VictoryCross

アトレチコ鈴鹿クラブ(JFL)のサポーターブログです。

JFL第15節 対 レイラック滋賀

みなさんこんばんは。

生まれた瞬間以外,泣いたことがないナカニシです。

 

またもや昨夜,エネルギーが切れてしまいました。

横断幕を乾かして,お風呂に入って,ブログを書き始めましたが,前半途中でダウンしました。

そして,気絶するように眠りながら・・・たぶん良い夢を見たと思います(覚えてないけど)。

 

こんなヘンテコなブログを楽しみにしていただいている約1億人のみなさん。

お待たせしました。

スーパーリッチな選手たちのプレイを書いていきます。

 

さあ,始まり。始まり~。

 

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試合前日。

やっぱり試合が怖いナカニシ。

負ける恐怖。

天候の心配。

ミスが失点に繋がること。

おかしなジャッジ。

・・・頭の中がグルグルする。

 

朝が来る。

試合会場に向かう。

途中で買い出しをする。

 

青森戦の以来,無理にでも試合前に少し食べることにした。

応援の最中に自分の体が動かなくなり,座り込むことは,ナカニシ自身が納得できない。

(ナカニシはクレイジーなのでマネしちゃダメです)

 

今日の対戦相手は,レイラック滋賀(以下,滋賀と書きます)。

前節まで首位を走っている超強豪。

Jリーグからの補強をバンバンして,勢いがあるチーム。

そして,鈴鹿から移籍した選手が6人もいるチーム。

 

試合会場で,元鈴鹿の選手たちと会う。

菊島選手。坂本選手。斎藤選手。海口選手。川森選手。池末選手。

みんな元気そうだ。よしよし。よしよし。

彼らは鈴鹿を捨てて出ていったんじゃない。

八百長騒動,パワハラ,スタジアム問題,元執行役員の裁判。

彼らの想いに応えられなかったのは,鈴鹿ポイントゲッターズの方だ。

 

滋賀の地で,みんな元気にサッカーができていて本当に嬉しく思う。

滋賀のサポーターのみなさんにも愛され,滋賀で活躍することを願っている。

そして,ちょっとナカニシは寂しい。

 

鈴鹿から移籍した選手たちに負けたくない。

鈴鹿がしっかりと戦えるチームになったことを見せたい。

 

心が整わない。

ザワザワしている。

嫌な予感が凄くしている(ナカニシの予感はだいたい当たらない)。

 

入場を待つ間,なるべく一人でいる。

落ち付いて。

リラックス。

リラ~ックス。

リ~ラックス。

 

会場入り。

サポーターもたくさん来てくれた。

コールリーダー候補の子どもたちは続々と増えている。

サポーターの声も良く出ている。

良い雰囲気だ。

ホームのようだ。

試合時間が近づく。

 

さあ,勝負だ!

ファイト!一発!

 

いくぜ!

 

本日のスタメン(以後敬称略)

FW 22兒玉澪王斗・7三宅海斗・28三好辰典

MF 14鈴木翔太・6小野寺亮太・16有馬和希・24山下宇一

DF 3キムテウ・5平出涼・2中村俊貴

GK 1阿波加俊太

 

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試合開始。

 

鈴鹿は3-4-3。

滋賀は4-3-3で入った。

(ナカニシが見た感じなので,フォーメーションは違うかもしれません)

 

滋賀のアンカーには海口選手,右サイドバックに菊島選手が入っている。

 

試合開始時に「アレッ?」と思う。

副キャプテンの三宅海斗(7)ではなく,平出涼(5)がキャプテンマークを巻いている。

その理由はまた後で。

 

開始早々。

ガンガン突っ込んでくる滋賀。

キムテウ(3)のトラップ際に突っ込む。危ない!

