VictoryCross

アトレチコ鈴鹿クラブ(JFL)のサポーターブログです。

天皇杯1回戦 対 AC長野パルセイロ

みなさんこんばんは。

現在,猛烈に眠いのですが,頭の中を吐き出さないと気持ちが悪いので,朦朧としながらブログを書きました。
変なテンションで書いているかもしれませんが,それはいつものことなのでご容赦ください。



天皇杯1回戦の朝。3時ごろから30分おきに目覚めてしまう。
少しずつ空が明るくなっていく。
決戦の朝だ!

早朝より長野に向けて出発。
気持ちは既にスタジアムに着いている。
ほぼノンストップで現地到着。

現地組は既に横断幕事前搬入場所にそろっている。
バスでくるサポーターはもう少し後になる。

現地組のみんなで横断幕を掲出。
選手たちに見えるように。
選手たちに想いが届くように。

バスが到着し,サポーターが集ってきた。

今日の対戦相手は,J3に所属している,AC長野パルセイロ(以下,長野と書きます)。
経験をさせてもらうつもりは無い。
胸を貸してもらうつもりも無い。
サッカーは5分と5分だ。
俺たちは勝つためにここに来た!

長野Uスタジアムはサッカー専用で,スタンド間の距離も近い。
さらに,屋根があるため声が響いて大きく聞こえる。
鈴鹿の10倍以上の数の長野サポーターの応援の声が,ひとつの塊のように押し寄せてくる。
ゴール裏だけでなく,バックスタンドからも大きな塊の声が響いてくる。
声の圧力すら感じる。


選手入場時に大横断幕を3枚広げる。
円陣の前に藤井竜選手がチラッとこっちを見たのが見える。

鈴鹿サポーター!
アウェイだからといって,選手たちに肩身の狭い思いをさせるわけにはいかない。
気持ちを込めよう。
俺たちの誇りを全力で応援しよう。
一歩も引くな!!!
いくぜ!!!
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本日のスタメン(以後敬称略)
FW 7リンタロウ・16藤沢ネット
MF 25矢野純平・20江頭一輝・3藤田浩平・14吉田光
DF 6冨士祐樹・8高野次郎・4藤井竜・21原広樹
GK 1曵地裕哉

試合開始。

試合開始から長野のプレッシャーに押し込まれる。
が,しかし!
今シーズンの鈴鹿は,試合の入りでフワッとした感じになることは無い。
押されながらもどっしりとしたディフェンス。

ボランチの「鈴鹿の心臓」藤田浩平(3)。
出し惜しみの無い全力のプレイが,中盤で長野の攻撃のスピードを殺す。
球ぎわのヨセの早さと,そのコースを読む目。
タックルの当たる瞬間にグッと体に力を入れるタイミング。
上手い。
藤田のプレイは恐ろしく上手い。
そして燃え尽きるほど熱いハートビートが聞こえる。
攻から守へ。守から攻へ。
長野の中盤の展開をガッチリと受け止めて,試合をコントロールする藤田。
効いている。
今日の藤田も良く効いている。
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試合は4対6で長野ペース。
しかし,鈴鹿陣内での試合ではなく,攻守はセンターライン付近でめまぐるしく切り替わる。
お互いサイドを使いたいが,それすらお互い深く攻め入ることが出来ない。

サイドバックの「鬼神金剛」原広樹(21)。
後で知ったのだけど,長野は5-4-1のフォーメーション?だったらしい。
そのため,長野はサイドに大きく開いて1人ウイングバックのように開いて余らせてくる。
ディフェンスとハーフで前後にサイドを使うのではなく,中間距離のサイドプレーヤーと,タッチラインギリギリのサイドプレーヤーの2人以上が横に連携して,鈴鹿のサイドを攻略にかかる。
サイドバックには強い強い原広樹がいるが,数的優位で攻め込まれる場面がある。
しかし,右サイドハーフの吉田(14)と,声を掛け合い,前後左右にポジジョンを変化し,マークを受け渡し・・・。
おっ!凄い連携良く守っている。いやいやこれは見事。
阿吽の呼吸で長野のサイドを封鎖する。
鈴鹿陣内深くまで攻め込まれることは無い。
良いよ。良いよ。

