙台ディフェンスが飛び込めない。
シュートコースを消しつつ,遠藤をマークしているが,遠藤が進行方向から120度反転して,シュート!
不十分な体勢ながらも,腰が入っているためシュートの威力は高い。そしてその絶妙なコース!!!
キタ!
イメージ 2

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ゴーーーーーーール!!!1-0


遠藤純輝の見事な,見事な,ビューティフルゴール!
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しかし,また試合は開始10分。
遠藤は喜びすぎない。なのでハートマーク無し(ナカニシはやってた)。

鈴鹿の得点の余韻はあっと言うのに消えている。
そして,試合はピンと張り詰めている。

鈴鹿の得点直後の仙台のコーナキック。
両チームが競合うが,仙台の選手が頭ひとつ抜けている。
なんと!
ここまで鈴鹿が高さで負けてるか?
仙台のヘディングシュートを,ゴールキーパー月成(1)が,神セーブ!
これは世界中でも月成しか出来ない超反応
しかし,身長と言うより,ジャンプ力とタイミング?で高さを行かれている。
これはセットプレイがヤバイぞ。

仙台の攻撃は,丁寧にサイドを攻略するものと,クロスを強いフォワードに当てて,セカンドボールを狙うパターン。
そして,そのどちらも脅威。

ゴールキーパーの,「レーザービーム」,月成大輝(1)
コーナーキックの際の,超至近距離からのヘディングだけでなく,前半だけでも何本もシュートを打たれている。
藤田(6),和馬のボランチは踏ん張っているため,縦へのクサビのパスは通っていない。
どちらかと言うと,サイドから中に向けて放り込んでくるボールに対応している。
センターバックの中村俊貴(15),高野次郎(4)ともに,ヘディングは得意なため,徹底的に迎撃するが,ディフェンスとゴールキーパーの間に通されるボールが厄介。
しかし,月成はそういう難しいボールの処理がとても上手い。
ゴールキーパーの視点と,フィールドプレーヤーの視野を持つため,コースがよく読めている。
なるほど。月成素晴らしい。そしてなんか凄く頼りになる感じがする。
なんか不思議な頼りがいと言うのは,良いコールキーパーの必須条件だ。
そして,アレオレ鈴鹿の月成が,しっかりとゴールを守る。
月成,頼むぞ。特にセットプレイは気をつけろ。
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センターバックの,「マッスルキングダム」,中村俊貴(15)
これまで右サイドバックでの出場が多かったが,この試合はセンターバックに入っている。
俊貴のフィジカルの強さは,日本中が知っている。
そして,そのフィジカルをもってしても,仙台のフォワードはグイグイ押し込んでくる。
ノーファウルで,タックルを喰らったら,そのままゴールに一直線。
俊貴はここで倒れるわけには行かない。俊貴は決してヒザをつかぬ!
仙台の攻撃陣とのバチバチした攻防を,見事に跳ね返す俊貴。
しかし,俊貴をもってしても競合いの中では,クリアが短くなり,セカンドボールを狙われてしまう。
俊貴!!!
絶対に負けるな!
ここが鍛え上げたその肉体の力の出しどころだ!!!
自分を信じろ!
鍛え上げた肉体は決して裏切らない!
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前半の半ばを過ぎ,鈴鹿は防戦一方に。
カニシの後ろから,「ここがガマンのしどころだ!」と言う声が聞こえる。
そうだ!みんな少しガマンだ。
鈴鹿の時間が来る。必ず来る。
そこまでガマンだ。

センターバックの,「いざ雄飛の時」,高野次郎(3)
中村とのコンビは,公式戦初。
そして,右サイドにはこちらも初の泉(11)が入っている。
左の野口も,公式戦で始めて。
不確定要素が多い中,次郎のプレイに迷いはない。
仙台の攻撃を,ひとつひとつ確実に潰す次郎。
その潰し方は,マシンのようで冷酷にすら見える。
徹底的に大きく蹴りだす。その先で誰かにつなぐために欲を出したりしない。
とにかくゴールは許さない。
そのために無駄をそぎ落とした硬いディフェンス。
そして,仙台攻撃陣のプレッシャーがなければ,次郎は超コントロールショットを放つ事もできる。
次郎。なんか大人な感じがするプレイだ。
いいぞ。
絶対にやらせるな!

