VictoryCross

アトレチコ鈴鹿クラブ(JFL)のサポーターブログです。

三重県選手権準決勝 対 FC.ISE-SHIMA

みなさん,こんばんは。

鈴鹿にJリークを目指すサッカーチームができて,約11年になります。
カニシはその時からサポーターを始めたので,それ以前を知りませんが,11年前と今とでは,三重県のサッカー事情は大きく変わりました。
JFLのチームが2チームあり,四日市,伊勢志摩にも,強いチームがしのぎを削っており,全国社会人サッカー選手権三重県勢として始めて制覇し,国体にも毎年出場して好成績をあげ・・・。

三重県のサッカー事情は大きくどころか,めっちゃくちゃ変わりました。
ただ,施設が11年前から変わった感じはあんまりしません。
試合を行う,天然芝のグラウンドの絶対数が足りません。
昨日は,他の地域でも天皇杯予選が行われています。
東海リーグ,そしてJFLで全国を少し回った感じですが,残念ながら,三重県のグラウンド事情はダントツで最悪です。

興行をする大きなスタジアムを作るのに,何百億円と言う投資を行政にお願いするわけではありません。
市民が使う,子ども達も使う,「普通のグラウンドの芝」があまりにも管理がされていません。

三重県サッカーは,大きな盛り上がりを見せています。
県サッカー協会の偉い方たち。三重県庁をはじめとする行政のみなさん。
今ここが,三重県サッカーをさらに盛り上げていくチャンスです。
なにとぞ,ご尽力の程をお願いいたします。



三重県選手権の朝。

ゆっくり起きて準備をする。
ホームゲームではないので,ちょっとゆっくり。

ヴィアティン三重四日市大学の試合は始まっているだろう。
だけど,ナカニシは観戦に行かない。
今は,目の前のFC.ISE―SHIMA(以下,伊勢志摩と書きます)戦に集中したい。

三重県の南の強豪,伊勢志摩。
プレシーズンマッチ鈴鹿は敗れている。
そのプレイの質が,昨年と少し変化しているのを感じた。

到着前に,いつも通り500mlの水を4本買う。
カニシは試合中に水しか飲まない。
選手と同条件で応援するためだ。

前試合の後半終了直前に会場入り。
ヴィアティン三重が勝利したようだ。

さあ,俺たちの試合が始まるぞ。

久しぶりの第2グラウンド。
お客さんがたくさん見に来ている。
ありがたい。

伊勢志摩のサポーターの応援歌が聞こえる。

大丈夫。
俺たちは俺たちの応援を,胸を張って堂々としよう。
焦っちゃダメだ。
変わったことをしなくて良い。
選手たちには必ず伝わっている。
大丈夫。
イメージ 1

いくぜ!

本日のスタメン(以後敬称略)
FW 16小口大司
MF 8小西洋平・25和田篤紀・28小澤司・6藤田浩平・13遠藤純輝
DF 29宮本和輝・34野口遼太・3キローラン木鈴・2原広樹
GK 23岩脇力哉

試合開始。
鈴鹿は,前試合の松江戦からスタメンを8人変えてきた。
特に,今シーズン初スタメンが4人。
鈴鹿のフォーメーションは4-2-3-1

伊勢志摩は,4-3-3もしくは4-5-1だと思う。

試合序盤から鈴鹿が押し込む展開。

サイドハーフの「進撃のコニブル」,小西洋平(8)
前半の左サイドはサポーターから遠いサイドとなるが,小西が何度かスルスルッと抜け出そうとしているのが見える。
トップ下の小澤(28)がそれに絡んで,軽くボールタッチしてワンツーでスピードを殺さずに抜け出す得意のプレイ。
しかし,こちらサイドから見ていても分かるほど,グラウンドの凹凸でボールが弾んでおり,ボールコントロールが難しそうで,長かったり,届かなかったり,跳ねたり。
小西のドリブルは,試合を通してやりにくそうだった。
藤枝市民グラウンドで見たスケートリンクを滑るようなドリブルは出せず。
小西,ガンバレ!
イメージ 2


