VictoryCross

アトレチコ鈴鹿クラブ(JFL)のサポーターブログです。

東海リーグ第13節 対 FC刈谷

平成26年9月21日(日)東海リーグ第13節
対戦相手 FC刈谷(以下,刈谷と書きます)
場所   ウェーブスタジアム刈谷

みなさんこんばんは。

愛知,岐阜,三重,静岡の4県で,一番強いアマチュア社会人サッカーチームのサポーターのナカニシです。



さて,今日は東海リーグの優勝を決める大切な試合の日。
2位,矢崎バレンテの結果次第では試合前に優勝が決まるかもしれないが,ナカニシの眼中にはない。
全国の舞台へ飛び出すために,刈谷は勝たねばならない相手。

刈谷のグラウンドは駐車場から少し歩く。
たくさんの荷物を持ちながら,この道をあと数時間後にどんな気持ちで歩くか考える。
不安もある。
心配な気持ちもある。

だけどサポーターにできるのは選手たちを信じて全力で応援することのみ。
東海ナンバーワンのサッカーチームになろう。
俺たちも東海ナンバーワンのサポーターになるぞ!

優勝すると言え。
絶対に勝つと言い放て。
俺に任せろと胸を張れ。
ハードルは限界まで高く。

そしてそれを成し遂げるのは俺たちだ!

いくぜ!

本日のスタメン(以後敬称略)
FW 10北野純也・11青島誉
MF 30鈴木雄太・4原祥太郎・28徳地俊彦・8久保拓也
DF 18大村亮平・5榊親平・15大久保龍太・3村田雅則
GK 1蜂巣良哉

試合開始。

ぬるっとした立ち上がり。
動きは重くない。
ゴール裏からでも選手が動いているのが良く分かる。
しかし温い感じがする。

ボールの奪い合いで負けてしまう。
球際で激しく行っていない。

なんか変だ。
特にディフェンス。

FC鈴鹿が毎年大量の選手の退団があったにもかかわらず,ここまで安定してこれた理由のひとつはディフェンスの選手たちの力だと思う。
カニシが絶対の信頼を置くディフェンスの連携が乱れている。

ラインコントロール
パス回し。
競合い。
何か不安な感じ。ドキドキしてしまう。

前半9分。
刈谷フリーキック
ボールをつなぎながら前線にスルーパス

完全に出遅れる鈴鹿ディフェンス。
セルフジャッジか?

なんだ。
なぜゴールキーパーと1対1の状況になる?
あっさりと。
不思議なほど簡単に失点。
0-1

吼えるナカニシ。
何だこれは?

鈴鹿のディフェンスと言うよりも,全体的に刈谷に蹂躙されている。
何より,刈谷は最初の一歩が早く,鈴鹿のパスが分断される。

左サイドの鈴木雄太(30)。
全体的に劣勢な中で体を張って踏んばっている。
しかし,刈谷のプレスが早くパスコースは切られてしまう。
ボールを動かしながら,ゲームを組み立てようとする雄太。
何度も何度もボールにアタックし,鈴鹿に流れが来る時を待つ。
我慢のプレイ。
しつこく。激しく。
イメージ 1


刈谷の中盤が鈴鹿の中盤を押しこんでいる。
祥太郎(4)も防戦一方でポジションが下がる。
鈴鹿の攻撃は縦に1本。
しかし・・・,それはなかなか通らない。

祥太郎とともにボランチに位置する徳地俊彦(28)。
鈴鹿のゲームを組み立てる徳地へのプレッシャーは激しい。
プレスが早く,一息もつくことができない。
徳地のパスミスは珍しい。
でも,苦しい中で出すパスはやはり刈谷に奪われてしまう。

「鬼の大久保」大久保龍太(15)。
刈谷の攻撃はディフェンスの裏。もしくは,ディフェンスの間。
中盤で奪われて一気に攻め込まれる。
ディフェンスが丸裸で,直接攻撃にさらされている。
自陣のゴールに向きながらの難しいディフェンスが続く。
大久保。
厳しく行け。
東海最強のディフェンスを見せてやれ!

刈谷の中盤が厚く,そして良く動いているため,鈴鹿鈴鹿の中盤にボールが出せない。
そのため,ディフェンスラインでのパス回しが多い。
なんか不安。

刈谷は良く走る。
鈴鹿のパススピードはなぜか遅く,刈谷にカットされまくっている。
球際でも負けている。
ゴールキーパーの蜂巣が1対1のシュートを止める。
イメージ 2

ヤバイ。

セカンドボールの奪取率も悪い。
祥太郎が頑張っているが,良く動いている刈谷の方が数的優位。
これは良くない。

さあ,こんな時こそサポーターが声を出すぞ!
ペースを奪い取れ。
流れを呼び寄せろ。

前線でボールが止まらない。
すぐに弾き返され,攻撃にさらされる。

ボール支配率は3:7ぐらい。
やられっぱなしの鈴鹿
しかし,祥太郎と榊と大久保がギリギリで止めている。
シュートの数自体は,それほど打たれていない。

ここで前半終了。

カニシは2リットルの空のペットボトルを6本持ってきた。
優勝の時に選手たちにかけるため。
それに水を汲みに行く。
ずーーっと歩いて,ずーーーーっと戻ってくる間。

前半を振り返る。
なんか鈴鹿の選手は余力を残しているように思う。
攻められているし,ボールを失っているし,良いところが無いけど,なんか後半良くなるような感じがする。