しかし,ゴールキーパー阿波加(1)が落ち着いてブロック。

 

カニシが見た感じではあるけど,この試合は特に,ミスを周りの選手が良くカバーしていた。

みんな良く試合が見えている。

みんな周りのプレイを見ている。

次に何が起きるか予測している。

 

滋賀は,ボールのバウンドを処理する際に,ドンドン突っ込んでくる。

そのため,滋賀は中盤でボールを繋いでゲームを作るというより,シンプルに前線に入れて鈴鹿ディフェンスにプレッシャーを掛け,競り合ったボールを狙ってくる。

シンプルだけど効く。

 

前半6分。

早くも滋賀にイエローカード

海斗(7)がボールを持った瞬間に激しく削られる。

特に滋賀は三宅海斗(7)を警戒している。

そして,全体的に球際のアタリが激しい。

押し負ける鈴鹿の選手たち。

 

センターバックの右,「無敵のキム」,キムテウ(3)

試合開始直後はバタバタした入り。

グラウンドは雨で濡れているため慎重にボールを扱うと,滋賀の選手が突っ込んで来る。

キムは,落ち着いてボールをさばくため1歩目がゆっくり。そこを狙われている。

少し滋賀のペースがつかみにくい感じ。

しかし,キムには鋭いロングパスがある。

キムの長距離砲だ!対角に走る三好(28)へズバリ。

それでも,ナカニシにはいつものキムのプレイには見えない。

ロングボールをヘディングで競り合って,目測を誤りボールをかぶるシーンがある。

どうしたキム。

落ち着け。大丈夫。

無理しなくていい。

セーフティに蹴り出して良い。

キム。落ち着け。

 

滋賀はロングボール主体の攻め。

鈴鹿はしっかりとボールを回すいつものサッカー。

鈴鹿がボールは支配している。

 

滋賀はボールを取るために寄せてくるのではなく,パスコースを切って,パスミスを誘い,ショートカウンターを狙っている。

鈴鹿のクサビのパスは,滋賀の中盤の底にいるアンカーの海口選手に抑えられている。

 

鈴鹿はパスコースが消されても,それでもうまくボールを受ける選手がいる。

左のウイングバック,「リトルマジシャン」,鈴木翔太(14)

左で形を作る鈴木翔太

ボールの「止める」が上手いため,球際に飛び込んでくる相手をしっかりと交わしている。

受けた瞬間にフェイントで相手を交わす技術に痺れるぜ。ヒュー!

ドリブル,パス,シュート共に最高のハイレベルの鈴木翔太(14)

それがさらに今日はキレキレのキレキレ。

滋賀ディフェンスを右左に振り回すフェイント。

さらに,中に侵入からの鋭いクロス!

前半は特に翔太の鋭いクロスを中で競り合う場面が多かった。

右のフォワードの兒玉澪王斗(22)との連係も素晴らしく良い。

これは,,,澪王斗と翔太のコンビは,,,後半戦で大爆発の予感!!!

 

前半の半ば。

バタバタした鈴鹿が落ち着く。

鈴鹿は,ドンドン突っ込んでくる滋賀の攻撃に慣れ始める。

パスをつなぐ鈴鹿

試合の勢いは,鈴鹿のペースのスローダウン。

試合のリズムを作るのは鈴鹿

鈴鹿にスイッチが入り,緩急がついた時が勝負!

 

ボランチの,「大先生」,有馬和希(16)

試合の入りから存在感ビシバシの有馬。

この試合では滋賀がロングボールを放り込む展開が多いため,自然にルーズボールになる機会が多い。

その中盤のセカンドボールを拾いまくる有馬。

そのボールを拾ってからのスイッチの切替が速い。

GOとSTOPのテンポアップは有馬の手中にあり!

無理せずゆっくり。

一気に縦へ。

サイドチェンジの中継。

中盤の有馬の所でリズムができる。

有馬。ガンバレ。

濃い目のボール頼むぜ。

 

鈴鹿はバンバン攻め込んでいる。

右サイドの三好辰典(28),左サイドの鈴木翔太(14)のボールの受け方が良い。

 

サイドからの攻撃で,鈴鹿ボールのコーナーキックが増える。

前半のコーナーキックでは,山下宇一(24)が頭で合わせて惜しいシュートを放った。

 

右のウイングバック,「山下一番」,山下宇一(24)

とても落ち着いている山下。右に張っているが動きはセンターバック

前方には,攻め達磨の三好(28)がいるので,山下は後ろから支えるプレイ。

グラウンドは濡れており,滋賀の球際のアタリは激しいが,山下のダイレクトパスの精度は高い。

そして何よりミスが少ない。

山下は地味。だけど,それがとても素晴らしい。

ディフェンスというのは,簡単にプレイする選手こそ名選手だと思う。それが山下。

積み上げた汗と,サッカーへの真摯な想いが山下をここまで作り上げた。はず。

失点しないことがディフェンスの勲章。

その勲章は黄金ではないかもしれない。

地味で上等。

山下。最高の地味なディフェンスを見せてやろうぜ!

