VictoryCross

アトレチコ鈴鹿クラブ(JFL)のサポーターブログです。

地域CL1次ラウンド第2戦 対 J.FC.MIYAZAKI

みなさんこんばんは。

地域チャンピオンズリーグ(地域CL)も土曜日で2戦を終えました。
明日が最終日で,そして決勝ラウンド進出は,明日の試合結果で決まります。
今日の試合を終え,会場を出た時には,明日の試合のことで頭がいっぱいでした。
明日,勝たなくては意味がありません。
明日,必ず!



地域CLの1戦目の激闘は制したものの,一瞬も気の抜けないプレッシャーがひたひたと押し寄せてくる。
今日の対戦相手は,J.FC.MIYAZAKI(以下,宮崎と書きます)。
前日の試合を見たサポーターが口々に言う「宮崎は強い。そして上手い」

地域CLに弱いチームなんか一つもない。
強い強いチームばっかり。
それを倒してこそ!JFLの扉が開く。

上等だ!
宮崎を倒す!

8時には現地に鈴鹿サポーターが集まってくる。
ありっだけの横断幕を張る。
サポーターができることは全部やっておきたい。

昨日とはうってかわって暖かく風もない。
富士山が目の前に広がる。

試合の時間が近づく。

鈴鹿の選手たちと大きな山を登っていることを誇りに思う!

いくぜ!!!

(本日のスタメン,以後敬称略)
FW 10北野純也・9角口大征
MF 13堀河俊大・28小澤司・2大村亮平・4吉川拓也
DF 34野口遼太・6藤田大道・21藤井竜・7原広樹
GK 17月成大輝

試合開始

試合の立ち上がり。
鈴鹿の様子は・・・集中している!
良い感じで宮崎陣内に押し込んでいる。

昨日同様にフォワードに入っている角口大征(9)。
宮崎はとにかくアタリが強い。
「闘う男」が成長するのに,時間は1日も必要ない。
昨日の角口よりも今日の角口は段違いの存在感を発している。
果敢に前線で競り合いながら,次につなげるプレイをしている。
北野,小澤,堀河,大村。
角口の周りでは競り合いからこぼれるボールを狙っている。
そのためにも,相手に簡単に弾き返さしちゃいけない。
踏ん張りつつも,チャンスと見るとオーバーヘッドシュートまで繰り出す角口。
惜しくもゴールはならないが,相手にとって嫌なプレイをしていることは間違いない。
ここが踏ん張りどころだ!
角口!!
結果出すぞ!!!
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今日は右サイドハーブの位置で「アンタッチャブル」堀河俊大(13)が狙っている。
セカンドボールへの寄せと,相手のパスの読みが今日も冴えている。
堀河からの波状攻撃で前線がもう一度チャンスを迎えている。
堀河の後ろから,元気いっぱいの原広樹がぐいぐい顔を出してくる。
右サイドの高い位置を保ち,押し込むことでコーナーキックフリーキックが生まれる。
ペースは握っている。
堀河から何か起きそうな予感。
堀河!怪我が治って本当に良かった。
ガンバレ!
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前半の序盤は,鈴鹿が押している。
ボール支配率も6対4。
得点のチャンスも多く,サポーターのボルテージも上がる。
しかし・・・。

サイドバックに入る「鬼神金剛」原広樹(7)。
満を持しての気持ちもあったのだろう,最初から積極的に飛ばし,攻撃参加も活発にしている。
しかし,原のいる左サイドバックの位置は,昨日の雨の時に最も水が溜まっていた場所。
グラウンドが柔らかい中でプレイしたため,デコボコも目立っている。
宮崎の攻撃の際に足を滑らせて,突破を許してしまう。
センターバックが体を張って危機を脱するものの,前半の鈴鹿陣内は足を滑らせる選手が続出している。
原も一度滑った後,足元を慎重にプレイするが,その慎重なプレイに対して宮崎はどんどんプレッシャーをかけてくる。
ゲームキャプテンの小澤が声をかける。「大丈夫だ!」
原,焦らなくてもいい。
大丈夫。大丈夫。
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前半も半ばになると,一進一退の状況になる。

パスワークで相手を崩したい鈴鹿
しっかりと守りカウンターを狙う宮崎。
ゾーンできっちりと守る宮崎のディフェンスは硬く,鈴鹿はバックパスが増えてしまう。
そして,足元の悪いグラウンドでのバックパスに何かが起こる時を宮崎は狙っている。

