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アトレチコ鈴鹿クラブ(JFL)のサポーターブログです。

東海リーグ第6戦 対 FC刈谷

みなさんこんばんは。

FC刈谷は東海リーグの昨年の優勝チームです。
14戦13勝1分の,ダントツで優勝しました。
鈴鹿は,リーグ戦で2戦2敗。
ホームAGFで敗戦した際,試合後に選手達がサポーターに頭を下げたまま,なかなか顔を上げませんでした。
その後,長い時間,グラウンドで選手同士が輪になって話し合っていました。
あの光景は忘れられません。



今日の対戦相手は,最強の中の最強。FC刈谷(以下,刈谷と書きます)。
春先は調子が出なかったようだが,先週は1-4と快勝しており,昨年の勢いを取り戻している。
昨年から引き続き,同じ監督で主力選手も残っているようなので,昨年の優勝時の力があると思って良い。
最強の中の最強。

東海リーグ制覇には刈谷を倒さねばならないことは,最初からわかっていた。

カニシの心は思っていた以上に穏やか。
もっと怖いかと思った。
もっと眠れないかと思った。

今年の鈴鹿の試合を見てきた。
大丈夫。
十分に勝負できるチームだ。

試合会場に着き,横断幕を掲示する。
仲間達がウェーブスタジアム刈谷のアウェイ側芝生席に集る。
今までアウェイにこんなにサポーターが集まったことはない。

大丈夫。
十分に俺たちの応援は勝負できる。

俺たちの応援を,胸を張って堂々としよう。

いくぜ!!!

本日のスタメン(以後敬称略)
FW 9柿本健太・18近藤和哉
MF 10堀河俊大・20江頭一輝・3藤田浩平・14吉田光
DF 6冨士祐樹・15キローラン木鈴・4藤井竜・13藏川洋平
GK 1曵地裕哉

試合開始。

鈴鹿が風下を選んだ模様。
芝生席では風はほとんど感じないが,会場のフラッグがたなびいていて,上空は風がかなり吹いている様子。

主導権を奪い合う試合序盤。

ボランチの「コンダクター」江頭一輝(20)。
前試合,前前試合から,その変化の予兆はあった。
大分トリニータのみなさん,120%江頭は成長しています。
引いて抜かれないようにリアクションで守るのではなく,自分から素早くチェックに行き,早い段階で相手を自由にしていない。
前へ前へのディフェンス。そして予測とチェックの速さ。
時にはタックルで潰され,時には足元を削られ・・・それでも江頭が徹底的にプレイに絡んでいるのが見える。
刈谷の中盤に対し,江頭が壁のように立ち塞がる。
そして,攻撃にも参加し,前線へ効果的なつなぎをしている。
頼もしい。
とても効いている。
江頭,良いじゃないか。最高じゃないか。
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同じくボランチの「鈴鹿の心臓」藤田浩平(3)。
鈴鹿の選手の中でも,サッカーIQが抜群に高い藤田。
試合をするごとに,鈴鹿が必ず強くなるのは藤田が経験値を上手く活かしているからかもしれれない。
江頭の守備が強く安定しているためか,藤田は縦横に動き,効果的に前線に飛び出すプレイが目立つ。
ボランチの江頭と藤田はこの試合,割と高い位置を確保している。
最初のディフェンスへの入りが早く,ボールを奪ってからの展開も早い。
間違いない!
藤田に間違いはない!
この試合良いぞ!!!
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中盤の潰しあいで鈴鹿は負けていない。
しかし,刈谷はやはり強く,鈴鹿の中盤もホンの少しの間が作れない。
徐々に試合はサイドの攻防へ。

刈谷鈴鹿の右サイドを中心に攻める。

そこにいるのは・・・右サイドバック「永遠の若手」藏川洋平(13)
刈谷の攻撃をスライディングで一撃必殺で潰すみたいな,華麗なディフェンスではない。
言葉では言い表し難いが・・・いつの間にか藏川のボールになっていて,いつの間にか鈴鹿の攻撃が始まっている。
不思議なことに,刈谷の選手がとても攻め難そうにしている。
スピードが知らぬうちに殺され,足が止まり,右サイドハーフの吉田が突っかけ,藏川のものになる。
これまた不思議なことに,藏川がどれだけオーバーラップしても,裏は全くやられていない。
この試合,藏川の指示する声が何度もナカニシに聞こえてきた。
良い声を出している。効果的な指示を出している。
まさにフィールドの監督。
藏川の力は計りきれないほど大きい。
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鈴鹿の攻撃は左サイド中心。