 

鈴鹿はかなり攻め込んでいる。

悪くない。

首位相手にむしろ良い。

 

セットプレイも再三得ているが,滋賀も必死に守るため得点できない。

押してはいるが点にならない・・・嫌な展開。

 

前半20分。

恐れていた海口選手に中盤で奪われる。やはり出足が無茶苦茶早い。

滋賀のフォワードがドリブルで鈴鹿ゴールに向かう。

ペナルティエリア1歩前で平出(5)が引っかけてしまう。

サポーターの目の前なので良く見えていた。確実に見えていた。

引っかかだたのはペナルティエリア外。その後,転がってペナルティエリア内に入った。

(その場でYouTubeでも確認できた)

 

しかしジャッジはPK。それでもPK。

また,審判に泣かされるのか,,,

 

阿波加(1)頼む・・・

 

阿波加はコースを見事に読んで飛ぶ。

しかし,飛んだコースが悪く決まってしまう。

0-1

 

試合は1点を追う展開。

滋賀はさらに鈴鹿のディフェンスに圧をかける。

特に滋賀の作戦なのか,キム(3)が狙われているように見える。

パスコースを切って,パスミスを誘う。

パスコースがなく,一瞬の迷いがあると,すぐに寄せてくる。

それでも落ち着いてミス無く持ちこたえるキム。

悪いな。キムはもう昨年のキムじゃないんだよ。

 

今夜のブログは海斗の事を書きたかった!

フォワードの,「ネコ好きのファンタジスタ」,三宅海斗(7)。

違う!

違う!

違う!

前節までとは違う!

今シーズン見たくて仕方のなかった海斗た!

昨シーズン大暴れした海斗だ!

サポーターの待っていた海斗だ!

 

作シーズン末,いろいろなトラブルでチームは大混乱になっていた。

たくさんの選手が退団し,チーム自体の存続さえ危ぶまれていた。

そんな中で,海斗はチームの中心選手として残留し,副キャプテンとして健人(10)を支えることになった。

2人のブランド「kiik」はチームのスポンサーになった。

クラウドファンディングも成功した。

チームのためにディフェンスを頑張った。

チームのために誰よりも走り回った。

チームのために・・・。サポーターのために・・・。みんなのために・・・。

とてもありがたい。

海斗の想いは十分伝わっている。

でもいつの間にか・・・

海斗のサッカーが大好きな子どものような無邪気なサッカーを奪ったように思えた。

フォワードの海斗のエゴイスティックで,生意気で,移り気で,もっと伸び伸びして,もっも自由なプレイが見たい。

そして・・・その海斗が戻って来た。

 

窮屈なキャプテンマークは巻いていない。

守備は最低限。とにかく点を取る動きに集中する。

ダッシュの初速がめちゃくちゃ早い。

その初速の速さは,点をとるための速さだ!

そのドリブルに抜き身の日本刀のような危ない迫力が漲ってきた。

違う。違う。違う。今日の海斗は違う。

 

前半33分。

右サイドで三好(28)が上手くボールを受ける。

三好は迷わず三宅海斗(7)へ。

センターラインから海斗の独走!

滋賀のディフェンスが4人追走するがドリブルをする海斗に追いつけない。

パスは無い。ドリブルしてシュートするだけだ。

撃つ。打つ。撃つ。打つ。

コールのみを視野にとらえている。

撃つしかない。フォワードならパスは無い!

滋賀ディフェンスに囲まれながらも,海斗の弾丸シュート!

滋賀のゴールキーパーがファインセーブで何とか止める。

そこに・・・・・・・澪王斗だ!

兒玉澪王斗(22)が弾いたボールを押し込む!

ゴーーーーーーール!!!1-1

 

ナイスゴール!