試合は徐々に5分と5分に。
両チーム共にパスの受け際を狙って,体をぶつけてくる。
タックルでは負けられないので,お互いが火花の散るように体をぶつけ合う。
ゴリゴリと体で押し合うが,それも均衡してしまい,足を少しでも伸ばして先に触ろうとする。
トラップ際の攻防。
1対1で負けるわけにはいかない。

センターバックの「フィジカルモンスター」高野次郎(8)。
競り合いや燃える心で遅れを取るような次郎ではないが,ワンタッチ目を狙って素早く体を寄せてくる長野に対して,全体的にミスが目立つ。
一瞬の判断が遅れれば,1点やられてしまうようなピンと張り詰めた緊迫感。
次郎!
落ち着け。大丈夫。
次郎!ガンバレ!

ボランチの「コンダクター」江頭一輝(20)
藤田(3)が少し下がり目で巧手のバランスを取っているため,普段より少し前目でプレイしているように見える。
一呼吸も出来ないような超ハイプレッシャーの中で,長野の選手より半瞬早くボールに触れて前線に繋いでいる。
体をぶつけ,体を投げ出し,時には倒れた状態からでもボールに足を伸ばす。
江頭に一呼吸の間が出来れば,それはすぐさまキラーパスとなるだろう。
指揮者のサインが出た時,それは決定的な場面となるはず。
江頭,少しのガマンだ。
必ずチャンスが来るぞ!
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この試合,特に攻撃時にアクセントを付けられる選手である,堀河(10),竜二(24)がそろって怪我で欠場している。
そのため,鈴鹿の攻撃はそれほどバリエーションが無い。
この試合では特に,前線に入れてからのポストプレイが目立つ。

フォワードの「重戦車」藤沢ネット(16)。
無骨なまでに自分のプレイをコツコツとする。
アタリの激しい長野に一歩も引かずポストプレイから仲間の上がりを待つ。
後ろから江頭(20),前にリンタロウ(7),左右に矢野(25)と吉田(14)。
仲間の上がりから,良い場面も作り出している。
しかし,なかなかシュートまでが打てない。
長野のディフェンスは,ゾーンのようにシュートコースを切って鈴鹿のミスを待つ。
シュートを打てない鈴鹿。そしてネット。
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鈴鹿ゴールキーパー曵地裕哉(1)
長野はロングスローがあるので,ただのスローインが危険なコーナーキックのようになる。
長野の長距離砲を,最高の高さでキャッチする曵地。
間違いない!
長野Uスタジアムは強風が吹き荒れている。
スタンドが風除けとなるグラウンド上は問題ないが,ハイボールは風の影響を受けやすい。
中盤が膠着し始め,ハイボールのロングクロスが目立ってきた時間帯。
曵地,ミスが命取りだ!頼むぞ!

試合は全くの5分と5分に見える。
両チーム共に崩されて危ない場面は無い。
シュートは同じだけ打っているが,十分な体勢で打たれているわけではなく,しっかりとしたものは無い。
こんな時はセットプレイが怖いのだが・・・。

サイドハーフの「鈴鹿の輝ける太陽,ライジング・サン」吉田光(14)。
試合序盤から,サイドバックの原広樹と良いディフェンスを見せていた。
また,攻撃参加時は誰よりも前線に飛び出しており,運動量の多さは見事と言う他ない。
削りあう場面が多い前半,吉田の左足がフリーキックを放つ。
惜しくも得点にはならないが,見事な良いボールを蹴るので,セットプレイ時には要注目。
まだまだ前半。
吉田は最後の最後まで目が離せないぞ!
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サイドハーフの「不死鳥」矢野純平(25)。
過去に鈴鹿がJリーグチームと闘ったのは・・・
2012名古屋グランパス。2014ジュビロ磐田。2016ヴィッセル神戸。そして2017長野バルセイロ。
この全ての試合に先発出場した選手は,矢野純平ただ1人!
でも,Jだろうと,そうでなかろうと,どんな試合だって純平のプレイにブレは無い。
全力で追い,全力で奪い,全力でゴールを狙う。
長野のパスの精度とスピードはさすがJリーガーといえる凄さ。
純平が奪いに行っても,単独ではなかなかボールを奪うことが出来ない。
それでもなお,一瞬のミスを逃さないために,純平はしつこく全力でボールを追う。
確かにJリーガーと比べたら,1級品でもないし,光るプレイてもない。
だけど最高級の泥臭いプレイだ!
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前半42分ごろ。
鈴鹿コーナーキックが右サイドから放たれる。
キッカーは吉田(14)。
長野がクリアし,そのままカウンターへ。
鈴鹿陣内深く攻め込まれるが,良く走った吉田が辛うじてクリア。

