VictoryCross

アトレチコ鈴鹿クラブ(JFL)のサポーターブログです。

三重県サッカー選手権大会 準決勝 対 FC.ISE-SHIMA

みなさんこんばんは。

 

カニシのお仕事の関係で,ブログの更新が遅くなりれました。

こんなヘンテコなブログでも,楽しみにしていただいているみなさん,すみませんでした。

 

三重県サッカー選手権はトーナメントです。

まずは勝利する事,そして次に進むことが一番大事です。

準決勝の強敵との鎬を削る戦いで,鈴鹿は成長しました。

 

三重県サッカー選手権の決勝が楽しみです。

 

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試合前日。

 

不思議なもので,起床してからJFLの雰囲気ではない。

三重県サッカー選手権の気持ちになっている。

やはり三重県ナンバーワンを決める大会というのは気合が入る。

 

何度も何度も,三重県サッカー選手権を戦った。

勝ったり負けたりしながら通算15度目。

たぶん鈴鹿は,三重県内では最多の天皇杯出場チームだと思う。

とは言っても,過去の実績なんて今日の試合には関係が無い。

 

カニシは,普段はあまり相手チームの試合を見ない。

良いプレイをする選手がいると,次の対戦の際に余計に気にしたりしてしまったり,怖くなったりするためだ。

 

いつものことながら,家で待つ時間がもどかしく,試合開始3時間前に到着したので,前半だけ同じ瞬決勝のヴィアティン三重四日市大学の試合を見た。

やはりヴィアティン三重は強い。

ヴィアティン三重が7対0で勝利し,決勝にコマを進めた。

 

次は鈴鹿の試合。

対戦相手はJFL昇格を目指す,FC.ISE-SHIMA(以下,伊勢志摩と書きます)

近い将来,必ずJFLに昇格するであろう力を持ったチーム。

3年くらい前(うろ覚え)に,AGFで行われたプレシーズンマッチでボコボコにやられたのを覚えている。

 

今期初対戦なので,どんなチームなのか全く分からないが,ナカニシの印象では伊勢志摩は攻撃的なチームのイメージがある。

カテゴリーが違うだけで,油断は絶対にしてはならない。

 

横断幕を掲出する。

三重県サッカー協会のホームページでは,『バックスタンド側のみ掲出可』だったため,鈴鹿はルール通りバックスタンド側のみに横断幕を掲出。

(当日?変更?になったらしいが,アナウンスは無かった)

徐々に人が入って来る。

鈴鹿の応援席らしく,老若男女いろんな人が芝生席に集まってくれる。

ありがたい。

こんなにたくさんの人が応援してくれる。

みんなで選手たちの背中を押そう。

よそはよそ。うちはうち。

さあ,目の前の一戦に集中!

 

いくぜ!

 

本日のスタメン(以後敬称略)

FW 19藤山雄生・22兒玉澪王斗

MF 28三好辰典・8前田柊・4安藤駿・18高見啓太

DF 21桑原海人・26縄靖也・3キムテウ・27萩原大河

GK 1阿波加俊太

 

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試合開始。

 

鈴鹿は,4-4-2。

伊勢志摩は,おそらく4-3-3。

 

なんと鈴鹿は,前節からキムテウ(3)と,桑原海人(21)以外のスタメン9人を入れ替えた。

試合に出られていない選手たちの奮起に期待が膨らむ。

 

試合は最初から押しつ押されつのバタバタした展開に。

鈴鹿は中盤の支配率を維持できない。

伊勢志摩は縦に早い攻撃で攻めてくる。

 

センターバックの「無敵無双」,キムテウ(3)

この試合の前半,一番リズムをつかめなかったのはキムだったと思う。

選手間の連携が悪く,キムから次のパスコースが作れていない。

ディフェンスから,中盤へのクサビのパスは前半にほとんど入っていない。

ボランチにパスが出ても,すぐにリターンされる。

キムにパスコースが無いため,同じセンターバックの縄靖也(26)とパス交換する場面が目立つ。

伊勢志摩は前線と中盤の選手が,鈴鹿センターバックボランチにプレッシャーを掛け,ボールの受け際を狙っている。

ディフェンス時,特に空中戦では無双のキムだが,プレッシャーを掛け続けられる展開が打破できない。

ディフェンスラインから,サイドに展開せざるを得ない。

ただ,それは狭いサイドへの逃げる展開となっている。

キム。がんばれ!

