VictoryCross

アトレチコ鈴鹿クラブ(JFL)のサポーターブログです。

JFL第1節 対 ヴェルスパ大分

みなさん、こんばんは。

 

今日は3月11日です。

東北の震災が発生した日です。

東北の震災は未だに大きな傷跡を残しており、さらに、今年発生した能登地震は、まだ本格的な復興が始まっていません。

 

震災の復興のためには、同情や願いではなく、現金と行動が必要です。

3.11 これからも、できること。| Yahoo! JAPAN / LINE (search311.jp)

ヤフーかラインで「3.11」と検索すると、1回の検索で10円が震災にあわれた人に届くようです。

1円も使わず、5秒でできる支援です。

 

今日もあとわずかとなりましたが、ぜひ、ヤフーからの支援をお願いします。

 

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金曜の仕事が終わり、もう試合の事で頭がいっぱいになっている。

 

土曜日に白塚で行われている試合前の練習を見に行く。

雰囲気は良い。

準備も良い。

練習試合を見ていてもワクワクするチームができている。

しかし、本番はどうだろう?

良い準備が本当に通用するのか?

良い雰囲気が結果に結び強くのか?

 

日曜の夜は1時間ごとに目が覚めて飛び起きる。

不安のまま日曜の朝を迎える。

 

4時30分に鈴鹿を出発し、伊丹空港から大分へ。

飛行機には、20人以上の鈴鹿サポーターが乗っている。

 

大分からはレンタカーで会場へ。

別府湾の絶景を見る。

帰路はどんな気持ちなのだろうと思うと、何を見ても落ち着かない。

帰路は美味しくご飯を食べられているだろうか?

 

対戦相手は、J3昇格の資格を持つヴェルスパ大分(以下、大分と書きます)。

J昇格資格を持つチームは、もちろん補強に力を入れており、大分も今シーズンの優勝候補の一角で間違いない。

 

カニシはアウェイで大分に勝った記憶が無い(昨年はホームでも負けている)。

強い。地力があり芯が強いチーム。

 

選手バスを迎える。

選手たちは、みんな締まった良い顔をしている。

戦う顔だ!

 

会場には、アトレチコ鈴鹿の新しいフラッグがたなびいている。

ただ、それだけのことで感慨深い。

このチームは新しくなった。

だけど、ナカニシの熱い想いは決して変わらない。

 

横断幕を掲出する。

このチームにはいろんな事があった。

鈴鹿は「問題のあるチーム」と言われ続けた。

鈴鹿は「ダメなチーム」と笑われた。

鈴鹿は「またチーム名変わるの」とバカにされた。

消滅するかと思ったこともしょっちゅうだ。

だけど、俺たちは運命をどけて、真っすぐ歩んできた。

胸を張ろう。

顔を上げよう。

俺たちの鈴鹿を見ろよ!

うちの選手たちのプレイを見てみろよ!

カニシは鈴鹿の選手たちに絶対の自信を持っている。

うちの選手たちのプレイに、恥ずべきことなんてなにも無い!

 

試合開始まであとわずか。

 

健人のキャプテンマークを海斗が巻く。

もう・・・こんなの勝つしかないだろ!

大分!

上等だ!

勝つぞ!

いくぜ!

 

本日のスタメン(以後敬称略)

FW 19人見拓哉・10中村健人

MF 14鈴木翔太・8有馬和希・25藤山恭輔・21濱名真央

DF 5平出涼・15藤武剛・2中村俊貴・27萩原大河

GK 30平吹楽

 

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試合開始。

 

鈴鹿は4-2-3-1。

そして大分も4-2-3-1。

 

試合開始から感じる大分の圧力。

特に大分のワントップは、高く太く強い。

これぞワントップという感じの選手。

そのワントップに気を取られると、2列目のテクニシャンが飛び出してくる。

 

フィジカルの大分。

スピードの鈴鹿

どちらがより強みを出せるかの主導権争い。

 

しかし。

 

