VictoryCross

アトレチコ鈴鹿クラブ(JFL)のサポーターブログです。

天皇杯1回戦 対 関西学院大学

みなさんこんばんは。

昨日の試合前に,コンビニでハムサンドを買いました。
でも,昨日は勝てなかったので,今日はいなり寿司にしました。
次の試合は,ハムサンドもいなり寿司も食べません。

気にしないつもりでも,どうしてもジンクスが気になります。



前日の疲れが,体の中に重く残っている。
選手たちのコンディションが心配。

車を伊賀上野に走らせる。
遠征のたびに思う。
帰路はニコニコしながら帰りたい。

今日の対戦相手は,兵庫県代表の関西学院大学サッカー部(以下,関学と書きます)。
Jリーグチームとも互角に渡り合ったことのある,関西学生サッカー界の名門らしい。

気温は上がり続ける。
そして2連戦。
相手は元気な大学生。
こんな厳しい試合だからこそ,サポーターが頑張らなければ。

会場で断幕の準備を進める。
選手たちの準備している場所のそばを通るが,集中している選手にこちらから話しかけるサポーターはいない。
みんな気合が入っている。
試合前の良い緊張感だ。

鈴鹿が行くのは。
何にも染まらない。
青い空に照らされた。
この緑の道。
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さあ行こうぜ明日めざし。

いくぜ!

本日のスタメン(以後敬称略)
FW 18近藤和哉・26パブロ
MF 8小西洋平・6藤田浩平・33三浦俊太郎・14伊藤竜二
DF 34野口遼太・5榊親平・3藤井竜・2原広樹
GK 23岡田明久

昨日の藤枝市役所戦とは,スタメンが8人変更。
小西,野口,藤井の3人が連戦となる。

試合開始。

試合開始5分で良く分かる。
関学はめちゃくちゃ強い。

基本はパスサッカーなのだけど,ミスが少なく,要所でダイレクトパスを小さくつないでくる。
ワンツーは基本。ワンツースリーまで選手が連動して走ってくる。
今シーズン対戦した相手の中では,一番強いと思う。

センターバックに入っている「神の子」榊親平(5)。
久しぶりに先発出場の榊。
試合勘を気にしたが,全く問題なく安定したプレイをしている。
関学のように,高さやフィジカルで押すのではなく,多方面からパスでつないでくる相手は,特に榊の得意とするところ。
裏から走ってきたり,3人目の動きであったり,スルーパスであったり,さすがの榊。よーく見えている。
この試合,榊は最後まで関学にフリーでシュートを打たせることはなかった。
「悪いな,そこには榊がいるよ」
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今シーズンの試合では,支配率は常に鈴鹿が持っていた。
いくら押されても,5分5分の試合。
しかし,この試合の前半,関学が主導権を持ち,パスをまわす時間が多い。
パスミスをカットして,ショートカウンターも狙いたいが,とにかく関学のパスの精度が高く,追っても捕まえられない。

ボランチで先発出場している「バランサー」三浦俊太郎(33)
関学のパスを寸断すべく,コースを切りに行っているが,なかなか網にかけることができない。
前半は特にディフェンスで走り回っている。
俊太郎が走って走って,ギリギリでスペースを埋めているのが見える。
スペースを作ると,そこから侵略される。
展開を考えるどころではない。バランスを崩せば,一気にやられる。
目立つプレイや,派手なプレイはできていない。
だけどガマン!ガマンだ俊太郎!
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関学のパスが,徐々に鈴鹿の右サイドに集中し始める。
3人くらいの選手たちが,細々とパスを回しながら,攻め込んでくる。

サイドバックの「鬼神金剛」原広樹(2)。
ショートパスとワンツーで攻めてくる関学に対して,どうしても一瞬リアクションが遅れてしまう。
しかし,原広樹は左右のターンが早く,逆に振られてもしっかりと対応できている。
抜かれた!と思った場面でも,後ろから追いつき,鋭いスライディングが飛んできて,相手のボールを刈り取っている。
ハードなプレイスタイルだけでなく,読みもキレも良い。
この試合,ナカニシは誰が一番良いかと聞かれたら,原広樹と答えるだろう。
「原広樹」良くこの名を覚えていて欲しい。
必ず今シーズンやる選手だよ。
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関学はクロスの精度も高く,ヒヤッとする場面も。
しかし,中で藤井が見張っているので,相手がフリーで合わせる事は無い。