見事。

見事過ぎる。

良くシュートを撃った海斗。

信じて良く詰めていた澪王斗。

 

フォワードの左,「ゴールエリアの荒鷲」,兒玉澪王斗(22)

強くて速い澪王斗(22)のプレイ。

体もめちゃめちゃ強いため,球際の激しい滋賀のディフェンスにも負けていない。

澪王斗が左に流れて,鈴木翔太(14)と連動するとかなりの確率で抜け出して決定機を作る。

澪王斗に後ろは無い。

ドンドン前に飛び出し,少しでも角度があればシュートを打つ。

フォワードとしての炎の心を持っている。

なんか澪王斗はいつ見ても点を取りそうな匂いがしている。

良いぞ澪王斗!

 

前半の終盤。

鈴鹿ペースで試合が進む。

鈴鹿は前後にコンパクトなため,ボールを失ってもすぐに取り返す場面が多い。

中盤の小野寺(6),有馬(16)が相手にスペースを作らせていない。

 

フォワードの右,「フィールドのハヤブサ」,三好辰典(28)。

今シーズンの三好のプレイの中で,この試合が一番キレていた。

何が切れているかというと,とにかくボールの受け方が上手く,ターン一発で相手を置きざりにしていた。

なんだ?この三好の動きは?どうやってるんだ?

とにかくフォワードは前を向いてプレイするのが良い。

三好は前を向いてドンドン仕掛けている。

ボールの無いところでの動きも素晴らしく,何度もチャンスを作り出した。

 

前半の終盤。

三好(28)に後方からのロングボールが入る。

神トラップ。受け方が最高。

中で待つ三宅海斗(7)へ。

三宅海斗が滋賀ディフェンスを背負いながらターンしてシュート!

惜しい!めちゃくちゃ惜しい!

 

中盤を支配した鈴鹿

後から滋賀のディフェンスとディフェンスとの間にスルーパスが出る。

海斗が走りまくってスルーパスを受ける。

海斗の裏への動きで,滋賀のディフェンスラインが下がり始める。

小野寺(6),有馬(16)が中盤を支配しているため,滋賀はハメどころがない。

 

カニシの目には,かなり鈴鹿優位に見える(ヒイキ目で)。

 

鈴鹿はディフェンス時にオフサイドをたくさん取っている。

鈴鹿のセットプレイからの,滋賀のカウンターをオフサイドでハメたシーンもあった。

センターバックの真ん中,「ディフェンスマイスター」,平出涼(5)

平出が入ると,ディフェンスが見事に整う。

点と点がラインになったかのような組織立ったディフェンス。

この試合,前後半にかけてオフサイドを欲しい所できっちりハメていた。

PKはあったものの鈴鹿ディフェンスに乱れは無い。

平出がいるだけで,なんか安心できる。

平出ありがとう。

今日もとても良い平出を見せてもらったよ。

 

前半の終盤。

左の鈴木翔太(14)が突破。

中にシュートのような鋭い折り返し。

兒玉澪王斗(22)が飛び込む。

三宅海斗(7)が飛び込む。

後に流れたボールを,三好辰典(28)がシュート!

惜しい。惜しい。

でも,見事な崩しだった。

続けていこう。

 

前半の最終盤。

鈴鹿の左サイドで滋賀のスローイン

投げるのは菊島選手。

菊島選手のロングスローの怖さは,鈴鹿サポーターみんなが知っている。

コーナーキックより怖い菊島選手のロングスローをなんとかクリア。

危なかった。

 

前半は鈴鹿優位(ヒイキ目込み)

 

ここで前半終了。

 

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ハーフタイム。

 

前半終了と共に豪雨が会場を襲う。

バケツをひっくり返したかのような土砂降り。

 

サポーターも雨の当たらない所でカッパを着たりする。

雷が怖いので,フラッグはしまう。

 

カニシはというと・・・

選手と同じ環境にいたいので,じゃぶじゃぶに濡れている。

(昔からそうなので決してマネしないでください)

 

濡れると少し風が吹いただけで寒い。

ずぶ濡れ。

しかし,気になっているのはグラウンドのコンディション。

 

鈴鹿のパスサッカーが,前後半で大きく変わるかもしれない。

急な変化が可能か?

