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アトレチコ鈴鹿クラブ(JFL)のサポーターブログです。

東海リーグ第2戦 対 藤枝市役所

みなさんこんばんは。

試合が終わってから,ちょっとした行き違いで,ノボリを全部畳んでました。
徐々に暗くなるAGFの倉庫で,ずーっと試合のことを考えていました。
ずーーーっと考えていても,
ずーーーーーっと悩んでいても,
もう終わった試合には勝てませんでした。



相変わらず試合の朝はジッとしていられず,9時過ぎに会場到着。
スタッフが,今日の試合の準備をしているのを横目に見ながら,ボランティアスタッフの仕事の準備を進める。

今日の対戦相手は,日本最強の公務員軍団,藤枝市役所サッカー部(以下,藤枝と書きます)。
今年2部から昇格してきたが,前週にFC刈谷とも良い試合をしていて,かなりの強豪である事は間違いない。

これまで何度も戦ってきた。
カニシのイメージとしては,鈴鹿は藤枝を攻めあぐねるイメージが強い。
組織的で連携のとれたディフェンスは,とにかくやりにくい相手。

嫌な感じを振りほどくように,せっせと準備をする。
しゃべるのも,何かをするのも,集中できない。
頭の中が,鈴鹿アンリミテッドの濃い濃度で満たされていく。
心の中が,鈴鹿アンリミテッドの高い純度で埋められていく。

オレはこの場所に何をしに来た?
鈴鹿アンリミテッドの選手を応援するために来たんだよ!

全力応援だ!

いくぜ!

本日のスタメン(以後敬称略)
FW 7リンタロウ・28小澤司
MF 8小西洋平・10堀河俊大・21北原毅之・11泉宗太郎
DF 22芦田成利・34野口遼太 ・3藤井竜・13藏川洋平
GK 1曵地裕哉

試合開始。

試合はジャブのような,リスクの少ないロングボールから。
鈴鹿の左右のミットフィルダーが,相手サイドバックの裏を狙う。

サイドハーフの「もう誰にも止められない」泉宗太郎(11)
この試合で最も早くチャンスを作り出したのは,野口(34)のロングフィードから泉の突破。
ボランチに入る堀河(10)が,中でつないで,小さいワンツーで抜け出してくる。
中へ切り込みシュート!
堀河と泉のコンビネーションは良く,機先を制する形で藤枝陣内に深く攻め込む。
泉のスピードを使えている。
良いぞ。
泉!
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センターバックの「最強の左」野口遼太(34)
この試合,上空はかなり強い風が吹いている。
鈴鹿は前半追い風なので,高く上がるボールは思った以上に伸びている。
野口のロングフィードは,ドライブがかかったかのようにライナーで飛ぶので,風の影響を受けない。
左サイドから右サイドにピタリと足元に合わせたボールが届く。
前週の試合より,野口の動きが良い。
ボールの切れも良い。
修正してきたな野口!
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前半の時間が進む。
試合は徐々に鈴鹿ペースに。
藤枝陣内でのプレイが増えて行く。

フォワードの「ER7」エフライン・リンタロウ(7)。
同じフォワードでペアを組む小澤(28)が粘って,リンタロウへ良いボールを出している。
藤枝はそれほど身長が高くないため,フィジカルでは圧倒的にリンタロウ優位。
強引にボールを運び,シュートまでもって行く。
リンタロウのシュートを見てスタンドが沸く。
みんな知っている。
リンタロウが凄い事を

ボランチの「ハンター」北原毅之(21)。
同じくボランチの堀河が割りと自由にポジションをとる分,アンカーのような形で中盤を支える北原。
狩りをするように,ヒタヒタとスペースを埋めて,相手を追い込むプレイスタイル。
アタリの激しさ,献身的な守備,コースの切り方,ほぼアンカーながら,かなりハイレベルに藤枝を押さえている。
後ろの野口,藤井との連携も良く,特に前半は,バイタルエリア(危ないエリア)に藤枝が進入する事はほとんど無い。
北原,よしよし。
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フォワードだけど,トップ下に入っているのは「皇帝」小澤司(28)。
小澤はやはり前戦でプレイするのが良く似合う。
ボールの受けがやはり上手い。
ターンもスムーズなので,前を向いてプレイできている。
小西の左サイドにフォローに入ることが多く,光るプレイをチラホラと見せ始めている。
やはり小澤のプレイを見られるのは至福の喜び。
しかし・・・。
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前半17分。
藤枝のファウルを受けた小澤。
そのまま立ち上がれず,タンカで運ばれていく。
腰?足首?