センターバックの「飛竜乗雲」藤井竜(3)。
前半,多彩なタイミングでクロスをあげてくる関学
高さでピンポイントに合わせるのではなく,ボールを頭にこすりながらコースを変えるようなクロス。
それを片っ端から迎撃する藤井。
前半は,中盤もパスで乱され,一段前に出て藤井が対応する場面も多い。
前日もフルタイム出場していた。
この試合もフルタイム出場するだろう。
藤井をここで外すわけにはいかない。
藤井,太もものテーピング大丈夫か?
疲れているだろう。
すまん。頑張ってくれ。
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関学に押し込まれているが,鈴鹿のディフェンスは崩されてはいない。
剛の藤井(3),柔の榊(5)。
サイドの原(2),野口(34)は百戦錬磨。
しかし,深く進入される分,鈴鹿の攻撃のターンは少ない。
そのため,ロングカウンターが中心となる。

フォワードの「ロケットシューター」パブロ(26)。
前にディフェンスがいても,ゴリゴリと抜け出してくるパブロだが,関学は2人目3人目のフォローが早く,ゴール前で勝負ができない。
前半は,左の竜二(14)が切れ込んで,パブロに決定的チャンスが生まれるが,ヘディングシュートは決まらず。
もう少し,もう少しなんだけど,パブロのポジションがゴールから少し遠い。
ゴールそばでプレイできれば,もっと何かが起こりそうな予感。
パブロ,フォワードならばゴールで魅せろ!
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前半の終盤に入り,徐々に鈴鹿が押し返してきた。
この時点で,ナカニシは0-0のまま前半が終わっても良いと思っていた。
関学のショートパス主体のサッカーは,鈴鹿のセンターライン,藤田(6),榊(5),藤井(3)が,徐々に慣れてきて,対応し始めている。
鈴鹿の守備に不安は無い。
前半を0点でしのげば,勝機は必ずある。

ゴールキーパーの「忘れ物を取りに行こうぜ」岡田明久(23)
ゴールキーパーを数値で示すと,全ての項目で高い数値を出すだろう,オールラウンダーゴールキーパー
試合前半,サポーターは岡田の後ろのバック側で応援していた。
カニシの印象としても,関学の攻撃陣は,どのタイミングでシュートを打つのか良く分からない。
その判断しにくいシュートを,確実にキャッチする岡田。
また,危ない時に思い切って飛び出す能力は,チーム内のゴールキーパーでも上位。
実際に,ディフェンスの裏に抜けられた際にも,最初の一歩が早く,危なげなく対応していた。
足元のパスさばきも完璧。
岡田,良いぞ良いぞ!!!
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しかし。

前半35分。
鈴鹿ペナルティエリアより少し離れた位置。
場所はほぼど真ん中。
ここで関学フリーキックを与えてしまう。

関学の蹴ったボールは,鈴鹿の壁を越えて,右隅に入ってしまう。
0-1。
くそっ!!!

気にするな!
切り替えろ!
フリーキックなんてギャンブルみたいなもんだ!
次!次!次のプレイでやりかえせ!

サポーターの声援が大きくなる。
カニシの声が裏返る。休み休みでないと声が出ない。
こんな時に,ナカニシのノド何やってんだ!バカヤロー。

サイドハーフの「ミラクルドラゴン」伊藤竜二(14)。
昨日の試合でも途中出場ながら,決定的な仕事をした。
強い想いと超絶なテクニックが,体から噴出している。
怪我で長く試合に出られなかった。それでもこれだけのプレイをするということは,怪我の間も,心の中に火を灯していたからだろう。
前半の鈴鹿の攻撃は竜二の突入から始まっている。やはり良いドリブルをする。
そして,関学の右サイドの攻撃に対して,サイドバックの原広樹と共に良いディフェンスをしている。
カニシは知っている。竜二は実はディフェンスが上手い。
竜二,頼むぞ。頼むぞ。もう一回。頼むぞ!
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前半の最終盤は,鈴鹿が押している。
フリーキックコーナーキックが数本出ているが,それぞれ決まらない。
鈴鹿のセットプレイは,昨年の大きな得点源のひとつだった。
それが今年は,なかなか入らない。
昨年セットプレイで得点を決めていたのは,冨士,高野,木鈴,柿本・・・。
木鈴を除き,退団してしまっている。
セットプレイからの得点。
それは今後の大きな課題となるだろう。

ここで前半終了。



選手たちがベンチに引き上げる時,藤井(3)と俊太郎(33)だけが,グラウンドで熱心にマークの確認?をしている。
その姿を見ていると,もっともっと応援せねばと逆に力が涌いてくる。

でも,控え選手のコールをしてから,座り込んでしまうサポーターが多い。
みんな疲れている。
選手達は,サポーターの5000倍,疲れているだろう。

少しでも力になれば。
少しでも背中を押せれば。

カニシのノドのくせに,なんてざまだ!
2連戦ごときで潰れやがって。
声が出なかったら手を叩こう。
手のひらが裂けるまで,思いっきり手を叩こう。

いくぞ!
まだまだいくぞ!



