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アトレチコ鈴鹿クラブ(JFL)のサポーターブログです。

地域決勝1次ラウンド第3戦 対 クラブ・ドラゴンズ

平成26年11月9日(日)地域決勝1次ラウンド第3戦
対戦相手 クラブ・ドラゴンズ(以下,クラドラと書きます)
場所   山口県下関市乃木浜グラウンド

みなさんこんばんは。

地域決勝から帰り,いろいろ想っているうちに徹夜してしまい,当日更新ができませんでした。
すみません。

山口県からの帰路,約8時間の間,ずっと選手たちの事を考えていました。
「なぜサポーターをしているのですか?」
と聞かれることが良くあります。
なぜ???
なぜなんでしょうね?





本日は,地域決勝1次ラウンド3日目。
C組は,松江シティ,サウルコス福井,クラブドラゴンズ,そしてFC鈴鹿ランポーレ

2日目終了の時点で,全チームが1勝1敗で並ぶとんでもない混戦。
得失点差もほぼ同じ,他会場の様子次第ではワイルドカードで2位通過もあり得る?

鈴鹿の試合前,午前中の試合は,サウルコス福井-松江シティ。
サウルコス福井が大勝して,決勝ラウンドへ得失点差で大きなアドバンテージを得る。

試合前,サポーターに話をする。

サッカーは1点ずつしか入らない。
大量点を取ることを考えずに,まず最初の1点から。
いつも通りこの試合に勝つことを考えて,しっかり応援しよう。

クラドラは全社の時に1-3で敗戦している相手。
勝利するだけでも至難の業。

選手たちも気負っているだろう。
いつものように。
落ち着いて。
大丈夫。俺たちがついている。

たくさんの応援の人が来てくれた。
選手の親御さん,鈴鹿から,そして長崎からも。

俺たちの声は必ず選手に届いている。
サポーターの力を信じろ。
みんなの力を選手たちに届けてくれ。

いくぜ!!!

本日のスタメン(以後敬称略)
FW 22伊藤竜二・10北野純也
MF 11青島誉・4原祥太郎・3村田雅則・30鈴木雄太
DF 18大村亮平・5榊親平・15大久保龍太・28徳地俊彦
GK 1蜂巣良哉

試合開始。

開始の笛が鳴った時から分かる。
地獄の地域決勝3日目。
選手たちの体が重い。

特に前日の松江シティ戦では気合い十分で熱戦を制した。
やはりその影響か疲れが残っている。
動きが1テンポ遅れる。

対するクラドラ。
こちらも軽い動きではないが,勝負どころではトップスピードで走ってくる。

クラドラはサイドからの崩し。
全社の時はそれでやられた。

サイドバックの大村亮平(18)。
サイドを集中して狙う波状攻撃に全社の時は苦労していた。
しかしこの試合,大村に全くスキが無い。
相手の動きを良く見て,体を入れてスピード勝負の走り合いにもっていかせない。
クラドラはどちらかと言うとハイボールで攻めてこない。
ショートパスで崩して裏へのスルーパスが多い。
ルーパスへの反応も速い大村。
良い感じだ。
大村は凄く成長した。
全国の舞台で堂々と渡り合っている。
イメージ 1


激しくは無いが,しとしとと降る冷たい雨がグラウンドを濡らしている。
ターンの時に足を取られて転倒する選手が多い。
転倒する選手が鈴鹿に多いのは,足に力が無く,ふんばりが効かないためか?

下関の地に集う全てのFC鈴鹿サポーター。
ここが俺たちの勝負どころだ。
春から続いてきた試合の頂点だ。
ここで頑張らなくてどうする。

総帥のノド!
ヒーヒー言うくらいならば,ここで見事に潰れてみせろ。

選手たちの動きに迷いは無い。
クラドラ優勢でパスは回っているが,鈴鹿ディフェンスに乱れは無い。
1テンポ早くパスを回されているので,アタリに行くタイミングがつかみにくそうに見える。
どうしてもボールを見てしまう。

鈴鹿の闘将」大久保龍太(15)。
大久保の気合いが火炎となって目に見える。
それでいながら,仲間にかける声はとても冷静で,いつもの良く聞こえる声。
今シーズンいつからだろう。
いつの間にか大久保は鬼に戻っていた。
昨日の松江シティ戦。今日のクラドラ戦。
大久保に焦りは無い。
大久保にミスは無い。
恐ろしいほど冷静。
そして鬼のように怖い。
イメージ 2