前半18分
(OUT)28小澤司  ⇔ (IN)9藤沢ネット

そして,この時間帯から,どうもリズムがおかしな感じになる。

前半の半ばを過ぎ,変わらず鈴鹿ペース。
しかし,藤枝はゴール前にセンターバック2人とボランチ2人の4人のボックスを作っており,その4人がゾーンで守っているように見える。
サイドバックもいるのだけど,ゾーンの4人はフォローに行かないので,鈴鹿は割りとサイドを攻略できている。
しかし,中に持ちこみショートをしようとすると,ゾーンが締まるので,狭くて窮屈なプレイを強いられる。
藤枝は,しっかりと守備の陣形を取り,そして,ちょうど守備のリズムに乗ってきた。

サイドハーフの「ドリブルマスター」小西洋平(8)
左サイドでボールを良く受けている。そしてそのまま基点となっているのは間違いない。
後方から疾風のように芦田(22)も駆け上がっており,中では堀河(10)がボールを受けに来る。
選手達の動きは悪くない。小西の動きも切れている。
しかし,徐々に小西が中へ切れ込めなくなってきた。
スピードを止められ,ボールを奪わることは無いにしても,中へ入れない。
おのずと,ギャンブル性の高いロングボールでのクロスが多くなる。
藤枝に小西のドリブルが潰されているわけではない。
だけど,とてもプレイしにくそうにしている。

前半の半ばを過ぎる。
鈴鹿はシュートを打っているものの,窮屈な場所で相手に寄せられているので,シュートに力が無く,藤枝のゴールキーパーが正面でキャッチしている。
カニシの記憶ならば,以前藤枝は4-4-2をキッチリ敷いてディフェンスしていた。
今日は,中だけゾーンで守っている。
そのゾーンを突破できず,遠巻きにサイドチェンジを繰り返す鈴鹿

1点あれば全然違った展開だろう。
何とか1点取ってくれ!

ゴールキーパーの「俺たちのヒッキー」曵地裕哉(1)。
藤枝のロングボールに対して,ペナルティエリアギリギリでキャッチする。
それが,ペナルティエリア外としてハンドとなる。
曵地がそんな安易なプレイをするとは思えないが,主審から見てギリギリに見えるプレイだったのだろう。
藤枝の決定的なフリーキックのチャンスはしのぐが,俺たちのヒッキーが,なんか焦っているように見える。
曵地。まだまだ前半だ。
大丈夫。

曵地のプレイでも「?」と思ったが,圧倒的に攻めていても,選手達にはリズムの狂いが分かるのだろう。
みんな徐々に焦り始めたように見える。

そんな時・・・。

サイドバックの「ウルトラタイガー」芦田成利(22)。
良い意味で,自分のプレイを伸び伸びと出す芦田のプレイが良く目立つ。
藤枝は引いて守っているため,芦田がサイドを定点で守っている必要は無い。
芦田の攻撃力が爆発のように,パッとパッと攻撃に火をつけている。
サイドハーフの小西(8)とのやり取りも良く,良いところまで行くのだが,決定的な崩しになっていない。
芦田の左足は凶器だ。
もう打っちゃえ!と,何度も思う。
芦田,相手は引いてるぞ。やりまくれ!!!
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得点が入りそうで入らない。
凄く押しているけど,得点の臭いがしなくなってきた。
セットプレイも,なかなか入らない。

うーん。
やはり藤枝はやりにくい。

ここで前半終了。



控えの選手のアップを見るナカニシ。
押しているだけに変えにくいが,攻撃が単調になっている。
ここに来て,藤田,和田が出場できないのが痛い。
そして,小澤の負傷・・・。

