みなさんこんばんは。
天皇杯の敗戦の時,悔しさに唇をかみしめ過ぎて,口から出血してました。
選手たちのバスを見送りながら,ずっと口の中は血の味がしてました。
選手たちの力を出し切れずに負けてしまった。
この悔しさを,どう扱っていいかわからず,ずっと腹の底でうごめいていました。
水曜日の敗戦から,木曜日,金曜日,土曜日。
土曜日の朝,三交鈴鹿に練習を見に行きました。
選手たちは元気にプレイしていましたが,ほんの少し下を向いて疲れた感じでした。
いつも声が聞こえる選手の声が聞こえませんでした。
でも,力哉と俊貴の声が,とてもよく聞こえていました(本当の本当)。
ナカニシは練習が終わると,選手の誰にも会わずに,すぐ帰りました。
連休の中日。
本当ならば奈良の地に鈴鹿サポーターが集結するはずだがアウェイ観戦禁止。
アウェイ観戦禁止ならば,ナカニシはルールを守る。
今日の対戦相手は,奈良クラブ(以下,奈良と書きます)
昨年は,2戦して2分。両試合共に0対0。
金曜日に,職場の上司から,ゲン担ぎのお菓子をいただく。
負けん!
サッカー選手を元気づけるのには勝利しかない。
人生をかけてプレイする彼らにとって,勝敗はその一つ一つが人生の分岐点となる。
良い試合でも負けたら,彼らは笑ってくれない。
選手が笑ってくれなければ,ナカニシの心はやっぱり晴れない。
なんとしても勝ちたい。
日々,そのことばかりを考えている。
サポーターは何ができる?何をすべき?どうすれば選手たちに届く?
他事はどうでもいい。
ナカニシにとっては選手が全てだ。
(だいぶ暑苦しいと思いますが,ナカニシはクレイジーなので,お気になさらず読み進めてください)
日曜日。ナカニシは朝から某所へ外出していたため,ダッシュで帰宅。
試合開始に間に合わなかったけど,3分遅れでネット接続。
(ネット!待ってるぞ!)
ちょっと遅れたけど・・・
いくぜ!
本日のスタメン(以後敬称略)
FW 15菊島卓・7リンタロウ・11遠藤純輝
MF 10和田篤紀・6藤田浩平・19海口彦太
DF 34野口遼太・20中村俊貴・3川里光太郎・14蓮沼翔太
GK 23岩脇力哉
試合開始。
選手たちの大半は中3日での3試合目となる。
当然,疲れもあるだろう。
この試合に挑むにあたって不安もあっただろう。
それを振り払うかのように,前半からブンブン飛ばす鈴鹿。
鈴鹿は4-3-3と言いつつも,4-1-4-1のフォーメーション。
ただ,ディフェンスもフォワードも,サイドは中に絞ってポジショニングしている。
鈴鹿の前線の,リンタロウ,菊島,純輝,海口,和田が,きれいな五角形を作っている。
それぞれの距離が近く,すぐにフォローに入れるし,動き出しの際のパスコースも多い。
3トップの右,「ハートのエース」,遠藤純輝(11)
インサイドハーフの和田(10)海口(19)との距離が近いため,パスカットからのカウンターが早い。そして純輝の動き出しのキレもいい。
カットから高精度のショートスルーパスが出ているので,純輝のテクニックとスピードを生かした前を向く攻撃ができている。
前半序盤にも,和田のパスからの独走でシュートを放った。
残念ながら枠をとらえられなかったが,鈴鹿のカウンターはやっぱり純輝だ。
高速でかつ足元が上手い。
純輝の攻撃力が爆発する!
そして,ディフェンス時は,サイドよりもグッと絞って真ん中をケアしている。
この試合を通して,ベンチからの指示は,コンパクト+中を絞れだった。
攻撃的ながら献身的に守備に入る純輝。
純輝。インスタ見てるぞ。やっぱ勝たなきゃな。
勝つぞ!!!
