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アトレチコ鈴鹿クラブ(JFL)のサポーターブログです。

全社東海ブロック予選1戦目 対 NK可児

みなさんこんばんは。

帰宅後にユニフォームを洗濯しました。
横断幕を整理し,夕食を食べて,お風呂に入り・・・。
頭の中から次の試合のことが離れません。



試合の朝。

対戦相手はNK可児(以下可児と書きます)。

相手は岐阜県3位。岐阜県リーグに所属するチーム。
鈴鹿よりもカテゴリーは下だが,サッカーに絶対は無いし,可児はかなり強いらしい。
勝ちパターンを持つチーム,勝ち癖がついているチームは勢いがあって,何かが起きそうで怖い。

鈴鹿は昨年,この全国社会人選手権の東海ブロック予選に出られなかった。
今年はどんな時でも挑戦者だ。

全力で応援し,全力で勝利をつかむことだけを考えよう。

みなさんにご協力いただき,せっせと作ってきた大断幕2枚目が本日の朝に完成。
早速,芝生に張ってみる。

「限界突破」「鈴鹿,本気躍動」の2枚。
2枚合わせて,横20メートル縦6m。
なかなかの大きさだが,芝生の斜面ではあまり字が見えなくて残念。
さらに大きすぎて字があんまり分からなくて残念。
イメージ 1


全ての断幕を貼った。
サポーターが集ってきた。

最初から全開だ!
集中して!

いくぜ!!!

本日のスタメン(以後敬称略)
FW 10北野純也・18近藤和哉
MF 33福島立也・4吉川拓也・8渋谷亮・20パブロ
DF 22芦田勝利・5榊親平・6藤田大道・7原広樹
GK 17月成大輝

前試合のスタメンから7人変えてきた。
しかし,戦力が落ちている感じは全く無い。
逆にどんなプレイが飛び出すかワクワクしている。

鈴鹿の選手層はめっぽう厚い。
みんなガンバレ!
チャンスをつかみ取れ!

試合開始。

最初の差し合いが終わったころ,試合のペースは鈴鹿が握る。

普段は左サイドバックをしている藤田(6)がセンターバックを守っている。
センターバックなのでアップダウンは少なめに。
ボランチが潰したボールを,キッチリ拾う感じの安定したプレイ。
やはり足元の技術が高いため,ハイレベルな守備に一片の曇りも無い。
そして藤田には・・・。

前半4分。
鈴鹿の最初のコーナーキック
蹴るのはパブロ(20)。

パブロがボールを蹴る。
その弾道が藤田の下へ。
ジャンプする藤田。
ヘディングする藤田。
キーパーは動けない。ボールがゴールに吸い込まれる。
完璧に計算されたかのような,一連の流れるような動き。
スーパーコンピューター」藤田大道(6)。
全ては計算されたかのように藤田の手中にあり!
イメージ 2

ゴーーーーーーーーーーール!!!1-0


サポーターが叫ぶ。
さすが藤田!

開始4分の得点は,チームの勢いをさらに増していく。

支配率は6対4。
連携やスピードでは鈴鹿に分がある。

ボランチの吉川拓也(4)。
前試合はカードで試合に出られなかった。
その鬱憤を晴らすかのような「ドン!」としたプレイ。
可児は中盤の組み立てを飛ばして,前線にロングボールを入れたいのだが,攻撃は吉川で寸断される。
吉川は高くて硬い。
吉川ががっちり中盤の底で効いている。

吉川が中盤の底をフタしているので,もう1人のボランチ渋谷亮(8)は,前後に飛びだしてチャンスを作っている。
しつこい運動量とガッツが持ち味の渋谷だが,この試合では見事にゲームの展開を仕切っている。
攻撃力のあるサイドの選手を使ったり,セカンドボールを攻撃につなげたり。
渋谷ってこんなにゲームメイクする選手だっけ?
ってぐらい効果的なパスを出している。
イメージ 3


そして前半7分。

可児の中盤を切り裂いて前線へ飛び出していく。
可児のマークは追いつかない。
抜け出す渋谷。
中へパス。
中で受ける近藤和哉(18)が,ペナルティエリア内で倒されてPK獲得。

