VictoryCross

アトレチコ鈴鹿クラブ(JFL)のサポーターブログです。

全社東海ブロック予選第一戦 対 BlackKitty

みなさんこんばんは。

試合を終えて帰宅してから,いつものようにぶっ倒れるように眠りました。
試合の夢を何度も見ました。
カニシが見る試合の夢は,だいたい悪い夢です。
負ける事と,失点する事が怖くて怖くて仕方がありません。
でも,明日はビシッーーッと決めます。絶対に!



6時に起床。
試合前は興奮しているので,うとうとした程度の睡眠。

全国社会人サッカー選手権(以下,全社と書きます)。
昨年の愛媛での快進撃がくっきりと記憶に残っている。
何としても出場したい。
今日の試合は,全社の5連戦に続いている。

対戦相手は,Black Kitty(以下,BKと書きます)。
BKは,静岡7位で,全社予選に進出してきた県リーグのチーム。
鈴鹿は,三重県1位で,東海社会人1部リーグも負け無しの首位。

だからどうした?
それで勝った気になっているなら大馬鹿者だ。

サッカーに絶対は無い。
100%勝つことも無ければ,100%負けることも無い。

ワンプレイに全力を。
貪欲に前へ。

サポーターも集中しよう。
俺たちの気合が選手に届くように。

サポーターも集まった。
日差しが出てきて暑くなった。
さあ,全社へ行こう。

いくぜ!!!

本日のスタメン(以後敬称略)
FW 7リンタロウ・23小西洋平
MF 10堀河俊大・20江頭一輝・14吉田光・11泉宗太郎
DF 30中野晃希・5榊親平・4藤井竜・21原広樹
GK 31月成大輝

試合開始。

試合開始直後から,鈴鹿は相手陣内で試合を組み立てる。
パッと見は鈴鹿が押しているように見えるが,BKは戦術として引いて守っている。
4-4-2の「2」の部分が鈴鹿ボランチとマッチアップしており,極端に言うと,8-2-0くらいのフォーメーション。
それがゾーンできっちりと守っている。

この試合,スタメンでセンターバックに入る「神の子」榊親平(5)。
BKの守備を崩せないので,鈴鹿はバックパスが極端に多い。
その際に,BKの選手が榊にプレッシャーをかけに行こうとすると「行き過ぎるな!引け!」と後ろから声が掛かっている。
そのため,ほぼプレッシャーの無いところでプレイする榊。
前半はほとんど攻められない。カウンターもほとんど無い。
後方でのボール回し。
藤井と榊の間のボール回しがやたらと多い。
そこから・・・展開が出てこない。
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ボランチに入っている「ライジングサン」吉田光(14)。
普段より守備的なポジションでディフェンスからのボールを受けるが,吉田の位置ぐらいから厳しいプレッシャーが掛かっている。
吉田が奪われると,一気にショートカウンターとなってしまう。
セーフティーにつなぎ役に徹する吉田。
ルーパスのコースを切られており,クサビのパスも入らないので,主にサイドへつなぐ。
吉田のプレイの特徴である積極的な攻撃ができていない。
ミドルシュートも放つが,枠を捉えることができない。
ガマンにガマンをしながらプレイしている吉田。
イメージ 2


試合は圧倒的な支配率の鈴鹿。8対2ほど。
しかし,鈴鹿はシュートをそれほど打っていない。

BKのゾーンの外をパスまわししている感じで,切り込んだり,ドリブルで勝負したり,鋭くターンしたり,逆サイドを大きく使ったり・・・そんな感じではない。

サイドハーフの「サムシングエルス」堀河俊大(10)。
局面打開のため,キャプテンからリズムを作っていって欲しい。
ほぼワントップの形で前線に張っているリンタロウ(10)にパスを通そうとするが,このコースは切られていて,良いパスを出せない。
サイドバックの中野との前後のバランスも良くなく,中野が上がったタイミングで裏を狙われることも・・・。
堀河が何とかリズムを変えようとしているのは良く分かる。
でも,どうにも周りから動きが出てこない。