後半開始。

後半から鈴鹿ペースで試合が進む。
関学の細かいパス回しと,パスアンドゴーは藤田(6),俊太郎(33)が対応できている。

サイドバックに入る「最強の左」野口遼太(34)。
前日もフルタイム出場しているため,本来の野口の動きよりはかなり重い。
しかし,必殺の左クロスは超超高精度で,関学ゴール前を襲う。
後半開始直後に,近藤和哉にドンピシャクロスを供給。
一瞬タイミングが合わず,ヘディングにミートしなかったが,その左からは得点チャンスが続々と生まれている。
後半,野口は左サイドの中ほどに陣を張っている。
裏はセンターバックの榊がケアしている。
この位置の野口。
ゴールに餓えた野口。
野口,疲れているだろうけど,頼むぞ!!!

最前線でマークを外すために良く動いている「爆撃機」近藤和哉(18)。
前半は,なかなかフォワードにボールが入らなかったため,チャンスで突撃できなかった。
後半からは,左に野口が上がってきたため,良いボールがゴール前に伸びている。
パブロと共に,ゴール前で体を張るが,なかなかシュートにいけない。
ジリジリとした時間が過ぎる。
和哉!
何とかならないか?和哉!!!

後半10分
(OUT)18近藤和哉  ⇔ (IN)7エフライン・リンタロウ
(OUT)14伊藤竜二  ⇔ (IN)11泉宗太郎

3人の交代枠のうち,一気に2人を変える。
試合は鈴鹿ペースになっている。
何とか追いつきたい。

後半17分。
サイドチェンジから,野口の狙いすましたグラウンダーのクロス!
関学ディフェンスとゴールキーパーの間へ。
ゴールキーパーの届かない位置に早いボール。
そのボールにパブロが飛び込む!
ボールはゴールネットを揺らす!
ゴール???
(サポーターの応援位置はゴール真後ろだったので,オフサイドかどうか分からなかった)
副審と主審が協議する。
判定はオフサイド
(ちなみに,スタンドで『記録』していた人はオフサイドじゃないと言っていたが・・・)
鈴鹿サポーターは判定には粛々と従うが,あまりにも惜しい得点だった。

カニシが叫ぶ。
切り替えろ,切り替えろ。
悪くない。良い良いよ。
切り替えてドンドン攻めていこう。
いこう!

サイドハーフの「ドリブルマスター」小西洋平(8)。
小西のドリブルが,関学に深く食い込んでいる。
後ろで野口が高い位置からフォローしているので,奪われたとしても,再度セカンドボールを奪い波状攻撃にもなっている。
しかし,昨日の試合でプレイしている小西にも疲労の色が見える。
前半,関学のパス回しでかなり走らされている。
小西の本来のキレであれば,もっと伸びるはずのドリブルスピードが上がらない。
小西のプレイにサポーターは声援を送る事しかできない。
小西!小西洋平!ガンバレ!
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後半は圧倒的に鈴鹿ペース。
左の野口。そして右では後半途中から入った泉が関学に攻め込んでいる。
しかし,藤枝市役所戦同様,サイドを崩せても中で決め切れない。

センターハーフの「鈴鹿の心臓」藤田浩平(6)。
前試合は出場停止で出場できなかった。
ベンチで悔しい思いをしていただろう。
その藤田が,試合のど真ん中で攻守の舵取りをしている。
その存在感。その影響力。まさしく鈴鹿の心臓。
藤田が攻撃のタクトを振るうが,小西,泉,パブロ,リンタロウ,もう一枚,試合を作り出す創造的な受け手が足りない。
堀河,小澤がいれば・・・。
後半の終盤からは,試合の舵取りだけでなく,自分自身で前線に飛び出し,関学のディフェンスにキャップを作る。
藤田,なんとかしてくれ!!!
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後半も半ばを過ぎる。

サイドハーフに入っている「もう誰にも止められない」泉宗太郎(11)。
関学は泉の母校でもある。
後輩たちの目の前で堂々たるプレイをする泉。
ボールを懐に入れて,右サイドを蹂躙する。
後ろから原広樹が追い抜いていく。
右サイドは活発だ!!!
行け!泉!
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後半27分
(OUT)33三浦俊太郎  ⇔ (IN)10堀河俊大