鈴鹿の中心」原祥太郎(4)。
今年1年,キャプテンとして良くチームをまとめてきた。
普段は,周りを明るくさせる楽しい選手。いつもニコニコしていて良い雰囲気をまとった好青年。
だけど誰よりもグラウンド内では激しく吼える。
厳しい激が味方を鼓舞し,そしてチームに勢いをつける。
まず守備から入ったこの試合。
サポーターはみんな分かっている。
祥太郎が止めた時が鈴鹿の攻撃の始まりだ。
イメージ 3


ボール支配率はクラドラ。
4:6ほど。

パス回しが早く,ワン,ツー,スリーの時にはスルーパスを出している。
正面から抜いてこない。裏へ入るタイミングと,パスのタイミングは練習で幾度もやっているのだろう,とても合っている。

支配率はクラドラだが,前半に鈴鹿が一方的にやられていたわけではない。
(ナカニシの思うに)決定機は鈴鹿の方が2回ほど。
クラドラはそこまで攻め込めていない。

鈴鹿の決定機は「ミラクルドラゴン」伊藤竜二(22)から始まっている。
今シーズン鈴鹿に復帰した時は,なんか動きが重かった竜二。
しかし,すぐにコンディションを上げてきて,鈴鹿の攻撃の中心となった。
鈴鹿の選手の中に天才がいるとするならば,ナカニシは竜二だと思う。
今シーズン,ずっと前線で走り続けた。
前へ,前へ,誰が遮るならばぶち抜いてしまえ。
ガンバレ竜二。
足に負担もかかっているだろう。あと少し,あと少しがんばってくれ。
イメージ 4


クラドラは本当によく走っている。
攻守の切り替えが早いため,鈴鹿の攻撃がカウンターになり難い。
攻め込んでもすでにディフェンスの人数がそろっており,シュートを打つところまで行かない。

左サイドの「サイドワインダー」青島誉(11)
今シーズン何度,青島に救われたか分からない。
大舞台でも,大一番でも青島のプレイにブレは無い。
しかし,地域決勝3日目。
1プレイも気を抜けない強豪との連戦。
前日の松江シティ戦。フルスロットルで動き続けた青島に元気が無い。
さすがにきついか。
足を使って走ってくるクラドラの攻撃もじわじわと体力を奪う。
いや,青島には刹那のきらめきがある。
青島ガンバレ。
必ずチャンスが来る。
その時までガマンだ。
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試合の流れはクラドラ。
鈴鹿も攻撃のタイミングはあるのだが,単発で止められている。

前半も半ばを過ぎ,クラドラの動きが加速し始めた。
1歩が遅れてしまう鈴鹿
ほんの少しの遅れなのだけど,クラドラに先手を取られるようになってしまう。

前半32分。
(OUT)11青島誉 ⇔ (IN)16井上皓紀

動きが重い青島を変えて井上が入る。
井上,とっておきのチャンスが来たぞ。
結果だして,伝説作ってやろうぜ。

しかし・・・

前半36分。
1歩遅く出た足が,クラドラの選手にアフター気味に引っ掛かる。
悪意のあるプレイじゃない。
・・・イエローカード2枚で,大久保龍太(15)が退場

大久保が・・・。
大久保が・・・。

カニシですら震えるほど動揺した瞬間。

「ガマンガマン。しっかり止めて,こっちのチャンスがくるから」
グラウンドから声が。

「神の子」榊親平(5)が味方に声を出す。
裏に走られる展開。
榊はカバーリングのため何度も何度も走っている。
クラドラは攻撃に一気に人数をかけてくる。
その混戦の中,各自のマークとともに全体の戦況も判断し,味方を指示し自らも走る。
榊の動きは良い。最高。
確かに攻められてはいるが,鈴鹿のディフェンスに綻びはない。
全社の時とは違う。
ディフェンスが崩されていない。
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大久保が退場し10人になった鈴鹿
鈴木がボランチに,祥太郎がセンターバックに入る。

サポーターから声が出る。
みんな少しずつで良いから,1人分の穴が埋まるように動こう。
大久保の分まで闘おう。

疲れているのは良く分かっている。
ここで走れというのは辛いのも良く分かっている。

サポーターにできるのは,気持ちを込めて応援するだけ。
ならばそれを全力でやろう。

声だけじゃだめだ。
拳を握りしめろ。
体中に力を込めろ。
歯をくいしばれ。
鈴鹿ゴールの前に念の壁を作れ。

鈴鹿ゴールの壁となる「スパイダー」蜂巣良哉(1)。
スリップするグラウンド。濡れて滑るボール。
だけど,俺たちのゴールキーパー蜂巣はキャッチミスすることが無い。
大久保がいなくなり,セットプレイ時の不安がある。
しかし,蜂巣の手が誰よりも高く伸びてくる。
なんと言うゴールキーパーだ。
反応の速さ,飛び出しの鋭さ,ジャンプの到達点。
何度も蜂巣のプレイを見てきた。
何度も蜂巣の名を叫んだ。
シーズン最終盤のこの試合。
蜂巣はさらに上手くなっている。
蜂巣。頼む。
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ここで前半終了。