試合は鈴鹿ペースで進む。
支配率は5分5分だが,攻撃時に鈴鹿は3トップまでボールが運べている。
その為,より深く奈良陣内に食い込んでいる。
インサイドハーフ,「疾走する若武者」,海口彦太(19)
鈴鹿の攻撃は左の野口(34)から始まることが多い。
コンパクトに保つと,自然に全員が左に寄ってしまい,右サイドにスペースができる。
奈良のカウンター時に,そのスペースを使われるが,その場所は海口の縄張り。
奈良は鈴鹿右サイドの広大なスペースにボールを入れるが,その瞬間には海口が寄せている。
海口は,攻勢から守備に切り替えるタイミングがとてつもなく早く,ただ走るだけでなく,動きながらコースを切り,プレッシャーをかけ,下がりながら守備をしている。
ディフェンスからの「ディレイ!(遅らせろ)」の声に,海口が十分に反応している。
海口も中3日。フロントの仕事も大変だろう。
だけど海口!本職はサッカー選手だ!
この凛々しく力強い姿を見ろ!
これが鈴鹿の海口だ!
鈴鹿の攻勢が続いている。
今まで見た中で,一番リンタロウにボールが入っている試合だと思う。
それは,和田(10),海口(19)そして,アンカーの位置の藤田(6)から,リンタロウにクサビのパスが入っているためだ。
フォワードの真ん中,「ER7」,エフライン・リンタロウ(7)
この試合,ロングボールの空中戦もがんばっているが,足元にズバリと入ることも多い。
受けてからのターンも上手いリンタロウが,奈良ゴールに向かってプレイできている。
なかなかシュートコースは開けてもらえないが,リンタロウはドリブルも上手いので,動きながらシュートコースを探す。
また,純輝(11),菊島(15)へのスルーパスも出しており,なんかリンタロウが目立っている。
リンタロウからのパスコースも多く,前線の5人は動きながらフリーになる選手もいるので,無理にギャンブルのパスをしていない。
その為,前線でボールを保持しても,そのままフィニッシュまでもっていけている。
鈴鹿の誇る3トップ。純輝(11),リンタロウ(7),菊島(15)どこからでも得点が狙える。
その中心にいるのがリンタロウ。
我らが得点王のリンタロウ!
ベンチから活発に声が出ている。
「コンバクトに!」
「簡単に失うな!」
「しっかりやりきれ!」
ベンチの指示が全てグラウンドに反映している。
みんなよく分かっている。
地に足の着いたサッカーをしている。
左サイドバックの,「悪魔の左」,野口遼太(34)
鈴鹿の誇る超弾道。悪魔であり,サムライでもある野口。
将棋で言うと,飛車とか角みたいな存在感の大きさがある。
攻撃の起点となる野口だが,今日はあまり高いポジションを取らず,後ろから支えるような位置にいる。
鈴鹿ディフェンスは守備時に,かなり中に絞っている。
ベンチからも「優先順位は中!」という声が飛んでいる。
天皇杯で中がやられた。
同じ失敗をするような鈴鹿ディフェンスじゃない。そして鈴鹿ディフェンスにはノグさんがいてくれる。
ノグさん,天皇杯残念でしたね。
この試合取りましょう!
鈴鹿は4-3-3っぽい4-1-4-1。
奈良は4-4-2。
天皇杯で鈴鹿を研究したのか?奈良は前線から鈴鹿ディフェンスに圧力をかけてくるが,今日の鈴鹿のセンターバックはびくともしない。
センターバックの右,「素敵な先輩」,川里光太郎(3)
ラインコントロールは川里がしっかりやっている。
川里のラインは高い。高い分,同じセンターバックの俊貴(20)やゴールキーパーの岩脇(23)との連携が重要。
そしてその連携が,格別によろしい。
欲しい時に狙ってオフサイドにハメている。
中盤の不利な時には,必ず後ろでパスコースを開けて避難できるようにしている。
川里のプレイを言葉で表すと,ナカニシのイメージでは,危機管理と連携。
顔は怖そうなのだけど,ものすごく繊細でインテリジェンスなことをしている。
奈良の攻撃でピンチの時もあった。
だけど,ディフェンスはバタつかなかったし,慌てていなかった。
川里先輩。ナイスです!
前半の終盤から奈良が押し返して鈴鹿ゴールに迫る。
特に,中盤でのファウルからのセットプレイが多くなってきた。
セットプレイは鈴鹿ディフェンスが跳ね返す。しかし,競り合っているので十分な距離でクリアできない。
そのセカンドボールを狙われている。
アンカーの位置にいる,「鈴鹿の心臓」,藤田浩平(6)
ゴール前や,中盤の危ない位置には,必ず藤田が止めに入っている。
必ずって言葉がサッカーにあるかって?ある!藤田にはある!
