VictoryCross

アトレチコ鈴鹿クラブ(JFL)のサポーターブログです。

全社東海ブロック決定戦 対 トヨタ蹴球団

平成26年8月3日(日)全国社会人サッカー選手権大会 東海ブロック決定戦
対戦相手 トヨタ蹴球団(以下,トヨタと書きます)
場所   鈴鹿スポーツガーデンメイングラウンド

みなさんこんばんは。

今日は全国社会人サッカー選手権(以下,全社と書きます)の東海ブロック決定戦が行われました。
対戦相手は昨日の試合を勝ち上がったトヨタ蹴球団です。

トヨタ蹴球団とは先週東海リーグで対戦していますが,その時は主力が欠場していたという情報を得ました。
えっ,先週は敗戦したのに・・・さらに今日は選手がそろうのか・・・。

いーや,俺たちは勝つ!!




まだ誰もいない会場に入る。
心を整える。
ハートは燃えていよう。だけど頭は冷静に。

会場入りする神に祈る。
勝たせてください。頼みます。

カニシは試合開始前に選手と話すことは少ない。
顔を合わせた時だけ,挨拶と激励程度。
試合前の選手の集中を切らしたくないし,試合前にサポーター代表が慣れ合うのは良くない。

今日の試合,非常に珍しいことにスタンドとグラウンドで話をした。
話したのはGKの蜂巣選手。
ひとなつっこい笑顔で,「自分がゴールを許さなければ,例えPKになっても勝ちますよ!」
と言っていた。

頼むぞ!蜂巣!

準備は整った。
時は来た。

いくぜ!
勝つのは俺たちだ!

本日のスタメン(以後敬称略)
FW 10北野純也・22伊藤竜二
MF 11青島誉・4原祥太郎・30鈴木雄太・18大村亮平
DF 28徳地俊彦・5榊親平・15大久保龍太・3村田雅則
GK 1蜂巣良哉

試合開始。

いきなりトヨタの攻勢。
一気に人数をかけてゴール前に寄せてくる。
ディフェンスとディフェンスの間にトヨタFWが入ってきて,そこからこじ開けようとしている。
2列目も高い位置で,セカンドボールへの対応も早い。

先週のトヨタはカウンターサッカーだった。
実際,2失点はカウンターでやられた。

今日のトヨタは全く違う。
右サイド(鈴鹿の左)の選手を中心に,試合をコントロールしてくる。

ディフェンスラインを高く保っている鈴鹿
トヨタはスルーパスやディフェンスの裏を狙い,鈴鹿ディフェンスの隙を狙っている。

鈴鹿のディフェンスの裏にスペースがある?
鈴鹿のディフェンスに隙がある?

なめたことを言うな。
鈴鹿のディフェンスラインには「神の子」榊親平(5)がいるんだぜ!
裏へ抜けてくるボールに対して,冷静に確実に対応する榊。
今日の榊には凄味すら感じる。
6年も見てきたんだ。ナカニシには分かる。
今日の榊は凄いぞ!
榊,頼むぞ!
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開始直後のトヨタの攻勢をしのぎ,徐々に試合が落ち着いてくる。

中盤の差し合いでやはり目立つのは原祥太郎(4)。
前線からコースを切る方向を指示し,パスコースを読んでいるので,ボランチの位置ではもう自由なことをさせていない。
中盤は全て祥太郎の手中にある。
この試合,両チームともに試合開始時から足が重かった。やはり連戦は厳しい。
そんな中で,祥太郎から右に左に正確なロングパスが飛ぶ。上手い。
しかし,前線へのスルーパスはなかなか通らない。
気温は高くないが,湿度が高く消耗が激しい。
祥太郎の大きな展開が,試合の流れを作る。
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サイドバックに入った徳地俊彦(28)
トヨタの攻勢の要の地点。
ここで自由にされると一気に崩れる恐れがある。
ノーファウルでしっかり守る徳地。
ディフェンスでのボール回しや,前線へのつなぎも上手い。
派手なプレイがあるわけではないが,青島を後ろからフォローし,コツコツと相手の攻撃の芽を摘む。