前線には,雄生(19)澪王斗(22)という強力なフォワードがいる。

キムのもう一つの武器である,精度の高いロングフィードを出していこう。

大丈夫。迷わなくていい。

後ろではなく,点を取るためには前で勝負しよう。

 

鈴鹿全体が,変な感じになっている。

最近のJFLでの鈴鹿は,小野寺(6)と有馬(16)を中心に,支配率を増した試合を展開するのだが,この試合ではできていない。

スタメンが9人変わって,全く同じことをしようとしても,それは厳しい。

自分のストロングポイントを使って,もっと伸び伸びとプレイして欲しい。

 

対する伊勢志摩は,選手が良く走っている。

鈴鹿のディフェンスとボランチに圧力をかけて,そこから奪ってショートカウンターが決定機を作り出している。

 

サイドバックの,萩原大河(27)

藤枝MYFCとの練試合でめちゃくちゃ大活躍した萩原。

そのプレイを実際に見たナカニシは,萩原の出場を心待ちにしていた。

萩原の強い部分は縦への速さとキレ。ディフェンスだからと言って,守りから入るのではなく,自ら押し出して相手を封じるプレイが良いと思う。

しかし,前半の鈴鹿は,後手後手に回ってしまっている。

萩原が前に出るための「間」が無く,ディフェンス中心の我慢のプレイ。

もっと行って欲しいが,鈴鹿センターバックからサイドへ展開した時点で,ドン詰まりになってしまい,そこから次への展開が非常に窮屈になってしまっている。

檻に入れられたトラのように,もがき苦しむ萩原大河。

今は我慢だけど,必ず牙をむくタイミングがある。

萩原,がんばれ。

 

鈴鹿センターバックと,サイドバックでのパス回しが多い。

そこからボランチにパスを出しても,すぐリターンで戻ってくる。

そこから前にボールが出ない。

 

ゴールキーパーの,「精密機械」,阿波加俊太(1)

阿波加のゴールキーパーとしての実力に疑いはない。

スピードとか,パワーとか,テクニックとかの能力を6角形のグラフで表したら,相当大きな形になると思う。

オールラウンダー。だけど,器用貧乏ではなく全てがパーフェクト。

この試合の前半,鈴鹿のディフェンスラインは不安定としか言いようがない。

ただ,そんな中で阿波加のファインセーブで,何とか失点を免れていた。

鈴鹿のディフェンスが処理をもたつく間にボールを奪われ,ゴールキーパーと1対1となるものの,なんとか防ぐ。

伊勢志摩がフリーで売ったシュートを右手一本ではじき出す。

ディフェンスの連係ミスからのミドルシュートを,しっかりと止める。

前半,危ない場面が決まっていたとしたら,鈴鹿は3失点はしていた。

阿波加が鈴鹿にいて良かった・・・。

阿波加ナイス!

まだまだ厳しいけど頼むぞ!

 

鈴鹿は伊勢志摩の前から前からのプレッシャーを交わすことができない。

中盤も,ディフェンスラインも,伊勢志摩の圧力をモロに受けている。

そのプレッシャーからか,ミスも多く,そこからのショートカウンターで危ない場面が続出している。

 

ボランチの,安藤駿(4)

安藤のスタメン出場で,ナカニシはワクワクしていた。

しかし,この試合,特に前半の伊勢志摩の出足は鋭く,安藤はディフェンスと前線を繋ぐ役割ができていなかった。

試合勘が戻っていないせいか,安藤のプレイは,伊勢志摩のプレッシャーを交わすことができず,パックパスが多くなっていた。

さらに,前半の時間が経過するごとに,前向きなプレイが少なくなっていった。

安藤。大丈夫。もっと思いっ切り行って良い。自分を信じて良い。

サポーターの声援が上がる。

安藤。チャンスを掴め。そのためのチャレンジをしよう。

自分しかできない良いところを出していこう。

安藤。ガンバレ!