前半の序盤。
試合開始直後は,左サイドから押し込んでいた鈴鹿だが,試合が落ち着く頃には,5分と5分の展開に。
鈴鹿はサイドを中心に攻めるが,どうしてもラストパスの精度が悪く,中で待つ小口(16)に合わせられない。

サイドハーフの「青緑の弾丸」,遠藤純輝(13)
チーム合流直後は,ナカニシはスピード自慢の選手だと思っていた。
試合を追うごとに,遠藤はいろんなことができる選手だと感じている。
試合の流れをよく見ていて,攻守の切り替えが早く,ボールを奪われてから,最初のチェックが早い。この試合でも,あれっ?っと思うところまで下がり,効果的なディフェンスをしていた。
そして,この試合で見せたのはフィジカルの強さ。
鈴鹿,伊勢志摩ともにサイドからの攻撃となった。
当然,多数の選手がサイドに集中するが,その混戦の中を力強く抜けてくる遠藤。
アサイドに突っ込む小澤(28)に合わせて,あわやのシーンを演出する。
遠藤。そうだそうだ!GOだ!
イメージ 3


気温が高くなっている。
試合中プレイが切れると水を取る選手が多い。
これは・・・早く点を取らないと,スタミナ勝負になるか?

伊勢志摩は,サイドを使うが,サイドから大きなクロスを上げてこない。
サイドを基点に,中の選手が斜めに追い越し,ショートスルーパスで裏を狙う。
全体的に攻撃時は,全員がスイッチの入ったように一気に動き出す。
対戦相手ながら,緩急のつけ方が非常に怖い。
誰かが言っていた。
昨年,地域CL時の松江シティのプレイに似ている。

この試合でボランチに入っている,「バッドボーイ」,和田篤紀(25)
ディフェンス時には,和田らしいプレイを見せ,コースを素早く切り,パスカットしている。
和田(25),小澤(28),藤田(6)の中盤の△は,行く選手とフォローする選手の意思統一がされており,相手のパスが蜘蛛の巣に引っかかるように,和田の足元で止まる。
サイドの攻防中心の試合だけに,攻撃参加も盛んに行っているが,まだまだ本調子の和田ではない(ナカニシはもっと凄い和田篤紀を知っている)。
点が入りそうで,入らないこの試合。
そのあと,一押しは,和田篤紀が押すんじゃないか?
そんな気がしているナカニシ。
そんな気がした矢先,意表をつくミドルシュートがバーを直撃する。惜しい!
和田,ガンバレ!

激しいアタリを繰り広げる両チーム。
ファウルのジャッジが多くなる。
鈴鹿も攻めあぐねているし,伊勢志摩も攻撃の大きなきっかけが欲しい。
そんな中でのセットプレイは両チーム共に,大きなチャンス。
そして,そのチャンスが再三訪れる。

伊勢志摩は,鈴鹿のゴール前,絶好の位置でのフリーキック
何とか壁に当てて失点は免れたが,ディフェンスの裏に斜めに抜けてくる選手を捕まえのるのは難しい。

センターバックの「最強の左」,野口遼太(34)
今日も闘志爆発の,素晴らしい指示が全員に出ている。
どんな時でも,この厳しい野口の指示は,(ちょっと怖い声だけど)とても分かりやすい。
明確な指示で,仲間をコントロールし,ディフェンスラインまでの間に,コースをカットし,プレッシャーを掛けて,自分の優位な体制で勝負する。
伊勢志摩は,中心付近では高さで競合ってこない。
サイドの裏へは大きなボールが出るが,野口と木鈴のセンターバックに,高さでポストプレイは仕掛けてこない。
その分,2列目の動きが活発で,そこのケアを気にしている野口。
野口,そこを頼む!止めてくれ!

