VictoryCross

アトレチコ鈴鹿クラブ(JFL)のサポーターブログです。

三重県選手権決勝 対 ヴィアティン三重

みなさんこんばんは。

私は,三重県最強のサッカーチームのサポーターをしております,ナカニシと申します。以後,お見知りおきを。
灼熱の試合の後,気を失うように眠っていたので,毎度のように更新が遅くなり申し訳ありません。
ほぼ気絶しながら夢を見てました。
なぜか,バスの乗り方を知らない泉選手に,乗り方を教える夢でした。



決戦の朝,浅い眠りから起床。
まだ,6時前。
すでに興奮状態なので,すぐに起き出して,準備をしながら出陣の時を待つ。

9時過ぎに三交スポーツの杜鈴鹿に到着。
試合までは約5時間。
まだ,ゴールも出ていない。
じっとしていることができない。
うろうろと会場の周りを歩く。

今日の対戦相手は「ヴィアティン三重」(以下,ヴィアティンと書きます)。
今シーズンの対戦は4度目になるが,毎試合厳しい試合になっている。
強い。間違いなく強いチーム。

三重県決勝。
NHKで放送もされている。
三重県で最高のサッカーをしよう。
三重県で最高の応援合戦をしよう。

試合時間が近くなり,芝生席にサポーターが集まってきた。
横断幕の設置が始まる。
みんな汗だく。

気温は35度をはるかに超えている。
(ナカニシの車の気温計では39度だった)

灼熱。猛暑。
こんな時だからこそ選手の背中を押したい。
イメージ 1


気持ちを込めろ!
選手たちにはサポーターの想いが必ず届いている!
サポーターの力を信じろ。
俺たちの出した声は,決して無駄にならない!

いくぜ!

本日のスタメン(以後敬称略)
FW 10北野純也・9角口大征
MF 11泉宗太郎・13堀河俊大・8渋谷亮・25矢野純平
DF 6藤田大道・34野口遼太・21藤井竜・2大村亮平
GK 17月成大輝



試合開始。
(この試合はNHKで放送されましたが,ナカニシはまだ見ていません。
現場の気持ちと感想をそのまま書きますので,詳細が間違っていたらすみません。)

両チーム共に慎重な立ち上がり。
ディフェンスからのロングボール主体。
中盤で失うリスクを恐れて,ボールまわしは淡白に感じるほど早い。

鈴鹿の攻撃を引っ張るのはキャプテンであり,エースであり,そして餓えた狼でもある「餓狼」北野純也(10)。
後方から来るロングボールを上手く懐に収めて,前線で起点を作っている。
序盤に相手ディフェンスの頭上を越えるボールを追いかけて,キーパーと1対1の決定的な場面も作りだす。
猛暑の中,北野の背中がアンリミテッドを引っ張る。
しかしこの前半,北野より後ろのビルドアップが遅く,波状攻撃にならない。
孤立したガマンのプレイが続く。
北野。どんな試合でも自分が決めるということを疑うな!
この試合を決めるのは北野だ!!!
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両チームともに慎重に。
守備から攻撃の切り替えもワンテンポ遅い。
危ない感じは無いが,得点の感じもない。

サイドバックの「スーパーコンピューター」藤田大道(6)。
サッカーIQの高い藤田は,自分が今どうすべきか良く分かっている。
この試合,ロングボール主体の慎重な立ち上がりの中で,攻撃のポイントとなるのは両サイドバック
サイドのプレーヤーが特に強いヴィアティンに押し込まれる前に,こちらが先に仕掛けたい。
守りに入ったら一気に攻められる。藤田がすべきことは,攻めつつ守り,守りつつ攻めること。
前線の泉とのコンビネーションで鋭く駆け上がり,角口にあわやゴールかというような高精度のクロスを上げる。
さすが藤田。
藤田の判断に間違いは無い。
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しかし・・・。

前半10分。
ヴィアティンに人数をかけられ左サイドを一気に突破される。
中に低くて早いクロス。
うまく頭で合わされて失点。
0-1

まだまだ試合は始まったばかりだ。
下向いてる場合じゃないぞ!!!