早く1点とりたい。
この試合,どちらにしても1点ゲームだと思う。
どちらかに1点はいれば,たぶん試合は決まる。



後半開始。

後半開始直後から,藤枝がペースを上げる。
鈴鹿は,前半の押せ押せのペースで後半に入ったため,ヒヤリとする場面が連続する。
藤枝,こういうペースを変えてくるのが怖い。

センターバックの「飛竜乗雲」藤井竜(3)。
攻撃陣は得点が入らず苦慮する中で,藤井は黙々と,徹底的にディフェンスをしている。
ある意味,ペースとか,リズムとか,展開とか関係なく,ゴールを守る事だけに特化したピシッとしたプレイを見せる。
後半早々の藤枝の攻勢に対して,藤井のプレイに迷いは無い。
来たら潰す。
シュートコースは切る。
クリアはセーフティーに。
藤井,そうそうそれが藤井だ!
行け!!!

後半の序盤は藤枝が人数をかけて攻めてきた。
鈴鹿の中盤は,前掛りだったため,ディフェンスとの間にスペースが生まれ,危ない場面もあった。
藤枝はコースさえあれば遠目でもシュートを打ってくる。
後半は藤枝にとって強い追い風のため,ボールの軌跡も変化している。

鈴鹿は前半同様,サイドから丁寧に攻めている。
ただ,後半はさらに中に切れ込みにくくなっており,ロングクロスが精一杯の感じ。
リンタロウ(7),ネット(9)のフォワードにボールが収まらず,入った途端にプレスで潰されている。

ボランチに入っている「サムシングエルス」俺たちのキャプテン堀河俊大(10)。
堀河が,縦横無尽に走り回っているのが良く見えている。
高い精度のパスは,サイド中心に振り分けられており,ズバリ中を通すことができない。
ドリブルやワンツーでリズムを変えようとしているのが良く分かる。
前半から単調な攻撃になってしまい,藤枝のディフェンスも十分に予想できている。
イマジネーションのプレイをしようとしているが,堀河に合わせる選手がいない。
藤田,小澤,和田,竜二,想像力溢れる選手がグラウンドにおらず,自らなんとかしようとして孤軍奮闘する堀河。
堀河,ガンバレ!!!

前半からの攻撃は,藤枝にとってちょっと慣れてきた感じすらする。
カニシにとっては,この前半からの攻撃は,前試合の矢崎バレンテ戦から続いているように感じる。

鈴鹿の選手達は上手い。
上手いけど勝負に行っていない。
だから,そんなに怖くない。
とても悔しいけど,そんな感じがする。

後半19分
(OUT)8小西洋平  ⇔ (IN)26パブロ

ここで,問答無用のプレイを見せるパブロが入る。

前半交代で入った「優しい鉄人」藤沢ネット(9)。
リンタロウと前戦で体を張っている。
しかし,ボールが収まらない。
ヘディングも高さでは勝っているものの,しっかりと体を寄せられているため,真上に上がるボールが多い。
カニシは,ターンからの前への突進が見たいが,藤枝のディフェンスは通せんぼするような形で,ネットを前に進ませない。
ジリジリするネット。
苛立ちが良く分かる。
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後半半ばを過ぎる。
前半と比べても,鈴鹿は全く決定機を作れていない。
ジリジリとした展開が続く。

サイドバック藏川洋平(13)。
久しぶりのスタメン出場だが,藏川の動きが重い。
藏川街道とまで言われるオーバーラップは,この試合ではほとんど見られていない。
泉との距離感も不安定で,泉が詰まった時のフォローも少し遅れている。
後半,藏川の足が止まってきた。
そして藏川自身がイライラしているのが分かる。
どうした藏川。
まだ時間あるぞ。
焦らなくて良い。
試合を落ち着かせてくれ。
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後半の半ば,藏川がベンチに時間を聞く。
残り20分。
しかし,ここから残り20分,鈴鹿は焦って焦ってミスが多くなる。