プレシーズンマッチでも感じていたが,伊勢志摩は以前に比べて,とても良く走るチームになってきた。
そして,その走りどころが意思統一されていて,後ろから後ろから追い越してくる感じがする。

伊勢志摩の攻撃をガッチリ食い止めるのは・・・。
サイドバック「鬼神金剛」,原広樹(2)
今シーズン,なかなかスタメンの機会が無かった広樹。
この試合,とてもグラウンド状態が悪く,焦りからのミスが失点につながる。
普段は優しい好青年だが,試合中の広樹の激しさは,サポーターみんなが知っている。
人数をかけて多彩なパスで攻めてくる攻撃を,とても安定した守備で跳ね返す広樹。
落ち着いている。大人の男の落ち着き方だ。
前半,何度も窮地に立った。
だけど,どんな時でもプレッシャーがかかっている。相手に自由にはさせていない。
広樹!万全だ!完璧だ!
イメージ 4


伊勢志摩は,鈴鹿側から見て左でボールを組み立てて,右で突破したいようなパス回し。
原広樹(2)とマッチアップする選手は,確かに良い選手だ。
鈴鹿は,左の小西(8)から攻撃しつつ,サイドチェンジで,右の純輝(13)を走らせる。
言うなれば,右マワシと左マワシを取り合った,大相撲の状態。
胸を合わせながら,お互いチャンスを探る。

トップ下の位置に入る,「皇帝」,小澤司(28)
この試合でも,その存在感,その光るプレイはビンビン来ている。
しかし,やはり小澤をしてもボールコントロールでは慎重にならざるを得ず,決定的な場面を作りだせないでいる。
そして,ワントップの小口が頑張っているが,そこに出す最高のキラーパスのタイミングが合わない。
やはりよく見ていると,長年一緒にプレイをしてきた,左サイドの小西(8)との連携が最も良く,前半の終盤になると,小西とのやり取りで,伊勢志摩ゴールに迫る場面が目立ち始める。
小澤の調子は悪くない。
この試合でも決定的なプレイを見せてくれるような気がする。
小澤!頼む!1点欲しい!
イメージ 5


前半の終盤。
両チーム共に攻めあぐねている。
セットプレイが大きなポイントとなる。

サイドバック,宮本和輝(29)
期待の新加入,宮本が初のスタメンを踏む。
カニシは公式戦で宮本のプレイを見るのは始めて。
サイドを中心に攻める伊勢志摩に対して,とても丁寧にセーフティにプレイしている。
クロスを上げようとする伊勢志摩攻撃陣に対しても,腰を落として抜かせないディフェンスは見事。
センターバックサイドバックが適正ポジションらしいが,よりセンターバックに近いイメージ。
攻撃時にはビルドアップの形で,小西(8)を後ろから支える。
前半の終盤で,小澤→小西とつないだボールを,後ろの宮本に戻し,ダイレクトのピンポイントで小口に合わせたクロスは秀逸だった。
左サイドは安定。間違いない。
宮本!天皇杯行こうぜ!
イメージ 6


ワントップで体を張るのは初出場初スタメンの「駒沢魂」,小口大司(16)
セレクションの練習試合でプレイを見ているが,良く走り,良く競り合い,良く体を張る献身的な選手。
伊勢志摩のディフェンスは,高くフィジカルも強いため,前半序盤はなかなかボールを懐に入れることができなかった。
前半の半ばを過ぎてから,小口が少しずつ相手のマークを外し始めた。
そう,ガリガリと競り合わなくても,動きながら受ければいい。
そして,動きながらでもコントロールする技術は持っているだろ!小口!
前半の終盤で,右の原広樹(2)からクロスが入る。
斜めにスライドしながら,頭で落とす小口!うまい!
そこに走りこんでくる遠藤純輝(13)!
伊勢志摩ディフェンスが体を投げ出して止めるが,前半の流れの中で一番良いプレイだった。
裏方でチームを支える選手たちに,ナカニシはよく言う言葉がある。
「運命を変えるのには,1試合あれば十分だ!」
小口!
チャンスは平等じゃない。
このチャンスを唯一無二と考えて,全力を尽くしつくせ!
ガンバレ!!!
イメージ 7