前半3分。

大分のロングボールに対し、鈴鹿ディフェンスのクリアが浅くなる。

そのセカンドボールを拾われて、大分の展開。

折り返しをあっさり決められて失点。

0-1

 

鈴鹿ベンチ前まで喜びの輪が広がるような大分の歓喜

開幕戦。たくさんの観客。

大分は何としても勝利を挙げたいだろう。

 

セカンドボールを奪われてから一瞬で失点。

流れるようなパスまわしと、足元の技術で完璧にやられた。

強い。大分強い。

 

歓喜の会場の大歓声を打ち消すかのように、鈴鹿サポーターが全力のチャントを歌う。

すぐに選手たちが声を掛け合う。

ベンチからも指示が飛んでいる。

大丈夫。ここからここから。

 

しかし。しかし。なんと!なんとー!

 

前半4分。

失点からのリスタート。

一度もボールを大分に触れさせずにパスが回る。

左サイドの平出涼(5)から、サイドハーフ鈴木翔太(14)へ。

鈴木翔太から、2列目から飛び出した有馬和希(8)へ。

大分ディフェンスを有馬がギリギリまで引き付けて・・・つま先でボールを前に出す。

そのスペースにはキャプテン中村健人(10)が走っている!

健人だ!健人が来た!

健人から中へ走る人見拓哉(19)にパス。

人見は大分ディフェンス2人に挟まれている。

でも、健人から人見へのパスは、人見だけに合うパス。

絶妙!神業!スーパーパス!

(ナカニシの図解付き)

 

そのパスがふところに深く入り過ぎないように、①ステップで調整して、②大分ゴールキーパーの位置を見て、③賢者のように落ち着いて、ゴール右隅に流し込んだのは・・・。

今シーズン初ゴール。

アトレチコ鈴鹿としての初ゴール。

JFL初ゴール。

人見拓哉!!!番号19番!

ゴーーーーーーール!!!1-1

 

なんと、1分経たずに試合を振り出しに戻す。

歓喜鈴鹿サポーター!

よっしゃーーーーー!

いやいや締めろ!締めろ!

追いついただけだ。

1失点目のような攻撃をされると、大分に大量失点もあり得るぞ。

 

センターフォワードの、人見拓哉(19)。

怪我からのスタートで、最初のころの練習試合には出ていなかった。

鈴鹿フォワードはスピードタイプの選手が多い中で、身長が高くターゲットになれる人見へのサポーターの期待は大きかった。

人見は体全体でボールを扱うのが上手く、胸のトラップでパスしたり、頭も足も、右も左も全部ハイレベルにプレイができる。

ポストプレイもできるし、スピードも持っている。

そして何よりの特徴は、チームのために潰れ役をすることができるとても献身的なプレイヤーだ。

イケメンなのに、超イケメンなのにチームプレイが素晴らしい。

鈴鹿の前線には、濱名真央(21)、鈴木翔太(14)という一騎当千のクセの強い猛者がいる。

その左右と絡みながら、前線で存在感を出す人見。

フィジカルと高さでは大分優位。

その中で大分ディフェンスの間に食い込んだ人見は、鈴鹿にとって攻撃の大きな足掛かりとなった。

人見!ナイスゴール!

今後ともよろしくお願いします。

 

大分は鈴鹿の右サイド(萩原大河のほう)を攻めてくる。

鈴鹿は左サイド(鈴木翔太のほう)から攻める。

そのため、攻撃の糸口が互い違いになっている。

 

そんな中で、怖いのは1点をやられた大分のセカンドボールの奪取からの攻撃。

鈴鹿の中盤が果敢にアタックする。

 

ボランチの、「モンテくん」、藤山恭輔(25)

練習試合でも目立っていたのは、恭輔のボランチの存在感。

対人の強さは抜群。

高さ、強さ、しつこさ、粘っこさ、運動量、さらにノーファウルの上手さ。

ボランチの恭輔が鈴鹿の中盤の勢力図を変えた。

練習を見た事のある人なら知っていると思う。練習後に鈴木翔太(14)や三好辰典(22)と恭輔が1対1の練習をしていることを。そしてそれがほとんど恭輔の勝利で終わることを。

エグい!強い!めっちゃ強い!

