VictoryCross

アトレチコ鈴鹿クラブ(JFL)のサポーターブログです。

三重県社会人サッカー選手権決勝 対 ヴィアティン三重

みなさんこんばんは。

三重県の最強社会人サッカーチームのサポーターのナカニシです。
いやいや,そんな浮かれている場合ではありません。
鈴鹿アンリミテッドは,まだまだ全然これからのチームです。

それでは改めて,三重県社会人サッカー選手権の優勝チームのサポーターのナカニシです。





短い夜が開け,決戦の朝が静かに明ける。
食欲が無いので,食事はとらない。
さすがに早すぎるので,すぐにでも会場に入りたいのを我慢して時間を潰す。

愛車ブラックパール号は今日もナカニシを運んで三交スポーツの杜へ。

本日の対戦相手はヴィアティン三重(以下,ヴィアティンと書きます)。
鈴鹿の対戦成績は1勝3敗。
絶対に負けられない試合を何度も何度も負けてきた。
鈴鹿はいつだって挑戦者だ!

到着。
午前中の試合,三重県社会人サッカー選手権3位決定戦の,TSV四日市とFC伊勢志摩の試合が始まったところ。
試合の行方は気になるけど,そわそわしてサッカーの試合を見るどころではない。
立ってても落ち着かず,座ってても落ち着かず。
ウロウロしながらその時を待つ。

仲間が集う。
みんな戦う勇者の顔だ。

断幕の準備。
サポーターのミーティング。
コールリーダーの打ち合わせ。

観客が増えてきた。

その時が来る。
この時を1年間待った。
選手と共に最高のサッカーを楽しもう。

さあ,いこうぜ!

本日のスタメン(以後敬称略)
FW 10北野純也
MF 11泉宗太郎・28小澤司・13堀河俊大・20パブロ・8渋谷亮
DF 6藤田大道・30野口遼太・21藤井竜・3村田雅則
GK 17月成大輝

試合開始。

両チームのサポーターのボルテージが上がる。
フラッグが振られる。
三重県で最高の試合をしよう。
三重県で最高の応援をしよう。

ハイペースで試合が始まる。
ヴィアティンの攻撃は速くて鋭い。
中盤を飛ばして,一気に強力な前線の選手にボールを入れてくる。
序盤から鈴鹿のディフェンスが引きずられる。

センターバックの野口遼太(34)。
ヴィアティンの攻撃陣は,おそらく全国でも屈指の破壊力だと思う。
それを真っ向から迎え撃つ野口。
自分が動くだけでなく,両サイド,ボランチ,そして同じセンターバックの藤井に指示を出し,詰め将棋のように相手を封殺していく。
ストレスが溜まるような,ギリギリの攻防。
しかし野口のディフェンスが上まわっている。ヴィアティンは決定的な場面を作れない。
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前半,ヴィアティンは縦へのロングボールで攻めてくる。
もちろん,中盤のプレスからのショートカウンターも狙いのひとつ。
鋭いリアクションから,一気に押してくる感じが怖い。

ボランチの渋谷亮(8)。
ひとつのミスも許されない厳しいプレッシャー。
相手のパスの出しどころをカットし,後ろのディフェンスの盾となっている。
地味。コツコツと地味なプレイに徹する渋谷。
しかし,渋谷の動きがヴィアティンに攻撃のリズムを作らせていない。
何か狙っていても,そのスペースには必ず渋谷が詰めている。
リズムを乱しヴィアティンのパスミスを誘う
渋谷。渋谷はベルディの控え選手じゃないぞ。アンリミテッドの立派なスタメンだ!
存分に力を見せつけろ!
存分に渋谷の力を見せつけろ!
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鈴鹿の試合の入りはセーフティーに。
サイドバックも上がらず,ボランチも飛び出さず。
ここぞの時にいっせいに駆け上がる感じ。
そのGOサインは・・・小澤(28)が出す。

「ライオンキング」小澤司(28)。
この試合,鈴鹿の選手の動きは,まずミスしないようにセーフティーだった。
息詰まる攻防の中で,小澤のプレイはいつもと変わらず,天衣無縫で,創造的で,ダイナミックだ。
北野,泉,パブロ,堀河。
小澤のボールキープからGOのサインが出る。
やはり攻撃の中心は小澤司
頼むぜ!小澤!
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鈴鹿は小澤から攻撃。
ヴィアティンはロングボールから前線でキープしたい。
サイドバックの上がった後ろを警戒しているためか,どちらもそれほどサイドが上がってこない。
試合の流れは5分と5分。
お互いやりたいことを潰しあっている。
傾けば一気にいくかもしれないし,このまま膠着も十分に考えられる。