前半の終盤は鈴鹿が押し込む展開。
コーナーキックもかなり獲得していて,サイドも押し込んでいる。
しかし,コーナーキックからのリスタートすら早く,伊勢志摩は全員がカウンターを狙う意思統一がはっきりしている。
怖い。
押し込んでいる時こそ怖い。

伊勢志摩は前戦が止まっておらず,斜めに走りながらマークをずらして,そのスペースに次の選手が飛び込んでくる。
カットインから逆足で巻き気味のシュートを放たれ危ない場面も。

ここで前半終了。



前半を見ていて思うが,鈴鹿は前戦と大幅にスタメンを変えているものの,戦力的に落ちているとは思わない。
そして,選手たちが力を出し切れていないとも思えない。
ただただ,伊勢志摩は強い。
そして,鈴鹿は押してこそいるものの,試合自体は伊勢志摩のペースではないか?

押している試合。
相手はカウンターがうまい。
嫌な感じがする。
選手たちも感じているだろう。

いやいやいやいやいやいやいや!
そんなザワザワした心中こそ,サポーターの応援で吹き飛ばさねばならない!
カニシのノドは,最近,前半で枯れきってしまうため,後半はヒーヒー言ってひっくり返りだす。
ならば,手のひらが裂けるまで,手を叩こう。
危ない時は,最大級のパワーで念を送ろう。

さあ行こうぜ!



後半開始。

今まで見てきて思うが,ミラ監督は上手く行っていないからといって慌てて選手交替をする監督ではない。
たぶん,後半15分頃から動いてくる。
そして,この大会は選手交代が5人まで。
何か流れを変えるには,十分な力を持った選手ばかりだ。

伊勢志摩が少しロングボールを入れ始めてきた。
もちろん,球際を狙い,前線の選手が飛び込んでくる。

センターバックの,「パーフェクトディフェンダー」,キローラン木鈴(4)
荒れたグラウンドで,トラップ際を狙う相手に対し,足元のエラーをかなり気にしているように見える。
イレギュラーで蹴り損ねたら,失点モノ。
実はこの試合,両チーム共に,蹴り損ねて高く上がるキックミスが多かった。
伊勢志摩のロングボールに対し,いったん落としてボールを止めてではなく,なるべく空中のボールをヘディングで返す木鈴。
高さの勝負と言うより,足元の不安定さを気にしている。
木鈴すまない。こんなグラウンドで。
セーフティーに。安全に。
大丈夫。必ず点を取るチャンスが来る。
それまで,失点せずに抑えてくれ!
イメージ 8


後半開始直後に,小口(16)がゴールライン際を抜けて大チャンスを作る。
折り返しに飛び込むが,ギリギリでクリアされる。
だけど切れ味は十分だ!
1分ごとに小口の動きが良くなる。
面白い!
行こう!行こう!良いぞ!良いぞ!

後半10分。
(OUT)25和田篤紀 ⇔ (IN)19海口彦太

怪我空けの和田が交代し,現在,赤丸急上昇中の海口が入る。
海口!頼むぞ!

鬼才,和田篤紀が交代し,少し鈴鹿の攻撃もシンプルになってきた。
小澤(28),小口(16),遠藤(13),小西(8)に早く入れて,個人技で打破を狙う感じになった。

セントラルミッドフィルダー鈴鹿の心臓」,藤田浩平(6)
誰が交代しても,どれだけスタメンが変わっていても,藤田の力強い鼓動は変わらない。
斜めに走る伊勢志摩攻撃陣に対応するため,前半は少し引き気味で,和田を前に出していた。
後半序盤からカバーリングとフォローのうまい海口(19)が入ったことにより,さらに藤田のポジジョンが前目になる。
ポジショニングの範囲が広い広い。
そして,ほんの少しのタッチで,ボールを自分に寄せてくるプレイは,派手さはないけど,めっちゃくちゃ効いている。
ビリヤードで言うと,凄いパワーのブレイクショットを打つのではなく,チョンと当てるキューさばきがうまい感じ(分かり難いかな?)
こういう緊迫した試合。ミスひとつが失点につながる試合。
そんな時こそ,キツイ時こそ,頼りになる藤田。
いやー,カッコイイ。マジカッコいいわ!
藤田,頼むぜ!
イメージ 9