そこにいるのは・・・「サムシングエルス」堀河俊大(10)。
圧倒的なテクニックでボールを受けて,そしてタイミング良く出す。
トラップとパスという基本的なプレイが,目に焼きつくほど上手い。
堀河が持てば攻撃のスイッチON。
サイドバック冨士祐樹(6)が駆け上がり,近藤和哉(18)が流れて,柿本健太(9)がマークを外す。
まさしく司令塔。まさしく堀河。
刈谷のゴール前まで何度も迫るが,刈谷のディフェンスも硬い。そして強い。
サポーターから声が出る。
堀河,ガンバレ!
その調子!
続けていこう!
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前半の半ばを過ぎて,試合は全くの5分と5分。
どちらかのチームが押すことはあっても,それが波状攻撃にはならず次の瞬間は攻守が切り替わっている。

がっぷり四つ。
組み付いたまま離れない力勝負に。

右サイドから刈谷コーナーキック
鈴鹿のディフェンスの集中は高い。
必ず先に触っている。ゴールラインを割る。

左サイドから再度刈谷コーナーキック
鈴鹿のディフェンスは揺るぎもしない。

3度目は右サイドからのコーナーキック
そして,4度目のコーナーキック

4連続のコーナーキック
それを完璧に防いだ鈴鹿ディフェンス。

そして,鈴鹿ゴールを守るのは「俺たちのヒッキー」曵地裕哉(1)。
やはり圧倒的な高さと,そのゴールキーパー技術は,鈴鹿サポーターの絶大な信頼を得ている。
特にセットプレイやクロスボールのハイボールには無敵を誇り,最高到達点は4m以上になる(ナカニシ調べ)。
この試合,高さだけでなく,裏へ抜けてくるパスを超反応で対応する曵地が良く見える。
曵地は空だけでなく地も上手い。
大丈夫。
曵地のゴールはそう簡単に破られるわけがない。

鈴鹿フォワード「爆撃機」近藤和哉(18)。
前試合の岐阜戦では納得の行くプレイではなかっただろう。
今日の試合に向かう気持ちにも,やってやるぞと言う覚悟があっただろう。
刈谷のディフェンスのパスまわしに,しつこく喰らい付き,プレッシャーをかける和哉。
後ろのディフェンスに少しでも有利にプレイできるよう,一生懸命走って走って走る。
無双を誇る柿本のヘディングの落しに対して,素早く反応している。
和哉はがんばっている。よく走っている。
なんとか,なんとか,和哉に点を取ってほしい。
しかし,刈谷のディフェンスはほころびを見せない。
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前半の終盤。

鈴鹿のディフェンスは崩されていない。
危ない場面もシャットアウトしている。

そして刈谷のディフェンスも崩しきれていない。
鈴鹿はカウンターで素早く攻めるが,フィニッシュまでなかなか行かない。

センターフォワード鈴鹿の点取り屋」柿本健太(9)。
ヘディング無双の柿本だが,実はめちゃくちゃ足元が上手い。
シュートの精度も高いので,良い形でシュートを打てれば決定的になる。
しかし,柿本がシュートを打てない。
刈谷のガチガチのマークを受けている。
その分,自分を盾にしてポストプレイやヘディングでの競合いを続ける柿本。
前半終了間際には,柿本のヘディングから和哉が飛びこみ,あわやゴールの決定的シーンがある。
柿本が1試合完全に抑えられるわけがない。
必ずどこかでチャンスが来る。
柿本,ガンバレ!!!
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ここで前半終了。



前半終了と同時に,足腰が立たずに座り込むナカニシ。
応援しているだけなのに本当に疲れた。
選手達の疲労も相当な状態だろう。
天王山といわれるにふさわしい,がっぷり四つの攻防戦。

こんなピリピリした試合こそ,サポーターの力が試されるはずだ。
カニシのノドは前半半ばで限界を超えて裏返り始めた。

みんなまだ声は出るか?
みんなまだ手を叩けるか?

