VictoryCross

アトレチコ鈴鹿クラブ(JFL)のサポーターブログです。

全社準々決勝 対 アミティエSC京都

みなさんこんばんは。

全社と言うのはやはりキツイ大会です。
今日の試合後に,コインランドリーで寝てしまうほどでした。
選手たちの疲労も心配です。
だけど,この関門を抜けなければなりません。
そのために,明日も心から声を出すつもりで選手を応援します。



全社3日目。
準々決勝の朝。
緊張とプレッシャーであまり眠れない。
いかんいかんと思いつつも,四六時中サッカーのことが頭から離れない。

今日は全社準々決勝。
全国から集まった32チームは,2日の間に8チームに絞られた。
そして今日は4チームに絞られる。

鈴鹿の対戦相手は,アミティエSC京都(以下,アミティエと書きます)。
強豪ぞろいの関西リーグで,首位にほんのわずかに届かず2位でリーグを終了している。
実力は関西リーグの優勝を十分狙えるほど。
カニシがサポーターを始めた時から関西では有名なチームで,チームとしての基礎もしっかりしている。
抜群に強い。
そしてそれを乗り越えなければならない。

会場までの道中,いろんな思いがよぎる。
カニシ自身,全社の3日目は初めての経験。
体も重い。ノドも声が出ない。

スタンドに月曜日にも残ることができたサポーターが集まってくる。
昨日,断腸の思いで愛媛を後にしたサポーターの仲間の想いは受け取った。
交わした握手の熱さがまだナカニシの手に残っている。
鈴鹿アンリミテッドの勝利を祈りながら,ツイッターを見ている人もいるだろう。

試合前,スタンドのサポーターに向かって話をする。
サポーターも疲れているだろう。
でも,選手たちはサポーターの1000倍疲れているはずだ。
サポーターは何のために愛媛に来た?
俺たちの力を見せる時だ。
選手たちと共に闘い,選手達の背中を押すのは俺たちだ!

いくぜ!!!!!

(本日のスタメン,以後敬称略)
FW 10北野純也・16柿本健太
MF 13堀河俊大・28小澤司・8渋谷亮・4吉川拓也
DF 34野口遼太・6藤田大道・21藤井竜・2大村亮平
GK 31岡田明久

試合開始

来た!
背中がゾクッとする。

鈴鹿の選手が,自分たちの足で立って,しっかりとサッカーをしている。
浮ついた感じは皆無。
相手を飲むくらいの勢いで,グッと試合に入る。

鈴鹿フォワード「餓狼」北野純也(10)。
東海得点王の北野。
全社でも当たり前のことながら,各チームのマークは特別に厳しい。
北野のゴールへの餓えは満たされているのか?
いやいや,北野は常に貪欲に餓えている。
疲れていないわけがない。
誰よりも走り,攻撃の中心核となり,そして守備の際には最終ラインまで戻ることすらある。
脚は限界だろう。体も重いだろう。
しかし・・・。

前半3分。
小澤がボールをもった瞬間,誰よりも早く走り始める。
ディフェンスラインの隙間を縫うような,ピンポイントスルーパスが北野のもとへ。
走る走る。
誰も北野に追い付けない。
そして時が止まる。
イメージ 1

ゴーーーーーール!1-0


先制のゴールはやはり北野から生まれる。
さすが北野。
さすが北野。
さすが北野。

しかし試合は始まったばかり。
ここで取り返されたら,一瞬で流れが悪くなる。

サイドハーフに入っている「左のまゆ毛が跳ね上がっている男」渋谷亮(8)。
中盤でのスペースのつぶし方が・・・なんかこの大会中に上手くなっていないか?
スペースを潰すだけでなく,ボールへの寄せが抜群に早く,相手を自由にさせていない。
そして,前試合からそうなのだが,自分のポジジョンにこだわらず,流動的にポジションが変わり,アミティエに的を絞らせていない。
右を深くえぐってクロスを上げる渋谷。
ボランチやアンカーで守備的な選手のイメージがあった。
いやいや,渋谷は一皮むけてるよ。
更に成長した渋谷をとくとご覧あれ!!!
イメージ 2