蹴るのはファウルを受けた近藤和哉(18)。
シーーーンとするサポーター。

和哉の蹴ったボールは左のゴールポストを叩きゴールならず。
頭を抱える和哉。
サポーターから声が飛ぶ。
「失敗した分取り返せ!!!」
(しかし,この後こんなことになるとは・・・)

和哉がPK失敗の,そのあとすぐ・・・。

前半8分。
左サイドをグリグリとこじ開ける福島立也(33)。
突破したあとにフワリとしたショートクロスを中へ。ドンピシャ!
中で待つのは,「餓狼」北野純也(10)
北野のヘディングシュート一閃!
イメージ 4

ゴーーーーーーーーーーール!!!2-0


福島の突破は凄かった。
そして北野へのメッセージのこもったパスに脱帽。

試合の展開は7対3で鈴鹿に傾きつつある。
吉川がアンカーに入り,渋谷は自由に前後している。
試合前半は,渋谷の動きが特に素晴らしかった。

藤田とセンターバックを組んでいるのは・・・久しぶりにスタメンに出てきたぜ!
「神の子」榊親平(5)。
シーズン序盤は動きが良くなかったが,この試合ではなかなかのプレイを見せている。
カニシは榊のプレイを8年間見てきたので良く分かる。
榊が良いプレイをしているときは,あんまり目立たない。
当たり前に,簡単に,セーフティーに。
この安定感。間違いない。ディフェンスラインに神の子がいる。
可児の攻撃は最後の最後で榊が全て潰してしまう。
榊新平。俺たちの誇りと共に。
イメージ 5


ゴールキーパーの月成大輝(17)
ボールを支配され打つ手が無い可児は,パックパスの際に月成にボールが渡ると,フォワードがダッシュで詰めてくる。
こういうのはプレッシャーがかかる。ひとつのミスが失点に繋がる。
なかなかの緊迫感を,あっさりと安定したプレイで帳消しにする月成。
足元の処理は万全。
そして月成が出しやすいところに常に榊がフォローしている。

前半の半分のところで給水タイムが取られる。
暑くなってきた。
この試合はポスターやチラシに載っていないため,お客さんは割と少ない。
そしてこの暑さに出難い人もいるだろう。
スタンドはコンクリートからの輻射熱もあってジリジリと焦げるが,グラウンドはもっと熱いだろう。
選手たちに力を与えられるように。
サポーターにできることを精一杯やろう。

前半22分。
フリーキックのクリアから,可児の初めてのコーナーキック
特にセットプレイからの失点は気をつけたい。
誰も触らずボールが流れる。
そこから鈴鹿のカウンター。

前線に残っていたパブロが走る。
走る走る走る。
イメージ 6

パブロは一直線にゴールに向かって走っている・・・「これは自分で打つぞ」。
パブロの爆走からシュート。
ゴールキーパーがボールを弾きゴールならず。
ありゃー。
しかし・・・併走してキッチリついてきていたのは,福島立也(33)
福島がゴールに押し込む。

ゴーーーーーーーーーーール!!!3-0


パブロの走りも良かったが,福島良くここまで走って詰めに来ていた。
ナイス!!!

前半半ばを過ぎ,試合は完全に鈴鹿ペースとなった。
試合の大半は相手陣内で行われ,押しているように見えるが,がっちりとゾーンで守る相手に対して攻めあぐねている感じもする。

サイドハーフに入っている福島立也(33)。
右のパブロとポジジョンチェンジをたまにしている。
縦への突進が鋭い選手なのだけど,この試合では中盤と前線のつなぎのため,サイドだけでなく中へ入ってのプレイもしている。
細かいパスにミスが無い。
おいおい,福島,良い感じじゃないか。
イメージ 7


そして,前半25分。
一瞬の隙を突き,福島から前線の和哉にボールが出る。
カニシもうなる。
オフサイドラインぎりぎりの飛び出し+タイミングに合わせたドンピシャパス!。
ゴールキーパーと1対1を冷静に決める近藤和哉(18)。

ゴーーーーーーーーーーール!!!4-0


先ほどのPK失敗を帳消しにするかのようなナイスプレイ。
しかし・・・和哉のナイスプレイはまだ終わっていなかった・・・。

前半の終盤。

近藤和哉(18)とツートップを組むのは「餓狼」北野純也(10)。
前線でボールを受ける存在感は抜群。
前試合のようなワントップでの起用では無く,この試合では周りにパブロ,福島,和哉
と攻撃的な選手がそろっている。
フィニッシュに特化したプレイというよりは,周りの選手も自分も生かすようなプレイ。
キャプテン北野は流石なプレイ。