徐々に,鈴鹿が攻めあぐねてきているのが見える。
それに伴い選手全体に焦りが出始めて,雑なプレイが目立つようになる。
そしてその雑なプレイが,宮崎の格好の的となる。

その状態を打開しようとするのは「餓狼」北野純也(10)。
宮崎ディフェンスが組織的で攻めあぐねているならば,何とか早い段階で先制点を挙げて,相手を前に引きずりだしたい。
北野は状況を良く分かっている。
ボールをキープすると,宮崎ディフェンダーが3人マークに寄せてくる。
東海得点王の北野はもちろんガチガチに警戒されている。
その3人を,強引にぶち抜く北野。
気持の強さ,想いの強さがプレイに表れている。
凄い!
ここまでの強い気持ちをプレイで表現できる選手がいるだろうか?
それが北野純也。
俺たちの北野純也!!!
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アンカーに入る「吉川丸」吉川拓也(4)。
アンカーの位置取りとまわりとの連携が本当に良くなった。
吉川が孤立して相手に振り回される姿はもうない。
サイドから大村,堀河がコースを切り,吉川がキッチリと弾き返す。
中盤の底は吉川が陣を張っており安定している。
ここは大丈夫だ。
吉川,一歩も引くな!
ここが天王山だ!
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鈴鹿の攻撃,宮崎の攻撃ともにサイドから。
鈴鹿はサイドを深く切り込み,中で待つ北野,角口,小澤が惜しいシーンをいくつも作っている。

宮崎は,サイドを破った後,逆サイドに1人残って,大きな展開から得点を狙う。
サイドを経由するので,スルーパスは少ない。
しかし,プレスからのカウンターはヒヤッとする場面も。

前半早い段階で得点が欲しかった。
宮崎はすでにたて直しており,4-4-2できっちりゾーニングされた組織的なディフェンスは突破口が見つからない。
無理に通そうとすると,パスカットから鋭いカウンターが出てくる。

センターバックの藤田大道(6)。
前半のショートカウンターで宮崎の攻撃陣が抜け出しあわやの場面を,そのスピードで追いつき何とか失点をまぬがれる。
最終ラインに対するアタリも激しく,何度も削られているのが見える。
自陣のゴールを向いての難しいディフェンスも,セーフティーにクリアするがセンターバックへの容赦ないプレッシャーは,見ているだけでも息がつまりそうなほど厳しい。
藤田。
頼む藤田。
厳しいプレイばっかりなのは良く分かるけど,ここを耐えて踏ん張ってくれ!
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一進一退。
ただ,いつかバランスが崩れるような気配を含んでいる。

ここで前半終了。



宮崎の前半を見て感じること。
それはやっぱり九州リーグチャンピオンはとてつもなく強いということ。
それほど長身の選手はいないのだが,体の使い方が上手く,バスケットボールで言う「スクリーンアウト」のような形で,相手とボールの間に体を入れるプレイが目立つ。
鈴鹿の選手を宮崎の選手が背負ってボールをキープする場面で,後ろからのファウルを数多く取られている。
ディフェンスもやりにくそうで,ノーファウルのアピールも多い。
また,体へのアタリも激しく,鈴鹿の選手でも痛めている選手が出てきた。

厳しい。
地域CLは厳しい。

ハーフタイムに控え選手のアップを見る。
膠着してきたら選手交代が大切になってくる。
ギリギリで保たれているバランスを,どこで崩し,どこで勝負に出るのか?



後半開始。

後半開始から両チームがっぷり四つの緊張した展開。
ピリピリする緊迫感。

サイドハーフの「小さな魔術師」大村亮平(2)
セカンドボールを追い,早い段階からプレスをかけに行き,攻守ともに大回転でプレイしている大村。
大村からの展開は鈴鹿の攻撃の大きなきっかけの一つだが,宮崎の強烈なプレスと,スクリーンアウトで思うようにボールを持つことができない。
宮崎はパスからのカウンターを狙っている。そして大村の位置は絶好のショートカウンターの場所となる。
大村,しんどいけどがんばれ。
そこがやられたら一気にやられるぞ!!!