試合が落ち着いてくると,両チーム共にサイド攻撃が主体となる。
ただ,サイドと言っても攻める方法が違う。
鈴鹿は,どちらかのサイドを1本道で深くえぐろうとする。
ヴィアティンは,ワイドに展開し大きなサイドチェンジで攻め込んでくる。

支配率は5分と5分。
しかし,鈴鹿の選手の動きは,ナカニシのイメージよりも少し遅い。
あれ?
なんか消極的にすら見える。

サイドハーフに入る「不死鳥」矢野純平(25)。
ヴィアティンの左サイドには,リーグ開幕戦の際に何度もやられた。
今回,右サイドで相対するのは「一筋縄では行かない男」矢野純平。
しつこくしつこく,もうひとつしつこくプレッシャーをかける。
右サイドの中盤は無傷では通れない。この酷暑の中,嫌なほどしつこいプレイは確実に相手のスタミナを奪っている。
しかしこの試合,純平が転倒して痛める場面が多い。
相手も必死なら,純平も必死だ。
そのプレイは絶対に無駄にはしない。
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純平の決死のプレスを,後ろで見極めているのは右サイドバックの「小さな魔術師」大村亮平(2)。
純平のチェックが無駄にならないように,出所を押さえたポジショニングできっちり止めている。
ミス無く慎重にプレイする両チーム。攻撃の的となる両サイドバックへのプレッシャーは厳しい。
サッカー的に素晴らしい技術を持つ大村。
ガマン比べのようなミスが許されない試合で,大村のように存在はとても安心して見ていられる。
大村。そこが大事だ!頼むぞ!

試合は息を止めているような圧迫感。
そして,ひとつのミスも許されないプレッシャー。
風通しが悪く,嫌な感じがする。

支配率は5分と5分
サイドをワイドに使うヴィアティンに対して,サイド一辺倒の鈴鹿のほうの攻撃チャンスがわずかに少ない。

前半も半ばを過ぎ,ナカニシが感じている違和感。
なんか選手たちの動きが遅い。
ワンテンポ遅れて後手,後手にプレイしている。

ボランチの位置に入る「アンタッチャブル」堀河俊大(13)。
普段はスタメンで鈴鹿の攻撃を作る小澤司(28)が怪我の影響でスタメン入りしていない。
ゲームを作り,展開を左右し,攻撃のタイミングを決めるのは堀河だ!
しかし,前半,特に堀河があまり目立っていない。
相手のパスコースを切り,プレスはかけているのだが,守備重視で攻撃参加が少ない。
中盤での消耗戦に巻き込まれ,本来の華麗なプレイが出てきていない。
前半,機を見て攻撃参加。パスをつないだ後の泉のシュートは枠に行かなかったが,堀河が前線に出て攻撃に絡むことでリズムが生まれるのに・・・。
堀河,もっともっとガンガンいこうぜ
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北野と共にフォワードでがんばる角口大征(9)。
長身でありながら足元の技術が高いため,角口のキープから泉,北野が良い動き出しをしている。
しかし,ヴィアティンも角口をゴールの近くではプレイさせず,全くシュートチャンスを与えていない。
突破するためのパスが欲しいが,ラストパスがズバッと通らないため,フォワードの仕事ができない。
角口が欲しがってもがいているのが分かる。
しかし・・・,アンリミテッドの攻撃に何かが足りない。
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前半も終盤。
試合は4対6でヴィアティンペースに。
決定的に崩されているわけではないが,鈴鹿陣内でのプレイが多い。

アンリミテッドは我慢のプレイ。
選手たちの動き出しも遅く,ヴィアティンに先手をとられている。
このまま0-1で前半が追われれば良いという感じすら受ける。

選手たちは何かを待っている。
先制されて,そして押されているけど,選手たちに焦りは見えない。

ここで前半終了。

前半のアンリミテッドのプレイはお世辞にも良いとは言えなかった。
体が重く動き出しが遅かった。
攻撃の手数が少なく,前線が孤立してしまった。
中盤で試合の展開を作り出せなかった。

日差しは肌が痛いほど照りつけてくる。
この猛暑の中,残りの45分は厳しい試合になるだろう。
前半のままだと負けてしまう。
後半はどうする?

ハーフタイムの控え選手のアップを見る。
軽く体を動かし,すでに2人の選手が交代の準備をしている。
ハーフタイムで2人一気に交代。
頼むぜ!

後半開始。
(OUT)25矢野純平 ⇔ (IN)28小澤司
(OUT)9角口大征 ⇔ (IN)16柿本健太

後半開始直後!