 

試合は伊勢志摩ペース。

鈴鹿はディフェンスラインでパス回ししているだけで,試合を支配している訳ではない。

ボールを持たされている感じの鈴鹿

バックスタンドから見ても,ディフェンスのボール回しの際に,まわりの選手が動いていない。

伊勢志摩の選手でパスコースが隠れてしまっている。

 

センターバックの左,縄靖也(26)

本来はボランチの選手だが,足元が上手くルックアップして試合も良く見えるので,センターバックで出場している。

カニシは,練習試合などで,その展開力と試合を支配する感じを見ているので,縄はボランチで見たかった。

この試合の前半は,特にディフェンスラインがバタついていた。

全体的に足が止まってしまい,行き詰まったどんよりした雰囲気。

縄も同じセンターバックのキム(3)とパスを交換するが,出しどころが無く試合を大きく展開することに苦慮している。

また,キムと縄の距離感も意思疎通が難しく,2人のセンターバックの間に伊勢志摩フォワードに入られ,危ない場面もあった。

ディフェンス間の連携,ボランチとの連携に忙殺されてしまい,自分の良い所を出し切れていない。

もったいない。もっともっと活き活きしたプレイができるはずなのに。

縄,まずは前半を押さえ切ろう。

伊勢志摩のプレスも後半は変わって来る。

縄のゲームセンスはそこから発揮しても遅くない。

大丈夫。落ち付いて。

 

センターフォワードの「ゴールエリアの荒鷲」,藤山雄生(19)

カニシは,鈴鹿で一番フォワードタイプなのは雄生だと思う。

前線でプレイするために自分のサッカーを磨いてきた,ある意味職人。

その雄生にボールが届かない。

ほとんど伊勢志摩陣内でプレイできていない。

後方からのロングボールは,強風の影響でクリアしにくい。

なので,そこにロングボールを放り込んでも良い。

雄生のポストプレイは強力なので周りを活かせるのだが,そのボールが出てこない。

雄生にとっては,ストレスのたまる試合だと思う。

前半の半ば,前田柊(8)からのアーリークロスを頭で合わせた惜しいシュート。

このシュートが,雄生が最もゴールに近づいた瞬間だった。

雄生。我慢の時間帯だ。

一瞬のチャンスのために,準備しよう。

 

前半の半ばを過ぎるが,鈴鹿は悪循環を止めることができずろ,不協和音が続いている。

ディフェンス間のパス回しが、どんどん危なくなっていく。

苦し紛れに出すパスが,受ける側にとって,より苦しいボールとなっている。

 

ボランチの,「勇往邁進」,前田柊(8)

怪我から復帰してのスタメン。

前田としてはリーグ戦に弾みをつける調整の試合にしたかっただろう。

前田柊の怪我からの復帰は,後のシーズンでも大きな意味を持つ。

この試合では,試合開始からずっとディフェンスとボランチ間の連携がうまくいっていない。

鈴鹿陣内で回すパスが,伊勢志摩にことごとく狙われているように見える。

前田柊が動いて攻守を活性化しようとするが,連動せずに逆に動いたスペースを使われてしまう。

ショートパスにプレッシャーを掛けてくるのであれば,強風を逆手にとってロングパスや伊勢志摩サイドの裏へのパスも良いと思うが,無理にでも支配率を増そうとしているように見える。

鈴鹿の中盤の組み立てのリズムの悪さを解消できない。

パス回しが,だんだん追い込まれていく。

チャレンジは後ろ向きに起こすもんじゃない。

前に向いてチャレンジしていこう。

 

鈴鹿はサイドへ展開するのではなく,サイドに出すしかなくなって,消去法で追い込まれいる感じ。

さらに,伊勢志摩の攻撃時には,裏に抜けてくる2人目3人目のマークができていない。

 