後半16分。
(OUT)8小西洋平 ⇔ (IN)14田路大樹
(OUT)28小澤司 ⇔ (IN)21小野祐輔

2人同時交代。

試合は鈴鹿ペースに傾きつつある。
原広樹(2)からのクロスを海口(19)がシュートを狙う。
前試合も良かったが,この試合でもグイグイ良いところを見せ付けてくる海口。

ボランチの「若武者」,海口彦太(19)
海口のプレイで,なにが良いかと言うと,危ないミスが極端に少なく,運動量とヨセの早さで,中盤が安定する事だと思う。
前試合では,ディフェンス重視だったが,この試合では,バイタルエリアでセカンドボールを待ち,シュートも積極的に放っている。
いいやん!海口!
ヒーローになろうぜ!

鈴鹿の両サイドが,田路(14)と遠藤(13)になったことにより,3トップのような攻撃的な布陣となっている。
申し訳ないけど,ナカニシは,最初の交代は小口(16)かと思っていた。
しかし,ミラ監督は小口を使い続ける。
そして小口も走り続ける!
小口!
チャンスだ!結果出そうぜ!

後半25分。
(OUT)13遠藤純輝 ⇔ (IN)9藤沢ネット

遠藤が変わり,「重戦車」藤沢ネットがグラウンドに入る。

試合は変わらず鈴鹿ペース。
しかし,伊勢志摩のカウンターは鈴鹿の陣内深くに切り込むため,両チーム共にコーナーキックが多い。
また,ファウルも多くなり,セットプレイ時は両チーム共に一発を狙ってくる。

得点の臭いはしないが,今,ゴールが生まれてもおかしくない。
不安定なロープの上に立つような試合。

後半27分。
(OUT)16小口大司 ⇔ (IN)7エフライン・リンタロウ

頑張った小口が交代する。
小口。この試合の72分が,今後どうなるかは自分次第だ!
運命よ,そこをどけ!
自分を磨き続けようぜ!なっ!

リンタロウ(7)とネット(9)が入り,鈴鹿の攻勢に一本柱が通る。
なんといっても,この2人の存在感はズバ抜けている。

しかし・・・伊勢志摩も全く引かずに踏ん張る。
強い!伊勢志摩強い!

鈴鹿が押している。
伊勢志摩は守っている。
鈴鹿は攻め込んでいるがシュートを打てない。きっちりコースを止められているため。
伊勢志摩は少しサイドを空けても,バイタルエリアや中は硬く硬く守っている。
苦しい。
息苦しい。

コールキーパーの「男梅」,岩脇力哉(23)
荒れたグラウンドコンディションのため,ディフェンスからのバックパスは少ないが,足元のボールには特に気をつけている。
両チーム共に崩れる雰囲気は無く,セットプレイがカギとなるこの試合,何度も何度もセットプレイからの伊勢志摩の攻撃を防ぐ。
後半41分。
こぼれたボールが,転々と木鈴(4)と野口(34)の間に転がる。
足を止めずに走ってきた伊勢志摩のフォワードが,スピードそのままにフリーで抜け出す。
やられた!!!と思った瞬間,岩脇はすでに飛び出してコースを限定している。
相手のシュートを左足一本でゴールから守り,そのままスピードに乗った相手と激突し,痛める岩脇。
サポーターから,リキヤ,リキヤ,リキヤのコールが続く。
何とか立ち上がり,プレイを続けたが,あの岩脇のビックセーブが無ければ,この試合はここで終了していた。
岩脇,ありがとう。
さすが,長太ヤングキッカーズ!
イメージ 10


カニシの脳裏に,延長戦の文字が浮かぶ。
鈴鹿は伊勢志摩のディフェンスを崩せていない。
両チーム共に,セットプレイか,決定的なミスが失点につながるのを良く分かっている。
ジリジリした時間が過ぎる。

そして後半終了。



この日はかなり暑い。
カニシも日焼けで,顔がヒリヒリする。
選手たちの給水も頻繁で,消耗していることが分かる。
鈴鹿は5人の行為枠を全て使っている。

伊勢志摩も交代をしており,交替選手がキーになることが考えられる。

さあ,延長戦はサポーターの応援の力があるほうが勝つ!(と思う)
鈴鹿サポーター!いくぜ!
ここがサポーターの力の見せ所だ!