サイドハーフのパブロ(20)。
攻撃的な選手だが,今日は守備でもがんばっている。
相手カウンターに対し,下がりながらの守備。
フィジカルも強いため,競り合いでも全く負けていない。
そして攻撃時にはサイドバックの村田と共に相手守備陣を強引にこじ開ける。
しかし,鈴鹿は攻守の切り替えに時間がかかるため,速攻でカウンターというわけには行かない。
なかなか自分の良さが出せず,我慢のプレイ。

サイドバックの「スーパーコンピューター」藤田大道(6)。
相手の圧力に押されながらも,ノーミス+ノーファウルで守備できるところが藤田の素晴らしさ。そしてヘディングの競り合いもめっぽう強い。
昨シーズンはセンターバックだった。その時の守備力はピカイチと言っても言い過ぎではない。
だから藤田は守備専門の選手なのか?
いや違う!
藤田は,攻撃も守備も最高だぜ!
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前半25分。
機を見た藤田が疾風怒涛のオーバーラップ。
グイグイ敵陣に攻め込み,中へ折り返し。

中で受けた!

誰だ?

北野純也だ!

相手ディフェンターを背負った北野が強引にターン。
そしてそのままシュート。

本当か?ほんとうに入った?

ゴーーーーーーーーール!!!1-0


先制のゴールは鈴鹿
先制のゴールは北野。
ナイスシュート!ナイスアシスト!
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「餓狼」北野純也(10)。
北野のプレイを見ていると餓えているのが良く分かる。
ゴールへの欲望。勝利への執念。結果へのこだわり。
昨年ヴィアティンに負けてから,餓えにさいなまれていた北野。
前線からのディフェンス。体を張った献身的なプレイ。
しかし,北野の狙いはあくまでゴール。
さあ,北野,まだまだ空腹だろう。
喰いちぎれ!
遠吠えをあげろ!
俺が北野だと大声で叫べ!

先制して気を緩める選手はいない。
鈴鹿のディフェンスは定位置に戻り集中している。
両チームとも無理なプレイをしていない。
ただ,相手のミスは確実に狙っている。
前半は消耗戦。

サイドハーフの泉宗太郎(11)。
怪我からあけて2戦目。
まだまだ本来のプレイではない。
宗太郎の本来のプレイはもっと凄まじい。もっと激しい。もつともっと素晴らしい。
この試合,チーム全体がフォーメーション重視で,オープンスペースに気を配っている。
宗太郎もパブロ同様,サイドで守備から始まるプレイ。
ゴリゴリした突破より,確実に前線につなぐ。
カウンターを食らわない確実なプレイ。
宗太郎も我慢のプレイだ。
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前半も終盤。

支配率は5分と5分。
鈴鹿ディフェンスは,ヴィアティンのロングボールに確実に対応している。
ただ,後ろから中盤を飛ばして深く放り込まれるボールに対して,鈴鹿の攻撃の基点は低くなってしまい,攻守の切り替えが遅い。
北野が前線で流れているが,良いボールが裏へ出せていない。

サイドバックも下がり気味なので,サイドも十分に動けていない。
お互いフォーメーションは崩さない。
膠着し始めたか?

ここで前半終了。

前半が終わり,足元がぐらつくナカニシ。
疲れている。
息が詰まる熱戦。声を出し続け,手を叩き続け,念を送り続けた。

この試合,後半戦はさらに激しくなってくる。
こんな時こそ,サポーターが応援しなくてどうする。
共に闘おう。
共に。

いくぞ!

後半開始。
(OUT)20パブロ ⇔ (IN)16柿本健太

後半から柿本が入りフォーメーションが変わる。
柿本!ぶちかませ!