アンカー1枚というのは,藤田にしかできない。
その藤田にしかできないことを,確実に確実に,そしてまた確実にプレイする藤田。
セカンドボールの跳ね返りのミドルシュートは打たせない。
そこからのスルーパスも通さない。
自分の後ろに目があるかのように,奈良の選手間のパスコースを切る藤田。
藤田は派手なことをしていない。
藤田は,パスコースもシュートコースも切る。ボールに寄せてプレッシャーをかける。
だけど派手にタックルに行って,もしも交わされたら・・・そんなことはしない。
だから藤田はほとんど転ばない。神のような体幹の強さとバランス感覚。
藤田が奈良の動きを止めていれば,海口(19)も和田(10)も戻ってアタックしてくれる。
鈴鹿の心臓は伊達じゃない。心臓はあちこち移動しない。
常に真ん中で血液を送り出している。
よし!藤田!
アンカーでさらに進化してるぞ!
インテリオール,「バッドボーイ」,和田篤紀(10)
インテリオールというのは,スペイン語でインサイドハーフという意味らしい。
何となく和田篤紀には,インテリオールというカッコいい言葉がよく似合う。
この試合の前半の和田は,手が付けられないほど見事過ぎた。
(ただ,シュートが決まらなかったのは残念)
パス,ドリブル,オーバーラップ,そしてシュート。
守備陣が安定しているだけに,一歩突っ込んだプレイをしていた。
もう,和田篤紀から得点の匂いがプンプンしている。
和田の動き出しのキレの良さが,周りに伝わって,菊島(15),純輝(11)も動き出しが良い。
自在にダンスを踊るインテリオールの和田篤紀。
素晴らしい。
和田。ドンドン行こうぜ!
鈴鹿は良いところまで行っている。
ボール支配率は五分だが,多分シュート数は鈴鹿のほうが多い。
小澤コーチが,大きな声で何度も叫ぶ。
コンパクトに!
ボールを失うな!
小澤コーチの声が熱い。気合か乗っている。
みんな,みんな天皇杯の敗戦は悔しかった。
ナカニシの50倍くらい選手たちは悔しかっただろう。
過去の敗戦は取り戻せない。
ただ,目の前の試合に勝利することはできる。
チーム全体から勝利への熱を感じる。
良いところまで行っている。
なんとか1点欲しい。
鈴鹿はかなりハイペースで飛ばしている。
後半ゲームの流れが変わると怖い。
ここで前半終了。
ナカニシはずっと立ったまま,リモートの画面を見ている。
普段の試合もそうなのだけど,試合中は座っていられない。
(今はルールなのでスタジアムでは座っている。)
ハーフタイム中に水分補給。
リモートの画面見ているだけなのに,体がぐったり疲れている。
俺はこんなところで何やってんだ。
奈良へ行きたい。
今からでも選手と共に戦いたい。
なんとか選手たちに元気を届けられないか?
祈りが届くか?
念が届くか?
選手たちは後半も戦えるか?
アップする選手たちを見る。
良い緊張感と,良い準備だ。
誰が出ても,後半のキーマンとなるだろう。
ナカニシ落ち着こう。
大丈夫。
後半開始。
奈良クラブはハーフタイムで2人を交代してきた。
思った以上に,早い仕掛け。
鈴鹿は落ち着いて試合に入った。
大丈・・・夫・・・。ん?ん!!!
後半3分。
中盤でボールを奪う海口彦太(19)
海口が半歩早い!そしてその半歩の早さはビッグプレイだ!
海口彦太からリンタロウ(7)へ。
リンタロウは,走りながら奈良ディフェンスと駆け引きをしている。
シュートか?パスか?
リンタロウが左利きということは誰もが知っている。
奈良ディフェンスも左を警戒。
いや,それではリンは止まらんよ。
リンタロウの右足でのシュート!強烈!
奈良ゴールキーパーは,キャッチできず体に当てて弾く。
そこに詰めてきているのは・・・ゴールゲッター菊島卓(15)!
ゴーーーーーーール!!!1-0
海口→リンタロウ→菊島の見事なゴール。
みんなナイス!