延長前半開始

試合は変わらず鈴鹿が押し込んでいる。
しかし,両チーム共にリスクを少なくするため,強力なフォワードに放り込む形となり,ロングパスが増え始める。
鈴鹿は,リンタロウ,ネットが基点となり,再三,良い形を作るがゴールならず。

鈴鹿は右サイドでネットがファウルを受けて,フリーキックの機会を得る。
キッカーによっていく木鈴。
キッカーの小野(21)何か話している。
カニシには分かっているぞ。
木鈴は,「俺に合わせろ!」と,言っている違いない。

延長前半10分。
ネットのボール奪取から,リンタロウへ。
リンタロウからネットへ折り返し。
ネットがダイレクトでシュート!
キタ!!!
しかし,シュートはゴールポスト直撃!
うわー惜しい。

一進一退。わずかに鈴鹿の支配率が勝る。

リンタロウが前戦でボールを受けるようになり,鈴鹿の2列目も飛び出してきた。
飛び出すのは大得意の田路大樹(14)
バイタルエリアでミドルも狙える小野祐輔(21)

何とか点に結びつかないか?

ここで延長前半終了。



伊勢志摩が円陣を組んでいる。
その時,伊勢志摩の選手の中から,「楽しい~」と言う声が聞こえる。
伊勢志摩良いチームだ。そしてこのチームは強い。

さあ,鈴鹿も負けちゃいられない。
鈴鹿サポーターの力はこんなもんか?
カニシの声は,休み休みしか出ない。なんてザマだ!
ノド飴が無くなった。2リットルの水が無くなった。
声が出なかったら,唸れ!
鈴鹿の選手たちにパワーを!

岡山コーチの声が聞こえる。
「ここやぞ!ここやぞ!」



延長戦後半が始まる。

アレアレッオー!スズカアレー!
海口,和馬の家で練習しただろ。
祐輔,この歌詞は覚えているだろ。
みんな地域CLをこの歌で乗り切ったろ。
さあ行こうぜ!

延長戦になり,いつの間にか両チームとも4-4-2になっている感じがする。
リンタロウとネットの2トップ。
散々やってきた鈴鹿の形だ。

延長後半2分。
リンタロウ(7)が粘ってコーナーキックを獲得する。
キッカーは小野(21)から藤田(6)に変わっている。
ネット(9)がサポーターをあおる。
もっとくれ!もっとパワーをくれ!

サポーターの声が祈りのように聞こえる。
ゲットゴール!ケットゴール!アンリミテッドゲットゴール!

藤田の蹴ったコーナーキックは,伊勢志摩ディフェンスの頭でクリアされる。
そこで待っていたのは・・・。
「フィールドのアーティスト!」天才,小野祐輔(21)!!!

浮いたクリアボールを,左足のダイレクトボレーでシュート!!!
イメージ 11

信じられない!
こんな場面でここまでコースにきっちり狙うことができるのか?