選手たちに力を。
絶対に負けない強い心を。

さあいこう。
鈴鹿が行くのは,青い空に照らされた,この緑の道だ。



後半開始。

鈴鹿は変わらず落ち着いている。
嫌らしいほど焦りが見えない。

過去にあったディフェンスがフワッと入ることは今シーズン一度もない。
きちんと準備して,きちんと集中したディフェンス。

ディフェンスを締める両サイドバックの1角。
「左サイドのジェントルマン」冨士祐樹(6)。
右サイドの藏川同様,百戦錬磨の経験値と駆け引きの上手さから,刈谷の攻撃を自由にしていない。
冨士自身は結構高い位置を取っているのに,裏を取られることがない。
後半が始まり,鈴鹿が勢いを増す。
そして,サイドハーフの堀河が作った「間」と「空間」に冨士が突っ込んでくる。
鈴鹿の攻撃が左から活性化する。
冨士祐樹
GO!冨士祐樹
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後半はホンの少し鈴鹿が押しているように見える。
風は追い風,少し伸びるようになった。
試合はお互いの全てをぶつけるような激しい試合に。
刈谷陣内での鈴鹿フリーキックが少しずつ出てくる。

鈴鹿刈谷も前半からハイペースで飛ばしてきた。
惜しみなく走り,休まずにボールを追ってきた。
後半,徐々に出足が鈍り始める。
体がついていかないので,足が先に出てファウルになる。

そんな中,この試合一番走っているのが・・・「ライジングサン」吉田光(14)。
最近吉田は点を取っていないが,かといってプレイの質が落ちているわけではない。
たぶんそれは逆。吉田はシーズン最初より,さらに良いプレイをしている。
この試合でも,「あっ!」というようなシュートシーンがあった。惜しい!
吉田の真骨頂は,壮絶でハードな運動量から,随所で数的優位を作ること。
サイドプレイヤーとしては,後ろの藏川から適切な指示が出ている。
そして,サイドに縛られないときは,奔放に走り回り,攻撃の切り込み隊長となる。
攻守共に駆け回っている。
疲れもあるだろうが,吉田を変えるとバランスが崩れる気がする。
吉田!ヒカル!
最後までやりきってくれ!
疲れてるだろうけど,頼む!!!
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鈴鹿がわずかに攻めているが,支配率は,5対5が6対4になるほどではない。
刈谷のディフェンスは相変わらず崩れない。
これは,セットプレイが明暗を分けるのでは・・・。

後半21分。
刈谷陣内。
ペナルティエリアの少し外からフリーキック
堀河と吉田。
どちらが蹴るのか?

軽い助走。
堀河だーーーーー!!!

そのボールをヘディングで合わせたのは・・・。
キローーーーーラン!!!(溜めて)
コ・リ・ン!!!

ゴーーーーーーール!!!1-0


イメージ 9

大騒ぎになる芝生席のサポーター!!!
ぐちゃぐちゃになり,肩を組み,そして木鈴の名を叫ぶ。

キローラン木鈴の見事なヘディングシュート。
そして,堀河のボールもエグかった。
息苦しいほどの緊張感のある試合に風穴を開ける1発。

1点リードしても,鈴鹿は引かない。
真っ向からに勝負に出て,前に出て活路を見出す。

このあたりの試合の中でのコントロールは,藤田(3)や藏川(13)から良い声が出ている。
悪くない。
雰囲気は良い。

後半25分。
(OUT)18近藤和哉 ⇔ (IN)7エフライン・リンタロウ

試合は後半の終盤に差し掛かる。

支配率は5分と5分に。
そして刈谷の攻撃に凄みが増してきた。

センターバックキローラン木鈴(15)。
岐阜戦ではその力の全てを出していなかった。
試合中,何度かサポーターが唸る。
木鈴・・・上手い。
自陣のゴールに向かいながらの難しいディフェンスを完璧にやってのける。
足元の上手さと,裏へのダッシュの早さ。
首位攻防戦,ピリピリした試合で,ディフェンスのテクニックを十分に発揮する木鈴。
同じセンターバックの藤井とのやり取りも正確。
あの強敵刈谷に対して,鈴鹿センターバックは最後まで崩されることはなかった。
木鈴。まだまだもっと凄いディフェンスを見せてくれるような気がする。
木鈴。頼むぜ!
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後半残り10分。

力を入れて応援し続けてきたサポーターの声が悲鳴のようになってきた。
もうちょっとガンバレ!
最後の最後までガンバレ!

カニシ自身のノドも限界。
休み休みでノドを潤さないと,すぐに枯れてしまって声が出ない。
カニシのノドのクセに,こんなところで何やってんだ。
出せ!
力を全部出せ!