暑い。
雨予報が一転して晴れで湿気がひどい。
ジメジメする。
汗が吹き出る。

試合開始15分。

カニシがイライラしてくる。
ゾーンで守る相手に対し,鈴鹿はゾーンの外周を「ご丁寧に」パスまわししており,中で勝負できていない。
また,各自がポジションにベタッと張り付いているので,足が止まっていて,ボールが動いても人の動きが無い。
足が止まったところにパスが来ても,そこから動き出していたのでは遅くなってしまう。
緩急,強弱,長短で揺さぶっておらず,なんか一本調子で同じ光景が続く。
このグラウンドに漂う湿気のような,ベタッベタッした試合。

トップ下に入っている「ジョーカー」小西洋平(23)。
BKがガチガチに守っている中で,小西の小西らしいプレイがなかなか出てこない。
動きの中でボールを受けられないので,徐々にサイドに流れていく。
小西らしい勝負の場面が作れない。
小西らしい緩急が使えない。
息苦しいようなプレイを続ける小西。
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試合の流れは変わらず。
ゾーンの外周をパスまわしする鈴鹿
持たされている感じがする。

鈴鹿の選手たちも分かっている。
何か工夫が必要。
ミドルを放ち,サイドバックが駆け上がる。

前半の半ばまでじっと耐えていたBK。
前半の半ばを過ぎ,鋭いカウンターを放つようになってきた。
カウンターは鈴鹿の左サイドを襲う。

サイドバックの「デュエリスト」中野晃希(30)。
膠着した前半。
BKは鈴鹿の選手のトラップの瞬間に寄せてくる。
球際でボールを奪われ,後手後手のプレイをしてしまう中野。
ボールを持つ相手に対してめっぽう強いはずの中野が,受身になってしまい相手からデュエル(勝負)を挑まれる格好になる。
中野が本来するはずの無い受身からのミスも出てしまう。
流れを変えるための積極的なオーバーラップが不発に終わり,ボール回しから相手に寄せられ,ナカニシも見ていて苦しいプレイを続ける中野。
中野,ガンバレ!
たくさん汗をかいた自分を信じろ。
大丈夫。簡単にやられるような練習してないだろ。
イメージ 4


ボール支配率は変わらず8対2。
圧倒的に鈴鹿がBK陣内で試合をしている。

だが,これは押しているとは言えない内容。
BKの策にはまり,BKの手の内で試合をしている。

ほぼワントップの形で1人踏ん張るエフライン・リンタロウ(7)。
とにかくボールが足元に入らない。前にスルーパスも出てこない。
何度も何度も走り出すが,狭いところを通すパスはBKディフェンスが触るので,リンタロウに良い形でボールはほぼ入っていない。
コーナーキックなどの際には,頭ひとつ飛び出してヘディングしているので,高さでは優位に立っている。
リンタロウの位置のマークが厚く,にっちもさっちも行かない状態。
これは辛い。
リンタロウ,もう少し待て。チャンスは必ず来るぞ。
イメージ 5


手も足も出ない鈴鹿
一切のスキを見せないBK。

ここで前半終了。



胸が苦しい。
息苦しいほどの湿気と暑さ。
そして試合内容。

BKは徹底した戦術で意思も統一されている。
鈴鹿が焦って変な形でボールを失えば,ミスが失点につながる可能性も高い。

全社予選で相手が守ってくることは容易に想像できた。
それに対して今のところ打開策は見つかっていない。

ハーフタイムで選手たちは何かを変えてくるだろう。
まだまだ後半大丈夫。
しっかりと。
サポーターの応援の声は止まらない。



後半開始。

(OUT)14吉田光 ⇔ (IN)3藤田浩平
(OUT)30中野晃希 ⇔ (IN)6冨士祐樹

後半開始から前半のような展開。
ボールを回させられる鈴鹿と,しっかりと守るBK。
暑さで選手の消耗も激しい。

名人,榊ですらバックパスの処理を誤り,藤井のフォローで事なきを得る場面も。
早く先制点が欲しい。
このままズルズルもありうる。

サイドバックの「鬼神金剛」原広樹(7)。
この試合では,引いて守る相手に対して,超積極的に前線に飛び出している。
サイドハーフの泉の前にポジションをとることも少なくない。
また,逆サイドからワイドなサイドチェンジを要求しており,この局面の打開を考えている。
前半からのハードワークは変わらず。
さすが鬼神とまで言われる男!