後半開始から試合に入った「皇帝」小澤司(28)。
怪我の影響のためか,スタメンで出場していなかった。
後半から出場するものの,コーナーキックフリーキックは蹴らず,そしてほとんどドリブルはしていない。
まだ,全力でのプレイはしていないように思う。
その小澤の放ったパスが,縦に走る泉(11)の足元へ。
走る泉のスピードと,小澤のパスのシンクロ率が凄い!
小澤からの泉へのメッセージの入ったパス。
「打て!泉!」
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ゴーーーーーーール!!!。1-1


試合に入って直後のパス。そしてゴール。
見事。
猛暑の中で,寒気がするほど見事。

後半開始から流れは徐々に鈴鹿に傾く。
パススピードが早く,攻撃にリズムが生まれる。
ボールも人も動き出す。
球ぎわへの寄せが速い。
小澤が入ったことにより,風が吹き抜けるような流れが生まれている。

同点のゴールを決めた「ワイルドスピード」泉宗太郎(11)。
前半は自慢のドリブルで単騎突撃を繰り返していたが,後半からはいったん預けて自分が走り,そしてリターンをもらうプレイに変化する。
止まっている泉は泉じゃない。
走りながらプレイする泉こそが本来の姿。
泉ドンドン仕掛けろ。
暑いけどがんばれ。
泉が走り続ける限り,ナカニシも声を出し続けるぞ!

同点に追いついたものの,ヴィアティンの攻めは厳しいところを突いてくる。
2列目,ボランチの飛び出しも活発でマークが絞りにくい。

「THEディフェンダー」野口遼太(34)。
試合後に野口のプレイについて,サポーター間で話をした。
野口のディフェンス。それは居合い切りの達人のようだと。
ドリブルで侵入する相手とすれ違った時には,ボールは野口の足元に。
一撃必殺のディフェンス。
いや,野口のディフェンスに守っているという感じはしない。
守っているけど,刃を向けられているように攻撃的。
それが野口!
これぞ野口遼太!
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後半に入り,鈴鹿のリズムが戻ってきた。
まさかとは思うが,前半は温存していたのでは?

前半は守備重視で,持ち味の出ていなかった堀河がビンビン躍動している。
自ら攻撃に加わり,パスを出し,ゴールを狙い,そしてディフェンスに戻る。
堀河の運動量が上がっている。
堀河,暑いけどがんばってくれ!

ボランチの「左まゆ毛の跳ね上がった男」渋谷亮(8)。
前半は,息をとめて潜っているような苦しい試合展開だった。
後半は,攻撃にリズムが出て,良い攻撃ができている。
ボランチの渋谷のプレイは前半も後半も変わらない。どんな時でもコツコツとスペースを潰し,相手の攻撃に対するファーストチェックに行っている。
後半は特に堀河が攻撃参加に出ているため,ヴィアティンのカウンターに備えて確実なプレイに終始している。
縁の下のさらに下の力持ち。
でも,渋谷の地味なプレイこそがビッグプレイだ。
バランスを崩すな。
頼むぞ!

後半19分。
左サイドで藤田(6)がボールを奪取。ナイス!!!
前方の泉へつなぐ。
ドリブルからの折り返しが中へ。

中で待っているのは・・・来た!!!北野が来た!!!

ゴーーーーーーール!!!。2-1


逆転のゴールは鈴鹿の北野純也(10)!!!
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ガオーーーーーー!!!
吼えるナカニシ!!!

ナイス北野!
ナイス泉!

後半20分。
(OUT)2大村亮平 ⇔ (IN)7原広樹

さらに試合は次の段階へ。

前半はヴィアティンペース。
後半はアンリミテッドペース。
そして後半の半ばを過ぎて,次は気力の勝負に。

後半の給水タイム。
サポーター,そして芝生席で試合を応援してくれているみんなにナカニシが叫ぶ。

(良く覚えてないので概要)
「気温35度以上。
こんな猛暑の中で90分間の試合をする。
選手たちも疲れている。
ここからの試合はサポーターの応援がどれだけ選手に届いたかで決まる。
鈴鹿の選手たちに,もう少しだけ力を。」
カニシのノドが悲鳴あげていて,最後は言葉にならない。

選手たちは暑いだろう。疲れているだろう。
「走れ」って言うのが酷な事は良く分かっている。
だけど頼む。もう少し走ってくれ。
カニシのノドなら選手たちにくれてやろう。
声が出なくても気持ちは必ず届く!