後半開始直後から激しく競り合う両チーム。
どちらかというと,宮崎陣内に押し込んでいるが,そこから一気に跳ね返されてのカウンターは背筋が凍るほど怖い。
しかし,全社で良い経験を積んできた鈴鹿の選手たちは,徐々に宮崎のカウンターに対応し始めている。

センターバックの「飛竜」藤井竜(21)。
ディフェンスを統率しながら,裏への飛びだしにも完璧に対応している。
ゴールキーパーの月成とのやり取りも間違いが無い。
宮崎の猛攻にさらされる藤田をフォローしつつ,ロングボールに対しても距離の出るヘディングでナイスな跳ね返し。
体を張るだけでなくクレバーな動きで,ディフェンスに穴を作らない。
良いぞ藤井。
必ずチャンスは来る!
耐えてくれ!
守ってくれ!
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後半の前半は宮崎も勝負に出ているのか,ぐぐっと押してきていたのだけど,徐々に膠着状態に。

後半13分。
(OUT)9角口大征 ⇔ (IN)11泉宗太郎
(OUT)4吉川拓也 ⇔ (IN)23小西洋平

鈴鹿の左右の切り札が同時に投入。
攻撃のリズムを変えて変化をつけられるか?

ボールを懐に収めるのが上手い宮崎に対して,鈴鹿のファウルは厳しくジャッジされている。
おのずと,鈴鹿ゴール前での宮崎側のフリーキックが多くなる。
膠着した試合,セットプレイは状況打開の大きな切り札。そして大ピンチ。

ゴールキーパーの「レーザービーム」月成大輝(17)。
いつも以上にアグレッシブに前に出てパンチングやキャッチしている。
鈴鹿のゴールをしっかりと守っている。
いいぞ!月成良いぞ!
バックパスに対しても,キッチリと処理。
欲を出して危ない場面を作ることなく,淡々と間違いのないプレイ。
月成!
ガンバレ!!!

途中から入った「ワイルドスピード」泉宗太郎(11)。
2連戦目の後半。あっちもこっちも,みんな疲れてきている。
そこからの泉の突破が宮崎陣内に深く突き刺さっている。
キレている泉のドリブルが突破口となり,北野,小澤がチャンスを何度も作りだす。
良い感じだ。
続けていこう。
早く得点が欲しい。

宮崎もサイドからの攻撃が多い。
野口,原がしっかりと跳ね返すため,中に切れ込んでくることはないが,アーリークロス気味に早めのクロスで勝負してくる。
そして,逆サイドに一人余らせておくことが多い。
嫌な感じがする。

後半19分。
宮崎が左サイドに大きく展開。
中でつないでクロスはゴールの遠い方へ。
宮崎の選手が2人飛んでいる。
鈴鹿の選手が戻りきれていない。
無念!!!
失点。
0-1。

喜びに沸く宮崎の選手,そしてベンチ。
そんな中で,鈴鹿サポーターのチャントは勢いを増す。

何のために山梨まで来た!
選手に力を与えるためだろう!
ならば今が!この時こそが!選手に力を与えなきゃいけない時だ!
鈴鹿を愛する者からたくさんの「念」が届いている。
それを選手に!
それを応援に!
まだまだまだまだまだまだまだ!!!
いくぞ!

先制した宮崎。
宮崎のベンチやゴールキーパーから声が出ている。
「守りに入るな!」
宮崎は守るのではなく,変わらぬプレッシャーを鈴鹿にかけてきている。
強い。宮崎強い!

鈴鹿は北野が左右に流れてチャンスメイクをしている。
小西,泉,小澤がそれをフォローし,シュートまで持っていきたいが,4バック2ボランチでしっかりとゾーンを作る宮崎を崩し切れていない。

ジリジリと時間が過ぎていく。

「ライオンキング」「皇帝」小澤司(28)。
この試合で小澤は徹底的の徹底的にマークされている。
小澤から宮崎の目が離れることはなく,一歩の時間で何人も寄せてきている。
小澤はわざと相手をひきつけ,周りを使いながら突破口を探っている。
サポーターの視線が集まる。
今まで,何度も何度も小澤がチームを救ってくれた。
目を離すな!
何か起きるぞ!
絶対に何か起きるぞ!
小澤!
小澤!
小澤!
その名は小澤という名ではなく,サポーターの祈りの言葉のように響く。
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試合残りは10分。
泉,小西の頑張りで鈴鹿の攻撃の回数は増えているが,最後の最後でゴールを奪えない。

途中交代で入った小西洋平(23)。
するするっと抜け出す動きはジョーカー的な要素があって,何か異質なリズムを作り出している。
ここまで膠着した試合。
小西の何かが・・・。
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後半39分。
小西がドリブルで仕掛けて右サイドからのコーナーキックを獲得。
キッカーは小澤(28)。
近いサイドには小西が,中ほどに野口が,遠いサイドで藤田が狙っている。
そして,北野はゴールキーパーの前に。
低くて速い弾道のボールが入る。
小西が飛び出すがボールに触れられず,後ろに流れる。
ディフェンスする宮崎の選手の間をすり抜けて,そのボールは奇跡のように野口の足元へ。
野口のシュート!!!
しかし,ジャストミートしきれていない。
うわっ!
そのシュートを北野がわずかに触る!!!
コースが変わる!!!
うぉーーーーーーー!!!!

