みなさんこんばんは。
原 広樹選手 現役引退のお知らせ | 鈴鹿ポイントゲッターズ
ハーラーヒーロキー(→)。ハーラーヒーロキー(→)
ハーラーヒーロキー(⤴)。ハーラーヒーロキー(⤵)
()は語尾の調子です。
広樹の個人チャントを何度歌ったか分かりません。
めちゃくちゃ歌いました。
泣きながら歌ったことも、笑いながら歌ったこともあります。
とてもシンプルなチャントですが、力の入るこのチャントが,ナカニシは好きでした。
コロナ禍の2年間。広樹のチャントを一度も歌っていません。
それがとても心残りに思います。
広樹は「サポーターの声が聞こえている」、「応援がパワーになっている」、特にそう感じられる選手でした。
引退は寂しいです。
ナカニシの心の中から、ひとつピースが無くなった気がします。
いつの日か、鈴鹿のJリーグ加入が決まったら、その夜にナカニシは一人でこっそり広樹のチャントを歌います。絶対に。
広樹は2016シーズンに鈴鹿に来ました。
神奈川県出身で、サッカーエリートで、背番号7番でした。
三重県人のナカニシは、なんか、カッコいい都会風の若者かと思っていました。
ところが、ナカニシは初めて広樹を見た時の記憶がありません。
ごめん。広樹。
正直に言うと、目立つ選手ではありませんでした。
もっと正直に言うと、広樹は地味な選手でした。
しかし,チームに合流した当時は、地味で目立たなかった選手が、鈴鹿のサポーターの心をつかみ、みんなから愛されるのに、それほど時間はかかりませんでした。
本当に、みんな広樹のことが大好きでした。
ごくまれに左もやりましたが、右サイドバックでのプレイがほとんどです。
その右サイドバックは歴代の名選手が多く、毎年毎年ポジション争いが激しく行われていました。
2016年。
8年間右サイトバックのスタメンを確保していた、村田雅則選手とポジジョンを争いました。
2017年
柏レイソルなど、バリバリのJリーグ経験のある、藏川洋平選手とポジジョンを争いました。
2018年
ザスパクサツ群馬から途中加入した筋肉の弾丸、中村俊貴選手とポジジョンを争いました。
2019年.
レノファ山口から途中加入した高精度クロス、田中貴大選手とポジジョンを争いました。
2020年
ヴィアティンからきた中盤もできる万能型サイドバック、蓮沼翔太選手とポジジョンを争いました。
2021年
三浦監督の下でコンバートされた菊島ロケット、菊島卓選手とポジションを争いました。
広樹がポジジョンを争った選手は、みんな強敵ばかりです。
そのなかで、小澤宏一監督、藏川洋平監督代行、ミラ監督、三浦泰年監督の4監督の全てが広樹を起用しました。
広樹は、6年間で70試合に出場しました。
点を取ったのは、2017年の1点だけです。
だけど、アシストは数えきれないほどしました。
雨の松阪で伊勢志摩と対戦した時の、藤沢ネット選手の頭に合わせたクロスボールは見事でした。
「広樹のいる限り右サイドは通さん!」
と、ナカニシは試合中に何度も言ってました。
広樹のプレイはナカニシの自慢の一つでした。
右サイドに侵入した相手に対し、激し過ぎるくらい熱いプレイをする選手でした。
たま~に、ファウルになりましたが、ファウルを恐れず自分を信じて戦う選手でした。
普段の広樹の「ほんわか」した雰囲気と全く別人の、鬼神のプレイでした。
地味?いやいや,プレイする広樹は全然地味ではありませんでした。
ナカニシは,そんな広樹のプレイが大好きでした。
2018年。真夏の藤枝市役所戦でレッドカードをもらいました。
倒された広樹が、報復?で相手を蹴ったとジャッジに判断されました。
そのあと、試合は大変なピンチになりましたが、何とか勝利しました。
広樹は退場したので、選手や監督からはめちゃくちゃ怒られたと思います。
サポーターと広樹は,健やかなるときも、病めるときも、イエローの時も,レッドの時も,ずっと共に歩んできました。
そして,2016年に昇格できなかった悔しさを,2018年にきっちり晴らしました。
見事!原広樹!
体はそれほど大きくありません。
どちらかというと細いほうです。
でも、全身の全てを使ってプレイする姿は、オーラが立ち上るほど迫力がありました。
試合以外では、児童施設で働いていました。
そして、その子たちが、よく試合の応援に来てくれていました。
「はらさーん。はらさーん。はらさーん。」
スタンドの最前列で、子どもたちが広樹を一生懸命応援していました。
鬼神のようなプレイをしていた広樹ですが、普段は本当に優しい良いお兄ちゃんのような感じでした。
子どもたちに凄く慕われているのが分かりました。
そりゃそうです。サポーターの自慢の広樹ですから。
広樹の横断幕は、その職場の方が作ってくれました。
鈴鹿の選手横断幕は、チームカラーの青と緑をベースにすることが多いのですが、広樹の横断幕は黄色です。黄色の横断幕は鈴鹿で唯一です。
その横断幕は、太陽のようで、ヒマワリのようで、とても広樹に似合っている横断幕だと思いました。
2017年にJFL昇格を逃した後のファン感謝デーで、広樹の職場の方が、広樹のお別れ会で横断幕を使いたいとおっしゃったので、返却しました。
ナカニシはお別れ会と聞いて、「広樹が退団か・・・」と,寂しく思っていました。
ところが!翌年も広樹の元気な姿がありました。
翌シーズンの初めに、広樹の職場の方が、「今年もお願いします」とニコニコしながら、横断幕を再び預けてくれました。
今シーズンの11月27日のいわき戦で、 12試合ぶりにベンチに入りました。
ナカニシはとても嫌な予感がしていました。
広樹は引退するんじゃないか?
後半45分に出る準備をしていました。
やめてくれ。出ないでくれ。まだ一緒にサッカーしよう。Jリーグに一緒に行こう。
広樹がアディショナルタイムに出場した時・・・。ナカニシの頭はもう真っ白になっていました。あああ・・・。
広樹が出場したアディショナルタイムの3分間。
Nカメラマンはずっと広樹だけを撮影していました。
試合に出られない日も多かったです。
公式戦の時に駐車場係もしていました。
入場口でチケットの確認をしていました。
2017年のシーズンオフには、生命保険会社主催のフットサル大会にも出てました。
試合だけじゃなく、チーム自体を支えてくれていました。
それほどたくさん語る選手ではありません。
プレイで語る選手です。
だから、私たちサポーターに、たくさんプレイで語りかけてくれました。
広樹はいつも、真剣で、勝利への執念をプレイの中で語ってくれていました。
そして・・・
6年も共にサッカーしてるのに、サポーターの応援には,いつも照れたような顔をしてました。
広樹。
広樹との出会いに感謝します。
いつでも鈴鹿サポーターは君を待っています。
君はずっと鈴鹿サポーターのヒーローです。
また会おう!
親御さんと嫁さんと子どもを大事にな。
広樹の前途が,太陽のように明るいものであることを祈ります。