トップ下に入っているのは,「フィールドのアーティスト」,小野祐輔(21)。
いつも明るく元気でサッカーが大好きな祐輔。
トップ下に入り,華麗なパスでディフェンスを切り刻みたい祐輔だが,攻撃よりも守備に割く時間が多い。
仙台は特に身長が高そうに見えないのだが,やたらとハイボールに強い。
そして,フィジカルも,もの凄いマッスルに見えないが,アタリはやたらと激しい。
仙台は,総じて球ぎわに強いチームだが,そのため祐輔に一瞬の間を与えてくれない。
一瞬の間があれば,ネット(9),純輝(13),リンタロウ(7)の鈴鹿の誇る攻撃陣がなんかしてくれるのだが,なかなか良い形でボールを持たせてもらえない。
そのため,少し下がって,仙台のパスコースを潰しに行っている。
なかなか仙台のパスをカットできないが,地味に地味にパスコースを切って,後ろの藤田(6),和馬(18)につないでいる。
華麗なテクニックを持ちながらも,ボールに絡めない祐輔。
でも,必ずその時が来る。
祐輔。みんなガマンしているぞ。
もう少しガマンしてくれ。
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鈴鹿の攻撃は散発だが,カウンターになるので決定的なものもある。

リンタロウ(7)のボール奪取から,遠藤(13)に渡り,長駆した藤田(6)へのスルーパスがあったが,惜しくもゴールに結びつかなかった。
前半の終盤は,ボール支配率3対7。いやもっと押されていたかもしれない。

それをギリギリまで耐えに耐える鈴鹿

そして前半終了。



なんとか1点をリードして折り返した。
しかし,仙台は流石に強い。
鈴鹿はやられっぱなしだった。
しかし,そんな中でも,集中して守りきったことは,後半に向けてとても大きい。
そして,何よりもスペースを与えておらず,自由にはさせていない。
また,シュートコースも良く切っているため,仙台に打たれていてもコースが大きくそれるシュートが多い。

やられている。だけどやれている。
そんな試合。

控え選手がアップしている。
ギリギリの均衡。
どこでどう変えるか,それが試合を左右するだろう。

このまま1-0で終わるとは到底思えない。
カニシの目はグラウンドに。
頼む。
頼む。
もう少しガマンしてくれ。



後半開始。

後半開始直後は,両チーム五分の差し合いから。

鈴鹿の右サイドバックは,「疾風怒濤」,泉宗太郎(11)
長い怪我を乗越え,久しぶりの出場。
泉のスタメンを知った時,サポーターがざわついた。泉!みんな待ってたんだぜ!
その泉。初のサイドバック。そした対戦相手は強豪中の強豪,ソニー仙台
流石のナカニシにもちょっと不安があったが,前半の泉の守備に全く問題はなかった。
もともと,球ぎわに強く,タックル時に体の使い方が上手い泉は,相手をすり抜けさせる事なく,ボールを先に自分の懐に入れてしまう。
そして,後ろにフォローに入る中村にバックパス。見事。それが正解。
そして後半。泉が泉らしさを出してくる。
ディフェンスからのロングフィードに対して,リンタロウがオフサイドポジションにいたため,仙台ディフェンスが一瞬足を止める。
リンタロウはボールを見送るが,そのルーズボールに対して,走って走って追いついちゃう泉。
早い!そしてその走りっぷり久しぶり!
そこから中に切り込む。
中には純輝(13),和馬(18),ネット(9)が待つが,泉は,そのまま自分で巻いてシュートを打つ。
絶妙の良いコースだが,仙台ディフェンスが上手くボールに触り,ゴールならず。
しかし,泉の泉らしさが出たプレイ。
よし!完全復活だ!
泉宗太郎!
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後半10分。
その泉(11)から,ディフェンスの裏へのパスがリンタロウ(7)へ出る。
仙台ディフェンスが体を入れようとするが,リンタロウとバチバチ肩が当たっている。
仙台ゴールライン付近で,競合った両者はもみ合いながら倒れるが,リンタロウはすぐに起き上がり,シュート!
なんと!