前半の序盤。
試合はわずかに鈴鹿ペース。
渋谷,小澤,堀河のテクニックのある中盤が,三者三様のゲームメイクをしてアミティエに的を絞らせていない。
展開力も高く,左右どちらにも大きなボールでパスが飛んでいる。

カニシは前日,2回戦の時のアミティエの試合を見た。
その時と少しイメージが違う。
アミティエの攻撃は,斜めからのロングボールが中心。
前日はもっとパスサッカーをしていたように思えたが・・・。

しかし,それは鈴鹿も同じ。
細かくつなぐ鈴鹿のパスサッカーではなく,ロングボールを前線に放り込む形も多い。
両チームともに疲れているためか?戦術は放り込む形になっている。
しかし,その攻撃はいきなりノド元に飛び込んでくる。

鈴鹿のもう一人のフォワード「キングコング」柿本健太(16)。
鈴鹿のロングボールに対してアミティエと激しく競り合っている。
頭で流して,自分でキープして,ヘディングで飛び込んで。
存在感のあるプレイは,アミティエディフェンスをひきつける。
そのチャンスは北野が逃さない。
柿本の献身的なプレイで,鈴鹿の攻撃の起点は常に高く保たれている。
良いスペースでプレイ出来ている。
よし!柿本,やっちまいな!

ひうち陸上は,海岸線に近いためか,風の向きがおかしい。
スタンドで感じる風の向きと,ポールのフラッグの向きが違う。
そして結構な強風。
選手達のプレイに影響が出ねば良いが・・・。

前半の20分を過ぎて,両チームともにガタっと運動量が落ちてきた。

センターバックに入る「スーパーコンピューター」藤田大道(6)。
正確なプレイは言うまでもないが,パックパスでもたついておかしなことになった記憶がない。
この試合では,ロングフィードを狙って,最終ラインでボールを回す場面がある。
そのボール回しの際に,藤田の足が芝に引っ掛かる。
ガクッとなった場面で,アミディエの攻撃陣が襲いかかる。
しかし,さすが藤田。しっかりとフォローして事なきを得る。
藤田,もう少し頑張ってくれ。
頼む!!!

運動量が落ちたのはアミティエも同じ。
両チームともに足を引きずるような疲れの中で闘っている。

鈴鹿サポーターの声が響く。
選手に届け!
少しでも力になれるように!
疲れた体にあと一歩の力が出るように。

サイドハーフの「アンタッチャブル」堀河俊大(13)
前日の流経との試合で抜群の存在感を見せつけた堀河。
この試合でも,パスの起点となり,守備の防波堤となり,献身的なプレイでしっかりと動いている。
堀河のボール奪取から,鈴鹿のほかの選手達のダッシュが早い。
人が動いたら,ボールも動く。
みんな疲れているが,堀河のパスをもらうため,全力で走る。
堀河,思う存分,堀河のサッカーしようぜ!
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前半も終盤に入り,試合の流れはほぼ五分の状態。
しかし,鈴鹿の方が決定的な場面を何度も作っている。

「ライオンキング」「皇帝」小澤司(28)。
北野同様,激しいマークを受けているが,この試合では小澤を経由せず,堀河や渋谷がボールを回すため,アミティエの中盤が分散してしまい,小澤へのマークが遅れる時がある。
今までになく,小澤が前を向いて良いところでボールを持っている。
左サイドを鋭く突破し,あわやゴールのクロスも凄いプレイだった。
小澤のプレイでスタンドが沸く。
必殺のセットプレイも超高精度は変わらない。
むせかえるような得点の臭い。
さあ小澤頼むぜ!
イメージ 4


前半の終盤に入ると,どうしても疲労から足が先に出てしまい両チームともにファウルが多くなる(バックチャージは論外)。
鈴鹿陣内でのフリーキックも何度か打たれる。

鈴鹿ゴールキーパー「シュートストッパー」岡田明久(31)。
とてもとても良い声で味方に指示している。
そしてアミティエフリーキックコーナーキックを高い打点でキャッチする。
セットプレイ時の対応がとにかく強い。
パンチングならば,前線に届くぐらい大きくクリア。
バックパスもきちんとさばいており,なんと言ったらいいだろう。
「岡田完璧!」
イメージ 5


ここで前半終了。



前半をあえて言うならば,両チームの選手たちともに動きが重かった。
ボールへの寄せが1歩足りなかったり,追いつけないボールを早い段階で見送ったり,足元へのパスが多かったり。
3日連続で強烈なプレッシャーのかかる試合。
選手達の疲労はピークに達している。

サポーターの力ってなんだ?
サポーターって何のためにいるんだ?
それを証明しよう。
俺たちの想いが選手に届くことを信じよう。

いくぞ!