鈴鹿優位で進んでいたのに,ひっくり返されないか?

 

海斗のユニフォームを着たサポーターに話しかける。

「今日の海斗,違いますよね。ねっ」

もっと海斗の話をしたいのだけど,海斗のことを思うとグッときて言葉に詰まる。

何とか勝たせてあげたい。

何とか笑顔にしてあげたい。

 

グラウンドをじっと見る。

滋賀のグラウンドはとても良いので,水はけも良さそう。

だけど,後半開始早々は,見えない水溜まりが随所にできている様子。

 

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HT

(OUT)3キムテウ ⇔ (IN)25藤山恭輔

 

後半開始

 

滋賀は後半もロングボールを前線に入れてくる。

水たまりが随所にあるため,その処理をもたつくと突っ込んでくる。

 

しかし,鈴鹿ディフェンスは十分に準備している。

3バックに入った,山下宇一(24),平出涼(5),中村俊貴(2)は百戦錬磨のディフェンダー

後半と共に雨が止んだ。

時間と共に水溜まりは解消されていく。

 

鈴鹿はディフェンス的には大丈夫だが,中盤からのパスが少しずつ繋がらなくなってきた。

滋賀は引き続きロングボールを競り合って。手数少なく。シンプルに。

足元の悪いグラウンドでは,滋賀の戦い方が有効。

 

後半から左のウイングバックに入った,藤山恭輔(25)

入りから激しい球際のアタリにさらされ,ボールを失う。

足元の悪いコンディション,さらに滋賀はもたもたしていると突っこんでくる。

試合に入り切れずにパスのタイミングが合わない恭輔。

体を入れられてボールを失う。

良いトラップができていない。

恭輔の得意とする対人の強さが出し切れていない。

恭輔。リラックス。

大丈夫。落ち付こう。

まずは球際の寄せで負けるな。

 

前半は引き気味だった滋賀フォワードが,3人で鈴鹿ディフェンスにプレスをかけてくる。

後方も押し上げて来て,全体的に前に出て来た。

 

センターバックの右,「鬼俊貴」,中村俊貴(2)

カニシにとって,どうしても勝ちたいこの試合。

試合前にバスから会場へ入る選手を迎えた際に,ナカニシは俊貴と目が合った(たぶん)。

俊貴はナカニシを見て,「オレに任せとけ!」と,うなずいた(たぶん)。

カニシが誰よりも信頼するサッカー選手。それは中村俊貴。

後半,攻め込まれる展開。激しく突っ込む滋賀。

それを強い俊貴がガッチリと止める。

俊貴のターボエンジンが唸る。

俺に任せとけ!

俊貴。頼む。勝たせてくれ。

 

雨で芝が濡れている。

急に止まれずに,体のアタリが激しくなる。

滋賀はセンターライン付近からでも,ディフェンスを上げてセットプレイで狙ってくる。

グラウンドはぬかるんでいる。

セットプレイが勝敗を分けるのか?

 

後半15分

(OUT)16有馬和希 ⇔ (IN)8前田柊

 

雨でうまく中盤が作れない中で,よりパワーのある前田に交代。

セカンドボールの闘犬,前田柊が出て来た。

 

後半の半ばになる。

両チーム共にチャンスは作れない。

がぶりと組み合って,膠着している。

こんな時は,セットプレイかミスが失点につながる。

 

滋賀は引き続きロングボール主体。

雨で滑るため,ロングボールが伸びすぎてアウトとなる場面が多い。

これに助けられている。

 

ボランチの,「プレイメーカー」,小野寺良太(6)

ボランチのペアが,有馬から前田に変わった。

小野寺のプレイも,前田に合わせて少し変わる。

鈴鹿は後半もパスで繋ぐサッカーが中心。

そして鈴鹿のサッカーを作る小野寺のテクニックが雨で陰ることはない。

雨で足元の悪い時こそ,本物のテクニシャンの技術が光る。

実際に,後半も小野寺はグラウンドが濡れていないかのようにプレイをした。

水たまりに戸惑う場面も無い。

水なんかじゃ,小野寺に影響を与えることはできない。

小野寺。

この試合,一発やってやろうぜ!