そして長野コーナーキック
長野はこの試合初めてのコーナーキック

鈴鹿右サイドから放たれたボールは,両チームの選手の競合いは,お互い一歩も引かず,ポロリとこぼれる。
それを詰めにヨセる長野。
クリアに飛び出すゴールキーパーの曵地。

至近距離から打たれるが,曵地が弾く。
2.3人がゴールエリア内で倒れている。
こぼれ球を長野かシュート。
無念。
0-1。

恐れていたセットプレイ。
競り合いから押し込まれた形。

すぐさま藤井がボールを拾っている。
もう片方の手で,倒れこんでいた吉田の頭をポンポンと叩く。

さあいこう!
藤井がまだまだと言ってるぞ!
失点の時こそ!選手が辛い時こそ!
サポーターが応援しないでどうする。

鈴鹿の失点後,ボール支配率は6対4で鈴鹿優位に。
リンタロウとネットが小細工無用でゴリゴリと削るように相手陣内に攻め込む。
やはりパワフル。

ここで前半終了。



長野Uスタジアムは,アウェイ側が日影になっており,さらに風も冷たいため,とてもとても寒い。
車の気温計は10度だったが,風で体感温度はもっと低い。
サポーターも震えながら応援している。
みんな最高の歓喜を信じている。

長野は強い。
話では完全なスタメンではないらしいが,それでも強いものは強い。
じゃあ歯が立たないかというと,そうでもない。
手が届くところまで背中は見えている。
もう少し・・・もう少し・・・。



後半開始
(OUT)20江頭一輝 ⇔ (IN)13蔵川洋平

後半開始から試合は5分と5分。
いや,ひょっとして,5.1分と4.9分?
ほんのわずか鈴鹿が押しているように思う。

長野のヨセの速さと,その激しさはよく分かった様子。
前半から引き続きのサイドの攻防戦を仕掛ける。

サイドバックの「百戦錬磨」冨士祐樹(6)。
前半はディフェンスから入った冨士。
右は原(21)と吉田(14)が超連携で防いでいるが,左は純平の動きを見て,冨士がコースを読んで潰しているような感じ。
まさに百戦錬磨の冨士が,後半,左サイドを徐々に侵略している。
一時,前線のリンタロウ,ネットが中盤から離れて孤立しかけたが,冨士のビルドアップで攻撃に厚みが生まれてきた。
そしてついに,攻撃のリズムを劇的に変えられる選手が左サイドに投入される。
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後半7分
(OUT)25矢野純平 ⇔ (IN)23小西洋平

小西と冨士の連携で,左サイドから攻撃が生まれ始める。

鈴鹿の攻撃が長野の奥深くに突き刺さる。

後半は鈴鹿サポーター側に向けて攻めてくる。
カニシが叫ぶ。
選手たちはサポーターを見ているぞ。
サポーターが元気出さなくてどうする。
寒いけど,元気に応援しよう!!!

なんとなく,鈴鹿が押しているような展開。
得点の雰囲気はあるが,シュートは十分な体勢で打たせてくれない。

鈴鹿が前掛になった途端,長野のカウンターが伸びて来る。
しかし・・・
「飛竜」そして「最強の竜」藤井竜(21)。
サイドに流れながらの長野のカウンターに対して,地面ごと削り取るような凄まじい切れ味のスライディングを決める。
思わず声が出る。「凄い・・・完璧」
ディフェンスの要として十分に研ぎ澄まされた気迫と技術。
今の藤井に怖いものなんて無い。
全国よ!
これが鈴鹿の藤井だ!
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後半半ばになり,両チームの選手共に疲れが見え始める。
そのため,あと一歩が出なくなり,ボールを見送るケースが増える。