危ない場面が続くが,それでもどうにかこうにか,耐えている。

この試合前半のシュート数は,鈴鹿の2本に対して,伊勢志摩は6本だった。

数だけ言うと,それほどでもなさそうに見えるが,伊勢志摩の6本のシュートは,どれも得点されてもおかしくないほどの直撃弾だった。

 

ここで前半終了。

 

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ハーフタイムになってホッとする。

何とか無失点で前半を切り抜けた。

 

スタメンが9人変わった。

人が変わっているのに,試合は全く同じことをしようとして,変な感じになっているように見える。

同じポジションで,JFLでスタメン出ている選手のマネをする必要はない。

選手は誰かの代わりじゃない。

自分のサッカーと,今,試合に出ている仲間と作るサッカーをしっかりとやろう。

なんなら,JFLと全然違う戦い方になっちゃってもいい。

誰かの代わりができるということを証明するのではなく,自分の良い所をだそうよ。

自分の磨いてきたサッカーを信じよう。

・・・と,ナカニシは思う。

 

鈴鹿は選手交代などで対応してくるだろう。

伊勢志摩の前半の動きが,どこまで続くか?

伊勢志摩に前半のハードワークを最後まで続けられたら,鈴鹿は苦しい。

 

風がきつい。

ほぼ,グラウンドと直角に吹いている。

この風が不運なプレイを生まなければいいが。

 

鈴鹿のコールリーダーが座り込んでいる。

前半だけでも相当疲れた様子。

 

太鼓をたたく子どもたちが集まっている。

子どもたちも太鼓を叩いてもらっているのだが,みんなめちゃくちゃ上手くなっている。

遊びというより,ものすごく真剣に叩いてくれる。ありがたい。

ナイス少年たち!

VictoryCrossの五代目以降のコールリーダーの人材は豊富。

 

さあ後半だ!

なんか上手く行かない時は必ずある。

そんな時に,下を向いた選手を,前向かせるのもサポーターの仕事だ。

大丈夫。

 

さあ行こうぜ

 

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HT

(OUT)8前田柊 ⇔ (IN)16有馬和希

(OUT)27萩原大河 ⇔ (IN)2中村俊貴

 

後半開始

 

有馬(16)がボランチに。

中村俊貴(2)は右サイドバックに入る。

 

後半開始から,まるで違う試合を見ているかのように,コロッと試合が変化する。

 

サイドハーフ,「小旋風」,高見啓太(18)

前半は,右に開いていてもなかなかボールが来ず,ディフェンスに急いで引き返すことが多かった高見。

自分のプレイというか,高見本来の良さが出せなかった。

後半に入り,後方のサイドバックには,同じ大学で共に戦った中村俊貴(2)が押し上げてくる。

対人の勝負で俊貴が簡単にやられることはないので,高見の後ろは万全になった。

その分,高見は思い切って前で勝負ができるようになった。

前線での高見が躍動している。

頼りになる男。高見啓太。

29歳らしいが,高見を見ていると,練習や1試合ごとにドンドン経験値が確実に蓄積しているように感じる。

明日の高見は今日の高見を超えていく。

高見!GO!GO!GO!

 

後半11分。

左サイドを攻略した三好辰典(28)が中へ折り返すが,そのクロスボールが右に流れていく。

高見が受ける。シュートを狙うが,シュートコースはガードされている。

高見が一瞬で切り替え,スピードのあるライナー性の鋭いボールを中へ。

それをマイナス方向から体をヒネッてぶち込んだのは・・・兒玉澪王斗(22)!

キターーーーー!

ゴーーーーーーール!!! 1-0

澪王斗の技ありダイレクトボレーシュートが決まる!

サポーターの目の前で決めた!見事!