 

後半から入った前田柊(8)が良く動いている。

鈴木翔太(14)がの詰まった際に,大きく左に回り込んでクロスボール。

さらに,クリアボールを鈴木翔太(14)が受けやすいように,シレっとサイドでスクリーンアウト

鈴鹿は前に出る。一歩も引かない。

 

後半の半ば。

カニシの脳裏には,「引き分けで勝ち点1」という言葉が浮かんでいた。

どれだけ良い試合をしても敗戦だと勝ち点はない・・・。

首位に対して勝ち点1は悪くない結果だ・・・。

何度も浮かぶ引き分け狙いのイメージを,何とかして振り払いたい・・・。

何考えてんだ。バカヤロウ。

サポーターの総帥なら,最後の1秒まで選手を信じろ!

何度も自分に「喝」を入れる。

勝つぞ。

選手達がここまでがんばってるんだ。

勝つしかない!!!

 

滋賀陣内で,またも三宅海斗(7)が激しく削られる。

今日の海斗はキレすぎていて,普通にボールを奪えない。

ファウルじゃないと止められない。

・・・ファウルじゃないと止められない?

 

滋賀ゴールから約30メートルの長距離。

フリーキックで兒玉澪王斗(22)が狙う。

ゴールに一直線!

滋賀のゴールキーパーが弾き出すのが精いっぱい。

続いてコーナーキック

キッカーは,兒玉澪王斗(22)。

めちゃくちゃ良いボールを蹴る。

曲げるのではなく,シュート性の鋭いボール。

それを頭で合わせたのが山下宇一(24)。

山下,セットプレイの空中戦に強いじゃないか!

惜しくもゴールならないが,鈴鹿もセットプレイで良い場面を作る。

 

後半33分

(OUT)22兒玉澪王斗 ⇔ (IN)10中村健人

(OUT)28三好辰典 ⇔ (IN)13石川竣祐

 

鈴鹿ゴールキーパー,「プロフェッサー」,阿波加俊太(1)

平吹(30)の控えとして,長い間,ベンチで試合を見ていた。

それでも阿波加は全く腐っていなかったし,鈍っていなかった。

出た瞬間から分かる。阿波加はビンビンに試合に入っている。

常に自分が試合に出ているイメージで戦っていたのだろう。

その意識の高さ,その準備するための執念。研ぎ澄まされた阿波加が,鈴鹿のゴールを守る。

後半の終盤,滋賀のカウンターから決定的なシュートを打たれる。

クロス気味に強烈なシュート。

阿波加のスーパーセービング。

左に飛んだボールを右手で弾き出す。

左に飛ぶボールは左手の方が弾きやすい。

阿波加は,左のボールに対して,右手で肩を入れた分,よりの遠くまで手を伸ばすことができた。

頭で考えてできるプレイじゃない。

100万回の練習で体が勝手に反応した。

これまで練習してきた自分が,今の自分にスーパープレイを授けてくれた。

阿波加。

見事。

そしてさすが。

 

雨の影響が徐々に無くなってきた。

滋賀のグラウンドに感謝。

 

後半の終盤。

選手たちの激しいプレイのジャッジに対して,審判がブレ始めた。

少しずつ荒れ始める試合。

 

鈴鹿の三代目コールリーダーが叫んでいる。

「落ち着こう」

「集中を切らすな!」

 

試合は激しい潰し合いに。

球際で激しく当たり,ミスが出れば一気に得点になる。

 

後半45分。

鈴鹿ゴール前にロングボール。

ゴールキーパーの阿波加(1)に対して激しいタックル。

阿波加がボールをこぼす。

殺到する滋賀のフォワード。

鈴鹿の必死のクリアが・・・最後まで前線に残ってい三宅海斗(7)へ。

 

ディフェンス時に海斗(7)は,ほとんど戻っていなかった。

ずっと前線に張り,自分へのボールを待っていた。

鈴鹿の選手は全員そのことを知っていた。

前に海斗がいる。

海斗がなんとかしてくれる。

海斗がチームを救ってくれる。

 

ボールを受けた三宅海斗(7)が走る。

滋賀ディフェンスは3人。

関係ない。

海斗は行く!