気温は30度を越えている。
前半から走りまくった俊太郎が交代。

サポーターの祈るような歓声が大きくなる。
堀河だ!
キャプテン堀河が出てきた!!!
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鈴鹿は,両サイドバックがかなりポジションを上げている。
関学のカウンターで裏を狙われる事もあるが,右は藤井(3),左は榊(5)が余裕を持って対応している。
縦のスルーパスは,守備範囲の広い岡田が,誰よりも早く飛び出して対応している。
この3人の連携は固く,後半,危ないシーンはほとんど無かった。

鈴鹿の攻撃は,両サイドから。
堀河が入って,左右に動くため,より深く中に切れ込んでくるプレイが増えた。
リンタロウにボールが集るが,シュートコースが無く,スライドするように外に押し出されてしまう。

時間は刻一刻と進んでいく。

選手達から疲労の色が見え隠れする。
特に,ほぼフル出場の左サイドの2人は疲れてきている。

鈴鹿の選手たちのプレイは決して悪くない。
リズムも悪くないし,焦りも少ししか見えない。
関学ディフェンスをある程度まで崩せているし,集中が途切れているわけでもなく,ミスが多いわけでもない。
それでも,しいて言うならば・・・,点だけが入らない。
関学は,前日の藤枝市役所と同じように,単なるフィジカルではなく,きっちり組織で守っている。

カニシの声は,連続して出なくなっている。
固まったように試合をジッと見ながら,ノド飴を口に入れて,出せるときに出せるだけ声を出している。
叩き続けた手が,パンパンに熱を持っている。

選手達に力を。
あと一歩のパワーを。
疲れているだろうけど,頑張ってくれ。

カニシは,笑顔の選手が見たい。

堀河がセカンドボールに寄せている。
堀河の笑顔が見たい。

藤田がミドルシュートを放つ。
藤田,今シーズンは藤田のものだ。頼むぞ!

みんな最後の最後までボールを追い続ける。

そして。

試合終了。



関西学院大学の応援の選手たちから,鈴鹿アンリミテッドコールを送ってもらいました。
ありがとうございました。
関西学院大学さん,天皇杯ガンバ大阪戦もがんばってください。
もしも,生徒さんで後々,鈴鹿アンリミテッドで戦うご縁があれば,よろしくお願いします。

三重県の代表として,頑張って応援しましたが,結果が出せなくて申し訳ありませんでした。
でも,選手達は立派に戦いました。それは間違いありません。

両チームのみなさん,スタッフのみなさん,試合を運営していただいたサッカー協会のみなさん,ボールボーイをしてくれた高校生のみなさん,お疲れさまでした。ありがとうございました。

吹田スタジアムで会いましょうと言っていたみなさん,約束を守れなくてごめんなさい。

有料試合でしたが,たくさんの方が鈴鹿のスタンドで応援してくれていました。
試合後には,子供たちが選手たちのサインをもらっていました。

勝ちたかった。
そうすれば,もっともっと選手たちが笑ってくれたのに。



関西学院大学は確かに強いチームでした。
でも,ナカニシの感覚では,地域チャンピオンズリーグの対戦相手は,たぶんもっと強いです。
そして,どのチームもとてつもなくディフェンスが硬いです。

鈴鹿アンリミテッドは,ここ3戦ほど,試合内容は良くても最後のフィニッシュで点が取れていません。

次の試合まで,約2週間あります。
今日の試合の悔しさは,今後の試合で晴らしていくしかありません。
悔しさを忘れる必要はありませんが,悔しさを引きずってはいけません。

次の試合,東海学園FC戦。
サポーターは,「勝て勝て」,「点取れ点取れ」,「早く早く」のような応援ではなく,
「大丈夫大丈夫」,「ナイスナイス」,「OKOK」と言うような,ポジティブな応援を心がけたいと思っています。

何かの「きっかけ」があるはずです。
その「きっかけ」にサポーターが少しでも力になれれば,こんなに嬉しいことはありません。
困難や苦難は,選手と共に乗り越えて行きたいと思っています。

選手のみなさん,お疲れさまでした。
ちゃんとご飯を食べて,ちゃんと寝てください。
体を休めるのも,アスリートの仕事のひとつです。

そして,サポーターはどんな時も選手と共にあります。

ではまた。

( 次戦 : 東海リーグ第3戦 )
日時: 6月10日(日)11:30キックオフ
対戦: 東海学園FC
場所: 東海学園三好キャンパス第1グラウンド

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