 

後半から変わった流れがいきなり結果に出た。

 

後半からボランチにはいる,「ベイビーフェイス」,有馬和希(16)

カニシは,後半の鈴鹿のリズムを作ったのは有馬だと思う。

上手い。ボールタッチだけでその上手さと技術が光る。

有馬は自分のテクニックだけでなく,鈴鹿に2人目,3人目の動きを促すようなプレイをしている。

有馬がサラッとしているプレイは,静かな台風の目のようなもので,そこから渦を巻いてチームを活性化させている。

有馬がボールタッチをするたびに,人が動き,ボールが動き,パスコースが通り始める。

前半,苦労していたディフェンスから中盤へのパスが通り始める。

パスコースが無く,前を向けなかった同じボランチの安藤駿(4)が,攻撃的にボールを裁くようになる。

有馬和希。恐るべし。

 

試合は徐々に鈴鹿が押し始める。

伊勢志摩陣内でのプレイも増えて来た。

ボランチの安藤駿(4)から,火を噴くような弾丸ミドルシュートも放たれている。

(この安藤のシュートは素晴らしかった。自信もってもっと打って欲しい。)

 

サイドハーフの,三好辰典(28)

前半は伊勢志摩の上手いプレッシャーで,鈴鹿が試合を組み立てることができず,三好が前で勝負する回数が少なかった。

後半からは,左サイドから中を狙っている。

この試合の出場で,ナカニシが最も期待していたのは三好辰典(28)。

頭から突っ込むような猛烈なドリブルと,重力を無視した強烈なターン。

三好のプレイは「押さば押せ,引かば押せ」の前への強い気持ちが見えてとても良い。

また,自分が決める!という良い意味のフォワードのエゴを持った選手。

藤枝の練習試合でも,Jチーム相手に相手を飲む勢いで攻め倒した。

後半は中盤から三好に展開。

左サイドのライン際を,縦にボールを運ぶ?

いやいや。三好の優先順位は相手のゴールへ一直線でしょ。

行け!三好!走れ!三好!

三好のゴールはゴールだ!

 

試合は鈴鹿ペースになっている。

前半と比べて,伊勢志摩の鈴鹿ティフェンスへのプレッシャーが少し落ちて来た。

中村俊貴(2)が右サイドに入りつつも,前にあまり出ずに,ディフェンスをまず落ち着かせている。

 

サイドバックの,「鬼俊貴」,中村俊貴(2)

ハーフタイムに試合に入った瞬間から,俊貴の声がバックスタンドに聞こえてくる。

よしよし。その声だ。俊貴が入ったから大丈夫だ。

共に長く戦ったナカニシの俊貴への信頼は絶大を超えている。

前半は,決して良い展開ではなかった。

伊勢志摩の前線からのプレッシャーは早く激しく,ボールを失い危ない場面が続出した。

センターバックが押し込まれた際に,サイドへ避難するのだが,ここにもプレスが掛かり,またセンターバックへ戻して・・・というのを何度も見た。

しかし,後半からの右サイドは強い。俊貴がいるから。

俊貴は,フトコロが広く,相手に足を出させない。足を出しても届かない。

ボールを失わないし,ドリブルで抜かれることも無い。

相手が人類で,競技がサッカーである以上,俊貴は絶対に抜けない。

そして,俊貴はクサビのパスも上手い。

俊貴からサイドハーフの高見啓太(18)へズバリのパス。

良いボールが供給されて,高見も活性化し始めた。

俊貴。やっぱりさすがだぜ!

(ナカニシは俊貴がさすがなのは知ってるけどね)

 

後半20分。

(OUT)19藤山雄生 ⇔ (IN)10中村健人

(OUT)28三好辰典 ⇔ (IN)7三宅海斗

 

さあ,鈴鹿のゴールデンコンビ健人&海斗が出て来た。

もう1点行こうぜ!