後半開始2分。
右サイドの深いところで原広樹がボールを受ける。
そして,相手ディフェンスとゴールキーパーの間に鋭いクロスを蹴る!
シュートともいえるような低弾道のクロス。
クリアし難い位置に,ギョッとするスピードのボールはBKディフェンスの足に当たりゴールの中に。

ゴーーーーーーール!!!1-0


公式発表はオウンゴールだが,ほぼ原広樹のゴール。
(あの位置で受けたことと,あのスピードのクロスを蹴ったところで勝負あり)
(ナカニシの記憶では原広樹のゴールとしよう!)

1点を取ってBKも動くかと思いきや,ディフェンシブな戦術は変更せず。

後半から交代で入った左サイドバックの「左サイドのジェントルマン」冨士祐樹(6)。
今シーズンの鈴鹿には,自ら試合のリズムを作り,自分たちのペースに引き込める選手が何人かいる。ここが今年の強みだとナカニシは思う。
冨士もそのうちの1人。
冨士がチームにリズムをもたらしたのは,冨士自身が鈴鹿の選手のいるポジションにドンドン入っていくこと。
たとえばボランチに入ってきたり,サイドハーフに出てきたり,積極的に動く。
冨士が動くと,そのポジションの選手はポジションがダブるので動かざるを得ず,オープンスペースを探して動き出す。そしてまたそのことで選手が流動的に動く連鎖となる。
後半から冨士がボールの無いところで動いているのが良く見える。
前半,どん詰まりで足の止まっていた選手達が動きながらボールを受けるようになってきた。
いいぞ!
ジェントルマン!
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後半13分
(OUT)10堀河俊大 ⇔ (IN)9柿本健太

キャプテンマークは堀河から藤田へ。

センターバックの「飛竜乗雲」藤井竜(4)。
今シーズンディフェンスがフワッとした試合をしたことが無い。
それは,藤井の気迫が何よりもそうしているのだと思う。
今シーズンへの藤井の「想い」を,サポーターとして全力で応援したい。
この試合,ディフェンスとしてはカウンターを早めに潰して全く危ないプレイは無い。
しかし,藤井はディフェンスだけでなく試合全体を良く見ている。
後半はドカンと鋭いミドルシュートを放ち,攻撃面でも影響を出してくる。
藤井,頼むぞ!
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ゴールキーパーの「レーザビーム」月成大輝(31)。
バックパスの処理にもたつくことも無く,間違いの無いプレイ。
BKはそれほど攻撃に人数をかけてこないので,キャッチからの月成のレーザービームカウンターは炸裂せず(ナカニシは見たかった)。
試合最後まで集中を切らさず,しっかりと対応した。
月成ナイス!
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後半の半ば。
柿本が入ったことにより,リンタロウと柿本の2トップとなり,マークが散ったため,フォワードにボールが入るようになってきた。

柿本のポストプレイから小西(23)。
リンタロウの競り合いから江頭(20)。
徐々にBKのディフェンスを揺さぶり始めてきた。

ボランチの「コンダクター」江頭一輝(20)。
前半から特によく走っていた江頭。
ボランチという枠にとらわれず,自分から動き,自分でボールをもらう。
後半は藤田(3)が入ったことで,さらにボールの供給が活発となり,江頭が小西と絡んで左サイドをガンガン突破してきている。
後半の半ばを過ぎて,足のつる選手も出てきた。
暑い中で江頭はよく走っている。
コンダクターは伊達じゃない。
この試合,江頭が差配するぞ!
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後半23分
(OUT)23小西洋平 ⇔ (IN)25矢野純平
(連戦なので40分ハーフ。5人まで交代可)