前半途中。

トヨタ鈴鹿の支配率は五分五分。

ディフェンスの裏を狙うトヨタ
サイドから崩したい鈴鹿

トヨタは前線に良いパスを通したい。しかし榊がキレている。
鈴鹿は祥太郎から左右に散らすが,中への折り返しでうまく合わない。

決定的な得点チャンスも無いまま,時は流れる。

鈴鹿の得点王」北野純也(10)。
自分で点を取って試合を決める気が満々。
気の強いプレイでゴリゴリとトヨタゴールに迫る。
しかし,北野の名は東海リーグに轟いている。
北野のボールの受け際,前を向く時,シュートを打ちたい時・・・必ずトヨタのディフェンスが複数人チェックに行っている。
ゴール前で持っても,シュートに行けない北野。
竜二,青島,鈴木,大村・・・。
北野,何とか周りが使えないか?
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サイドハーフの大村亮平(18)。
パスを出す,パスを受ける,ドリブルをする。
次の次の次の・・・と動く流れがとても良い。
攻守にわたって献身的なプレイにサポーターから声援があがる。
決定的な場面はまだ作れない。
しかし,大村はなんかやるぞ!
イメージ 4


前半も終盤に入る。

両チームともに決定的な場面は作りだせない。

鈴鹿は北野が押さえられている。
トヨタは榊が押さえている。

サポーターの声がさらに大きくなる。
流れを呼び込め。
雰囲気をこっちに持ってこい。
選手の背中を押し続けろ。

コールリーダー!
最後の最後まで歌い続けるぞ,頼むぞ!!!!
三代目コールリーダーのマルカス君の太鼓が冴える。
が・・・しかし・・・。
あまりの熱戦に叩き続けた太鼓の皮が破損!

破れた物は仕方が無い。
この太鼓のように,この試合を勝って鈴鹿は新しく脱皮するぞ!

太鼓が無いなら手を叩け!
声を出し続けよう!
サポーターが疲れた分だけ,選手に元気が届けられると信じよう。
俺達の声は必ず選手に届いている!



前半終了。

2連戦で両チームともに消耗が激しい。
鈴鹿の持ち味であるスピードや運動量がやはり冴えていない。
待ってプレイするならばフィジカルで勝るトヨタが優位。
鈴鹿はボールも人も動きながら打開策を見つけるしかない。

後半に入る前に思う。

この試合はロースコアだろう。
消耗戦になるかもしれない。

上等だ!
鈴鹿の選手の足は止まらない。
サポーターの力を見せてやるぜ!



後半開始。

鈴鹿の左サイドに張っているのは,「サイドワインダー」青島誉(11)
縦に縦に速いだけでなく,独特のリズムと自分のペースを持つ選手。
相手に合わせず,自分の得意なところで勝負できるので,今シーズンの鈴鹿は,膠着した時に青島が打開してくれることが多い。
サイドへのロングパスに対して,トヨタディフェンスはあまり寄せてこないので,青島がサイドで基点を作る。
後ろから徳地,前に北野,斜めに竜二。
パスか?ドリブルか?
相手に対して強烈な二択を仕掛ける。
青島のプレイから目を離すな!
イメージ 5


トヨタの攻撃は前半と変わらない。厳しいプレイが続く。
鈴鹿が何かミスをすれば,そのまま行かれてしまう。

「闘将」大久保龍太(15)。
対人,対前面には滅法強い。
空中戦での競合いでも臆することなく競り合っている。
膠着したこの試合,ひとつのミスが命取りとなる。
水中で息を止めているような圧迫感の中で,ゴールを守り続ける大久保。
大久保に言うことは無い。
カニシはただ大久保の名を叫ぶのみ。
大久保!