 

サイドバックの,「鈴鹿のくっぴー」,桑原海人(21)

この試合,前半からバタついたが,桑原のプレイはブレていなかった。

三宅海斗(7)が,桑原をゆるキャラと言っていたが,ナカニシの知る限り世界で一番サッカーの上手いゆるキャラだと思う。

その愛嬌とは裏腹に,激しく,熱く,誰よりも早く。

前半は,鈴鹿のディフェンス間で行き詰まったバックパスが多く,桑原の良さが出し切れなかった。

後半の終盤,前方の中村健人(10)が溜めを作り,桑原のオーバーラップで出るためアップダウンが激しくなってきた。

疲れの出る苦しい時間帯。

それでも走る桑原の炎が伊勢志摩陣内を侵略する。

桑原,どんどん前に運ぼう。

前線で勝負するチャンスを増やそう。

行こうぜ!桑原!

 

後半26分。

(OUT)26縄靖也 ⇔ (IN)6小野寺亮太

 

ボランチが,小野寺(6)と有馬(16)となった。

前線が,健人(10)と海斗(7)になった。

JFLのスタメン組が試合に出て来た。

試合終盤で伊勢志摩にも疲れが見える。

 

残り時間はわずか。

なんとなく・・・ナカニシはこの試合に勝ったと油断していた。

しかし・・・サッカーというのは本当に怖い。

そして,サポーターとして気を抜いた自分も甘かった。

 

後半38分。

鈴鹿の選手が痛めて,グラウンドに倒れる。

ゴールキーパーの阿波加(1)がボールを外に出そうとするが,完全に蹴り出さなかったため,出すのか?出さないのか?中途半端な状態になった。

そのボールを拾った桑原が,気が付かずにドリブルしようとするが,痛めている選手に気が付きプレイを止める。それも中途半端だった。

試合を止めていないので,伊勢志摩にボールを奪われ中へ切れ込まれる。

センターバックのキム(3)が慌てて止めに入るが,伊勢志摩の選手と交錯,こぼれたボールを蹴り込まれ失点。

1-1。

 

前節,ヴィアティン戦の失点と感じとしては全く同様。

試合が切れたと思った時の,一瞬の隙を突かれた失点だった。

そして,サポーターもその隙を埋めることができなかった。

 

試合は,後半終了間際の失点で振り出しに。

いやいや。

ここからここから。

まだ振り出しにも取っただけだ。

 

延長戦突入。

 

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延長。

(OUT)4安藤駿 ⇔ (IN)25藤山恭輔

 

延長前半。

 

鈴鹿の布陣は,

FW 7三宅海斗・22兒玉澪王斗

MF 10中村健人・6小野寺亮太・16有馬和希・18高見啓太

DF 21桑原海人・2中村俊貴・3キムテウ・25藤山恭輔

GK 1阿波加俊太

 

たぶんこんな感じ。

延長用の交代枠も使い切り,コロッと選手が変わった。

 

実は,ナカニシは試合後にすぐ仕事があるため,試合後に猛ダッシュで帰らねばならない。

悔しいが,フラッグも撤収し,荷物もまとめ始めるしかない。

 

そしてグラウンド上では,解き放たれた猛獣のように,三宅海斗(7)の人間離れした猛烈なプレイが炸裂している。

レベルの違うスピード。

やっぱりすごいな海斗。

そして,左から中村健人(10)がゴールを狙う。

伊勢志摩の懸命のディフェンスでゴールならないが,ゴールはもう少し。

上手い。上手し!

 

押せ押せムードの鈴鹿

追いつかれての延長戦だが,試合が始まったかのような躍動感がある。

 

そして・・・スタメンで出ている選手で,ナカニシが書いていない選手が1人だけいる。

 

フォワード,「ボレーの獅子」,兒玉澪王斗(22)

スタメンで出場し,そのまま延長までフルタイムで戦った。

前半はパスを受けるため,左右に流れてボールを求めた。

後半は,ゴール前で何度もシュートを狙い,そして先制点を挙げた。

そして延長戦でも澪王斗はゴールのために走りつづけている。

澪王斗が活躍することは不思議でもなんでもない。

それだけの力と技術と心を持った選手だと思う。

この試合,ナカニシがどうしても言いたいのは,澪王斗が点を決めたということではなく,得点にならなかったが,1000を超える無駄走りを積み上げ続けたということ。

1000を走ったものだけに,1001本目のチャンスが巡って来る。

バックスタンドから見ていて,澪王斗の全力ダッシュを何度も見た。

もしも・・・こぼれてきたら・・・その位置に全力で走っていた。

最後の最後まで諦めずに顔を上げて走りつづけた選手の前に,絶対にボールは来る。

90分以上の無駄走り。

ヘトヘトだろう。

澪王斗。その走りは絶対に無駄じゃない。

全てはゴールへの階段だ。

 