冷たい雨が降ってきた。
選手たちの体を濡らす。

この試合の残りは45分間。
45分後,立てなくても良い。選手に力を届けたい。
だめだ。ナカニシの力だけじゃ足りない。

FC鈴鹿の応援に来ていただいた,全てのみなさんに声をかける。
お願いします。
応援してください。
もう選手たちの力はわずかしか残ってないかもしれません。
最後の最後で声を出してください。
背中を押してください。
お願いします。

雨が降る。
遥か向こうのスタンドで,退場した大久保がこっちを見ている。
大丈夫だ。
そこにいろ。
みんなで笑う時はこっちに走ってこいよ。

後半開始。

右サイドの王「ライトサイドキング」村田雅則(3)。
地域決勝ではボランチに入っている。
地域決勝前の練習試合でも準備していたらしい。
右サイドの王が中盤に進出し,試合全体に影響力を出す。
サイドをキッチリ攻めてくるクラドラに対し,どっちのサイドでもフォローに走る村田。
クラドラの後ろからの飛び出しや,いったん下げるパスにも鋭く反応し,パスカットしている。
運動量の村田がよく目立つ。
村田。素晴らしい。
ガンバレ。ガンバレ。
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右サイドの徳地俊彦(28)
右サイドではあるが,徳地らしく試合全体を見ていて,見事なロングフィードを何本も竜二(22)や北野(10)に通している。
劣勢の中でも徳地の1本で点が入るような気がしてならない。
ディフェンス面でもやっぱり徳地は上手い。
縦に突破するサイドバックではなく,全体をコントロールするような動き。
先手を取るクラドラに対して,後の先を取りフワリとボールを奪取する。
カニシは徳地を見ている。
我慢の時間が過ぎれば,徳地がなんかするはずだ!
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後半はクラドラに攻め込まれる時間が多い。

後半14分。
クラドラのコーナーキック
防げ。守れ。なんとか止めろ。

なんとかクリアしたボールは,再度コーナーキック

そしてまた。
そしてまた・・・。
6本連続のコーナーキック
必死で守る鈴鹿
こぼれ球に群がるクラドラ。

気合いを込めろ。
守れ。

しかし,いったんは蜂巣が止めたボールがクラドラ選手の足元に。
無念。

コーナーキックを押しこまれて失点。
0-1。

榊(5)が声を出している。
祥太郎(4)が手を叩いて味方を鼓舞している。
蜂巣(1)が叫んでいる。

何も諦めることは無い。
1点がなんだ。
取り返せ。

そのためにサポーターはチャントを歌おう。
声が出なきゃ手を叩け。
体中に力を込めろ。
ボールがこっちへ転がるように。
選手たちに力を届けられるように。

昨日の松江シティ戦で,走って走って走りまくった鈴木雄太(30)。
相手の上を行く運動量は,もちろん大きな武器になる。
どれだけ足の速い相手でも,疲れて走れなかったらカメと同じ。
雄太は華麗なテクニックを持つ派手な選手じゃない。
武骨に,コツコツと,しつこく,気持ちを込めて。
カニシはそんな頑張る雄太のプレイが大好きだ!!!
疲れきった体を震わせながら,全力で走り足を伸ばす。
クラドラの攻撃は中盤からのスルーパス
出所を押さえなければ,良いようにやられてしまう。
村田とともにボランチでオープンスペースを潰す雄太。
走って追っても相手は一歩先にパスを出している。
しかし,そのパスの受け手のところまでまた走って,走って。走って。
雄太。ガンバレ。ガンバレ。
諦めるな。
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10人対11人の試合は,クラドラペース。
後半も終盤を過ぎ,2:8で押されている。
この試合,クラドラシュートは31本。コーナーキックは18本だったそうだ。

しかし,ボロボロにされている感じは無い。
ディフェンスは集中しており,マークは外れていない。
シュートを打たれてもカバーが入っていて,ノーマークでは打たれていない。

祥太郎(4)と榊(5)がうまくコントロールしている。
オフサイドトラップもたくさん取っている。

途中交代で入った井上皓紀(16)。
細身ながら,激しく球際を競り合い,貪欲なプレイをしている。
前線に味方の援護は少ない。
クラドラディフェンス陣との競合いも数的不利。
その中で前線に基点を作ろうともがく井上。
竜二がいる。そして北野がいる。
なんとかそこまでつなぎたい。
歯を食いしばる井上。
ガンバレ。
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後半35分。
(OUT)30鈴木雄太 ⇔ (IN)8久保拓也