ゴーーーーーーール!!!2-0


リンタロウの粘りに粘って,そしてまた粘った魂のゴール。
リンタロウ,ナイス!!!

2点差となったが,時間はまだたっぷりある。
まだまだ何が起きるかわからない。
そして,仙台には何か出来るだけの力がある。

サイドハーフの,「優しい鉄人」,藤沢ネット(9)
本来ならばフォワードの選手だが,この試合ではサイドハーフをしている。
3トップの右ではなく,サイドハーフで間違いない。
サイドバックの泉と共に,右サイドのディフェンス時はかなり下がってディフェンスしている。
ネットの鬼フィジカルを持ってすれば,対人は問題ないが,早いパスを回されると,コースカットは上手くいかない。
その分,祐輔(21),和馬(18)がフォローに入り,ネットの強い部分で勝負できている。
そして,リンタロウが前を向いてキープした際には,自ら前線に走り,スルーパスを受けて,ゴールキーパーと1対1の決定的なチャンスを迎える。
仙台ゴールキーパーのとっさの判断でゴールはならないが,ネットがここで存在感をを出しているのは大きい。
ネット。
この試合,一瞬が勝負だ。
絶対に負けるな!頼むぞ!
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仙台は,2人いっぺんに交代し,攻撃の活性化をはかる。
鈴鹿は?

後半20分。
(OUT)21小野祐輔 ⇔ (IN)10堀河俊大

堀河が準備し始めた時から,なんか不思議なざわめきがスタンドに起きる。
あの日,あの時,あの場所で,JFL昇格を決めた日。
その試合で堀河はヒザに大怪我をおった。
それから約215日間(HCの日数)。
ついに,ついに帰ってきたぞ。
プライドオブスズカ。
鈴鹿の誇り,堀河俊大登場!

しかーーーし!
堀河はただサポーターを喜ばすためだけに,この場に帰ってきただけじゃない。
ミラ監督は,サポーターが堀河を見たいから出したわけじゃない。
この試合を勝つために堀河を出した。
この試合に必要だから堀河が出てきた。
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試合の展開は圧倒的に仙台優位。
堀河,ここ頼むぞ!

鈴鹿の2点のアドバンテージは,仙台の勢いを少しも止めるものではない。
仙台の攻勢が続く。
より一層ワイドに開くようになった仙台は,サイドの位置に,必ず一人残っており,そこを基点に,中と外の間くらいにスルーパスを通してくる。
徹底的に。
つまりこれは,練習している動きだと思う。
サイドからのクロス。
鈴鹿のクリアが短いと,セカンドボールを狙われる。と言うかそれが仙台の狙い。

鈴鹿の誇るセントラルミッドフィールダー,「鈴鹿の心臓」,藤田浩平(6)
試合後の片付けの際に,サポーターと話をした。
「今日の藤田も素晴らしかった。藤田がいなかったら負けていただろう」
藤田が素晴らしいのは,みんな知っている。それが藤田だからだ。
そして,この試合,本当にガマンに我慢を重ねる試合。
スタンドから見ていると,後半の半ば以降は,4ディフェンスと4ミッドフィールダーのゾーンを作る辛島さん型のディフェンスではなく,仙台がワイドに開いたため,サイドハーフが1枚下がっている。
その分,中盤にスペースが生まれているが,それをカバーするのが藤田。
というか,全部,何もかも藤田がカバーしている(ナカニシの視点)。
めちゃくちゃ頭を使い,自分の視野に入る情報を整理し,的確な場所で,ミスの無いプレイをする。
潜水しながらプレイするような,苦しい圧迫感。
ひと息もつけない,そのプレッシャー。
しかし藤田は,その困難なミッションをやってのける。
それが藤田。
素晴らしい?それは当然だ。藤田だから。
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後半26分
(OUT)9藤沢ネット ⇔ (IN)8小西洋平