このゴールシーンを,後からネットで何度も見返したのだが,あることに気が付いた。
ゴールの後,奈良ゴール前で,選手たちが喜んでいるのだけど,センターサークル付近にカメラが戻ると,4バックとアンカーの藤田は,全く動じずに,その間もディフェンスの指示を出し合っている。
藤田キャプテン,カッコいい。そして恐るべし。
試合は鈴鹿が1点リード。
しかし,まだまだ先は途方もなく長い。
小澤コーチからも,引き続き大きな声で指示が出ている。
ゴールを挙げた3トップの左,「ゴールゲッター」,菊島卓(15)
天皇杯でのアシストで分かるように,菊島もドリブルが上手く足が速い。
純輝と比べると,フェイントの突破ではなく,裏を狙うことが多いが,いろんな形に対応できるフォワードだと思う。
この試合では,和田(10),海口(19)がセカンドボールやパスカットすることが多く,そこからすぐにショートカウンターが始まっている。
それに対応して,菊島も裏を狙い走る。
後半の先制後は,少し下がり気味となったが,リンタロウのヘディングの落としに反応し,ゴールを狙い続けた。
ズルズル引いて守っていては,奈良の攻撃陣をシャットアウトできない。
奈良が押す分,こちらも押す。
ゴールを狙い続ける菊島が,奈良に刺さったトゲのように光る。
奈良クラブは再度,選手交代。
たぶん,後半15分までに4人を交代。
鈴鹿はまだ交代しない。
涼しくなったとはいえ,中3日で連戦している。
鈴鹿の選手の足が止まれば,1点差なんてあっという間にひっくり返される。
鈴鹿のセカンドボールへの寄せは早い。
和田,海口,藤田の中盤が良く集中していて,キレているのがよく分かる。
後半の序盤には,和田篤紀のドッカンミドルシュートもあった。
右サイドバックの,「右のダンディズム」,蓮沼翔太(14)
ハスも連戦している。
この試合は,縦への突破ではなくディフェンスから丁寧に入っている。
先制してからもハスの落ち着きが,チーム全体を落ち着かせている。
ボールがこぼれてきても,相手がコースを切っている場合は,無理に触らずタッチラインにシレっと流す。
無理するくらいなら,スローインで上等。
スローインならば,右は川里(3)。左は俊貴(20)がロングスローを入れられる。
このニクイまでの落ち着きが,ハスのダンディズム。
慌てない。どれだけ心が燃えていてもクールに。
セーフティにが第一。ボールを失えば,相手にチャンスが生まれる。
ハス,ナイスプレイ!
鈴鹿は先制の後,押し込まれながらも,ガッツリ反撃している。
セカンドボールの奪取が良く,リンタロウのミドルも放たれる。
守っちゃダメ。そのままそのまま。
アンカーの藤田(6)を頂点とした,コンパクトなディフェンス陣。
リンタロウ(7)をトップとした,五角形の攻撃陣。
それぞれが上手く連動している。
まだ言えない。
また思っちゃいけない。
だけど,頭によぎってしまう。
(今日は良いぞ!!!勝てるぞ!!!)
奈良の攻撃が鋭さを増す。
鈴鹿はコンパクトに中に絞っているので,簡単に言うと,逆サイドが開いている。
奈良が左から右へ大きくサイドチェンジ。
しかし,そこが空いているのは,みんな把握している。
だから,それは読んでいる。
蓮沼(14)と海口(19)が逆サイドをキッチリ止める。
奈良はいったん後ろに戻すが,ディフェンス裏に超絶技巧のフワッとしたボールを送る。
緩,急,緩,のチェンジオブペース。
一瞬,ハッとなる。
危ない!
センターバックの左,「マッスルキングダム」,中村俊貴(20)
先に言っておこう。今日の俊貴は鬼。
現地のNカメラマンから試合後にメールが来た。
たった一言「鬼俊貴!」
メールは一言だけだが,言いたいことはよく分かった(なんで一言やねん!)。
ディフェンスの裏に抜けたボール,それに飛び出すゴールキーパーの力哉。そして俊貴の反応も早い!
その超危険なボールをクリア!
先制点を挙げていると,どうしても後半の終盤は守備に入って押されてしまう。
これまで鈴鹿は,この守り切るというのが,とても苦手だった。
特に後半の俊貴の怖いこと怖いこと。
俊貴のスーパーディフェンスは,その後も集中を切らすことなく続く。
もう人間じゃない。鬼が守っている。
鬼俊貴。
俊貴。ええじゃないか。
それそれ。鬼俊貴ナイス!