ボランチの位置に入る「魔術師」鈴木雄太(30)。
いつもよりややディフェンシブながら,中盤のスペースを確実に埋めている。
バイタルエリアトヨタの選手を一瞬たりともフリーにさせず,しっかりとプレッシャーをかけている。
やはり鈴木は上手い。しかしナカニシはもう上手いだけでは物足りない。
パスしてからその先,パスカットからその次,前線への飛び出しと得点の匂い。
鈴木。
もっともっとできるぞ!
カニシは凄いプレーヤーなのを知ってるぞ!
フィールドは鈴木のものだ。試合をコントロールしろ。
全部出し切ってこい!

後半20分ごろ?
(OUT)18大村亮平 ⇔ (IN)8久保拓也

交代のためグラウンドを出る大村。
代わって入る久保に対して,大きな声でエールを送る。

よし!
久保,GOや!やったれや!
イメージ 6


後半も徐々に時間が過ぎる。

全社は40分ハーフで行われている。
いつもより5分短いだけなのに,凄く早く感じる。

叩き続けたナカニシの手が痺れてきた。
声が変なところで引っ掛かり,ヒーと悲鳴を上げる。
いやいや,まだまだ。

2連戦をほぼ交代なしで闘い続ける選手たちを鼓舞し続けろ!

後半も終盤
北野(10)が少し下がり,トップ下の位置に。
この位置でキープして前線に繋ぎたい。

ワントップ気味に前線に残るのは,「ミラクルドラゴン」伊藤竜二(22)
(ナカニシが知っている限り)東海ナンバーワンのテクニシャン。
昔の竜二はファンタジスタ的な選手で,ムラがある選手だった。
とんでもない輝きを放つ時もあれば,あまり目立たない時もあった。
ただそれは昔の話。
竜二は大きく成長した。いや進化している。
前線からの献身的なディフェンスをしながらも,攻撃の核として鈴鹿に絶対無くてはならない選手となった。
ドリブルだけでなく,スーパービューティフルなパスも出す。
昨日の試合,フル出場した竜二がこの試合も前半からずっと走っている。
疲れただろう。足も動かなくなっているだろう。
でも,サポーターは竜二のプレイに期待する。
竜二!ガンバレ!

ここで後半終了。

10分ハーフの延長戦に突入。

両チームの足が止まってきている。
ドロドロの消耗戦。
今は辛いけど,何とか頑張ってくれ。

延長前半開始。

開始直後に一気に来るトヨタ
監督の指示なのか?トヨタは試合開始直後に仕掛けてくることが多い。

大久保が跳ね返す。
しかし波状攻撃を受ける。
榊がフォローする。
しかしまだトヨタの攻撃は止まらない・・・。

ヤバイ!

鈴鹿の一番後ろにいる選手
「スパイダー」蜂巣良哉(1)。
トヨタのシュートをビッグセーブでキャッチする。
サポーター,観客からホッとした声が聞こえる。危なかった!蜂巣がいて良かった!

延長に入り押される鈴鹿
どうしてもファウルが多くなり,コーナーキックも与えてしまう。
しかーーーし!
蜂巣の手がニョキッと伸びてボールをキャッチする。
気がつかないうちにナカニシは何度も叫んでいる。
蜂巣!蜂巣!蜂巣!
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そして延長前半も終わりに近づいた時・・・。

トヨタペナルティエリア外の左45度あたり。

サポーターから逆サイドのゴールだったので,どこがどうつながったのか分からないが,この位置で北野がボールを受けている!!!

北野!決めろ!
絶叫にも似た声が響く!

北野の放つシュートは・・・トヨタゴールの『中の』奥のバーを叩く。
まさしくドカン!としたシュート!!!

ゴーーーーーーール!!1-0!