ここで前半終了。

4-0で前半を終えているが,ベンチに帰ってくる選手に笑顔は無い。
悪いプレイをしているわけではない。
でも,自分のプレイに納得がいかない様子。

前半を終了したが,可児はまだまだあきらめてはいない。
特に,鈴鹿のバックパスでは果敢に突っ込んでくる。
ディフェンスからは,「まず1点」という声が聞こえてきていて,選手たちの心は折れていない。
可児は良いチームだ。
鈴鹿も全力で闘わねば。

スタンドは灼熱と化している。
顔の皮膚がヒリヒリする。

灼熱の試合。
サポーターの力を信じろ!
彼たちの想いは選手に届いている。

さあいこうぜ!

後半開始。
(OUT)10北野純也 ⇔ (IN)28小澤司

2連戦。4対0。この後半で小澤を使うとは正直なところ思わなかった。

後半の開始から鈴鹿が優勢。

可児は少し疲れたか,ボールを追うというよりもフォーメーションをきちんと整えて,待って取る形にしている。
前半の終盤,逆に動かない可児のディフェンスのギャップをつくことができず,少し窮屈な形になっていた。

サポーターの仲間が言う。京都サンガとの練習試合は良かった。
サポーターの仲間が言う。あの左足は何かを期待させる。
サポーターの仲間が言う。芦田成利のプレイが見たい。

「威風堂々」芦田成利(22)。
サイドバックに入る芦田。
前半は守備から入るしっかりしたプレイ。
空中戦にも強く,ディフェンスラインの整え方にも問題は無い。
後半,可児の足が止まりつつある中で,左サイドをワイドに攻めていく。
地を蹴る足が力強く,一足ごとにグングン加速していく。
小細工無用。
堂々としたプレイが実に気分が良い。
いいぞ芦田!
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守備を固めてカウンターを狙う可児に対して,鈴鹿はサイドを上手く使いながらギャップを狙う。

そして・・・その一瞬のギャップを小澤(28)が見逃すわけが無い。

後半7分。
小澤からのパスが切り裂くように和哉(18)に渡る。
うわっ!
ゴール前で一瞬のターン。
相手を交わして・・・(なんだ?凄く落ち着いている)。
和哉のシュート!

ゴーーーーーーーーーーール!!!5-0


小澤のパスからの和哉。
カニシはこのとき思っていた。
「あのPKを外さなかったらハットトリックだったのに」
しかし,近藤和哉劇場はまだ続く。

サイドバックの原広樹(7)。
いつもニコニコした好青年なのだけど,原はグラウンドでは不思議と大きく見える。
胸を張ってルックアップしたプレイは,パスの精度が良く,危ないところで相手に奪われない。
前線の選手の動きも良く見えていて,そのリズムに合わせた動きができる。
なるほど。戦術理解度が高く,頭の良い選手だと思う。
そして後半,原が笑顔の裏の牙を見せる。
ドンドン攻めて,ドンドン走る。
良いじゃないか,原広樹。
がつがつアピールしろ。
イメージ 9


後半も半ば。
すでに試合は5-0でほぼ決まった。支配率も8対2
可児はそれでもボールを追うことをやめてはいない。

スピードとスタミナは少なくなってきたが,足元の技術とアタリの激しさはまだまだ侮れない。
あちこちで可児のタックルを受けて倒れる選手がいる。
鈴鹿は小澤からパスが供給されるが,可児の最終ラインにてこずっている。

後半20分。
サイドから斜めに走ってきたパブロの蹴ったボールがディフェンスの手に当たる。
この日2本目のPK。
蹴るのはPKの原因となったドリブルをしたパブロ。
サポーターもパブロのゴールを待っている。

ゴーーーーーーーーーーール!!!6-0


オレ!パブロ,ヤンフェレイラ!
オレ!パブロ,ヤンフェレイラ!
オレ!パブロ,ヤンフェレイラ!