鈴鹿は慌てていない。
攻撃にも手数をかけている。
しかし,奈良の攻撃は押し返せずに,ジリジリと激しさを増す。
鈴鹿のサイドバックの裏にロングボールを入れて,斜めにフォワードを走らせてくる。
天皇杯に出ていないのか不思議なくらい好調を維持している。
ハイボールも,バックパスも丁寧に処理しており,ミスは無い。
そして,高いディフェンスラインの裏も,もう一人のフィールドプレイヤーとしてディフェンスしている。
奈良クラブの裏へのロングパスに,ペナルティエリア外まで飛び出して,ヘディングでクリアする。
勢いあまって,奈良クラブの選手と交錯するが,力哉は強い子だから大丈夫。
ゴールキーパーという最後の砦でありながら,最終ラインの後ろのフィールドプレイヤーとして,アグレッシブにプレイを続けた力哉。
フィールドプレイヤーの意識もあるだけに,プレイエリアはペナルティエリア内に留まらない。
飛び出しに迷いが無く,ディフェンスとの連携も良い。
給水タイム直後の,奈良攻撃陣の意表を突くヒールパスに対しても,力哉は見えていた。
思い切った飛び出しでゴールを守る。
力哉!
そのプレイは,ワンダフル。
その気持ちたるや,熱盛。
後半28分。
試合は,だんだんと当たりが激しくなってきた。
接触で藤田(6)と,菊島(15)が痛めている。
菊島は体を起こした。
藤田がプレイを切らぬ状態で倒れているというのは大変だ。
痛くてもプレイを切るまで,藤田ならば倒れない。
背中がゾッとする。
大丈夫か?
佐藤和馬が準備しているが,そのまま交代するか?
藤田は・・・大丈夫そうだ。
藤田,痛いだろうけど,がんばれ!
後半30分。
(OUT)10和田篤紀 ⇔ (IN)18佐藤和馬
前半から飛ばしてチームを引っ張った,和田篤紀(10)が交代。
ここで和馬(18)が入る。
和馬は,攻撃的な選手でありながら,フィールド全体を見てバランスがとれる選手。
そして,勝利にこだわる献身的なプレイができる。
ここで和馬が入れば,不用意なオープンスペースはできない。
さあ,和馬。やったろうぜ!
残りは15分。
鈴鹿は守りに入っている感じはないが,攻め急いでもいない。
前線にパスがつながる回数は前半と比べて少ないが,海口(19)の運動量は落ちておらず,セカンドボールへのアクションも早い。
和馬は左のサイドハーフに入ったようなので,鈴鹿は4-4-2になった。
後半33分。
(OUT)15菊島卓 ⇔ (IN)16小口大司
この終盤で,相手にとって一番厄介な小口が入る。
獰猛な小口のボールチェイスは,奈良のディフェンスに圧力をかけるはず。
小口,残り15分だ!ずっとダッシュでガンバレ!
元気な小口は走るスピードを止められず,勢い余ってファウル。
小口がイエローカードをもらったところで,リモートの具合が悪くなり,画像が途切れる。
クルクルが続く。
画面が動かない。
大丈夫か?
耐えているか?
選手たちは引いていないか?
リモート画像復帰。
1対0にホッとする。
残りわずかだ!
後半36分
(OUT)14蓮沼翔太 ⇔ (IN)26今井那生
バランスを取り続けた蓮沼が交代。
実はめちゃくちゃ空中戦が強い今井那生が入る。
おそらくここでベンチの指示は,「守り切れ」になったと思う。
奈良の後方からのロングボール。
競り合いの中,高さで上をいかれて,ボールを落とされる。
奈良の選手がヘディングの落としに,ドンピシャで走っている。
危ない!・・・えっ!
奈良の選手が走り込む前に,力哉が前に出て体を投げ出しコースをふさいでいる!
力哉!!!なんというスーパーな飛び出し!