1人をジャンプで抜き去る。

ペナルティエリアに侵入。

トップスピードから超切り返し!

あまりのキレに滋賀ディフェンスのスライディングが止まらない。

海斗に激突して・・・ペナルティエリア内でファウル。

なんてことだ!

なんて選手だ!

 

祈る。

祈るしかできない。

海斗。

(ここからは,ナカニシはずっと下を向いて祈っていたので,後からYouTubeで見ました)

 

審判のPK宣告から,滋賀の選手がペナルティスポットの地面を荒らすために寄ってきていた。

雨の影響で芝はぬかるんでいる。

少し場を荒らせば,軸足を滑らせることもあったかもしれない。

 

そのペナルティスポットを荒らされないように守る。

それが石川竣祐(13)。鈴鹿の石川竣祐。

滋賀の選手3人に囲まれても,ペナルティスポットから動かない。

後でYouTubeでこのシーンを見て,グッと来たナカニシ。

石川。良くやった。ナイスプレイだ。

 

石川の守ったペナルティスポット。

ボールをセットするのは三宅海斗(7)。

高知戦ではPKを外した。

それでも海斗はPKを蹴る。

 

PKを外すことができるのは,PKを蹴る勇気のある者だけだ。

そして,外してもまたPKを蹴る者は,それは最高の勇者だ。

 

海斗決めろ!

(ナカニシは祈っていたのであんまり見ていない)

ゴーーーーーーール!!!2-1

 

サポーターに向かって海斗が走って来る。

耳に手を当てている。

俺の名前を叫べ!

俺の名前を叫べ!

聞こえないぞ!

俺が三宅海斗だ!

チャントなんかあったもんじゃない。

とにかく,海斗,海斗,海斗,と叫び続ける。

その名はもう名前ではなく,歓喜と感謝の言葉だった。

 

海斗がサポーターを煽る!

もっと上げろ!

もっと来い!

 

残り時間わずか。

 

中村俊貴(2)の声が聞こえる。

俊貴の寸毫の緩みも無い。

大丈夫だ。

 

よっしゃ!

 

試合終了

 

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両チームの選手のみなさん,スタッフのみなさんお疲れさまでした。

 

滋賀のスタッフの方も,雨の中の試合で大変だったと思います。

みなさん,本当にお疲れさまでした。ありがとうございました。

 

雨の中,たくさんの鈴鹿サポーターが試合に来てくれました。

みんなありがとうございます。

選手達に声援が届いていたと思います。

 

この日は,山下宇一(24)選手の誕生日だったので,サポーターがお祝いの唄を歌いました。

良い誕生日ですね。最高ですね。

 

試合後に,海口選手,菊島選手,坂本選手,斎藤選手,池末選手,川森選手が挨拶に来てくれました。

カニシは,みんなの元気な顔を見られてうれしかったです。

また鈴鹿で会いましょう。

次の対戦を楽しみにしています。

滋賀のサポーターのみなさん,彼らの応援お願いします。

 

この試合のVictoryCross賞は,文句なしの三宅海斗選手(7)です。

三宅海斗の恐ろしさを痛感しました。

凄かったです。見事としか言いようがありませんでした。

三宅海斗選手に脱帽です。最高の拍手を。

 

試合後に,選手たちを見送りました。

その時点で,ナカニシはヘトヘトでした。

 

自分のエネルギーの全てを使って応援しました。

出し切りました。

ヘトヘトの自分がナカニシの自慢です。

 

ブログの最後に,もう一度だけ言わせてください。

 

勝ったぞーーー!!!

ひゃっほーーー!!!

 

ではまた。

 

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(今後の試合)

JFL第16節 7月16日 15:00 対 ソニー仙台@めぐみのB

JFL第17節 7月23日 15:00 対 ブリオベッカ浦安四日市中央

JFL第18節 試合無し

JFL第19節 9月3日 13:00 対 ヴェルスパ大分@三交スポーツの杜

 

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このブログに使用している写真は,鈴鹿ポイントゲッターズの使用許可とJFLの確認を得て掲載しています。そのため,他での利用は絶対にしないでください。