延長前半10分。

右サイドで中村健人(10)がボールを保持する。

後ろに少し戻す。

そのボールを中へ折り返したのは,小野寺亮太(6)。

小野寺の蹴ったボールは,風に乗り,逆サイドで待つ三宅海斗(7)のもとへ。

海斗がジャンピングダイレクトボレーシュート!(これも神業だった)

それを左手1本で弾く伊勢志摩ゴールキーパー

しかし,その弾いたボールに走り込んでいたのは,22人のグラウンド上の選手の中で,ただ一人。

それが兒玉澪王斗だ!

ゴーーーーーーール!!!2-1。

澪王斗のゴールで鈴鹿リード!

ナイスゴール!

よっしゃ!

 

延長後半。

 

延長後半でも全く攻撃の手を緩めない鈴鹿

海斗(7)の爆走や,高見(18)の攻撃も続いている。

 

小野寺亮太と,有馬和希のボランチ鈴鹿のヘソの位置を決めているので,チーム全体がブレずに,安定している。

それにしても,小野寺は落ち着いている。

小野寺が慌てたり焦ったプレイをするところを,未だに見たことが無い。

 

延長という難しいタイミングでから入った藤山恭輔(25)も,きっちり試合に入って良いプレイをしている。

カニシは藤山恭輔の,ポリバレントで,フレキシブルで,マルチロールなプレイは素晴らしいと思う。

 

鈴鹿の運動量は落ちない。

ディフェンスは俊貴(2)が締めている。大丈夫だ。

 

伊勢志摩は強かった。

鈴鹿は特に前半は,鈴鹿が後手後手に回り苦戦した。

だけど,苦戦こそチームが成長する何よりの糧になると思う。

今日は結果が出せず,悔しさで眠れない選手もいるだろう。

だけど,その悔しさは必ず選手を成長させる。

この試合で鈴鹿が得たものは大きい。

 

よし!

 

ここで試合終了。

 

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両チームの選手のみなさん,スタッフのみなさんお疲れさまでした。

たくさんの人が,鈴鹿芝生の応援席で一緒に応援してくれました。

みんなの想いが,選手達にパワーが届いていたと思います。

みなさんありがとうございます。

 

伊勢志摩サポーターの方と,コールを交換させていただきました。

伊勢志摩さんのJFL昇格のチャレンジを楽しみにしています。

 

試合後に,翌日が誕生日の兒玉澪王斗選手(22)に,サポーターみんなでハッピーバースディを歌いました。

澪王斗選手は,トラメガでサポーターに話をしてくれました。

澪王斗!ナイス!

 

カニシは試合後に,ダッシュで仕事に行きました。

もう仕事に行くまで時間が無かったので,シャワーも食事もとらずに,そのまま服だけ着替えて深夜まで働いていました。

 

でも,元気に働きました。

だって,勝ったから。

 

今日のVictoryCross賞は,文句なしの兒玉澪王斗選手(22)です。

良く走りました。良く決めました。

さあ,次はJFLのリーグ戦で結果出していきましょう。

 

鈴鹿が征くのは,何にも染まらない。

青い空に照らされた,この緑の道。

 

ではまた。

 

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(今後の試合)

JFL第7節 4月30日 13:00 対 東京武蔵野ユナイテッド@三交鈴鹿メイン

三重県選手権決勝 5月7日13:05 対 ヴィアティン三重@三交鈴鹿メイン

◇5月7日の結果次第 天皇杯1回戦 5月21日 @三交鈴鹿メイン

 

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