刈谷のペースが変化する時を待とう。
後半の疲れてくる時間帯。
そこで何か起きる気がする。
(本当に水くみに行く時に思ってた)

前半を1失点で終えたのは大きいかもしれない。
選手たちは良く守った。

後半開始。

刈谷のペースは変わらない。
足は動いているし,1歩目が早く球際に強い。

「ライトサイドキング」村田雅則(3)。
押されている展開。
派手に駆け上がるのではなく,確実にボールを処理している。
そして,ボールを回しながら相手の穴を探す。
村田にボールが入り,そこが基点となる。
無理には出ない。
我慢の時間帯。
まだまだ。

後半15分。
ボランチの徳地がチェンジオブペース。
急加速して前線に飛び出した徳地は,ミドルレンジからシュートを打つ。
ひょっとしてこの試合,ちゃんとしたシュートはこのシュートが初めてじゃないか?
イメージ 3

そして・・・おや?
あれほどチェックの早かった刈谷の中盤のプレスが遅れている。

徳地のシュートあたりから試合の流れが変わる。
刈谷の1歩目の鋭さは徐々に弱まる。
少しずつ鈴鹿がボールを持つ時間帯が増える。

後半18分。
(OUT)30鈴木雄太 ⇔ (IN)16井上皓紀

井上がフォワードに入り,青島が左サイドへ。
そして・・・青島が火を吹く!

「サイドワインダー」青島誉(11)。
中央のハイプレッシャーの中で,なかなかボールを受けることさえ難しかった。
左サイドに移り,得意のドリブルが冴える。
触れれば切れるような鋭さ。
何度も何度もペナルティエリアで絶好のチャンスを作るが,ギリギリで刈谷ディフェンスに体で潰される。
しかし,青島が火をつけた左サイドからの攻勢は,さらに鈴鹿の攻撃を活性化させる。
イメージ 4


青島を後ろから支える「エルマタドール」大村亮平(18)。
サイドバックだけど大村のポジションは左サイドバックだけじゃない。
青島を後ろから支え,ビルドアップしてくる。
奪われたボールをさらに奪い返し,波状攻撃につなげる。
今年の鈴鹿の快進撃は,いろんなところで基点ができて,いろんなところでゲームを作れる事ではないだろうか。
そして大村は,今年の鈴鹿躍進の立役者の一人。
大村。
優勝しようぜ!
イメージ 5


鈴鹿の攻撃が活性化し始めた・・・。
相手陣内でプレイする時間が増えてきた。
その時!

刈谷の縦パス一本がドンピシャで刈谷FWに入る。
あっ!
刈谷の選手とゴールの間には蜂巣1人。
「スパイダー」蜂巣良哉(1)。
相手との1対1も果敢な飛び出しでギリギリゴールを守る。
ナイス!ハチス!
前半からディフェンスのパス回しは多かった。
ゴールキーパーにボールが戻ることも多かったが,相手が詰めてきても落ち着いてプレイする蜂巣は安心して見ていられた。
セットプレイの処理。
ハイボールのキャッチ。
文句無し!
よし!
蜂巣!
頼んだぜ!

鈴鹿の中心」原祥太郎(4)。
前半は防戦一方でポジションが低かった祥太郎が,徐々に位置を上げてくる。
祥太郎の位置は鈴鹿の中心。
さらに前線へのボールが供給され始める。
パスの精度は鈴鹿ナンバーワン。
セカンドボールもゴリゴリ競り合う。
力づくで鈴鹿のペースにしてしまう。
鈴鹿のキャプテンだぞ!
祥太郎を甘く見るな!

前半はディフェンスラインを回っていたボールが,後半の半ばから,青島-徳地-祥太郎-久保,を回るようになる。

鈴の右サイドに張るのは久保拓也(8)。
この試合の久保は,闘志が前面に出ている。
ワイルドな久保が相手に襲いかかる。
倒れても足を伸ばす。
タックルにはタックルで返す。
相手が1人なら勝負だ!
久保。
ガンガン行け!
チャンスは自らつかみとれ!
イメージ 6

支配率は6:4で鈴鹿優位に。
しかし,刈谷の前線は相変わらず早い。

攻勢に出て前がかりになる鈴鹿の裏に出してくる。
ルーパスの意思疎通が良く,ボールを奪われると数人が一気に走り出す。
ショートカウンターのような感じ。

「神の子」榊親平(5)。
前半は榊らしくなかった。
でも,前半の榊はそんなに慌てていたわけじゃない。
要所を締めつつ,全体を見渡すようなプレイ。
そして後半,サイドに開いたり,前線を押し上げたり。
前に積極的に動いてプレイしている。
そして,相手のスルーパスへの対応も速い。
榊!
イメージ 7