攻守に走り,削られまくったネットが交代。
前線でボールをキープできる小西が入る。

サイドバックの,「最強の左」,野口遼太(34)
いつもはセンターバック出ているが,今日はついにサイドバックで出場。
その悪魔とも呼ばれる左足の攻撃が見たいが,前半は守備にかかりきりで,オーバーラップはほとんどない。
特に,仙台の3トップが斜めに走ってくるため,野口はかなり中に絞ってディフェンスしている。
仙台の左サイドからの攻撃は,一発目を遠藤が止めに行き,野口が仕留める形。
そして後半。
野口の前には大好物の「堀河のタメ」が出来てきた。
堀河が左に流れると,野口の咆哮が聞こえる。
オラオラオラ!いくぞ!!!
左サイドで放たれた野口が前線に出てくる。
しかし,点差は2点。
野口もここぞと言うときしか上がらない。
野口,落ち着いている。
勝つために落ち着いた野口だ。

防戦一方の鈴鹿
攻撃で深追いしないため,仙台にカウンターを受けることはないが,仙台は丁寧にサイドを狙ってくる。
遠藤純輝(13)が,献身的に最終ラインまで下がってディフェンスしている。
リンタロウ以外,ほぼ全員でディフェンス。

しかし。
後半32分。
仙台が右サイドの奥深くにスルーパスを通す。
そのクロスに対して競合うが,鈴鹿のディフェンスと,仙台のフォワードの圧力が拮抗し,大きくクリアできない。
そのこぼれ球を思いっきり蹴りこまれ失点。
やられた。
競り合いからのこぼれ球は,仙台に狙われていた。
2-1

残り時間は約15分。
ここまで何度も何度も守ってきた。
あと15分。守ってくれ。
堀河が帰ってきたんだ。
泉が戻ってきたんだ。
この試合だけは勝たせてくれ。

祈るようなナカニシ。

コールリーダーがサポーターに大声で言う。
「もっとくれ!もっとくれ!」
よっしゃー。
ここを踏ん張れ。
ここを耐えるぞ。

後半35分
(OUT)18佐藤和馬 ⇔ (IN)26チョン・サネ

こちらも怪我からの復帰。チョンサネ。
時間はない。
仙台はクロスを放り込んでくるだろう。
その高さが怖い。
サネは長身なため,セットプレイ時などで仙台と渡り合えるだろう。
いや,サネ,何とかしてくれ。
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仙台のコーナーキック時は,リンタロウも下がって,全員守備。
次郎(3),中村俊貴(15)も,徹底的にシンプルに蹴りだす。
ほんの少しの時間でも,前線でキープしたいが,遠藤(13),堀河(10)の攻撃も,時間を使うほどではない。
時間を使いたいが,支配率は圧倒的に仙台。2対8ほど。
それでも,鈴鹿のディフェンスは耐える。

サポーターの声が高くなる。
もうひと息だ。
もう少しだ。

アディショナルタイムは4分。
長い。そんなにあるのか?