中盤の対人の激しい所を恭輔がアタックしまくっている。

恭輔が強く体を張ることで、周りの有馬(8)と健人(10)がフォローして、ルーズボールを回収していく。

恭輔が周りの選手に叫ぶ声が聞えている。

「俺がいく!俺がいく!!!」

かっこいい!恭輔かっこいいぞ!

恭輔、大分の圧力で押されたら失点してしまう。

止めてくれ!

 

大分は、鈴鹿の右サイドから人数をかけて攻めてくる。

鈴鹿は防戦のため、攻撃の切り口のひとつである萩原大河(13)のオーバーラップが機能していない。

萩原大河(13)がもがいている。

この日のために、この時のために、昨年悔しい思いをしながらトレーニングを積んできた。

前に出られない。大分の圧力を耐える展開。

 

サイドバックの、「ディフェンスマイスター」、平出涼(5)

昨年までセンターバックだった平出の左サイドバック起用に、ナカニシはめちゃくちゃ驚いた。

最初、「平出はセンターバックでしょ」と、思っていたが、平出の引き出しは予想以上に多かった。

楽々と左サイドバックに順応し、以前よりそのテクニックを存分に発揮するようになった。

右から攻める大分に対して、鈴鹿ディフェンスは右にスライドしていく。

平出も中央によって、逆サイドまでの大きなスペースを見ている。

鈴鹿は右サイドを攻められて、センターバックを引っ張り出されて、中への折り返しでやられる感じは無い。

なぜかというと、そこには平出がいるから。

鈴鹿ディフェンスのスライドしながらの守備は、見事に整っている。

そして、そのキーマンは左サイドバックの平出だと思う。

何らが言いたいかというと、「ごめんなさい。平出の左サイドバックは大当たりです」ということ。

平出がんばれ!

 

大分の攻勢に対して、鈴鹿ボランチだけでなくディフェンスも中盤まで積極的に前に出て早め早めに抑えている。

左から平出(5)が、ボランチの位置まで上がってフォローしている。

どこにいても上手い平出。

 

圧力を受けながらも、決定機を作らせない鈴鹿

全員が良く連動していて、スキが無い。

しかし、ボール支配率は大分優勢。

鈴鹿はロングボールを跳ね返した後のセガンドボールが奪えない。

 

サイドハーフの、「リトルマジシャン」、鈴木翔太(14)

大分が鈴鹿の右サイドを攻めるため、鈴鹿の左にはスペースができていることが多い。

そのスペースでボールを受けてカットインしまくる翔太。

サイドからのクロスボールなんて狙っていない。

ファーストチョイスは自分のゴール。

攻め攻めの鈴木翔太(14)は、大分に一番脅威を与えていたと思う。

しかし、大分も何とか鈴木翔太を止めるため、後方からの危険なタックルで潰しに来る(イエローカードが出た)。

この試合、鈴木翔太は左サイドから脅威を与え続けた。

得点の匂いがプンプンする。

今年の鈴木翔太は、点取りそうだぞ!14点くらい。

 

大分はワントップが大きくて高い。

鈴鹿ディフェンスが競り合ってクリアボールが短くなると、2列目が出てくる。

1失点もそれだった。

セガンドボールの奪い合い。しかし、鈴鹿の分が悪い。

 

ベンチから大きな声が出ている。

コーチ陣からバンバン指示が出ている。

みんなで戦っている。

サポーターも共に戦うぞ!