試合は膠着状態。
鈴鹿のシュートはゴールに届く事も無く,藤枝ディフェンスの体に当たって跳ね返される。

後半31分。
(OUT)9藤沢ネット  ⇔ (IN)14伊藤竜二
(OUT)21北原毅之  ⇔ (IN)33三浦俊太郎

竜二(14),俊太郎(33)の投入でペースを変える。
イメージ 8

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そして,竜二がいきなり見せる!
ドリブルでペナルティエリアに侵入。
竜二のドリブルは,ファウルで無いと止められない。
藤枝が思わず足を出して引っ掛ける。
PK獲得。

キッカーはキャプテン堀河(10)。
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落ち着いて放ったシュートは,藤枝のゴールキーパーの読みと一致し,はじき出されてしまう。
切り替えろ!堀河!
ロベルトバッジョだって,デビットベッカムだって,PK外したんだ。
そんなもん,賭けみたいなもんだ!

サポーターのボルテージが上がる。

竜二が,かなり無理な位置からでもボールを奪いに走る。
パブロの足にボールがつかない。
俊太郎がセカンドボールをカバーする。
何とか1点。

芦田がまだまだ駆け上がってくる。
堀河がシュートを放つが藤枝ディフェンスに当たってゴールならず。
1点欲しい。

リンタロウがヘディングで競合う。

万策尽きたのか?

試合終了。



両チームのみなさん,スタッフのみなさん,お疲れさまでした。
AGFさんや,フェイスペイントの方など,たくさんの方々に協力いただき,会場を盛り上げていただきました。
ありがとうございました。

サポーターの仲間たち,ボランティアスタッフのみなさん,ありがとうございました。
たくさんお土産もいただきました。いつもすみません。

この試合,後半が進むにつれて,早く点が欲しい展開となりました。
ボールボーイをしてくれた,アンリミテッドのU12の子どもたちが,少しでも早くプレイが始められるように,ボールを渡してくれているのが見えました。
少年たち,ナカニシは見てたぞ。心よりありがとう。

藤枝市役所には以前チーム(旧ランポーレ時代)に所属していた,杉山琢磨選手が在籍しています。
この試合は怪我で出られませんでしたが,少し話をすることができました。
杉山選手,仕事もサッカーもがんばってください。
鈴鹿アンリミテッドは,必ず昇格します。



カニシは,後半ずっとイライラしていました。
試合が終わったら,もっとイライラしていました。
悔しくて,悔しくて,身の置き所が無いほど悔しくて。
監督のインタビューも,選手のインタビューも聞いていませんでした。
余計な事は何も聞きたくありませんでしたし,この試合を冷静に分析する気にもなれませんでした。

ゆっくりと道具やノボリを片付けて・・・。
お土産のお菓子を食べて・・・。
一息ついて・・・。

そしてサポーターの仲間たちに言いました。

今はやっぱり凹んでしまう。どうしても勝ちたかった。
このシーズン序盤に勝利を上げられなかったことは,やはり悔しくてならない。
だけど,ナカニシは鈴鹿の選手達となら,どんな苦難もガマンできるし,どんな辛さも乗り越えていける。
今日終わった試合を勝つことはできない。
だけど,明日の試合に勝つために応援する事はできる。
選手たちと共に戦おう。
(こんな感じのことを思うままに言った,と思う?)

選手たちが一番悔しいだろう。
堀河,下向いてないか?PK外した?忘れろ!ミミちゃんなでて忘れろ!
小澤,大丈夫か?待ってるぞ,しっかり直して今年昇格させてくれ頼む!
藤田,明日頼むぞ!今日の分までやったってくれ!

・・・みんなみんな,悔しかっただろう。

でも大丈夫。
リラ~ックス。
リラ~ックス。

まだ何も終わっちゃいない。
明日勝とうぜ!

この1引き分け。
この1戦。
決して忘れない。

必ず,鈴鹿アンリミテッドはもっと強くなる。
なっ!

ではまた。

( 次戦 : 天皇杯1回戦 )
日時: 5月27日(日)13:00キックオフ
対戦: 関西学院大学兵庫県代表)
場所: 上野公園陸上競技
※ 有料試合ですのでお気をつけください

※ このブログに使用している写真は,鈴鹿アンリミテッドの使用許可を得て掲載しています。そのため,他での利用は絶対にしないでください。