あと少し,あと少しと思いながら時間を気にする。
ここまで我慢したんだ,4分間何とか頼む。
みんなで笑いたい。
選手の笑顔が見たい。

サポーターの声が・・・。
サポーターの声が・・・。

後半AT3分。
右サイドを突破され,仙台のヘディングから失点。
2対2。

「まだだ!まだ終わってないぞ!」
と,自分の声がノドから出たかどうか分からない。
カニシ呆然。でも戦わなきゃ。

ディフェンスの何人かが力を失い倒れている。
月成が立ち上がるのに時間がかかる。
ここまでがんばったのに。
引き分けなのか?
引き分け・・・引き分け・・・

カニシはこのブログで,スタメン全員のプレイを書いてきた。
たったひとりを除いて。
ひとりだけ,最後まで書けなかった選手それは・・・。

鈴鹿フォワード,「ER7」,エフライン・リンタロウ(7)
ガマンに我慢の試合。選手たちの消耗も限界。
2点先制からの2失点。ATに追いつかれた。
リンタロウも1得点ながら,ディフェンスに走り回る時間のほうが長かった。
足を気にしているそぶりが何度かある。
交代できなかったが,足はどうも痙攣しているようだ。
仙台は2対2の引き分けではなく,もう1点を取りに来ている。
怖い。
怖い。
鈴鹿のクリアボールを,堀河(10)がヘディングでサネ(26)に落とす。
サネからパス一閃。

前がかりになっていた仙台のディフェンスの間を抜け,リンタロウが単騎で突入する。
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仙台ディフェンスが追いすがる。
あと少し,あと少し,もう少し。
リンタロウがシュート!!!

ゴーーーーーーール!!!3-2


爆発するスタンド。
涙が止まらない(泣いてないけど)。
立っていられない。
何がなんやら分からない歓喜
なんてゴールだ。
なんてヤツだ。
ここで決めるか!
ここで落ち着いて決めるか!

リンタロウはそのまま足が動かず,グラウンド外に出る。
それでも,仙台の最後の最後のコーナーキックでは,足を引きずりながら,ディフェンスに戻った。

絶対に守る。絶対にだ!

ここで試合終了。
再度,爆発する歓喜
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両チームの選手のみなさん,お疲れさまでした。
スタッフのみなさん,関係者のみなさん,お疲れさまでした。

この試合,勝利はしましたが,ソニー仙台の強さを思い知った試合でした。
鈴鹿はめちゃくちゃにやられました。
内容的にどうこう言うレベルではありません。間違いなく仙台は強いです。
ただ,鈴鹿の選手たちは本当に良く戦いました。
そして最後の最後まで諦めませんでした。
勝利したのは鈴鹿です。
今夜のナカニシは手放しで,選手たちを褒め称えたいと思います。

修正すべき点,みんなで話し合う点,改善すべき点は,山ほどあります。
それは,明日以降,選手たちが考えるでしょう。
そして,鈴鹿アンリミテッドは,次の試合でもっと強くなっているでしょう。

それにしても良いものを見ました。
今日AGFに来た人は,子々孫々にこの素晴らしい試合を語り継ぎましょう(笑)。

さて,今日のVictoryCross賞ですが,それは当然!
エフライン・リンタロウ選手(7)です。
リンタロウ最高。
リンタロウ完璧。
リンタロウ次も頼みます。

長い間,勝利を見られなかった人もいます。
久しぶりの勝利です。
みんなでバンザイしました。

明日は切り替えましょう。
次の試合が始まります。

大丈夫。
このソニー仙台戦で,俺たちはもっと強くなりました。

さあ,次も勝つぜ!

ではまた。



(今後の試合)
◇ JFL第16節 7月21日(日)15:00 MIOびわこ滋賀 @AGF陸上競技場(鈴鹿市
◇ JFL第17節 7月27日(土)13:00 テゲバジャーロ宮崎 @延岡市西階総合陸上競技場(宮崎県延岡市
◆ 1ヶ月程度の中断期間。その間に国体予選あり。

※ このブログに使用している写真は,鈴鹿アンリミテッドとJFLの使用許可を得て掲載しています。そのため,他での利用は絶対にしないでください。