徐々に見えた鈴鹿の攻勢が,手に取るように見えてくる。

左の青島(11)が突破する。
大村(18)が押し上げる。
右の久保(8)がパスを回す。
村田(3)が追い抜いてくる。

中央の徳地(28)。
ミドルシュートを狙う祥太郎(4)。

そして・・・。

後半37分。
ディフェンスからひとつずつ繋がってきたボール。
みんなが大事に回したボール。
そのボールを最後に蹴る選手は!
北野純也(10)
ボールを受けると刈谷ディフェンスを抜いて・・・いや抜く前にシュート体勢に入っている!
速い!
イメージ 8

刈谷ゴールネットが揺れる。

ゴーーーーーール!!!1-1


歓喜のサポーター。
鳴りやまぬ北野コール。
今シーズン,何度,北野のゴールを見ただろう。
その全てが素晴らしい。

「デンジャーゾーン」北野純也(10)。
古巣刈谷からドカンとゴールを挙げた北野。
たぶん,刈谷在籍時とはプレイが変わっているのだろう。
北野は鈴鹿で進化している。
北野のプレイはまさに危険地帯。
ギラギラした目はゴールのみを見つめ,劣勢だろうと何だろうと一振りでゴールを決めてしまう。
あるサポーターが言う。
「北野のシュートは必ず枠に行きますよね」
そのとおーーーり!

後半途中出場の井上皓紀(11)。
元気いっぱいにボールを追う。
しかし,刈谷も最終ラインは硬く,なかなかシュートコースを空けてくれない。
思うようなプレイができない井上。
井上。
前に壁があるなら叩き壊せ。
遠慮するな。
もっと欲しがれ!
もっと貪欲に!
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試合は鈴鹿ペース。
しかし,押している感じは少ない。
シュートまで行けていないため。

たぶんこの試合,シュートの数は少ない。
と,思っていた時。

後半42分。
井上が競り合ってディフェンスの弾いたボールが北野のもとへ。

迷わず打つ!
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ゴーーーーーール!!!2-1


「もしかしたらここに来るかも」という無駄走りを続けた選手のところへボールは来る。
北野。良く動いてた!

この試合,残り約5分で逆転。
狂乱の鈴鹿サポーター。

しかし,フィールドを見ると大久保が声を出している。

ここが正念場だ。
ここをしっかりと。

サポーター。
最後の最後まで鈴鹿の選手の足を止めるな!
最後までやりきろうぜ!

後半45分。
(OUT)8久保拓也 ⇔ (IN)9近藤和哉

近藤,短い時間だけど,出たからには結果出してやれ!

コールリーダーが歌う。
「We are SUZUKA」

ここで試合終了。

ふーーーー。

激闘を闘い抜いた両チームの選手のみなさん,スタッフのみなさん,お疲れ様でした。
刈谷はやはり強かった。
実は鈴鹿刈谷のホームで勝つのは初めてなのです。
この試合のため,たくさんの鈴鹿サポーターが集まってくれました。
見難い芝生の応援席で,たくさんの子どもたちが鈴鹿の応援をしてくれました。
ありがとうこざいます。

サポーターはなるべく固まって応援していました。
仲間のサポーターの声が良く聞こえました。
心強かったです。
選手たちにも絶対届いています。

バンザイは10回しました。
子どもたちと一緒に水かけもしました。
大村選手も,祥太郎選手も,蜂巣選手も,榊選手も,なんかみんなびしょ濡れでした。
イメージ 11

FC鈴鹿ランポーレ東海社会人リーグを優勝しました。
おめでとうございます。

細かいことは明日考えます。

めでたし!



さて,今日のvictorycross賞ですが!
がっつり2得点の北野純也選手(10)に送りたいと思います。
北野選手は東海リーグ得点王の最有力候補です。
北野!
全国の舞台で北野の名前を轟かせてやろう!
頼むぜ。
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今日の試合内容は良くなかったかもしれません。
でも,前半の状況から,後半は良く立て直したと思います。

FC鈴鹿はまだまだ未成熟です。
まだまだ全国にはもっと強いチームがいるかもしれません。
でも,今日の試合の反省点は,チームをさらに強くします。

これから全社と東海リーグ最終戦があります。

そしてその後は地域決勝です。

今日の試合,優勝しても選手に笑顔はありませんでした。
この試合を彼らは納得していません。
彼らの目標はさらに高いところにあります。

線路はまだまだ続いています。

鈴鹿の選手たちとともに,その線路を進んで行けることを嬉しく思います。

笑顔も涙も我らとともに。



刈谷のスタンドから駐車場まで帰る道。

カニシは良い気分でした。



FC鈴鹿ランポーレ鈴鹿の誇りです。そして三重の宝です。

ではまた。


(追伸)
次戦は全国社会人サッカー選手権(全社)です。
9月27日から10月1日までの間,和歌山県内でトーナメントが行われます。
このことについては,また次のブログで。