試合は前半同様,ショートパスで試合を組み立てる鈴鹿と,ロングパスでカウンターを狙うヴィアティンのがっぷり四つ。
鈴鹿の両サイドバックがオーバーラップを控え,どちらかというと守備にシフトしているので,どちらかのサイドをえぐられている感じは無い。

再三放り込まれるヴィアティンの高精度のロングパス。
それをことごとく,本当にことごとく迎撃するのは「飛竜」藤井竜(21)。
この大会で藤井のプレイがぐんぐん変わっていく。
背は高いけど,線が細く華奢だった選手が,空中戦に関して絶対的な強さを誇るまでになった。
自分が最強だ!自分はこのボールに競り勝つ!俺のボールに触るな!俺が藤井竜だ!
ジャンプする藤井の体に自信がみなぎる。
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後半の序盤。

ヴィアティンの攻撃への圧力が増してくる。
徐々に鈴鹿のディフェンスラインが下がる。
そして開き始めたそのスペースを使われ始める。
野口,ラインのコントロール

渋谷がスペースを埋めるため,走り回る。
しかし,フォローする範囲が広すぎる。

ヴィアティンのコーナーキック,そしてフリーキックも多くなってきた。
鈴鹿のゴールを守るのは月成大輝(17)。
落ち着いて確実なプレイ。
長身の相手選手と競り負けないパワーと高さ。
そして,月成のキャッチした途端に,前線が動く。
レーザービームのような中弾道でホップするキック。
間違いない。
月成いいぞ!
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後半開始からヴィアティンの攻撃のターンが続く。
鈴鹿は防戦。

ディフェンスがはじき返す,そしてセカンドボールを奪い試合を展開するのは・・・。
堀河俊大(13)。
攻撃と守備,両面にわたって存在感を出す堀河。
何よりパスの精度が高く,危ない場面で失わない。
渋谷の位置,自分の位置,そしてディフェンスを見て,ヴィアティンのプレイを寸断している。
守っているだけでは波状攻撃を受けてしまう。
攻撃につなげるディフェンスこそ,最高のディフェンスだ。
よく見えている。
北野へ,柿本へ,そして・・・右へ!
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右サイドを支配する王「ライトサイドキング」村田雅則(3)。
カニシは7年間,村田のプレイを見てきてハッキリと思う。
村田は今が一番キレでいる。
攻守にわたり右サイドに不安は無い。村田がいるから。
後半戦の攻撃は右サイド中心。
右サイド中心ということは,村田が中心で攻撃が始まる。
村田の顔が鬼になる。
そうだよ。
燃えろよ村田。
今がその時だよ。
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後半16分。
右サイドをえぐって得たコーナーキック
キッカーは,小澤司(28)。
ゴール前には,野口,藤田,藤井,村田の長身選手が並ぶ。
小澤のキックを息を止めて見守る鈴鹿サポーター。
頼む。頼む。決めてくれ!

小澤の蹴ったボールは,ゴールキーパーが飛び出せないギリギリのところに飛ぶ。
誰が合わせるんだ?
その時,矢のようにボールがゴールに突き刺さる!
誰だ?あのシュートは誰だ!

ゴーーーーーーーーール!!!2-0


歓喜のサポーター,
そして,喜ぶ選手たちの輪の中でもみくちゃにされるのは・・・「無双無敵」柿本健太(16)。

ナイスゴーール!柿本!!!
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欲しい時間帯に値千金の追加点。
見事!見事柿本!

後半から入った「無双無敵」柿本健太(16)。
なぜ柿本が無双で無敵なのか?
後半はずるずるとラインが下がってしまい,鈴鹿の前線とディフェンスラインに距離ができている。
そのため,深く攻め込まれた際に,大きく前線に蹴りだすプレイが目立っている。
とりあえず相手の攻撃を切るためのロングキック。
しかし,それに対して柿本が前線で競り合う。
そして競り合うだけでなく,ことごとく競り勝っている。
サポーターの仲間が言った。
『柿本,無敗なんじゃないか?』
柿本。サポーターは闘う選手を全身全霊で応援する。
闘え柿本!

後半も半ばを過ぎて,ヴィアティン側に選手交代が続く。
前線の選手を交代し,攻撃を変え活性化を図る様子。

タイプが変わるので,ディフェンス陣の落ち着いた対応が必要。
村田,野口,藤井,藤田。
この4人は全員センターバックができる。
中へのフォロー。
サイドを破られたときの絞り込み。
競り合い,ヘディング,裏のケア。
鈴鹿ディフェンスに揺るぎは無い。

後半28分。
(OUT)28小澤司 ⇔ (IN)2大村亮平

鈴鹿の攻撃のキーマン。小澤が交代。
選手の肩を借りて,足を引きずっている。
小澤,大丈夫か?怪我は?