欲しかったゴールが入って観客席に手を振るパブロ。
この日はパブロの勤務先の人たちが来てくれていたらしい。
職場でも応援してもらって本当にありがたい。
感謝感謝。

「ジョーカー」パブロヤンフェレイラ(20)。
その明るいキャラクターと,前へ前への推進力にはファンが多い。
この試合でも,何度も良いシュートを打つのだけど,ポストやゴールキーパーに阻まれ,不完全燃焼だった。
不完全燃焼のパブロは,誰がどう見ても「シュートを打つぞ!」というプレイになるため,相手に準備されてしまい結果的になかなか点が入らなくなる。
パブロ,大丈夫,ノープロブレム。
周りを良く見て。
ガンバレ,パブロ。

後半21分。
(OUT)8渋谷亮 ⇔ (IN)2大村亮平

中盤をやりまくった渋谷が交代。
小澤がボランチに入り,大村がサイドハーフに。

後半から入った小澤司(28)
がっちり固めた可児のディフェンスの穴を的確についている。
一段下がってボランチにいるので,ドリブルではなくパス中心のプレイ。
小澤のプレイを見るとチャントが止まる。
小澤のプレイを見ると知らぬ間に息を止めている。
なんという。
言葉が無い。
イメージ 10


後半27分。
小澤(28)の縦パスを大村(2)がつないで,最後は近藤和哉(18)へ。
和哉が落ち着いている。
よーーし。

ゴーーーーーーーーーーール!!!7-0


後半30分。
またも大村(2)から和哉へクロスボールが入る。
浮きだまを落ち着いてゴールに流し込む。
よく見えている。相手GKの位置,DFの配置。

ゴーーーーーーーーーーール!!!8-0


後半30分。
(OUT)4吉川拓也 ⇔ (IN)25矢野純平

残り10分。
可児の足が止まったところで矢野純平の投入。
これは・・・なかなか厳しい攻めをする。

後半32分
芦田の鋭いパスに反応した近藤和哉(18)。
別人のように落ち着いている。
万全だ!

ゴーーーーーーーーーーール!!!9-0


始めて鈴鹿に来たときは,ひょろっとした若者だった。
フォワードにポジションが無く,センターバックに転向もした。
嫌と言うほど悔しい思いをし,嫌と言うほど下を向いて地を見た。
練習は嘘をつかない。
和哉の体は鋼の筋肉をまとい,最前線でどんな相手にも競合いに負けず,フォワードとして見違えるほど成長してきた。
近藤和哉は血反吐を吐くほど練習してきた。
そして練習の分だけ成長してきた。
だけど・・・結果が出ない。

何かが足りない。
この試合の前半,和哉はPKを外した。
なぜかその後,足りない何かが見つかったように思う。
後半の自信満々のプレイ。
落ち着き払ったシュート。
相手の動きが見えている。
シュートは必ず枠に入る。
和哉,やったろうぜ!
イメージ 11


後半35分。
パブロのシュートがゴールバーに当たる,しかし,そこには近藤和哉(18)が待っている。
落ち着いてという言葉はもう不要。
和哉は決める!

ゴーーーーーーーーーーール!!!10-0


そして試合終了。

両チームの選手のみなさんお疲れ様でした。

NK可児とは初対戦だったのですが,何点取られても最後まで切らさずにプレイされていました。
素晴らしいチームだと思います。心から感謝を。

そして,鈴鹿アンリミテッドなのですが,大量得点にもかかわらず途中で中だるみが無く,最後まで集中したプレイをしてくれました。
選手たちのピンとした気持ちが出た試合だったと思います。

この試合では,今まで試合に出ていない選手がたくさん出場しました。
残念ながら,チャンスの回数は平等にあるわけではありませんが,必ずチャンスは巡ってきます。
カニシは鈴鹿で汗を流す全ての選手を応援しています。
みんながんばれ!


明日は,全国社会人選手権本戦出場をかけて,東海最強のチームFC刈谷と対戦です。

灼熱の2連戦です。
間違いなく厳しい試合になるでしょう。

だけど,厳しい戦いだからこそ,サポーターの力も試されます。
選手が疲れた時,最後の最後に力が振り絞れるように。
明日も全力で応援します。


集え!三交鈴鹿へ!

みんなで最高のバンザイをしましょう。

勝つぞーーーーーーーーーーーーー!!!!!

ではまた。

(次戦=全国社会人選手権東海ブロック予選)
日時:7月3日(日)11:00キックオフ
会場:三交スポーツの杜鈴鹿鈴鹿スポーツガーデン)メイン
相手:FC刈谷