ゴーーーーーーーーール!!!1-1


一瞬,線審が旗を上げだが,それは無かったことになったらしい。
鈴鹿サポーターが全員目を見開いて見ている。
あれはオフサイドではない!

ナイスゴール北野!
何度でも言わせてくれ!
さすが北野!

残り時間5分。
アディショナルタイムは(興奮していて)良く分からない。

宮崎も鈴鹿も猛烈に攻めているので,中盤に大きくスペースができてきた。
この場所で,小澤がゲームを作る!!!
このスペースがあれば,小澤はなんかしてくれるぞ!

鈴鹿がサイドから泉,小西が良いボールを上げまくる。
オフサイドや宮崎ゴールキーパーのスーパーセーブに阻まれ得点できない。
もうちょっと。もうちょっと。

サイドバックの「最強の左」野口遼太(34)。
この試合,膠着する時間が長く,そしてカウンターを狙われていることから,野口の攻撃参加はズバッと切れ込むというより,ビルドアップ中心だった。
しっかりと土台を作って,行ける時に決定的なオーバーラップをする野口。
野口のタイミングに間違いはない。
最強の左の称号は伊達じゃない。
イメージ 10

そしてその時が来る・・・。

泉がドンドン突入するため,宮崎のサイドは泉を警戒していたのかもしれない。
しかし,泉の後ろには野口がいる。

後半アディショナルタイム
左サイドで受けた野口が,小澤にいったんボールを預ける。
小澤のマークが外れている!
そして!
野口の走るスピードに合わせた超超高精度のスルーパスが野口のもとへ。

ゴールエリア付近からダイレクトで中へ折り返し!
北野が突っ込む!!!
しかし,ゴールキーパー接触して,ボールは後ろへこぼれる。
あーーー!

裏にぶっ飛んできたのは!!!
キターーーーーーーーーー!!!
小西洋平!!!!!

裏にこぼれたボールを押し込む小西。

ゴーーーーーーーーール!!!2-1


小澤のパス。
凄まじい野口のクロス。
北野の飛び込み。
そして,そこに来ることを信じて走っていた小西のゴール!!!

カニシの腰が砕ける。
立っていられない。
サポーターの唸るような悲鳴が聞こえる。
なんじゃこりゃ!
なんというゴールだ!

残り時間は不明。
残りのアディショナルタイムは,とてつもなく長かった・・・。

しかし,鈴鹿はキッチリと締める。
緩みはない!

試合終了。

泣けるぜ!
(まだ泣いてないけど)

両チームの選手のみなさん,そしてスタッフのみなさん,お疲れ様でした。
たくさんの方が,応援に来てくれました。
お子さんや赤ちゃんまで。
みんなの応援が選手に届いています。
絶対届いています。
明日もまた応援よろしくお願いします。

最後の最後に追い付いたのは,ほんの少し,ほんの少しだけで良いのでサポーターの誇りにさせてください。

試合前に,以前鈴鹿に所属していた杉山選手から差し入れをいただきました。
また,他にもたくさん差し入れいただきました。
ありがとうございます。
サポーターみんなでおいしくいただきました。

地域CL1次ラウンドは,明日で最終日です。
現在,鈴鹿は2戦2勝
そして明日の対戦相手である,関東リーグチャンピオンの東京23FCは,2戦1勝1PK勝ちです。
なので,引き分け以上で鈴鹿の1次ラウンド突破が決まります。

しかし,試合はいつもと同じです。
まずは1点を取ること。
そして1プレイに集中すること。

サポーターもいつもの歌を歌います。
大丈夫。
大丈夫。
慌てなくて大丈夫。
ここがホームです。

明日もがんばりましょう。

ではまた。

(次戦=地域チャンピオンズリーグ1次ラウンド第2戦)
日時:11月13日(日)10:45キックオフ
場所:山梨県富士北麓公園グラウンド
対戦相手:東京23FC

※ 明日の試合後に鈴鹿に帰ります。そのため,ブログの更新は翌日以降になるかもしれません。