交代ではいるのは,「小さな魔法使い」大村亮平(2)
ATを合わせても残り15分。
ここまでの熱戦。
上手く試合に入れるか?
大村頼むぞ!

ヴィアティンは交代で入った選手が良く動いている。
鈴鹿のディフェンスとボランチの間のスペースに入られている。
そのバイタルエリアは危ない。

両チーム共にフォーメーション重視で,まずは手堅く試合を進めてきたが,後半最終盤になって,かなりスペースが生まれてきた。

渋谷と堀河が詰める。
北野も下がってくる。
大村もしぶとく食い下がる。
柿本は前線で待つ。

しかし。

後半38分。
野口の前にボールが出る。
クリアしようとする野口の足がもつれて,滑ってしまう。
相手にボールが渡る。
キーパーと1対1。
間に合わない。万事休す。
2-1。

サポーターの声が高まる。
ここだ!
ここがサポーターの踏ん張りどころだ!
選手にあと一歩の力を。


カニシのノド。
今,声が出せないなら,何のためのナカニシのノドだ!
ここで見事に潰れてしまえ!

アンリミテッドのコールが続く。

大丈夫。
俺たちの選手は闘えている。

試合終了。

ふぅ。

全力で戦い抜いた両チームの選手に惜しみない拍手を。

両チームの選手のみなさん,スタッフのみなさん,そして大会を運営していただいている協会のみなさん,ありがとうございました。

たくさんの観客の方が来てくれました。
チラシもたくさんもらっていただきました。
みんな笑顔でした。
嬉しくてなりません。
このチームの選手のプレイが,たくさんの人を笑顔にしています。

ヴィアティン三重は強かったです。
何度も危ない場面がありました。
こんなに強いチームと,三重県社会人選手権の決勝で対戦できて光栄です。

ウィアティン三重とは,今シーズンにあと2回,もしくは3回?対戦があります。
今日勝ったからといって,浮かれているわけにはいきません。
鈴鹿はいつだって挑戦者です。
次の対戦に向けて,今日の課題を修正してください。

今シーズン初めてのバンザイ三唱のあと,選手たちがハイタッチしてくれました。
最高です。嬉しいです。
選手のみなさん,お疲れのところありがとうございました。



今シーズンのスタジアムDJの「すぷらっつ」ユミさんも応援に来てくれました。
丁寧なご挨拶,ありがとうございます。
今後ともよろしくお願いします。

それと昨シーズン所属していた鈴木雄太選手のお母さんも観戦に来てくれました。
九州の災害の義援金もご協力いただきました。
鈴木選手もがんばってサッカーしているそうです。
ユウタ!ガンバレ!負けんなよ!

三重県サッカー協会の義援金活動にチームも協力しました。
大久保SVのご尽力に感謝です。
カニシも些少ながらさせていただきました。
アンリミテッドのベンチ裏には,大きな断幕も掲げられていて,たくさん義援金も集まったようです。
義援金は,三重県サッカー協会から被災地に送られるようです。
ご協力いただいたみなさん,ありがとうございました。
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試合後は少しボーっとしていました。

この試合,終わったときはとても嬉しかったのですが,今はもう次の試合のことを考えています。

鈴鹿アンリミテッドのシーズンは始まったばかりです。
まだまだ強敵,強豪との対戦がずーーーっと続きます。

このままでは最後まで勝ち進めません。
まだ強くならなきゃいけない。
まだまだ上を目指して貪欲にいかねばならない。

今夜はちょっとだけ喜ぼう。
そして明日からは,またギラギラした挑戦者でいよう。

次戦は東海リーグ開幕戦です。
再度,ヴイアティン三重と対戦です。

(次戦)
日時:5月8日(日)13:00キックオフ
会場:三交スポーツの杜鈴鹿 メイングラウンド
相手:ヴィアティン三重

ヴィアティンは今日の敗戦を糧にしてもっと強くなるでしょう。

それじゃ,アンリミテッドは限界突破していこう!



今日はゆっくり寝ます。

選手のみなさん,おつかれさま。優勝おめでとう。

勝ったぞ!

てはまた。