後半開始。

中盤の底にいるのは「鈴鹿山脈」吉川拓也(4)。
全社初戦,消極的なプレイからのミスが目立ち,途中交代していた。
その吉川!なんと!!!
この試合の吉川はプレイで猛烈に闘っている。
アタリ負けない,競り負けないはもちろんのこと,ボールに食らいつくようなしつこいディフェンスでアミティエの攻撃を止める。
抜かれてもギリギリのところまで足を延ばす。
ドリブルで突入する相手を体で止める。
周りからは小澤,堀河,渋谷がフォローしている。
仲間を信じて思いっきりプレイする吉川。
吉川!!!
そうそう!!!
ドロドロになるまで闘え!
サポーターも一緒に闘うぞ!
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試合は変わらず五分の支配率。
しかし,決定機は圧倒的に鈴鹿が多い。
渋谷のクロスから柿本の反転シュート
北野が拾って小澤のシュート。
野口の弾丸シュート。
小澤の絶妙ラストパスで柿本がゴールキーパーと1対1。

何度も来る決定機が決まらない。
なんかいやな予感がする。
早く,早く。

後半7分。
(OUT)16柿本健太 ⇔ (IN)22芦田成利
(OUT)4吉川拓也 ⇔ (IN)11泉宗太郎

後半の序盤で一気に2人を変える。
鈴鹿は攻守ともに安定しているように見えた。
この交代はどう出るか?

そしてすぐに。
後半10分。
中盤でのボール奪取から鈴鹿の選手が一気に動く。
この強弱のスピードが,今日は相当早い。

泉から小澤(28)へ。
小澤のフワッとしたクロスは,ド正確に逆サイドの芦田へ。
芦田のヘディングシュート!!!
それをアミティエゴールキーパーが手に当てる。
あっ!
そのボールをもう一度押しこむ芦田!

ゴーーーーーール!2-0


小澤の高精度クロスと芦田のシュートで追加点。
よしよし。
まだ気は抜けない。
サッカーで2点差なんかあっという間だ!

センターバックの「飛竜」藤井竜(21)。
ディフェンスを統率しつつ,前後のバランスをキッチリ取っている。
カニシが思う全社で新たに皮がむけた選手の一人。
新藤井は,対人の競り合いだけでなく,裏への駆け引きにも上手く対応している。
アミティエのロングボールの迎撃をしていた吉川が交代したため,自ら少し前に出てロングボールを弾き返している。
空中戦では絶対無敵の藤井だが,広範囲で放り込まれるボールを全て叩き落とすのは難しい。
藤田,野口とともにアミティエロングボールを迎撃する。
ガンバレ!藤井!!!

途中交代で入った「威風堂々」芦田成利(22)。
大卒の若い選手だけに荒削りな部分もあるが,相手に合わせることなく,自分のプレイを堂々とする姿はなかなか頼もしい。そしてその特徴あるプレイは,切り札となることが多い。
得点後も,そのスピードでアミティエ陣内に再三攻め込む。
芦田のスタミナは問題ない。
今こそ,走って走って走る時!
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後半も半ば。
試合のペースはやはり五分と五分。
しかし,鈴鹿は攻め込まれていても,しっかりとしたゾーンを崩されてはおらず,アミティエに効果的なシュートすら打たせていない。