 

ボランチの、「大先生」、有馬和希(8)。

有馬はボランチと言われるポジションだけど、守備的ミッドフィールダーではない。

有馬のプレイは決してディフェンシブに偏っておらず、攻守のかじ取り役という感じがふさわしい。また、攻撃も守備も、右も左も、全部にバランスを取っている。

大分の強い圧力に対して、鈴鹿が守りに入れば押し込まれて必ずやられる。

しかし、それをいなしつつ、攻撃の手をチラチラ見せることで、大分に深入りさせないようにしている。

「虚」と「実」を使い分けて、大分を揺さぶる有馬。

同じ中盤の藤山恭輔(25)が暴れ牛のごとく大分を潰すので、そのフォローでボールを上手く回収する。

有馬のボール保持から、前線でタクトを振るう中村健人(10)へ。

この試合、何度もそんな場面があった。

「恭輔と有馬」の息も合っていて、恭輔+有馬でひとつの形ができているような感じ。

守備に引き過ぎない。前は常に狙っている。

強い恭輔(25)に任せる部分は任せる。

有馬自身は1センチでも前へ出る事を狙う。

今年の有馬は昨年よりも5倍くらい成長している。

期待大だ。やるぞ。

 

鈴鹿と大分の試合はがっぷり四つ相撲というより、互いに左まわしを取った状態で膠着している。

ここから十分の体勢になかなか持っていけない。

シュートの数も減ってきた。

 

センターバックの、「ジャイアン」、藤武剛(15)

カニシは、最初に藤武を見た時に、パワーゴリゴリのディフェンスだと思った。

名前もゴツイし、顔もいかついし、体つきも良い。

ゴリラみたいなハードなディフェンスと思った。・・・が、しかし。

藤武のプレイは、とても繊細で、止まらずに流れ続ける小川のようなプレイ。

カバーリングの視野の広さ。足元の性格で柔軟なボールタッチ。

北斗の拳で言うと次兄のトキ。清流のようなプレイ。

その藤武がリーグ初戦から、長年鈴鹿にいた選手のような連携の良いプレイをしている。

右の中村俊貴(2)、左の平出涼(5)、そして藤武で3バックを形成しているようだ。

藤武。頼むぞ。

この試合勝つぞ!

 

鈴鹿も大分も攻撃の中心は左。

鈴鹿から見ると右サイドが受けて、左サイドが攻める。

試合開始から、だいたいそんな感じで時間が過ぎる。

ほんの少しのフィジカルの差で、大分がボールを確保することが多い。

フィジカルだけでなくテクニックも高く、大分からボールを奪うのは至難の業。

 

バランスは大分に傾いている。

ゴールキーパーの平吹楽(30)が一撃必殺の大きなキック放つが、弾き返される。

そして、弾き返されたボールを確保できない鈴鹿

 

サイドバックの、「アイオブザタイガー」、萩原大河(13)

昨年、ほとんど試合に出られなかった萩原が、今シーズンの練習試合ではキラキラ輝いていた。

カニシは、萩原がチャンスを掴んだことが嬉しい。

しかし、チャンスは掴むだけじゃだめだ、結果を出してこそのチャンスだ。

大分のサイドプレイヤーは、体格的に萩原の倍くらいの体をしている。

それに対して、果敢にタックルで止める萩原。

押し倒されて、這いつくばりながらもボールを渡さない。

攻撃に出るチャンスはなかなか無いが、今はまずディフェンスから。

センターバックの右の中村俊貴(2)とのマークの受け渡しもスムーズ。

萩原が鈴鹿の右サイドを支える。

大丈夫。大丈夫。

萩原大河の目は、虎の目を失っていない。

最後の最後まで狙い続けろ!

大河!がんばれ!

絶対に結果出すぞ。

 

ボール支配率は大分だが、鈴鹿のチャンスも十分にある。

ただ、大分はミスが極端に少なく、テクニックにもたけている。

 

鈴鹿は、中村俊貴(2)、藤武剛(15)、藤山恭輔(25)のゴール前のトライアングルが強く、ゴール前で大分にスペースを使われていない。

 

試合は膠着して来た。

点が入る気もするし、ずっと点が入らない気もする。

 

前半終了。

 

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強豪の大分に対して、鈴鹿は十分に戦えている。

しかし、大分は強く上手い。

1失点目のような失点を、完全に防ぐのは難しい。

もっと鈴鹿のボール支配率を上げて、大分の攻撃チャンスを減らすしかない。

 

試合は膠着して来た。

こんな時に怖いのは、ミスとセットプレイ。

 

鈴鹿は、ずっとセットプレイが弱い。

攻撃も守備も。

相手にはセットプレイで取られて、こちらは点にならない。

セットプレイ勝負だと、フィジカルに勝る大分には分が悪いか?