途中交代でボランチに入った「永遠の若手」蔵川洋平(13)。
円熟のボールコントロールで,試合を落ちつかせる。
ヴィアティン戦で見せた不思議な間は,今日も発揮されている。
ディフェンスラインまで下がり,高野と藤井と三角形を作る感じに。
後ろに不安が無くなり,藤田が攻撃参加し始める。
蔵川の動きで,連鎖的に鈴鹿の何かが変わる。
さすが蔵川。
くらさん,頼むぜ!
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鈴鹿の攻撃が続く。
小西(23)と冨士(6)のコンビが左サイドを侵食し,かなり深い位置まで攻め込んできた。
中で待つのは藤沢ネットとリンタロウ。
あと一歩のところでゴールなら無いが,鈴鹿のほうが良い攻撃が出始めた。

「FR7」フォワードのリンタロウ(7)
体を張りつつ,とても献身的に前線から守備をしている。
ネットと共に,長野ディフェンスへのプレッシャーからボールを奪い,ゴールに向かっていく。
シュートコースをふさがれ,そのうちに詰められてしまい,しっかりしたシュートが打てていない。
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鈴鹿の左からの攻撃が効果的に効き始めたとき・・・。

後半22分。
小西が足を痛めて交代。

(OUT)23小西洋平 ⇔ (IN)18近藤和哉

大丈夫か小西???

試合は後半の終盤へ。
鈴鹿の攻撃は左から。

小西と交代し急遽サイドハーフで出場した「爆撃機」近藤和哉(18)。
本来フォワードの選手であり,ネットかリンタロウと交代するはずだったかもしれないが,小西の怪我でサイドハーフをしている。
過去に一瞬センターバックも経験している和哉は,ディフェンスもかなり上手く,冨士のタイミングの取り方も良いため,違和感無く試合に入った。
サイドハーフが出来るといっても,和哉はフォワード。
ネット,リンタロウとの連携から,マークを外してドンピシャでシュートを打つものの相手ゴールキーパー正面。
和哉,続けろ,続けろ!
フォワードは打って何ぼだ!
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後半も終盤。
点差はわずかに1点。

長野サポーターのボルテージも上がっている。
鈴鹿サポーターも必死で声を出す。

激闘だ!

リンタロウが最後の最後まで粘る。

ネットがゴールキーパーにプレッシャーをかける。

吉田のシュートは相手ディフェンスに阻まれる。

もう少しなのだけど・・・届かない・・・。



ここで試合終了。


両チームの選手のみなさん,チームスタッフのみなさん,お疲れさまでした。
天皇杯の運営のみなさん,スタッフのみなさん,お疲れさまでした。

試合後に,バルセイロのサポーターさんとコールのやり取りをさせていただきました。
ありがとうございました。
また,同じ舞台で対戦したいと思っています。

この試合では,応援バスツアーが組まれました。
同乗いただいたスタッフのみなさん,段取りいただいたスタッフのみなさん,ありがとうございました。

そして,鈴鹿を愛してこの場に集った仲間達。ありがとう。おつかれさま。

たくさんのお土産をいただきました。
たくさんの方に話しかけていただきました。
カニシがバタバタしていて,きちんと対応できていなかったら本当に申しわけありません。
みなさん,ありがとうございました。

今日のこの試合,終わってから車に乗ってずっと考えていました。
やっぱり悔しいです。
もしもの世界ですが,どうすれば勝てたかを頭の中で考えてしまいます。

でも,それは次につながる反省点なのではないかと思います。
昨年,ヴィッセル神戸にボロボロに敗れた時,何をすれば勝てるかは考えられませんでした。

今回は違います。
この敗戦を糧にしてもっと強くなることができます。

選手のみなさん,お疲れさまでした。
ゆっくり休んで,また次の試合に備えてください。

どんな時も,我らはここにいます。

ではまた。



(次戦=全国社会人サッカー選手権三重県予選)
日時 : 4月29日(土)11時00分キックオフ
対戦相手: ホンダスズカFC
場所 : 三交スポーツの杜鈴鹿第1グラウンド