ゴーーーーーーール!!!1-0


どわーーーーーーーーー!!!
歓喜鈴鹿サポーター!
見た?
今の見た?
みんな今のシュート見た?
見た?
すげー。あれはすげー。

ナイスシュート小野祐輔(21)見事!
カニシはこのシュートを「ダイレクトボレー小野シュート」と名づけよう。
イメージ 12


しかし,後で動画を取っていた人の映像を見ると,驚愕の光景が!
このゴールで喜ぶ時に,藤田(6)が,定位置に戻り次のディフェンスの指示をしている。
海口とリンタロウに話をしている。
恐るべし藤田浩平。
そしてさすが藤田浩平。

鈴鹿は何とか得点を奪ったが,守りに入る感じは無い。
ネットとリンタロウを2トップにすることは,それ自体が戦術であり,サイドハーフサイドバック共にそこが基点で動き出している。
迷い無く,良い感じの鈴鹿

まだ時間は十分にある。
伊勢志摩も攻め込んでくるが,鈴鹿は藤田(6),木鈴(4),野口(34)が指示を出し,4-4-2のフラットのディフェンスを敷いている。
これは前監督の辛島さんが残してくれた鉄壁のディフェンスだ!
この形で1点を守るのは,地域CLで散々やってきた。
大丈夫だ。
このディフェンスは破られない。

時間が過ぎていく。
前線に抜け出したネットだが,鈴鹿サイドバックはもう上がってこない。
コーナー付近でボールをキープし,時間を使うネット(9)。

ネットは鈴鹿スローイン時にも,
「全部,俺に出せ!」と言っていた。
俺に出したら,この体でキープして時間を使うと言う事だ。
カッコイイ!ネットカッコイイ!

時間がドンドン過ぎる。
鈴鹿のディフェンスに焦りは無い。
宮本,野口,木鈴,広樹。
修羅場をくぐってきた選手たちだ。

大丈夫。
大丈夫。
・・・・・・

そして試合終了。



両チームの選手のみなさん,お疲れさまでした。
伊勢志摩のみなさん,本当に強かったです。東海リークでのご活躍を祈念しています。
試合運営をしていただいた,三重県サッカー協会のみなさん,ありがとうございました。
ボールボーイをしてくれたみなさん,ありがとうございました。
たくさんの方が,試合を見に来てくれました。
みなさん,ありがとうございました。

試合後に,選手たちがサポーターに挨拶に来ました。
みんな疲れきっていました。
バンザイを3回したあと,
岡山コーチが,「ごめんなさい。選手たち疲れているので,ファンサービスは無しで」
と言いました。

サポーターを代表してナカニシが申します。
逆に,岡山コーチ,ありがとうございます。それで良いです。大賛成です。
疲れている選手に無理をさせる必要はありません。
そういうことは遠慮なく言ってください。

120分戦い抜いて,みんなヘトヘトでした。
選手のみなさん,スタッフのみなさん,サポーターのみなさん,ゆっくり休んでください。
イメージ 13


ベンチに戻る選手たちに,サポーターからコールが出ました。
得点をした小野祐輔選手!
そしてこの試合では,特によく守りきった,岩脇選手,藤田選手,木鈴選手,野口選手にコールが出てました。
みんなお疲れさまでした。
そして,勝利をありがとうございました。

さて,この試合のVictoryCross賞ですが,
カニシは最初から最後まで,チームの柱となって戦い抜いた,藤田浩平選手(6)に贈りたいと思います。
藤田選手,最高です。
くれぐれも怪我に気をつけて。
次の試合も,よろしくお願いします。

この試合により,三重県サッカー選手権大会決勝にコマを進めました。
決勝の相手は,4年連続となるヴィアティン三重です。

でも,その前に大事なJFLの試合があります。

次の次の次ではなく,

次の試合に集中して行きましょう。

みなさん,次は今治で!

カニシは2016のユニフォームを着て行きます。

このユニフォームを着て,今治に勝ちたいです。
いや,勝ちます!

ではまた。

(今後の試合)
JFL第6節 4月28日(日)13:00 FC今治 @夢スタジアム(愛媛県今治市)
JFL第7節 5月5日(日)13:00 ヴィアティン三重 @AGF鈴鹿陸上競技
三重県サッカー選手権決勝 5月12日(日)13:04 ヴィアティン三重 @三交スポーツの杜鈴鹿メイン(無料試合)

※ このブログに使用している写真は,使用許可を得て掲載しています。そのため,他での利用は絶対にしないでください。