刈谷がドリブルで勝負に出てくる。
今までと違い,縦に早く。速く早く。

鈴鹿のディフェンスの中心「飛竜乗雲」藤井竜(4)。
前半にイエローカードをもらっている藤井。
試合終盤のピンチで,刈谷の選手に放つスライディングタックルが・・・ゾッとするほど凄まじい。
小さいゾウなら倒してしまうレベル。
イエローカードをもらっているにもかかわらず,完璧なスライディングが火を噴く。
それも,決定的な場面で2回!!!
藤井の覇気が炎のように燃えているのが見える。
この藤井に敵はいない。ゾウでも藤井を見たら逃げ出すだろう。
もう声が出ないナカニシが,ブツブツとつぶやく。
藤井に間違いなし!!!
藤井に間違いなし!!!
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後半41分
(OUT)9柿本健太 ⇔ (IN)23小西洋平

小西はトップ下に入った様子。
ディフェンスとミッドフィールダーの変更は無し。
この状態では変えにくい。

残りわずかながら,ドリブルで勝負し刈谷ペナルティエリア内に侵入する小西(23)。

途中出場ながら,体を張って前線に橋頭堡を作るリンタロウ(7)。

時間はジリジリと過ぎる。

ベンチから高野次郎(8)の声がずっと聞こえている。
ベンチの選手たちも共に闘っている。
サポーターが闘わなくてどうする!!!


サポーターーーーー!
ここから勝負だ。
残りの全部を出して応援しよう。

そしてATの2分が経過し,残り1分を切った時。

刈谷ロングフィード
前線に刈谷フォワードが走り出す。

ゴールキーパーの曵地(1)の守備範囲は広い。
そのボールに対応するため前に出る。

しかし,ここで曵地がまさかのキックミス(イレギュラー?)。
こぼれたボールを流し込まれ失点。
1-1。

残り時間を攻め続けるが。

ここで試合終了。



両チームの選手のみなさん,お疲れさまでした。

たくさんのサポーターがゴール裏に集ってくれました。
そして,スタンドからもたくさんの方が応援してくれました。
その応援は選手たちに届いているはずです。
ありがとうございました。

遠方からも応援にお越しいただきました。
香川,北九州,熊本,富山,埼玉,千葉,などなど。
たくさんお土産もいただきました。
試合終了後,ナカニシはちょびっと放心状態だったので,あまりお話できなくてすみませんでした。
ご無礼,なにとぞご容赦ください。
みなさんありがとうございました。
今後とも,応援よろしくお願いします。



失点は,ゴールキーパーの曵地選手のミスです。
だけど,ミスをしたことのないサッカー選手は歴史上たぶん0人です。
このミスを次のミスにつなげないために。
もっともっと上手く強くなるために。

曵地。
下向いてるヒマはないぞ。
下向いてたらハイボールは取れないぞ。
ご飯食べて,ゆっくり寝て,子どもと遊んだら,ビシッと元気になれ!
今日の1失点が霞むくらい,鈴鹿のゴールを守ってくれ!
カニシは曵地のプレイを期待してるぜ!



刈谷はやっぱり強かったです。
めちゃくちゃ強かったです。
でも,鈴鹿は十分にやれると思いました。

ピリピリしたギリギリの試合をしました。
この試合で鈴鹿アンリミテッドはまた強くなりました。
そして,終了間際に追いつかれた悔しさは,さらにチームを磨き上げることでしょう。

刈谷さん,次は勝ちます。
ホームAGFで。



選手のみなさん,激闘お疲れさまでした。
ゆっくり休んでください。
そして,今日の試合を思いながら練習頑張ってください。

カニシはまだ悔しくてなりません。
疲れて寝落ちするまで,今日の試合のことを考えます。

必ず鈴鹿アンリミテッドは強くなる。強くなる。強くなる。

なっ!!!

ではまた。



(追伸)
来週は公式戦がありませんが,6月24日(土)13時30分から,AGF陸上競技場で,関西リーグの強豪アルテリーヴォ和歌山さんとの練習試合があります。
練習試合ですが,観戦可能ですので,お時間ある方は観戦いかがでしょうか?



(次戦=全国社会人選手権東海ブロック予選 第1戦)
日時: 7月1日(土)11時30分キックオフ
対戦: Black Kitty(静岡7位)
場所: 上野運動公園競技場

※勝利した場合(絶対に勝つ!)
(次次戦=全国社会人選手権東海ブロック予選 決定戦)
日時: 7月2日(日)11時00分キックオフ
対戦: 豊田自動織機(愛知3位)と藤枝市役所(静岡2位)の勝者
場所: 上野運動公園競技場