 

まだ、どうなるか分からない。

 

さあ行こう。

選手の応援を精一杯やり切ろう。

 

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後半開始。

 

前半同様、右から攻める大分。

喰らいつく右サイドバックの萩原大河(13)。

絶対にここは通さない。

絶対に負けない。

虎の咆哮が聞こえる。

 

試合は拮抗している。

どちらが点を取ってもおかしくない。

 

だいたい右サイドハーフの、「ダンシングサンダー」、濱名真央(21)

「新入団の注目選手は誰だ?」

そう聞かれたらナカニシは迷わず答える「濱名真央だ!」。

ドリブルというより、ダンスをするような大胆なステップ

独特のリズム。細身だがムチの様なしなやかな体。

腰が強く当たり負けしない。

鈴鹿の試合を見るならば、濱名真央から目を離さないほうが良い。

すんごいから!

その真央が、大分のディフェンスに積極的に仕掛ける。

左の鈴木翔太(14)。右の濱名真央(21)。

鈴鹿には大クセの2人の選手がサイドから狙っている。

後半、真央が狙っている(最初から最後までずっと狙ってたけど)。

飛び出せば、迷い無くシュートまで持っていく。

シュート力も高く、ちょっと遠くても十分に狙える。

公式戦の真央もとても良い。

大分に脅威を与え続けている。

真央真央真央!

がんばれ!

 

鈴鹿ベンチから指示が出ている。

加藤コーチの声が試合会場に響く渡る。

今年の鈴鹿はベンチワークにも注目して欲しい。

すんごいから!

 

大分は選手がポジションを変えている。

ひょっとしてフォーメーションを変えたのかもしれない。

 

大分のハイプレッシャーが鈴鹿ディフェンスにのしかかる。

ディフェンスラインで、藤武(15)が体を張る。

誰よりも早く俊貴(2)がボールに触る。

 

ゴールキーパー平吹からの一閃が大分を狙っている。

鈴木翔太(14)が、ゴールラインギリギリをドリブルで突破。

あわやゴールのシーンだったが、わずかにラインを越えていた様子。惜しい!

 

試合は膠着している。

セットプレイとミスが鍵となる。

鈴鹿のセットプレイは・・・あまり期待できなかった。昨年までは!

 

後半10分

中盤で中村健人(10)が奪い、既に走り出している濱名真央(21)へ。

濱名真央の単騎ドリブル。

大分ディフェンスが付いてくるが、真央のドリブルに足が出ない。

真央が中にパス。

有馬和希(8)が2列目から飛び込んでくる!

有馬がなんとここでヒールパス!

フリーの藤山恭輔(25)がミドルシュート

大分ゴールキーパーがスーパーセーブで弾き出し、コーナーキックに。

惜しい。ものすごく惜しい。

頭を抱える恭輔。

 

サポーーーターーー!

ため息をつくな!

ガッカリした顔を選手に見せるな!

選手のハートを冷やしちゃいけない。

ここまで持ってきてシュートを打ったプレイを讃えよう。

ナイスナイス!

良いよ良いよ!

続けていこう!

次は決まると信じよう!

 

そして、後半11分。

絶好のチャンスを外した後のコーナーキックを蹴るのは中村健人(10)。

先に言っておこう。今年の鈴鹿のセットプレイは違う!全く違う!

健人の狙い通りの所へ、フリーで走りこんでくる藤武剛(15)。

藤武の頭にドンピシャで合わせる超絶コントロールの健人のキック。

藤武が頭でそらしたボールは、大分ディフェンスに当たる・・・。

ドーーーーーーン!

平出のシュート!!!