サポーターに左手を挙げる北野。
北野。さすが北野だ!
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ここで延長前半終了。

すぐに延長後半が始まる。

すでに90分を闘い,さらに延長後半の10分。
選手交代のタイミングと,流れを変える選手投入が重要になる。
そして,夏の2連戦。
選手たちの消耗も激しい。

トヨタは3枚の交代カードを切り,FWのフレッシュな選手が鈴鹿ゴールに迫っている。

鈴鹿は?
鈴鹿の交代は?

竜二の足は限界を超えている。
青島も縦への推進力が止まり始めた。

交代枠はまだ2つ残っている。
どうなっているんだ?

延長後半は防戦一方。
榊,大久保が弾き返すが,前線でボールをキープし基点を作れないため,すぐに折り返して波状攻撃を受けている。

祥太郎(4)が必死のディフェンス。
鈴木がボールを追いかける。

打つ手がない鈴鹿

しかし,まだ走る選手がいる。
まだ,疲れを見せない選手がいる。
俺達の右サイドバック
「右の王」村田雅則(3)。
ディフェンスからのボールを右で受けて,攻撃につないでいる。
前線のトヨタ戦同様,久保との連携は良く,お互いを活かしながら攻め上がっている。
攻めると思えば,ディフェンスラインで激しく競り合う。
村田。村田はどれだけ走れるんだ。
みんな足が止まってきた。
村田,持ちこたえてくれ!
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鈴鹿の交代は無い。

時間は徐々に過ぎる。

延長後半残り1分。

トヨタコーナーキックがこぼれる。
思い切りよくダイレクトでボレーシュートを打たれ,,,無念の失点。

1-1。

そして延長戦が終了。



PK戦に入る。

ゴールキーパーは蜂巣良哉(1)。

握りこぶしに力を込める。
この力を蜂巣へ。

PK戦は・・・鈴鹿先行

鈴鹿
○○×○○
トヨタ
○×○×/

蜂巣が2本止めて,4-3で勝利。

サポーターの声がこだまする。

ハチス!!!ハチス!!!ハチス!!!ハチス!!!

試合終了。

両チームの選手のみなさん,スタッフのみなさんお疲れ様でした。
今日はフロントの曽山さんが一緒に応援してくれました。
そして,ナカニシも初めてお会いする方も,サポーターのところで一緒に応援してくれました。
サポーターとともに応援したい方は遠慮なくお越しください。
カニシ大歓迎です。
観客席からもたくさんの声援と手拍子が聞こえました。
みなさんありがとうございます。
みんなの力が選手たちに届いたと思います。

全社本戦出場を果たし,みんなでバンザイしました。
選手たちがみんな嬉しそうでした。
天皇杯からしばらくの間,選手の笑顔を見ていませんでした。
カニシは選手の笑顔が見たかった!!!

いろいろ思うところのある試合ですが,2連戦,そして延長戦PK戦を闘い抜いた選手たちを称えたいです。

選手たちをほめてやってください。
鈴鹿の誇りです。
自慢の選手たちです。


さて,自慢の選手たちの中からこの試合のvictorycross賞を決めるのは本当に難しい・・・。
しかーし,試合終了から約12時間かけて決めました。
この試合のMVP,victorycross賞は・・・

「スパイダー」蜂巣良哉(1)選手に送りたいと思います。

蜂巣,マジで凄かった。

この試合の勝利により,全国社会人サッカー選手権大会本戦に出場することが決まりました。
本戦は,9月27日から10月1日までの間,和歌山県の各地の会場で行われます。
全国の舞台で選手たちを応援するのが楽しみです。



この試合の終了の笛は,次の試合の開始の笛です。
だけど,今夜はゆっくり休んでください。
明日がオフなら,明日もゆっくり休んでください。

明後日から次の試合に向けて,さらに頑張っていきましょう。
サポーターも選手に負けないように頑張っていきたいと思います。

次戦は,
8月10日(日)14時から。
中京大学グラウンドで名古屋クラブと対戦です。

勝ったぞ!!!!!

ではまた。