あまりのハイスピードナイス飛び出しに,奈良の選手も止まれずに力哉に接触。
力哉もダメージを負うが大丈夫。
力哉は大丈夫。
力哉は大丈夫。
力哉は大丈夫と,祈るように手を合わせるナカニシ。
鈴鹿は前線に小口(16)とリンタロウ(7)を残しており,無理に攻めあがらない。
両者ともに,1対1ならば確実に勝負する強力なフォワード。
その為,奈良もディフェンスは3人残っている。
鈴鹿は4ディフェンス4ミッドフィールダーの2列がキッチリそろった形。
この形で足を止めて攻められるとしても,なかなか鈴鹿のディフェンスは割れない。
気が付けば,奈良は3バックを残して上がっている。
おそらくディフェンダーの長身選手がパワープレイで上がってきている。
俊貴(20),川里(3),野口(34),那生(26)ディフェンスがなんとかクリアするが,競り合った状態なので距離が出ない。
そのセカンドボール奪取からのミドルシュートを狙われている。
奈良は5人が前線に張り付いている。
後手に回るとパスを通されるので,最初の1手目で厳しく球ぎわに競り合わねばならない。
川里がディフェンスラインから前に出てヘディングでクリア。
川里は,イザというとき,持ち場を離れてプレイができる。そういうところ見事!
前線でリンタロウ(7)と小口(16)が時間を使いたくて,ボールを欲しがる。
ただ,奈良も激しくマーク!
ファウルやコーナーキックも増えてきた。
膠着してはいるものの,セットプレイは何が起きるか分からない。
激しい攻防。
厳しい鈴鹿。
アディショナルタイムは5分。
ゴールキーパーコーチの高宮が,ベンチから出たり入ったりしている。
小澤コーチが指示を出している。その声がいつもより良く聞こえる。
そう,小澤コーチはただの通訳じゃない。その熱さとその指示をグラウンドへ。
奈良はロングボール一辺倒。バンバン上げてくる。
そのうえ,セカンドボールを奪いに来るので,攻撃が分厚い。
そして,このタイミングでもオフサイドを取る川里(3)。
海口(19)のスピードは落ちない。ボールをキープし前線に運ぼうとする。
ギリギリの攻防だが,シュートを打たれていない。
まだ,鈴鹿は踏ん張れている。
AT5分は経過している。
ナカニシの時計では6分を越えた。
おそらくラストプレイだ。
集中。
パソコンのディスプレイの前で祈るナカニシ。
・・・・クリア!!!
ここで試合終了。
ふぅーーー。キツかった。
両チームの選手のみなさん,スタッフのみなさんお疲れさまでした。
良かったですね。勝ちましたね。
リモートで手に汗握りながら応援していた鈴鹿サポーターみなさん。
やったね!勝つと嬉しいですね。
試合後に,奈良のサポーターの方たちが,うちの和馬に拍手をしてくれたそうです。
ありがとうございます。感謝いたします。
おそらく練習試合でも勝った記憶がありません。
その強い奈良クラブに対して,1対0で勝利できたのは,とても嬉しいです。
天皇杯の敗戦後,選手や監督スタッフはうなだれていました。
もちろんナカニシも底の底まで元気がありませんでした。
でも,今日はみんなご機嫌です。
どこをどう見てもナイスゲームでした。
さて,この試合のVictoryCross賞(ナカニシの選ぶMVP)ですが・・・。
考えに考えましたが,どうしても1人に絞れなかったので,2人です。
ゴールを守り通した2人。
「鬼俊貴」,中村俊貴選手(20)
「男岩」,岩脇力哉選手(23)
男の中の男を2人並べて書くと,とても暑苦しく感じますが,この2人のプレイには,ナカニシ心から感服です。
2人ともナイスプレイ!
次も頼むぜ!
試合を会場で見たくて仕方がありません。
もっともっと歌って,もっともっと選手を称えたいです。
選手チャントを聞いたことのない新入団選手もいます。
鈴鹿サポーターはたくさんの歌を持っています。
そして,みんなでバンザイしたいです。
叫んで,笑って,祈って,嬉し泣きして。
早くそんなスタジアムで,選手たちと共に試合を戦いたいです。
今日はもう一度,YouTubeで試合を見返します。
みんなお疲れさまでした。
勝ったね。良かったね。
次も勝つぞ!!!
ではまた。
(今後の試合)
◇JFL第22節 9月27日(日)12:00 対 高知ユナイテッド@宿毛(アウェイ入場制限)
◇JFL第23節 10月3日(土)13:00 対 いわきFC@AGF陸上競技場
◇JFL第24節 10月17日(土)13:00 対 FCマルヤス岡崎@港陸上競技場
⇒ 今後のコロナウイルスなどの状況により変更可能性あり。
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