ゴーーーーーーール!!!2-1

 

ゴールの歓喜で、どこにいるのか分からなくなる平出。

先日生まれた健人の子どもへ贈るゆりかごダンス。健人。改めておめでとう。

セットプレイで選手が迷い無く動いている。

そのため、次のボールへの反応が早い。

ナイスゴール平出(5)。

ナイスヘッド藤武(15)。

ナイスキック健人(10)

そして、加藤コーチありがとう。

 

鈴鹿は逆転したものの、残り時間は30分以上。

ここから地獄のような戦いが始まる。

 

フォワードの、「キャプテン」中村健人(10)

中村健人が上手いということは、鈴鹿市民全員が知っている(たぶん)。

でも、健人自身は昨年、前目のポジションでもあまり点が取れなかった。

しかーし!今年の健人は凄いよ。本当に凄い。

テクニックに磨きがかかったうえに、ゴールを貪欲に狙っている。

濱名真央(21)、人見拓哉(19)の前線の新加入選手により、パスの出し手だけでなく、受け手としてゴールも十分に狙っていける。

実際に、健人は練習試合でも2ゴールを挙げている。

ハイプレッシャーの続く大分との一戦。

鈴鹿の得た2点に絡む中村健人

さらに、後半は中盤の支配力を増すため、運動量も爆増している。

健人は下がり過ぎない。

健人が下がると、鈴鹿全体が引いてしまう。

前目に影響力を残し、鈴鹿の追加点の圧力をかける。

健人。頼むぞ。

大分の地で、絶対に勝つぞ!

 

鈴鹿は引いて守らない。

引いたらやられる。

同点にされたら、逆点まで一気に持っていかれる。

 

鈴鹿は、ワントップの人見(19)に預けて、攻撃の「間」を作る。

体を張る人見がここでボールを受けないと、鈴鹿は後ろに下がってしまう。

踏ん張れ人見拓哉!

 

セガンドボールの激しい奪い合い。

鈴鹿は守りに入らない。

サイドバックの萩原大河(13)のポジションは高い。

左のサイドハーフの、鈴木翔太(14)はゴリゴリ狙っている。

 

大分に鈴鹿ゴール前の絶好の位置で、フリーキックを与えてしまう。

鈴鹿サポーター!

止めろ!

声で止めろ!

 

ゴールキーパーの、「リベロキーパー」、平吹楽(30)

大分のゴール前のボールに対して、平吹がボールに飛びつく。

手で取るというより、噛みつくように顔から行ってる。

ナイス!楽!

昨年、シーズン初めはスタメンで出ていたが、阿波加選手にポジションを奪われた。

ゴールキーパーは1人しかいない。だから平吹は試合に出られない。

平吹はベンチからずっと阿波加のプレイを見ていた。

その悔しい時間をどう過ごしたのか?

悔しい想いをどうやって消化したのか?

その答えが平吹の今年のプレイに出ている。

自分の尖った個性を残しつつも、ゴールキーパーとしての貫禄を増した。

自分を鍛え上げた者の自信。

プレッシャーを飲み込んだ者のオーラ。

サポーターの誰かが言っていた。「楽が大人っぽくなりましたね」

平吹は悔しかった時間を忘れない。

試合に出たくて仕方なかった悔しさを忘れない。

だからこその背番号30番。

大分との試合は大詰めに入った。

鈴鹿は押されている。

しかし、サポーターみんなが思っていることは、平吹のキック一閃で追加点が入るかもしれない・・・という希望。

サイドハーフが、平吹のキックからのカウンターを待つ。

平吹。

がんばれ。

レベルの上がったNEW平吹を見せてやれ!

大分の攻勢。

鈴鹿のカウンター。

前線で人見拓哉(19)が競り合っている。

人見ほど高さを持つフォワードがいないので、前線でのタメが欲しい鈴鹿は、なかなか交代させれない。

 

後半26分

(OUT)8有馬和希 ⇔ (IN)6小野寺亮太

(OUT)13萩原大河 ⇔ (IN)18石川竣祐

 

鈴鹿のボール支配率を増すため、小野寺(6)が入る。

小野寺の技術は攻守に渡って問答無用に効く。

小野寺頼むぞ。

そして、押し込まれている右サイドバックに、高さも早さもある石川が入る。

石川頼むぞ。

 

鈴鹿は押しこまれているが、カウンターをバリバリ狙っている。

濱名真央(21)のボールカットから、鈴木翔太(14)がドリブルで仕掛ける。

翔太のカットイン!