後半から鈴鹿の攻撃にリズムが出てきた。
選手たちの足も動いていて,いろんな攻撃のパターンが生まれている。
確かにBKのディフェンスは良く,得点がたくさん取れているわけではないが,それでも前半とは大きく内容が違う。

後半の内容は悪くない。
あわやゴールというチャンスも多く出ている。

後半からボランチに入っている「鈴鹿の心臓」藤田浩平(3)。
やはり鈴鹿の心臓は藤田だと(ナカニシが)思ったこの試合。
ド派手なファンタジスタなプレイをしたわけではないし,もの凄く得点に絡んだわけでもない。
でも,藤田が入ってから,ゾーンの外周をグルグル回るパスは少なくなった。
ボールが血液のように鈴鹿の体の隅々にまで行き渡るようになった。
藤田の鋭いパスが,柿本に,リンタロウに,泉に届いている。
藤田にパスミスは無い。
藤田からのパスは信じて思いっきり走ることができる。
見事!
藤田!

試合は圧倒的に鈴鹿の支配率が勝っている。
それでもなかなかBKのディフェンスは崩れない。

サイドハーフでフル出場した「ワイルドスピード」泉宗太郎(11)。
怪我から明けて,久々のフル出場。
サポーターの期待も大きく,もろちんナカニシも今シーズンの泉のプレイには注目していた。
しかし,引いて守る相手に対して,前線にスペースが無く,なかなか泉が得意とするプレイができなかった。
1対1なら泉は行くだろう。
でも,波状にディフェンスするBKには,どうしてもスピードを殺されてしまっていた。
それでもガマン我慢のサッカーをしていたが,ついにその時が来る。

後半29分。
「コンダクター」江頭(20)から,大きな展開で右サイドの泉へ。
BKのマークがついてくる。
しかーーし,相手が1人なら泉は抜く!
ワンフェイクから中に折り返し。
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泉がどこにパスを出すのか?
どんなボールが来るのか?
どんなスピードのクロスなのか?

それは全て知っている。
中で合わせるのは,盟友!柿本健太!!!

カニシが思わず叫ぶ!
「やっぱり柿本だ!!!」
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ゴーーーーーーール!!!2-0


泉の完璧なパス。
完璧に合わせた柿本。
間違いない!

後半33分
(OUT)7リンタロウ ⇔ (IN)22芦田成利

攻撃力最強の芦田が入る。
芦田の攻撃的なプレイを楽しみにしているサポーターは多い(ナカニシも)。
芦田!やったれ!
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暑い試合。
既に矢野純平(25)が入っている。
この厳しいコンディションで,矢野純平に勝てる選手はそうはいない。

芦田もドッカンシュートは打てないものの,前線を元気に駆け回っている。

藤田が万全の体制。

藤井の目が光っている。

よし!

ここで試合終了。



暑い試合となりましたが,両チームの選手のみなさん,本当にお疲れさまでした。

ホームとはいえ伊賀上野開催でしたが,たくさんの方が応援に来てくれました。
ありがとうございました。

北九州からもサポーターの方が来てくれました。
お土産もいただきました。ありがとうございました。

試合のほうは,徹底して引いて守る相手に対して,攻めあぐねていたのは事実です。
その前半を見ていて,ナカニシがイライラしていたのも本当です。ごめんなさい。

後半立て直して2得点は良かったと思います。
でも,得点よりも,鈴鹿がゲームの主導権を奪い返したことが大きかったと思います。

この試合は全社につながっています。
全社というのはナカニシにとって結構大きな存在です。
福井全社に出場のため。

明日は必ず勝つ!!!



選手のみなさん,お疲れさまでした。
ゆっくり休んでください。
明日は,静岡県2位の強敵で,なおかつディフェンスがめちゃくちゃ硬い藤枝市役所と対戦です。

絶対に勝つ!!!

ではまた。



(次戦=全国社会人選手権東海ブロック予選 決定戦)
日時: 7月2日(日)11時00分キックオフ
対戦: 藤枝市役所(静岡2位)
場所: 上野運動公園競技場