逆転のゴールのあと,ヴィアティンの攻撃も激しさを増す。
裏へぬけるボールに対して冷静に対処するのは,鈴鹿ゴールキーパー「レーザービーム」月成大輝(17)。
アウェイのヴィアティン戦では,バックパスをミスして失点してしまった。
月成がミスを修正しない訳が無い。
今日の月成のパスまわしに関して,乱れは寸分も感じられない。
しかし,月成のロングキックがタッチラインを割る場面が目立つ。
月成,上空に風が出ているぞ。気をつけろ!
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後半から前線で存在感を出す柿本健太(16)。
小澤(28),堀河(13)と攻撃にリズムを作る選手から,良いパスが出ている。
裏へ抜け出しあわやゴールの場面も。
そして,後半になりヴィアティンの選手の足が重くなってきているのも良く分かっている。
いつも以上にダッシュでスピードを使い,いつも以上に貪欲にボールを求める。
柿本の弾丸シュートがゴーバーを直撃する惜しい場面も。

後半も残り15分。
ヴィアティンの選手の足が止まってきた。
しかし,交代でさらにスピードのある選手も投入してきている。
鈴鹿の選手も足が痙攣している。

最後は気力だ!

サイドバックに入った原広樹(7)。
難しい試合に難しい時間で出場したが,実に堂々としたプレイ。
緩急を使ったスピードで相手を置き去りにし,前線に確実につないでいる。

後半40分。
前半とは全く違うプレイをしている堀河(13)。
小澤のフォローで,堀河がゲームを支配している。
その堀河の粘りから,前線の北野(10)へ。
北野がボールをキープする。
後ろから走って,北野を追い抜いていくのは・・・柿本だ!!!!!

北野からチョンとパス。
そのボールを思い切ってシュート。ドカン!!!

ゴーーーーーーール!!!。3-1


柿本ナイスゴール!

後半残り時間わずか。
ヴィアティンは最後にパワープレイに。
超長身の選手が交代で前線に入る。

センターバックの「飛竜」藤井竜(21)。
これまでのヴィアティンとの対戦では,猛烈な強さの空中戦で,何度も何度も攻撃をはね返してきた。
普通にクロスを上げると藤井に迎撃されるため,この試合のヴィアティンはスピードのある低いボールをピンポイントでクロスとして入れるようにしていたと思う。
空中戦というより,ポジショニング勝負のディフェンスだったが,前半の1点以外はヴイアティンの自由にはさせず,見事なディフェンスだった。
後半の再終盤でのヴィアティンのパワープレイ。
藤井より頭ひとつ大きな選手が攻撃に加わる。
しかーーーーし!
空中にボールがある以上,どんな大きな相手でも藤井がヘディングで負けることは無い。
パワープレイに対して,仁王立ちで防衛する藤井。
藤井。ガンバレ!

暑い。
日差しが肌に痛い。
コンビニで買った水は熱湯になってしまった。
足がふらつく。
朝から何リットル水を飲んだだろう。

でも,鈴鹿の選手たちと共に闘えて最高に楽しかった。

試合終了。



まずは,両チームの選手のみなさん,本当にお疲れさまでした。
また,両チームのスタッフのみなさん,サポーターのみなさん,たくさん来ていただいた観客のみなさん,お疲れさまでした。
試合を運営いただいた,三重県サッカー協会のみなさん,関係者のみなさん,ボールボーイの少年たち,お疲れさまでした。ありがとうございました。

4年ぶりに三重県選手権を優勝することができました。
選手のみなさん,おめでとうございます。

たくさんの方が,芝生席で応援してくれました。
きちんとそろった応援じゃないけど,みんなが思い思いに発する応援の言葉は,本当に心のこもったものでした。
いろんな人がこのチームのために,こんな暑いグラウンドにいてくれることが,嬉しくてなりませんでした。
芝生席に集った青と緑の勇者のみなさん,ありがとうございました。
今後とも,鈴鹿アンリミテッドFCの応援,よろしくお願いします。

この三重県選手権のvictorycross賞ですが,いろいろ悩みましたが,今日逆転ゴールを決めた北野純也選手(10)にあげたいと思います。
本当に良く走りました。
前線で体を張りました。
そしてナイスゴールでした。
北野選手,優勝おめでとうございます。
残りのシーズンもがんばってください。
(勝利の挨拶の際に,サポーターから水で祝福される北野選手)
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試合後,選手たちの顔に笑顔がありました。
みんな嬉しそうに喜んでいましたが,喜び過ぎてはいませんでした。
三重県選手権の優勝が最終目的ではありません。
選手たちには今日の試合の修正のことが頭にあるのかもしれません。

まだまだシーズンは続きます。
選手たちと共にサポーターはどこまでも行こう。

今夜は良い夢を見ます。

最高の気分だ!

ではまた。

(次戦 天皇杯1回戦)
※ この試合は有料試合です。

日時:8月27日(土)16:00キックオフ
対戦相手:東海学園大学
会場:名古屋港サッカー場(愛知県名古屋市港区野跡4丁目11-12)
チケットに関する情報:http://www.jfa.jp/match/emperorscup_2016/ticket.html