切り返し、切り返し、さらにもう一発、高速の切り返し!

惜しくもゴールならないが、劣勢を一発で跳ね返す、翔太の突入だった。

 

大分は右サイドを攻略できず、少し戻してアーリークロス鈴鹿ディフェンスとゴールキーパーの間に放り込んでくる。

鈴鹿ディフェンスは、自陣のゴールに向かって守備をするので、クリアしにくい。

大分逆サイドからフリーでヘディングシュート!

しかし、視野の外から飛んできた大分の選手にもかかわらず、鈴鹿ゴールキーパー平吹には、よく見えている。

落ち着いている平吹。間接視野も広い。

 

試合はバードタックルも多くなってきた。

激しく削られる選手も出て来た。

 

大分の選手交代が続く。

足の速い選手が入って来た。

鈴鹿ベンチから警戒の声が出ている。

 

残り15分。

時計が進むのが遅い。

止まってるんじゃないか?

何度、時計を見ても進まない。

 

後半34分

(OUT)14鈴木翔太 ⇔ (IN)7桑原海人

 

ボールを持って前線に運べる桑原が入る。

負けない桑原ドリブルでの突進は、この時間帯で強い。

 

鈴鹿センターバック、「鬼俊貴」、中村俊貴(2)

前半は大分のプレッシャーでパスをカットされる場面もあった。

しかし、見事に立て直し、後半は特に大分の猛烈な攻勢を押し返している。

やはり、こんなピンチの中のピンチの時に、俊貴の力は大きい。

押し負けない。競り合い無敵。足も速く守備エリアも広い。

鈴鹿はゴール前がコンパクトで、とても整っている。

俊貴の「ディレイ!」という声が響く。

鈴鹿は態勢を整えている限り、ディフェンスは崩れない。

カウンターのカウンターが怖いが、全選手が攻守の切替が早い。

俊貴。この試合絶対勝とうぜ!

頼むぞ!

 

中盤の藤山恭輔(25)を中心に、鈴鹿の選手の運動量が落ちない。

逆に大分はサイドから攻めなくなってきていて、少し運動量が落ちてきたように見える。

そのため、中へのクロスボールに競り合い、鈴鹿のクリアが浅くなったところを徹底的にセガンドボールを狙う。

 

鈴鹿は小野寺(6)がセカンドボールによく寄せている。

少しでも鈴鹿の時間を作りたい。勝負を焦らなくて良い。

 

後半37分

(OUT)5平出涼 ⇔ (IN)16堀江貴大

 

冷静でテクニックのある堀江が入る。

鈴鹿は少しでも自ボールにして時間を使いたい。

自ボールの時間こそが、最大のディフェンス。

 

残り5分。

時間が経たない。

ATはどれだけだ?

 

残り4分。

もうナカニシは声が出ない。

祈っている。

勝たせてくれ。

なんとか。なんとか。

 

残り3分。

大分は選手交代でディフェンスを下げて攻撃陣を増やしてきた。

大分の選手交代の間に、ベンチから藤山恭輔(25)が呼ばれる。

交代ではなく、詳細な指示が入っている。

 

残り2分。

俊貴の魂のヘディングクリア。

 

ATは5分。

5分!

がんばれ。

がんばれ。

 

残り6分。

落ち着け!

引きすぎるな!

 

残り5分

このタイミングで小野寺(6)が絶妙なスルーパスを桑原に出す!

桑原(7)の全力ダッシ!

わずかに長く得点にならない。

惜しい!