久保が入る。
鈴鹿は勝たなくては決勝ラウンドに進めない。
残り15分。
防戦一方のこの状況でも,攻めなくてはならない。
村田が右に入り,徳地がボランチに上がったか?
久保,走れ!負けるな!
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徐々に前がかりになる鈴鹿

後半36分。
左サイドから侵入を許してしまう。
ディフェンスはそろっている。
大丈夫。
クラドラの攻撃はいったんディフェンスにあたる。
そのこぼれたボールがクラドラの選手のところへ。
この位置に鈴鹿の選手が足りない。
無念。
0-2。

倒れ込む選手にサポーターのコールが続く。

蜂巣がディフェンスの選手を立たせて背中を叩く。

まだ試合は終わっちゃいない。

鈴鹿の選手の心は折れない。

鈴鹿の選手の足は止まらない。

ピンチの時こそサポーターの力の見せ所だ。

いくぞいくぞいくぞ。

しかし・・・・

後半38分。
前に攻めた所をクラドラのカウンター。
必死で戻る選手たち。

しかし,クラドラのスルーパスが厳しいところに入る。
シュート!
蜂巣がスーパーセーブ。

もう一度シュート!
これも蜂巣が止める。

セカンドボールに寄せられない・・・。

3度目のシュートはゴールの中へ。
0-3。

残り時間はあと5分。
0-3。
10人。
体力の限界。

ここからの逆転は不可能に近い。
だけど鈴鹿の選手たちは闘い続ける。

この試合は今シーズン最後の試合になるかもしれない。
だけど,来シーズンの開幕戦に繋がる試合でもある。

来シーズンに何かを残そう。
1点取って帰ろう。

「東海得点王」北野純也(10)。
応援しているみんなが思っている。
北野が点を取ってくれるんじゃないか?
北野も良く分かっている。自分が点を取ってチームを救う。

刈谷から来た時は,なんかシュっとした選手だと思った。
髪形もカッコいいし,なんかアカ抜けていた。
王様のようにパスを求め,点を取るのは自分だとギラギラしていた。
そして,北野はシーズン前の宣言どおり「得点王」になった。
自分で言ったことをやり遂げるのは難しい。
誰でもハードルは下げたいと思う。
それが楽で,自分が傷つかないから。

北野はボールをくれという。
俺が打つという。
PKは自分が蹴るという。

そして,たくさん点を取った。
カニシはそんな北野純也を応援できることを誇りに思う。

試合終盤。
攻撃は北野(10)と井上(16)と竜二(22)。
みんな疲れている。
竜二も足を引きずっている。

北野の足が痙攣している。
ストッキングを下げて,足を引きずっている。
でも,北野へパスが通る。
みんなが祈っている。なんとかしてくれ北野。

それを前に運ぶ北野。
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体を引きずりながら相手ディフェンスを交わす。
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シュートを放つが踏ん張りが効かず,ゴールキーパーに止められる。
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FC鈴鹿コールが続く。

ずっと続いている。

この場所を覚えておこう。

2年前の大分の中津。

そして山口の乃木浜。

今日流した汗と涙は,絶対に忘れない。

来年,また必ずこの地獄に戻ってくる。

試合終了。

下を向かない。
堂々と前を向いていよう。
闘い抜いた俺たちの選手たちを称えよう。
地域決勝の舞台まで連れて来てくれたことを感謝しよう。



両チームの選手のみなさん,スタッフのみなさん,大会運営にご尽力いただいたみなさん,ありがとうございました。

雨の中,たくさんの人が応援に来てくれました。
ブログの場で申し訳ないですが,乃木浜の場に集った全てのみなさんに感謝申し上げます。

サポーターの仲間たち。
今シーズン本当にありがとうございました。
まだだ,まだ終わりませんよ。
シーズンオフの間のイベントなどもまた連絡しますので,よろしくお願いします。



この敗戦で,2014シーズンのFC鈴鹿の公式戦は全て終了しました。
FC鈴鹿の選手のみなさん,FC鈴鹿に関わった全てのみなさん,お疲れ様でした。
ありがとうございました。

たくさんの人がこの地に「念」を送ってくれました。
この地に来られなかった人の分まで,一生懸命応援したつもりです。
1次ラウンド突破できなくてすみません。

試合の終わりを告げる笛は,次の試合の開始の笛です。

修正するところ,改善するところ,何をすべき気なのか良く考えて,来シーズンに向けて頑張りましょう。

俺たちはもっともっと強くなる!

カニシはもちろん応援します。
1番最初に残留表明です。



長い帰路。
いろんなことを考えました。

なぜサポーターをしてるのですか?

それは応援するのが楽しいからです。

サポーターは最高です。

本当にありがとう。



ではまた。