サイドバックの「小さな魔法使い」大村亮平(2)。
前日の猛烈な印象を残したボランチでプレイとは異なり,慌てずにしっかりとしたプレイ。
先制する展開になったため,リスクを無視しで駆け上がることはないが,ここぞという時には鋭く押し上げてくる。
大村がサイドバックだと,中に対しても影響力を発することができるため,鈴鹿の中盤の支えとなっている。
小柄なので,アミティエのロングボールには苦労しているが・・・実は大村は空中戦に強い。
安定してプレイする大村。
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なかなか時間が過ぎない。
カニシは何度も時計を見る。

両チームともに疲れているが,アミティエの攻撃の激しさは全く衰えていない。
中盤を飛ばしてロングボールを放り込んでくる。
迎撃する鈴鹿

サイドバックの「THEディフェンダー」野口遼太(34)。
前試合以上に,左サイドバックで激しくアップダウンをしている。
見ていてスタミナが心配。
野口のオーバーラップは攻撃参加というより,自らが攻撃の先鋒となる。
野口が突破口を開くから,全員ついて来いというような感じ。
サイドを突破して,中に切り込み,そしてシュートまで。
アミティエゴールキーパーが何とか弾くが,野口のミドル惜しかった!
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後半も終盤に入る。
ピリピリした緊張感はアミティエから感じる。
まだまだ危ない。
早く追加点を。

小澤のショートカウンターから,北野が独走。
ゴールバーに阻まれるが,惜しいチャンスだった。
小澤からのパスで泉(11)も走る。
こちらもキーパーとほぼ1対1になるものの,相手ゴールキーパーに阻まれる。

前半も合わせると,鈴鹿の決定的な場面は5回以上。
もしもの話はできないが,こういうのを決めておかないと,あとからが大変。

後半34分。
アミティエが右サイドから思い切ったアーリークロス
前線につめていた選手のヘッドで失点。
2-1。

ここまでほぼ互角か,鈴鹿優位の試合だった。
決定機は確実に鈴鹿の方が多く,アミティエに決定機はほとんど作らせなかった。
しかし,残り約5分で1点差になってから,鈴鹿がゴリゴリ押し込まれる。

ほぼ全員守備で守る鈴鹿
北野も疲れた体を押して,守備に奔走している。
足が痙攣する選手が出てきた。

押し込まれても,鈴鹿のディフェンスは崩れない。
コーナーキックを与えても,藤田,藤井のラインは破られない。
中盤でまわしても,そこには堀河と渋谷が待っている。

後半AT
(OUT)28小澤司 ⇔ (IN)18近藤和哉

大丈夫だ。
大丈夫だ。

そして試合終了。



ホッとしてへたり込むけナカニシ。

両チームの選手のみなさん,そしてスタッフのみなさん,お疲れ様でした。
全社3日目。全社の運営にかかわってくれているみなさん,お疲れ様でした。

今日も,カマタマーレサポーターさんたちに差し入れいただきました。
ありがとうございます。みんなで分け合って食べます。

月曜の試合でしたが,たくさんの観客の方たちが鈴鹿の応援をしてくれました。
最期のバンザイ3回の時は,ナカニシもちょっとグッときました。

全社は結果が全ての厳しい大会です。
今日の勝利を意味あるものにするには,明日勝たなくてはなりません。,
明日は,疲労のピークをさらに越えたところでの激闘となります。
限界突破しなければ全社の栄冠はつかめません。

全社を見ていて思います。
鈴鹿アンリミテッドは全社の期間中に更に上手くなっている」
明日の試合も楽しみです。

愛媛まで来た鈴鹿サポーターの約1/3が,仕事の都合などで帰路につきました。
帰らなければならないサポーターから,熱い握手とともに選手への想いを預かりました。

明日は,全社4日目です。
このブログをご覧のみなさん。
明日のために,愛媛まで念を送ってください
なにとぞ,よろしくお願いします。

明日は4回バンザイしよう。
そうしよう。

勝つぞ!

ではまた。

(次戦=全国社会人サッカー選手権準々決勝)
日時:10月25日(火)11時キックオフ
対戦相手:ヴィアティン三重
場所:ひうち陸上競技場(愛媛県西条市


(追伸)
カニシ自身が仕事のため,明日の試合を見てから帰路につきます。
そのため,明日の試合結果やブログは,翌日の更新となります。