 

残り4分。

健人(10)が前線からプレスをかける。

人見(19)が、桑原(7)が、大分ディフェンスが前にボールを出せないようにコースを切る。

ベンチからも大きな声。

 

残り3分

鈴鹿はロングパスの精度が無い。

ミスが怖いので、無理に繋がない。

大きくクリアするだけで十分。

 

残り2分。

大分は5人が前線に並んでいる。

俊貴(2)、全部まとめてなんとかしてくれ!

カニシは立っていられず、這いつくばりながらアトレチコと叫ぶ。

 

残り1分。

藤武(15)がドリブルで動いて時間を取る。

 

残りわずか。

濱名真央(21)が蹴り出す。

大分陣内の深いところまでボールを転がしスローイング。

1秒。1秒で良い。時間を稼げ。

 

良い敗北なんてない。

勝たなきゃみんな笑わない。

泥だらけでも、課題だらけでも、カッコ悪くても、勝たないと選手たちは笑わない。

 

頼む。

頼む。

頼む。

いろいろあった。

無いものだらけだった。

鈴鹿はダメなところばっかりだ。

それでも鈴鹿に来てくれた選手たちに。

今日だけは笑顔になって欲しい。

勝たせてくれ!

彼らを笑わせてやってくれ!

 

・・・・・試合終了。

 

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試合が終わって、笑顔の選手がサポーターの前に来ました。

みんな笑ってました。

みんなみんな笑顔でした。

 

みんなで万歳を3回やって、

「さあ行こうぜー」っていつもの歌を歌いました。

有馬選手が勝利のダンスをしてくれました。

出口選手が不思議な踊りをしてくれました。

もう、笑ってるのか、泣いてるのかよく分かりませんでした。

 

両チームの選手のみなさん,スタッフのみなさんお疲れさまでした。

開幕戦勝利、ありがとうございました。

 

たくさんの人が、鈴鹿の応援のため大分に来てくれました。

みんなの応援は選手に届いていると思います。

ありがとうございます。

 

お土産もたくさんいただきました。

ヴェルスパ大分のサポーターさんたちからもいただきました。

ありがとうございます。

カニシは空港で美味しくいただきました。

 

ヴェルスパ大分には、以前鈴鹿にいた、日根野達海選手と、佐藤隼選手が所属しています。

試合後に、少しお会いしました。

敗戦後なので悔しそうでしたが、2人とも「また鈴鹿で!」と気合を入れていました。

ヴェルスパ大分のみなさん、日根野選手と佐藤隼選手をよろしくお願いします。

 

さて、今シーズン1発目のVictoryCross賞の発表をします。

知らない人に説明しますと、VictoryCross賞というのは、ナカニシが選ぶその試合のMVPです。

この試合のMVPは・・・。

2得点に絡んだ大活躍!

中村健人選手(10)に送りたいと思います。

なんか今年は、健人選手の大大大活躍が期待できる気がしてます。

中村健人選手にご注目ください。

 

試合会場から出るバスを見送りました。

勝利に興奮していたナカニシは、なぜか住田コーチと思いっきりハグしてました。

住田コーチすみません。

突然ハイテンションのおっさんが抱き着きに来てビックリしたことでしょう。

選手もスタッフも笑顔でした。

良かった。良かった。

 

帰路。

カニシは、何も食べていなかったので、空港までの道中で「資さんうどん(すけさんうどん)」を食べました。

ゴボウのてんぷらのうどんが良いそうです(Nカメラマンが言ってた)。

ウマイ!
本当に美味しかったです。

 

シーズンは、30試合あります。

たった1試合に勝っただけです。

たったそれだけですが、この勝利で鈴鹿はまた強くなった気がします。

 

今夜までは浮かれさせてください。

明日からは、次の試合に向けて気合を入れていきます。

 

勝っちゃった(ニンマリ)。

 

ではまた。

 

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(今後の試合)

JFL第2節 3月17日 13:00 対 レイラック滋賀@三交スポーツの杜

JFL第3節 3月24日13:00 対 ティアモ枚方たまゆら陸上競技

JFL第4節 3月31日13:00 対 ミネベアミツミFC@AGF陸上競技

 

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